世界の崩壊とリセット   作:金剛時雨

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第27話 警察署へ

避難民達と共に自衛隊が去り1時間が経過した

 

ブレンバ中佐の大隊と設営隊によるモールの基地化が再開した

 

同時並行でモール周辺の《奴ら》の掃討も始めた

 

地上階の駐車場含めたモール敷地周辺を防護壁で囲うために掃討して廃車と鉄板を利用した即席防護壁を置いていく

 

後日ヘリで防護壁を持ってきて設置する

 

そんな中俺達はここを離れる訳だが

 

 

ジョナサン「閣下、本当に車を置いていくのですか?」

 

「ああ、よかったら周辺巡回用にでも使ってくれ」

 

ジョナサン「こちらとしてはありがたいですが荷物などはどうするので?」

 

「それほど荷物はないよ、だいたいは食料と武器弾薬だからな」

 

ジョナサン「わかりました」

 

「それよりネイサン准将、対バイオテロ部隊の今後の動きはどうなる?」

 

ネイサン「はっ!このままモール周辺の掃討作業を手伝う予定です、閣下が要件を終え次第こちらからお迎えに上がります」

 

「わかった、2人ともここの守りを頼むぞ」

 

ジョナサン・ネイサン『はっ!お任せください!!

 

 

これまで苦楽を共にした戦友達だ

 

何の問題もないだろう

 

邪魔な民間人はいないしな

 

俺達は前に進むだけだ

 

ああ、そうだ

 

 

「それとネイサン、彼女との別れは済ませておけ」

 

ネイサン「もう済ませました、それに閣下がいるのです、不安などありません」

 

ジョナサン「まさかグレイ閣下に春が来ると思いませんでした、しかも地獄のド真ん中で」

 

ネイサン「それは私もだが、それよりも閣下の気持ちが少しわかってしまった」

 

「?何が…………あっ閣下呼びか?」

 

ネイサン「ええ、自分もこの地獄の前は中佐ですから、階級が上がってからも"閣下"よりも"副長"呼びばかりでしたから」

 

「じゃあ俺がこの呼び方が苦手なの理解しただろ?」

 

ネイサン「はい、しかし閣下が閣下である事は変わりません、我々はそれを待ち望んでいたのですから、変えず呼び続けます」

 

「はぁ、まぁそうだよな」

 

ジョナサン「それは我々極東軍所属の兵士全員に言える事です、諦めてください」

 

「わかってるよ、しかしそこまで想われるようなことしたかな?」

 

ジョナサン・ネイサン((したからこうして皆喜んでるのですよ!))

 

 

何か言いたそうな2人をよそにこれからの行動計画を考える

 

ここから一番近い施設は床主東警察署(以降東署)だ

 

まずはそこを目指す

 

次に麗や孝、智江の両親達がいる住宅街

 

最後に新床第三小学校

 

最後に関しては孝の母親が当時いた場所である事と

 

避難民が多くいると思う場所

 

まぁ避難民に関しては自衛隊が来るまで援護するか

 

床主国際空港に避難してもらう

 

少なくとも今の本州に非戦闘員は危険すぎる

 

 

「ネイサン准将、先ほども言ったが俺の想定では最後の目的地である新床第三小学校には多くの避難民がいるな?」

 

ネイサン「はい、閣下達が向かわれる3つの目標に偵察を行いました」

 

「で?どうだった?」

 

ネイサン「警察署の方ですがよくわからないそうです」

 

「何?」

 

ネイサン「偵察した時間がかなり前のようでしてその時点での警察署ではかなりの数の人間を観測しました、しかし同時に戦闘しているような状況にもあると」

 

「EMP攻撃で防御が破れた可能性があるか?」

 

ネイサン「おそらく、ただ第二次偵察を行う余裕も現状ではありません、燃料の不足化を懸念した上層部が輸送ヘリと地上支援用の航空機に優先しています」

 

「まぁ当然か」

 

 

最悪の場合東署はパスするべきか?

