世界の崩壊とリセット   作:金剛時雨

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第14話 害虫駆除

さてこんにちは拓真です

 

俺達は今獲物を待ち構えていた

 

たった今一心会の人がマイクロバスを入れたらしい

 

これでいい

 

あいつがもしこのまま生き残ったら

 

何を仕出かすかわかったもんじゃないからな

 

 

「総帥、予定通り部下達を下げてください」

 

壮一郎「うむ、警備班及びバリケード防衛班は集合!撤収準備に入る、吉岡点呼を怠るな、全員でここを離れる」

 

吉岡「はっ!お任せください!」

 

「中佐、全隊に通達防衛線縮小、警戒レベルを上げろ」

 

ジョナサン「了解しました!」

 

「後中佐準備は?」

 

ジョナサン「できてます、ここにある物は全て対EMP処理済みです、しかし」

 

「わかってる、これらは試作品だ、いくら最終段階のやつでも気は抜けないさ」

 

ジョナサン「はい、一応空港制圧班と増援の部隊にも配備されています」

 

「対EMP対策改修キットだっけ?名前」

 

ジョナサン「はい、小型の無線機から大型の戦闘機、ヘリ、戦車、果ては軍艦まで装備可能の代物です」

 

「最後の試験結果だと至近距離で90%カットできたって?」

 

ジョナサン「はい、しかしそれでも24時間以内の検査が必要です」

 

「それでもないよりいいさ、ゲームみたいにヘリが落ちまくってほしくないからな」

 

ジョナサン「全くです、ああそれと、例の件確証が取れました」

 

「どうだった?」

 

ジョナサン「はい、羽田空港での最後の管制官の言葉は”Japanese Air Force One two takeoff”です」

 

「そうか、わかった」

 

ジョナサン「しかしここ数日の自衛隊無線では首相の話どころか政府関係者が生きている話は聞きませんでした」

 

「奴の父親は?」

 

ジョナサン「アレはこれが起きる前に処分しました」

 

「奴に良い手土産ができたな」

 

ジョナサン「全くです」

 

「と、噂をすればだな」

 

ジョナサン「そうですね、第1小隊着剣!」

 

第1小隊『はっ!』

 

 

俺も完全武装で近づくマイクロバスを待つ

 

当然ここには完全武装の一心会のメンバー全員がいる

 

総帥の命令でこれから起きる顛末に手出し無用と伝えられている

 

第1小隊は中佐含む全員が銃口をマイクロバスに向けている

 

実は第1小隊だけ中佐に聞かせた内容と同じ録音を聞かせた

 

反応はやはり中佐と同じ

 

違いは50人分の殺気はヤバいということだけ

 

応対は吉岡さんがしてくれている

 

そして後はこちらに託される

 

 

吉岡「まさかこのような時に紫藤代議士のご子息をお助けすることになるとは!!まぁこの有様では選挙どころでは有りませんが」

 

(そもそも本人もうこの世にいないけどね)

 

紫藤「かまいません、今の私は一教師にすぎませんから」

 

吉岡「たいしたものですな!学校から生き残った生徒さんたちを連れて脱出されたとは!!」

 

紫藤「当然ですよ、教師の義務です………………」

 

吉岡「流石お父上の薫陶の賜物ですな!」

 

紫藤(そんなわけ………………あるはずありませんよ)

 

(ああ、本当薫陶の賜物だよ、悪い意味でな………………ん?ッ!?やばっ!)

 

紫藤「こちらも大変な事はわかっていますが………………え?」

 

麗「随分とご立派じゃない、紫藤せ・ん・せ・い?」

 

紫藤「み、宮本さんご無事で何より………………」

 

ジョナサン(総隊長!?)

 

(誰も動くな!待機だ)

 

ジョナサン(し、しかし!)

 

(ヤバくなったら俺が処理する)

 

ジョナサン(………………了解)

 

 

俺は失念していた

 

麗が紫藤を恨み、憎んでいる理由を

 

彼女は今紫藤に言っているが

 

紫藤は父である紫藤議員の命令で

 

麗を留年させた

 

その頃俺も奴の雇われた殺し屋に襲われたが

 

全員返り討ちにして殺した

 

ついでに事情を聴いて

 

後は国連情報部が動いた

 

というか当時はCIAやFBIも合同で捜査が行われた

 

(まぁおそらく(ギル大統領)の仕業だろうけど)

 

結果出てくる出てくる真っ黒な証拠がボロボロと

 

その中に生物兵器の関与があった事がわかって

 

中東での作戦に発展するが

 

まぁ今はいいか

 

大事なのは麗だ

 

ここで奴を殺すか?

 

殺してもいいが引きづられないか?

