ワールドトリガー 《蒼の騎士》、軌跡の果てに 作:クラウンドッグ
彼はこの時期忙しいのだよ(忘れてたとは言えない
「ボーダーのみなさん、こんばんわ。三輪隊オペレーターの月見です。B級ランク戦ROUND3、夜の部の実況を務めさせていただきます。解説にはA級太刀川隊の太刀川隊長、B級東隊の東隊長に来ていただいております」
「どうぞよろしく」
「よろしくお願いします」
と、月見の紹介にそれぞれ応える。
B級ランク戦ROUND3が幕を開けようとしていた。
☆★
「おさらいしとこう。今回は三つ巴だな。相手は二宮隊と生駒隊」
夜凪隊作戦室にて、ROUND3前の最後のミーティングが行われていた。
「どっちの部隊も強敵さ。その中でも特に気をつけておくべきなのが…」
「二宮と生駒…だな。豊富なトリオンを活かした《射手の王》二宮と、ボーダー随一の間合いを持つ旋空使い生駒」
陽子の注意に「わかっている」と言わんばかりにクロウは特に注意すべき敵として二宮と生駒の名を挙げる。
「その通り、二宮とはまともに戦うなよ?正面にからやり合って勝てる相手じゃないぞ……今はまだ、な。それと生駒の旋空孤月にも注意ね、壁越し旋空でも当てられたら洒落にならん。その点は陽子…サポート頼むぞ」
「おうさ、大船に乗った気で任せときな!」
「へっ、頼もしいもんだな。さあ、もう少し作戦をつめるか」
☆★
「そういや今日ヨナさんが相手やん?それだけでもヤバいのにクロウって知ってる?」
「ログは見ましたわ。那須ちゃん相手にほぼ完封だったやつでしょ」
「2万回見ました!」
ROUND3を目前に控え、尚もいつも通りを貫くのは生駒隊。呑気な話題を提供しているのは隊長である生駒達人だった。攻撃手である南沢海が「2万回見た」と言って「ウソつけ」と狙撃手の隠岐考ニがツッコミを入れるまでがワンセットである。
「俺こないだ個人戦のブースに行ってんけど、太刀川さんがおったんや。戦ってたのがクロウでな、太刀川さん相手に五分五分で引き分けてたわ。もう1発で名前覚えるわ!」
「そりゃヤバいっすね。あの人、まだ点数は低いけどパーフェクトオールラウンダー並みに警戒しとくべきやな。隠岐、マークしといてな」
「走れる狙撃手なら射線も読まれ難いやろ。頼むで隠岐」
オペレーターである細井真織が念押しして隠岐は「了解っす」と返事をする。これでもいつもよりは対策を練った生駒隊なのであった。
☆★
「さて、今回は二宮隊、生駒隊、夜凪隊の三つ巴だけれど……解説のお二人はどんな展開になると予想されますか?」
「そうですね……転送位置にも寄ると思いますが、この3部隊は合流を最優先とするチームではありません。地力のある隊員は近場の敵からポイントを獲れるだけ獲ろうとするのではないかと」
「東さんと同意見だ。特に二宮は個人での得点力も高く、隊員と連携しなくても2,3点は固い。……まあ、そこらへんも加味して夜凪隊なんかは作戦を練って来そうだけど」
月見のアバウトな問いかけに東と太刀川がそれぞれ応える。まだ始まってもいないROUND3のため東は無難に、太刀川は先日のクロウとの一件から期待も込めて夜凪隊寄りにコメントした。
と、そこで大型モニターの表示が切り替わる。映し出されたのは見慣れた街並み。市街地Aだった。
☆★
「生駒隊については生駒はもちろんな事、注意すべきは狙撃手の隠岐だな。グラスホッパーを使う、動ける狙撃手だ。一回見つけたらもう逃したくはない相手だな」
「機動力のある狙撃手だよ。しかも今回はROUND2でクロウ…あんたが狙撃のセオリーを知ってるとバレてる状況だ。レイガストでの防御壁を躱すために隠岐は変則的に立ち回るだろうねぇ」
「なるほどな……隠岐を釣り出すなら、何か手を考えなくちゃならねぇわけだな」
対生駒隊について作戦を詰める夜凪隊の面々。生駒はもちろん狙撃手の隠岐も重要だという話から、射手の水上敏志に移り変わる。
「あとは水上にも注意な。二宮には及ばんが充分B級上位で通用してる射手だ。アステロイド!とか言ってハウンド撃って来たりするし」
「あー、そんな子供騙しに引っかかるか?」
「これが意外と難しいのさ。例えハウンドを撃つつもりでも自分でアステロイドと言えばトリガーの切り替えをミスったりするもんだからね」
陽子の説明にクロウが「なるほど」と納得すると、刀也が生駒隊最後の1人である南沢について語る。
「攻撃手の南沢は……まあ、普通だ。油断しない限りは大丈夫だろ」
クロウの動画を「2万回見た」と豪語した南沢はこうして要警戒対象として外されたのであった。
