世界の崩壊とリセット   作:金剛時雨

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第13話 決意

やぁどうも拓真です

 

あれからまた数日が経ち

 

俺は今、上を見ている

 

慌ただしく飛ぶ鋼鉄の鳥

 

ある鳥はひたすら物資を運び出し

 

ある鳥は避難民を乗せ始めていた

 

第1中隊と一心会は最後に乗る

 

俺や孝達とはここで別れる

 

最初は沙耶やメアリー、明音、冴子だけでもって言ったが………………

 

 

沙耶「何よ!一緒に行ったら駄目なわけ!?」

 

メアリー「私はいつまでも先輩といますよ?」

 

明音「絶対ついて行くに決まってるでしょ!」

 

冴子「足手まといになるつもりはないよ?」

 

 

と、返されてしまった

 

冴子にいたっては村田刀まで出してきてるし

 

それを見ていた

 

中佐含めた第1小隊のメンツや

 

総帥や奥様、一心会のメンバーが

 

温かい目で見ていた

 

一部の人はため息ついてるけど何でだろ?

 

 

ジョナサン「索敵班から報告、接近中のマイクロバスを確認」

 

「………………わかった、最後の民間人を送れば戦闘配置だ」

 

ジョナサン「了解!」

 

 

来ているのはおそらく紫藤達だろう

 

ヘリの大群を見て慌てて来たか?

 

まぁスパイから連絡がこないのに

 

救助活動が始まっていたら焦るか

 

さっきから誰かさんの携帯がうるさいしな

 

俺はあの時、みんなを纏めるように言った人に近づく

 

彼が最後の民間人だからだ

 

 

男性「今まで世話になりました」

 

「いえ、あの時は脅してすみませんでした」

 

男性「いや、あれは仕方がなかったんだ、後で冷静になってわかったよ、あなたは苦渋の決断をされたのでしょう?」

 

「………………さぁ?どうでしょう?」

 

男性「まぁそんなことはいいさ」

 

「最後に1つ、このヘリは全て床主国際空港に向かいます、一応避難民用にターミナルを住居にしているようなのでそこで当面住んでもらいます」

 

男性「わかった、何から何までありがとう」

 

「道中お気をつけて」

 

 

彼がヘリに乗り飛び上がるのを見送ると

 

俺は後ろに振り返る

 

そこには整列した第1中隊のメンバーだ

 

 

ジョナサン「総隊長、ご指示を」

 

「奴の始末は俺がつける、各小隊は打ち合わせ通りに各防衛地点に移動待機せよ、第1小隊一心会が脱出するまで援護せよ、質問は?」

 

ジョナサン「ありません、部隊が退却する際は置き土産にセントリーガンを設置しておきます」

 

「頼む」

 

ジョナサン「はっ!お任せください!」

 

 

みんなの解散を見計らったからのように沙耶が来た

 

確か今小室は松戸さんの教えで何かの乗り物の操作方法を聞いているとか

 

コータは銃の手入れ

 

他の皆もそれぞれ出る用意をしているはずだ

 

 

沙耶「拓真、ちょっといい?」

 

「どうした?」

 

沙耶「作戦会議よ、みんな集まってるわ」

 

「わかった、行こう」

 

 

俺は沙耶に連れられてある部屋に入る

 

そこにはさっきまでガレージにいた孝やコータ

 

静香やありすちゃんに父親の弘毅さんもいる

 

当然他の人達もだ

 

 

沙耶「最後に確認よ、まずこの中で抜けたい人はいない?」

 

孝「俺は残る」

 

コータ「当然僕も残る」

 

麗「まだお母さん達に会えてないもん、残るわ」

 

冴子「私も残ろう、なに足手まといにはならないさ」

 

静香「私も残るわー、医者はいるでしょ?」

 

「俺は残ると決めている」

 

明音「なら私も拓真と行くわ」

 

メアリー「私も先輩と行きます」

 

希里「私は………………」

 

「希里さん、あなたはここまでです」

 

希里「拓真君?」

 

「あなたはここで一心会の人達と共に床主空港に向かってください」

 

希里「しかし………………」

 

「ここから先は俺達の戦場です、希里さんは空港で俺達を待っていてください、必ず帰ってきます」

 

希里「・・・・・・・・・」

 

ありす「パパ?」

 

希里「………………わかった、私達はここで抜けよう」

 

「すみませんこんな事言って」

 

希里「気にしないでくれ」

 

ありす「お兄ちゃん達とお別れなの?」

 

「いや違うよ、また会えるよ、それまでお父さんとジークと仲良くいい子で待っててね?」

 

ありす「うん!待ってる!」

 

「………………ああ」

 

 

さてこれで参加メンバーは

 

孝・麗・コータ・沙耶・冴子・静香

 

俺と明音・メアリー

 

希里さんとありすちゃん。ジークはここで一旦別れる

 

 

沙耶「じゃあ次、今後の方針だけど………………」

 

孝「俺のお母さんと麗の両親を探して救出する」

 

「その後迎えのヘリに乗って脱出するって事でいいな?」

 

沙耶「そうね、じゃあ決まった所で………………」

 