 

俺は見守る事しかできない

 

これは麗の問題だから

 

 

麗「あんたなんか………………言われたくないわよ!!」

 

壮一郎「ならば殺すがいい!」

 

紫藤「・・・・・!」

 

麗「・・・・・」

 

壮一郎「その男の父親とはいくらか関わりがある!だが今となっては無意味だ!望むなら殺せ!」

 

孝「くっ!………………ッ!?冴子さん!」

 

冴子「宮本君は自分で決めねばならない」

 

「おい!」

 

兵士「はっ!」

 

孝「拓真!」

 

「俺達は手出しできない」

 

紫藤「いいでしょう………………殺しなさい!私を殺して命ある限りその事実に苦しみ続けるがいい!それこそが教師である私が生徒のあなたに与えられる最高の”教育”です!!」

 

(嫌な教育だな)

 

ジョナサン(全くです)

 

全員『・・・・・・・・』

 

 

皆が見守る中

 

麗は黙ったまま

 

俺は麗を信じている

 

だが麗を知らない部下達は今にも安全装置を外しそうだ

 

しばらくの沈黙の後

 

麗は銃剣を下げた

 

まずは一息だ

 

部下達も安心しているようだ

 

 

壮一郎「………………それが君の判断なのだな?」

 

麗「殺す価値もありませんから」

 

壮一郎「はっはっは!それもまた良し、流石拓真が好いた女だ」

 

麗「え?それって………………」

 

「総帥、変な事言わないでください!」

 

壮一郎「む、しかしだな」

 

「お父さんって言いませんよ?」

 

壮一郎「さっきの事は忘れよ!」

 

麗「え?え?え!?」

 

明音「あーこれは」

 

メアリー「決まりましたね」

 

冴子「決まったな」

 

沙耶「当然ね!」

 

静香「青春~」

 

コータ「流石だね拓真」

 

孝「何これ?」

 

 

俺が知りたいわ!

 

とりあえず総帥に部下達を下げてもらう

 

上では無線越しに話を聞いていたヘリの連中が

 

機関砲と機銃を紫藤と生徒達に向ける

 

第1小隊の連中も構え始める

 

 

「では改めて、久しぶりだな紫藤」

 

紫藤「だから先生をつけなさいと………………」

 

「喜べ、お前の父親はこのパンデミックが起きる前に死んだ」

 

紫藤「はぁ!?」

 

「お前もあの日殺す予定だったんだがな、まぁここで殺すから問題ないな」

 

紫藤「先ほどの話を聞いていなかったのですか!?私を殺せば罪悪感であなたは一生苦しみますよ?」

 

「それはないな」

 

紫藤「何故言い切れるんです!?」

 

「お前より悪い奴も良い奴も殺してきたからだ」

 

紫藤「なっ!?やはりあなたは人殺しだったんですね!」

 

「ああ、人殺しさ、だからさ………………苦しんで死ね

 

紫藤「え?………………ガッ!?」

 

 

俺は手元の拳銃で紫藤の胸、正確には肺を撃ち抜く

 

紫藤は一瞬呆けてから前のめりに倒れる

 

こいつにはそう簡単に死んでもらうわけにはいかないからな

 

さてこいつらは………………

 

………………無理だな、頭がオカシクなってる

 

まぁ俺も大概狂ってるか

 

 

「小隊安全装置解除、国連非常時対策法に基づき彼らを敵性組織と断定………………全員射殺せよ」

 

ジョナサン「了解しました!総隊長の命令を実行せよ!」

 

第1小隊『はっ!』

 

「攻撃ヘリ部隊は逃亡者を射殺せよ」

 

サクラ『サクラ各機了解、いつでもいけます』

 

「撃てぇ!」

 

 

俺の横から多数の銃弾が飛んでくる

 

その先にはまだ状況を理解できていない生徒達に向かう

 

ある者は頭を撃たれ訳も分からず死に

 

ある者はバスに縫い付けられるように撃たれ死に

 

ある者はなんとか銃弾から逃げ切るがヘリの機関砲でミンチにされた

 

立ってる者がいなくなると俺は射撃をやめさせる

 

彼らの死体に近づき頭に一発ずつ撃ち込む

 

これはあくまで保険だ

 

《奴ら》になってほしくないからな

 

一部は生きているらしく命乞いをしているが

 

どうせ助からないから早々にあの世に送る

 

全員の頭に鉛玉を撃ち込み終えると

 

今も苦しんでいる紫藤に近づく

 

その一瞬俺はみんなを見る

 

一心会の人達は俺の見る目は変わっていない

 

事前に総帥と奥様に話し全体に伝えてもらっているからだ

 

だが孝達は違う

 

一応言っておくがありすちゃんは希里さんとジークと家の中にいる

 