 

しかし麗の父親がいる可能性を捨てきれない以上行くしかないか

 

予備の弾薬や情報があるかもしれないし

 

とりあえず今行く方向で考えよう

 

 

「住宅街と小学校はどうだ?」

 

ネイサン「そちらは多数の生存者を確認しました、両方ともバリケードを作り立て籠もっています」

 

「わかった、小学校の方は自衛隊と共に救助活動をする可能性も視野に入れてくれ」

 

ネイサン「了解しました」

 

「じゃあ俺は行くよ」

 

ネイサン「ご武運を」

 

「ああ、貴官達もな」

 

 

俺は皆がいる所に行く

 

既に皆準備を終えているのだろう

 

全員がこちらを見ている

 

加わったのはあさみさんだけだ

 

 

「皆準備はいい?」

 

孝「大丈夫」

 

智江「私も」

 

冴子「問題ない」

 

麗「いけるわ」

 

コータ「準備ヨシ!」

 

あさみ「いけます!」

 

明音・メアリー『いつでもいけます』

 

静香「いけるわよ~」

 

沙耶「皆いけるわ、それで目標はどこなの?」

 

「第1目標は東署、第2目標は孝達が住んでいる住宅街、最終目標は新床第三小学校、成功条件はメンバー全員の生存及び孝、麗、智江の両親の保護」

 

コータ「失敗条件はここにいる皆の一部もしくは全員の死亡」

 

「そうだ、両親については安否不明につき失敗条件には加えない、最悪なっている可能性も視野にいれる、3人共いいな?」

 

孝「………ああ」

 

智江「ええ」

 

麗「わかったわ」

 

明音「他の生存者については?」

 

「来る意志のある者だけ連れていく、来ない者は捨て置くし、邪魔する者は排除せよ、そいつは既に保護対象ではなく敵だ、敵に容赦はするな、少しでも同情すれば死ぬと思え」

 

孝「・・・・・」

 

「次から邪魔すれば命令不服従で処罰する、前回はまだ現地協力員だったが今は違う、そこを間違えるなよ孝」

 

孝「ッ!?り、了解」

 

「では行こう、先頭は麗と俺だ、左は冴子と明音、右は孝とコータ、後方はメアリーと沙耶、真ん中に智江と静香先生、それじゃあ行動開始だ」

 

全員『うん!!』

 

 

俺達は東署に一番近い非常口から出た

 

既にモール周辺はほとんど掃討されているが

 

車の影にいる可能性も考慮に入れて警戒は怠らない

 

ある程度進んで県道に出れば後は道なりに行けば東署に着く

 

 

冴子「左に《奴ら》二体」

 

コータ「こっちも一体見つけた!」

 

麗「こっちは五体もいる!」

 

「冴子は刀で仕留めろ、コータは周囲に《奴ら》がいないか再確認してから撃て、麗は左の離れた二体を殺れ、残りは俺が始末する」

 

冴子・コータ・麗『了解!』

 

 

俺は一気に踏み込み一番近い《奴ら》に一閃

 

そのままの勢いで横並びの二体の首を切る

 

《奴ら》の背後に立った時には《奴ら》だった首が3つ地面を転がった

 

他の連中を見ると

 

麗は二体の頭を串刺しにして仕留めた

 

コータはサイレンサー付きの小銃でヘッドショット

 

冴子も二体の頭と胴体の分離に成功していた

 

残りの連中も終始周辺警戒を絶やさずしていた

 

これなら問題ないだろう

 

県道に出て周りがクリアなのを確認して一息つく

 

そう思った矢先遠くで一発の銃声が聞こえた

 

拳銃の銃声?しかも一発だけ?

 

方向は東署だが………………

 

 

静香「無事なんだ!警察大丈夫なんだ!」

 

麗「お父さんもきっと、きっと!!」

 

「・・・・・」

 

明音「拓真?」

 

「果たして本当に無事なのか?」

 

メアリー「銃声が一発、いくら《奴ら》が一体しかいなかったとしても不自然」

 

「ああ、どちらかと言えば自決の可能性が高い」

 

明音「彼らには?」

 

「伝えない、特に麗が取り乱す可能性が高い、それに現地に着けば真実がわかるだろう」

 

 

できればその真実に麗の父親が死んだ何てことは避けたいな

 

周りは少し浮かれたまま俺達は東署に向かう

 

明音とメアリーには出る前に偵察情報を共有している

 

つまり現在の東署が安全ではない可能性が高い事も把握している

 

しばらくして東署に着くともぬけの殻だった

 

正確には資材の散乱と一部の《奴ら》

 

多数の血痕と放置された車両群

 

少なくとも生存者の痕跡はない

 

 

麗「なによこれ、なんでなのよ!!銃声聞こえたじゃない!」

 

「想定通りとはいえ何か情報があればいいが…………」

 

麗「想定通り?どういう意味?」

 

「麗、落ち着いて聞け」

 

麗「こんな時に落ち着いていられるわけないじゃない!!あそこにはお父さんが!」

 

落ち着け麗!