ジョナサン「総隊長!今よろしいでしょうか?」

 

「なんだ?」

 

ジョナサン「高城総帥がお呼びだそうです」

 

「総帥が?」

 

ジョナサン「はい、できれば早急にです」

 

「………………わかった、今向かう」

 

 

俺は沙耶達に一言告げて部屋を後にする

 

屋敷の廊下を歩きながら考える

 

おそらく総帥の話はあれだろうな

 

そして俺はとある部屋の前に立つ

 

 

「総帥、俺です」

 

壮一郎「入れ」

 

「はい」

 

 

入るとそこには一心会総帥である高城総一郎がいる

 

だが今回のこの空気は総帥としてではない気がする

 

 

壮一郎「この部屋を使うのは今日が最後だな」

 

「そうですね」

 

壮一郎「拓真」

 

「はい」

 

壮一郎「昔の事だが覚えておるか?」

 

「はい、沙耶お嬢様の事ですね」

 

壮一郎「沙耶で構わん」

 

「………………沙耶との婚約についてですね」

 

壮一郎「そうだ、ここでの最後の確認だ、答えを聞こう」

 

「自分は母親が交通事故で死に父は飛行機で中東を飛んでいる最中に行方不明になりました」

 

壮一郎「確かにあの時はひどかった、一時期家臣から外すかという案もあった、だが家臣を続けさせておいて良かったと思っている」

 

「ありがとうございます、それで答えですが………………………………自分は沙耶の事が好きです、総帥に婚約の有無を聞かれた時から」

 

壮一郎「では何故あの時返事をしなかった?」

 

「自分にはまだ早いと思っていたからです」

 

壮一郎「その想いに気付いていながらか?」

 

「はい、せめて立派になってから返事をしようと思いましたから」

 

壮一郎「確かに立派になったな」

 

「そう言って頂けるとうれしいです、が自分は人間としては最低の男になってしまったようです」

 

壮一郎「どういうことだ?」

 

「これ自身に気付いたのは最近です、もしかしたらパンデミックが起きなかったら気付いていなかったかもしれません、自分は複数の女性から好意を持たれています」

 

壮一郎「それは百合子から聞いている」

 

「………………俺は全ての女性を愛し守りたいと思っています」

 

壮一郎「ほう?」

 

「日本の法ならありえないでしょう、しかし今は無政府状態です、法がない以上重婚も問題ない」

 

壮一郎「そこまでして全員を愛せるのか?」

 

「愛せます、ただ沙耶1人に全ての愛は捧げないという問題を除いては、です」

 

壮一郎「ではそれを隅に置いたとしてお前は全てを守り切れるのか?」

 

「守り切ります、俺の人生を、権力を、能力を、武力を、全てを持ってして俺が死ぬまで守り切ります、ただし簡単に死ぬ気もありません」

 

壮一郎「このご時世でお前はどこまでやる気だ?」

 

「何もかもです、化け物を駆逐し平穏な時代を、今は無理でもこれから何十年かけてでも次の世代へ渡します、崩壊した世界を、法も秩序もリセットされたこの世界を、少しでも次の世代に平穏を送らせることができるなら俺はできることをする気持ちです」

 

壮一郎「・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

壮一郎「………………ククッ」

 

「???」

 

壮一郎「はっはっはっは!!!」

 

「そ、総帥?」

 

壮一郎「見事だ!よく言い切った!ほんとに立派な男になったな」

 

「怒らないのですか?」

 

壮一郎「そこまで男を見せつけておいて怒るわけない、むしろ誇らしく思う」

 

「………………総帥」

 

壮一郎「拓真、その言葉に嘘はないな?」

 

「はい!ありません!」

 

壮一郎「ならば良し!沙耶との婚約を認めよう、もちろん他の子達もな」

 

「ありがとうございます!総帥!」

 

壮一郎「………………父と呼んでもいいぞ?」

 

「え!?い、いきなりですか!?」

 

壮一郎「駄目か?」

 

「す、少しハードルが高いかと」

 

壮一郎「そうか、ではまたの機会にしよう」

 

 

あれ?

 

総帥残念そう?

 

まさかね

 

その後、俺はこの後の仕事のため部屋を離れた

 

 

sideout

 

 

 

 

 

・拓真が退出後の総帥

 

 

・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「いつまで悲しんでるんですか?」

 

壮一郎「………………百合子」

 

「そこまで悲しまなくていいではありませんか」

 

壮一郎「何も悲しんでなど、むしろ沙耶が幸せになれるなら………………」

 

「拓真君にお父さんって言われたかったのでしょう?」

 

壮一郎「・・・・・・・」

 

「急には無理でしょう、これが落ち着いてからまた聞いてみればいいでしょう」

 

壮一郎「………………………………そうしよう」

 

「では私は身支度の方に向かいます」

 

壮一郎「うむ」

 

 

全くこの人は顔にあまり出ませんが

 

拓真に拒否された事にショックだったのね

 

後で私からも言いましょうか

 

ついでにお母さんと呼んでもらおうかしら?

 

フフッ楽しみね♪

 

 

 

 

 




次回『害虫駆除』
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