希里さんは元従軍記者だから問題ない

 

一方孝はものすごく睨んできている

 

気持ちはわかるつもりだ

 

これは普通じゃない

 

でもこうしないといけないんだ

 

罪は一生背負う

 

まぁ紫藤の命の罪はドブに捨てるけど

 

コータは何故か理解している顔だ

 

静香は今にも泣きそうな顔をしている

 

いや泣いているかもしれない

 

すまない

 

そして彼女達

 

冴子、麗、沙耶、明音、メアリー

 

皆悲しい顔をしている

 

わかっているつもりだった

 

こんな事しなくてもいい

 

バスを追い返せばいい

 

空港に連れていって拘束すればいい

 

だが今の状況では無理だ

 

バスはもう出せない

 

空港は今他の避難民がいる

 

暴動の元になるかもしれない

 

だからここで殺すしかなかった

 

仕方がない

 

そう割り切るべきだ

 

・・・・・・

 

きっと俺は………………

 

 

紫藤「地獄に落ちろ!化け物め!」

 

「………………まだ話せたのか、紫藤」

 

紫藤「私は知っているんだ!お前が中学時代にした事を!」

 

「中学?ああ、あの事か」

 

紫藤「あの時のお前の顔はまさに化け物だった!」

 

「そうか、確かに俺は化け物かもな」

 

紫藤「なら一生苦しめ!自分の仕出かした過ちに押しつぶされて死ね!」

 

「ああ、苦しむかもな、だけどお前の命で苦しむことはないな、絶対」

 

紫藤「やはり化け物だな!お前………………ガッ!?」

 

「もういい、静かにしろ」

 

紫藤「~~~~~~ッ!」

 

「これでお互い様なんだよ紫藤、お前は宮本一家を苦しめ俺は殺し屋を送られた、その結果お前の父親は地獄を見る前に死にお前もここで退場だ、良かったな地獄から解放されてまぁ死んでもお前は地獄だろうけどな、もし俺もそっちに行ったら仲良くしようぜ」

 

紫藤「き、貴様!?」

 

死ね

 

 

最後に紫藤の頭を撃ち抜き絶命させる

 

最後の奴の死に顔は憎悪に塗れた顔だった

 

上の連中もそろそろ燃料がヤバいだろう

 

俺は無線機に手をかけようとした時

 

急に視界が回転した

 

 

「………………え?」

 

明音「拓真!?」

 

メアリー「先輩!?」

 

ジョナサン「彼を抑えろ!」

 

孝「クッ話せよ!」

 

冴子「孝、何を!」

 

麗「嘘、孝………………」

 

沙耶「あんた何をしてるのかわかってんの!?」

 

静香「大丈夫!?」

 

「え、ええ大丈夫だと思います」

 

 

俺は起き上がり孝を見る

 

彼は今兵士に腕を固定されている

 

振りほどこうとしていたが

 

相手は正規軍人、無理だな

 

 

孝「何でだ拓真!」

 

「何がだ?」

 

孝「何故あんな事をした!」

 

「必要な事だからだ」

 

孝「学校の仲間を殺すことがか!?」

 

「うるさい!お前にわかるか!?殺されるかもしれない恐怖を!殺した時のへばり付く罪悪感を!頼る相手もいない、拠り所を失った俺の気持ちがわかるか!?え!?ずっと学校サボってた不良が戦場という狂った日常を送った俺に文句言うんじゃねぇ!」

 

孝「た、拓真」

 

「はぁはぁ、おい、放してやれ」

 

兵士「し、しかし!」

 

放せ

 

兵士「り、了解」

 

孝「あ、ありがとう拓真」

 

「礼はいらん、だがこれだけはよく聞け」

 

孝「何だよ?」

 

「俺はお前とは生き方が根本的に違う、そこだけは覚えておいてくれ」

 

孝「………………わかった」

 

「ならいいんだ」

 

 

俺は起き上がり体調を確認する

 

痛いのは頬だけのようだ

 

想いっきり殴られたらしく

 

割と痛い

 

昔教官に殴られた時よりはマシだけど

 

 

ジョナサン「総隊長!大丈夫ですか!?」

 

「大丈夫だ、それよりアレラの死体の回収を………………」

 

ジョナサン「?どうかされましたか?」

 

「いや中佐死体の回収は良い」

 

ジョナサン「それはどういう………………ッ!?あれは!」

 

「地獄の黙示録でも見てる気分だ」

 

 

俺達は空を見上げた

 

かなり高高度だろうその光は

 

その範囲のあらゆる電子機器を破壊するだろう

 

ここからは本当の暗闇が始まる

 

少なくとも俺は思った

 

 

 

 

 




やっと紫藤を退場させれた

次回『日本の終わり、脱出』
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