 

麗「ッ!?」ビクッ

 

「俺が想定してないと思うか?EMPがあった後なんだ、何かしら行動に移すと思っていたしもぬけの殻なのも想定済みだ、お前のお父さんが死んだ訳じゃない、それともお前のお父さんそんな簡単に死ぬような人なのか?」

 

麗「違うわ!」

 

「なら信じろ自分の家族を、自身が信じている父親を」

 

麗「ええ、ごめんなさい、取り乱しちゃって」

 

「気にするな、ずっと心配していたんだ、少しでも家族に会えるチャンスが目の前から消えたら誰でも戸惑う」

 

麗「拓真も?」

 

「………………さぁどうだろうな、両親は小学生の時に死んだからもう覚えていないや」

 

麗「ご、ごめんなさい!」

 

「謝る必要はないさ、もう過ぎ去った過去さ」

 

 

とりあえず麗は落ち着いたし状況把握といこう

 

東署敷地内の屋外にいた《奴ら》はコータが排除した

 

周りの配置物や物資の散乱具合

 

それに沙耶がさっきから見ているタイヤ痕

 

かなり慌てて出て行ったみたいだ

 

しかもEMP発生直後でまともな電子機器が使えていないはずだ

 

EMPの前になんらかの情報を得て慌てて生存者を乗せて移動した?

 

それともEMPによる電子機器損失で避難所としての価値がなくなったから移動した?

 

 

沙耶「拓真、道や駐車場にたくさんのスリップ痕が残ってる」

 

冴子「かなりの数の車があわててここを離れたわけか」

 

静香「いーえむぴぃ?の前なのかしら」

 

明音「今の警察車両に電子部品を使わない骨董品なんて置いてるかしら?」

 

メアリー「もしかしたらEMPが起きる前とか?」

 

沙耶「すくなくともアタシたちがスーパーを出る前よ」

 

あさみ「みんな逃げてしまったのでしょうか?」

 

「わからないが少なくともそうなってしまった情報が警察署の中にあるはずだ、もちろん麗のお父さんの安否とかもな」

 

 

しかしなんだこの胸騒ぎは?

 

何か嫌な予感がする

 

視線も感じる

 

この感じは悪意、敵意だ

 

後下心見え見えの視線を女性陣全員に向けている

 

警察署を狙うほどの悪人?

 

マフィアかヤクザか?

 

 

「コータ、明音」

 

コータ「なに?」

 

明音「どうしたの?」

 

「入口付近とその周辺に持ってきた半分のC4をしかけろ、起爆は無線式だ」

 

明音「さっきから感じる視線?」

 

「ああ、おそらくヤクザかマフィアの類だ」

 

コータ「狙いは警察署内の証拠品保管庫の銃器や弾薬かな?」

 

「だろうな、そんな中美女達を連れて若い学生集団が来た、一石二鳥の獲物だと思ってるんだろうさ」

 

明音「ふーん、それって誰の事?」

 

「ここにいる全員だ、明音も入ってるに決まってるだろ?こんなイイ女そんなにいねぇよ」

 

明音「…………ばか」

 

コータ「お熱い事でー」

 

あさみ(コータさんもカッコイイ男性です!)

 

「とりあえず爆薬を仕掛けろ、できるだけバレない位置で効果的に殺せる場所にだ」

 

明音「任せて」

 

「コータは明音から使い方を教われ、これから付き合いの長い代物だからな」

 

コータ「わかった、明音さんお願いします」

 

明音「いいわよ、守りたい人はあなたもいるものね」

 

コータ「はい!」

 

 

さて設置作業が終われば俺達も警察署内に行くか

 

それにしてもなんて天気だ

 

これは一雨きそうだ

 

あまり、いい気分ではないな

 

 

 

 

 




次回『署内探索』
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