世界の崩壊とリセット   作:金剛時雨

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第24話 第二の選択肢

俺達は輸送隊と自衛隊の対処に入るため準備を始めた

 

まずは先に来る輸送隊にはモールにある屋上駐車場をヘリポートにする

 

そのためにEMPで使用不能になった車の撤去をしてもらっている

 

輸送隊の積み荷を聞いたが

 

前線基地設営物資、当面の弾薬や食糧などの生活物資

 

それに駐屯部隊が大隊規模で来るという

 

そこに設営要員や整備要員も加わる

 

最後は人数は少ないが後続で残りが来る

 

設営要員は言わずもだが

 

整備要員はEMPでやられた車達の修理だ

 

一部は解体して即席発電機や防壁素材にもするだろう

 

ネイサンには屋上駐車場の現場指揮をしてもらっている

 

俺はというと………………

 

 

「き、緊張した」

 

コータ「お疲れ様」

 

「全くだ、戦場で孤立した時より緊張したわ」

 

コータ「そっちの方がヤバくない?」

 

「ヤバくない」

 

コータ「アッハイ」

 

 

俺は麗と沙耶に告白した

 

サクッとしているようだが

 

実際俺の心臓はかなりヤバかった

 

高速で心音がなってた

 

それで答えだが

 

 

麗「今更すぎない?いいよ、でも他の子達には負けないから」

 

沙耶「あんたバカ?今更過ぎるんだけど!絶対離れないんだから!」

 

 

こんな感じで彼女達とも付き合う事になった

 

そして現在、俺はコータに愚痴を聞いてもらっている

 

他の連中に関しては

 

まずモールにいた生存者組

 

一名腹部に刺突による負傷、衛生兵により治療済み

 

事前に静香先生が応急処置をしてくれていたおかげで治療がしやすかったそうだ

 

それで今はその人を含めた全員はソファなどがある家具コーナーで待機してもらっている

 

もちろんこちらの部隊員の監視付きでだ

 

孝と智江とで一階のカフェにいる

 

静香先生とあさみさんで何か話していた

 

残った女性メンバー

 

冴子、明音、メアリー、麗、沙耶の5人も

 

何か話しているけど気にしないでいる

 

 

「さてコータ、もうすぐここに自衛隊の救助部隊が来る」

 

コータ「それはさっき聞いてたけどほんとなんだね?」

 

「ああ、少し前に無人機がこちらに飛んでいたから当たりだと思う」

 

コータ「わかった、それで拓真は僕に何を聞きたいの?」

 

「話が早いな、その救助部隊にはモールの生存者達を引き渡す、ここの基地化については非常時なので咎められたりはしないだろう、後政治家連中の写真も渡す予定だ、問題はお前達なんだ」

 

コータ「拓真や明音さん、メアリーさんは元から国連軍所属だから連れていけないけど僕達はそうじゃない」

 

「そうだ、本来ならお前達も引き渡さないといけないが約束の件も含めて渡せないんだ」

 

コータ「つまり自衛隊は国民保護で僕達を救助しないといけないが国連側である拓真の意見としては連れて行かれたら困ると?」

 

「まぁそんなとこ」

 

 

実際問題、彼らは俺の事を知りすぎている

 

漏らしはしないだろうが彼らは将来的には国連の職員になってもらう

 

孝とコータ、冴子、麗は戦闘要員

 

静香、あさみ、沙耶、智江は後方要員

 

実際、ネイサンからはコータのスカウトを打診されている

 

静香先生も衛生兵からの評価が高い

 

沙耶も参謀の資質があるしな

 

冴子と麗の近接戦能力の高さも見てきた

 

あさみさんと智江も補給管理方面に

 

孝もショットガンの扱いはうまいからな

 

こちらは人員の確保と機密漏洩防止ができる

 

デメリットとしてはあまり表に出れないぐらいだろうか

 

休暇とかでない限り基地から出る事はあまりない

 

まぁとりあえず最悪地上部隊と航空部隊による武力でゴリ押すしかないか

 

だけどそれ以前の問題が彼らの意思だけどな

 

 

「それでだ、コータお前はどうしたい?」

 

コータ「どうしたいって?」

 

「確かに俺はお前らにはこちら側に来てほしいと思っているが強制はできない」

 

コータ「…………つまり」

 

「自衛隊に救助され俺達の事を忘れて平和に過ごすか、俺達と共に国連軍に所属し戦場を闊歩するかだ」

 

コータ「この話はみんなにしたの?」

 

「いやまだだ、だがコータの返答を聞いた後、みんなにも聞きに行く」

 

コータ「わかった」

 

「それでだ、コータお前はどうする?」

 

コータ「その話だけどあさみさんと話をしてからでもいい?」

 

「構わない、2人で話し合って決まったら声をかけてくれ」

 

コータ「ありがとう!じゃあ行ってくるよ」

 

 

そう言うとコータはあさみさんの元に走っていった

 

さて俺も他の人に話をしに行かないとな

 

まずは孝と智江だな

 

近くにいた隊員に彼らの場所を聞くと今もカフェテリアにいるらしい

 

そこに向かうと言われた通り彼らはいた

 

 

孝「拓真?」

 

「孝、智江、お前達に確認したい事がある」

 

孝「なんだ?」

 

「もうすぐここに自衛隊が来る、そこでお前達に選択権をやる」

 

孝「選択?」

 

「俺達の事を忘れて自衛隊に救助されるか完全にこちら側にきて国連の人間になる」

 

孝「自衛隊に救助されたら両親はどうするんだよ?」

 

「俺達が救助して自衛隊に引き渡すかそれより先に自衛隊が救助するだろう、無理して安否を確認する必要はない」

 

孝「拓真はどうするんだよ?」

 

「俺は元から国連の人間だ、それに今は俺の話じゃなくてお前達の話だ」

 

孝「俺達の………」

 

「ここで自衛隊に任せて途中で逃げ出してもいいんだ、現状いつ大切な人を失うのかわからないんだからな、自衛隊に保護してもらえれば安全だしな」

 

孝「・・・・・」

 

「また聞きに来る、それまでに決めろ、ただしついてくるなら覚悟を決めろ」

 

孝「わかった」

 

 

孝が今何を思ってるのかわからないが智江を見てる感じ真剣に考えているだろう

 

それに前回の忠告の件もあるしな

 

さて次に静香先生だな

 

確か生存者グループの方で怪我人の手当てをしていたはず

 

移動するとネイサンと静香先生が何か話していた

 

 

「ネイサン准将?」

 

ネイサン「総隊長!」

 

「すまない取り込み中だったかな?」

 

ネイサン「い、いえ!大丈夫です!それでは自分はこれで!」

 

「あ、ああ」

 

 

慌てたように去っていくネイサンに首を傾げながら静香先生を見る

 

彼女はネイサンが去っていた方向を寂しそうに見ていた

 

・・・・・

 

え?もしかして脈ありか?

 

 

「あのー静香先生?」

 

静香「え!?な、何!?」

 

「聞きたい事がありますが先に確認をしましょう」

 

静香「確認?」

 

「静香先生、もうすぐここに自衛隊が来ます、そこで我々の事を忘れて自衛隊に救助されるかこちら側に来て国連の一員になるか選んでほしいんです」

 

静香「一応聞いてもいいかしら?」

 

「どうぞ」

 

静香「拓真君達を忘れろという事は彼も忘れろという事よね?」

 

「彼というとネイサン准将ですか?」

 

静香「え、えぇ」

 

「当然そうなります、彼は国連軍の人間ですから」

 

静香「・・・・・」

 

「静香先生の気持ちは察しているつもりです、どちらの選択をしても俺は後押しします、ただこれだけは覚えていてください」

 

静香「??」

 

「あなたは立派な医者です、俺にはできない事をあなたはやり遂げた、誇りに思ってください、あなたがどこに行っても今まで起きた経験は大切な物です、だから前を向いて進んでください」

 

静香「ッ!?……ありがとう」

 

「いえ、失礼します」

 

 

静香先生にはあの老夫婦はどうなったか知らせてある

 

だから当分1人でいてもらっていた

 

そこにネイサンがいたのは予想外だったが

 

もしかしたら彼が心の支えになれるかもしれない

 

最後に決めるのは静香先生だ

 

俺はどちらを選んでも意思は尊重しよう

 

最後は彼女達だな

 

確かフードコートにいたはずだ

 

だけど答えって決まってる気がする

 

フードコートに着くと予想通りいた

 

ただ修羅場というよりはほのぼのとしてる?

 

こういうのってピリピリするイメージがあるんだけど

 

ちょっと隠れて様子を見てみるか

 

 

麗「そういえば皆どこで拓真の事を好きになったの?」

 

明音「ほんとに今更ね」

 

メアリー「でも確かに気になりますね」

 

 

おっとこれは俺は聞いていい話ではない気がするぞ?

 

だがここで離れるのもなぁ

 

諦めて最後まで聞くか

 

 

冴子「では私から言おう、まず彼と出会ったのは私が中学2年の時だ、彼が私の道場に来て剣道を学びに来ている時に見つけた、その頃から彼の動きは綺麗でよく目で追っていた、次第にそれが恋だと気づいたよ」

 

 

告白の時も言っていたけど、俺の剣はそんな綺麗に見えると思えないんだけどな

 

ただ生きるために振り続けてだけだし

 

まぁ俺にはわからない視点の意見だ

 

頭の片隅には置いておこう

 

 

沙耶「中学に入ってから帰りが遅かったのはそういう事だったのね」

 

明音「理由はそれだけじゃないけどね」

 

冴子「国連軍としての仕事か?」

 

明音「ええ、まぁ今はいいでしょ、沙耶はどうなの?」

 

沙耶「私は生まれた頃からの幼馴染よ、最初はただの護衛だったの、ただ拓真の両親が亡くなってからは接する機会が極端に少なくなったの」

 

明音「それっていつ頃?」

 

沙耶「確か中学入学前ね」

 

メアリー「先輩が国連に入った頃じゃないですか?」

 

明音「多分そうね」

 

沙耶「まぁ当時の私は知らなくて、急に当たり前にいた存在が当たり前じゃなくなってから拓真の事が好きだって気づいたの」

 

 

だから沙耶と会える日の時、あんなにくっ付いて来ていたのか

 

てっきり寂しがり屋とばかり思っていた

 

それで当時のクラスメイトに呆れられたのか?

 

 

明音「なるほどね、じゃあ次は麗って言いたいけど意識したのってマイクロバスを最初に降りた時よね?」

 

麗「え、えぇ、最初は嫌いだった、私はなりかけとはいえ恋人を殺された、たとえそれが最善の道だったとしてもよ、でも逆上して怒鳴っても彼は受け止めてくれた、間違いをした私に怒ってくれた、何より酷い事をした私を助けてくれた、それで惚れない女いる?」

 

明音「言いたい事はわかるわ、でも元恋人の事は踏ん切りつけてる?」

 

麗「大丈夫よ、永は私を守って死んだの、だから守ってもらったこの命精一杯生きるわ」

 

 

そんなつもりであの時言ったわけではなかった

 

後から明音から勘違いされるかもしれなから気を付けるよう言われたっけ

 

だけど今のこの気持ちは本物だ

 

なら思うがままに進むしかない

 

 

明音「そう、強いわね」

 

麗「明音とメアリーに比べたらそんな事ないと思うけど?」

 

明音「私達そもそも根本から環境が違うからね」

 

冴子「2人は拓真と同じ国連軍の所属だったな」

 

明音「ええ、彼とはいくつも戦場を渡り歩いたわ」

 

メアリー「そうですね、ここアジア方面だけじゃなくて世界中色々な所にいきました」

 

沙耶「ちょっと待って、拓真の所属は極東軍でしょ?他の所に行っていいの?」

 

明音「本当は厳しいわ、戦力の引き抜きは状況次第では治安維持に影響が出るから」

 

メアリー「でも私達は対バイオテロに特化した部隊、バイオテロに関連しそうならどこへだって行かなきゃいけませんから」

 

 

おいおい、引き込む予定だからって

 

そう簡単に話すなよ

 

いや、ここまで来たらむしろ話して外堀埋めるとか?

 

まぁ確かに明音とメアリーはそれぞれ入隊時期は違うし

 

この短期間で色んな戦場を渡り歩いたと思う

 

色々な経験をした、出会いや別れ

 

成功と失敗、信頼と裏切り

 

高校生がするはずのない経験をしてきた

 

だがその結果が今の対バイオテロ部隊であり

 

神崎拓真と言う人間ができた

 

そう思っていると視線を感じ彼女達の方を見ると全員がこちらを見ていた

 

 

明音「乙女の盗み聞きとは失礼ね」

 

メアリー「そうですよ先輩?」

 

「すまん………確認をしに来たのだけど声をかけづらくてさ」

 

麗「確認?」

 

「ああ、残るか去るか、だがその様子だと答えは決まってるだろう?」

 

 

その問いに彼女達は頷いた

 

俺と共に行くと、たとえそれが危険と隣り合わせの世界でも一緒に来てくれると

 

なら俺は彼女達が共に来れるよう根回しをするだけだ

 

どんな手を使ってもだ

 

 

 

 

 




次回『決別』

※どうも作者の金剛時雨です
少しお時間頂きますね
と言っても告知みたいなものです
ちょっとした近況報告のようなものを活動報告にあげます
もし気になる方がいたら見に来てください
この作品もアニメの部分は終わり、漫画版のほぼ終盤まで書けてます
必ず完走はさせますので
引き続き“世界の崩壊とリセット”をよろしくお願いします
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