☆★
「市街地Aですか。標準マップですけど……今回って夜凪隊に選択権ありましたよね?」
「ROUND1の時は実力誇示のために、地力の差が明確に出る市街地Aを選んだのよね。今回の意図は……二宮隊長、どう思いますか?」
辻が夜凪隊の選択した市街地Aに疑問を抱き、問題提起する。オペレーターの氷見亜季がROUND1の時の意図と合わせて二宮に話を振った。
二宮はと舌打ちすると「俺が知るか」と吐き捨てる。二宮もまだ夜凪隊のマップ選択の意図を図りかねているのだ。
「まーヨナさんの部隊だしね。台風とか雪とかの環境設定を弄る可能性はあるし、一応注意はしておかないと」
「夜凪さんにしろクロウさんにしろ実力はマスタークラス以上よ。当たる時は2人で連携してね」
氷見の忠告に犬飼と辻の2人が「了解」と返す。二宮は不機嫌そうな表情を崩さず言う。
「いつも通りやれば、おれたちが勝つ。いくぞ」
☆★
「マップは市街地Aのようです。前々回のROUND1の時と同じマップですが、これは夜凪隊の得意なステージという事でしょうか?」
「そいつはどうだろうな。ヨナさんは場所によって戦術も変えてくるし、クロウもどこでも戦える。特別に市街地Aが得意というわけじゃない限りは有利の取れないマップを選択する意味がないし……なんか考えがあるんじゃねーか?」
「夜凪隊を見たのはまだ2回だけなので何とも言えませんが………太刀川の言う通り、何か特別な意味があって市街地Aを選択したのではないかと思います。単なる市街地での戦闘ならば二宮隊、生駒隊の方に分がある。それを覆すだけの作戦があるんじゃないかと思いますね」
次は月見と太刀川、東が夜凪隊の選択マップについて意見を述べ合う。月見の問いに対し今度は2人とも同意見だった。“夜凪隊は何か特別な意味をもって市街地Aを選択した”と。
しかしそれは裏を返せば“特別な意味がない限り市街地Aでは夜凪隊は勝てない”というものであった。
そして、その真実を知る時はすぐそこまで迫って来ていた。
「B級ランク戦ROUND3まであとわずか……まもなく試合開始です」
☆★
「本命の二宮隊についてだが」
と話を切り出したのは刀也。自信ありげに笑うと言葉を続ける。
「まあ気にすべきは二宮だけだな。犬飼は銃手アステロイドで、辻は孤月でマスタークラス……まさに教科書通りの兵士だが……きれいにまとまっただけの奴に負ける気はないだろ?」
それは挑発的な笑みでありクロウは当然のように「たりめーだ」と返す。そこで刀也はふと表情を崩し、
「二宮隊に鳩原がいれば話は別なんだが……まあよかろ。二宮隊で注意すべきは二宮だ。間違っても正面に立つなよ」
「了解だ。二宮とやり合う事になれば逃げの一手でいいのか?」
「その時の状況で判断しよう、フレキシブルにな。おれが残ってれば2人がかりで、もしおれ1人で二宮とバトる事になれば……」
「…秘策があるんだったな?」
刀也の対二宮の秘策。玉狛支部で烏丸に二宮の真似をしてもらい仮想二宮…通称にのまるとして特訓に付き合ってもらった例の技だ。
刀也はまた笑みの種類を変える。今度は薄く微笑み、
「ああ、二宮はおれが倒す」
そう宣言した。
☆★
転送が終わり、見慣れた市街地Aの街並みが視界を埋め尽くす。クロウはすぐさまレーダーを確認すると、隊員の位置を示す光点が1つ少ない事に気づいた。
「今バッグワームで隠れたのは隠岐か?どうする刀也、おれもまずは隠れておくか?」
「序盤はいいだろ。クロウはそのまま暴れまわれ。二宮以外ならたぶん勝てる」
「一応マーカー付けとくよ。隠岐の射程に入ったらアラート鳴らすからそのつもりでいな」
「了解だ」とクロウは返事をして最も近い光点に走る。
レーダーから消えた隠岐と思しき光点は、幸か不幸かマップの西端に転送されていた。クロウは中心から少し離れた北で、周囲には2つの光点があった。1つは少し南の中心地、もう1つは東に行ったところだ。クロウはまず中心地に向かう事にしたのだった。
クロウが向かっている先から姿を見せたのは南沢だった。どうやら南沢もこちらに向かって来ていたようで、予想地点より早く会敵してしまう。
しかしクロウに焦りはなく、むしろ好都合だとばかりにレイガストでダブルセイバーを形作る。
「南沢を見つけた。始めるぜ」
☆★
クロウからの通信を受けて、刀也は再びレーダーを見る。刀也が転送されたのは東端付近。近くには1つの光点しか表示されていない。しかもその光点は迷う事なく刀也の方に向かって進んで来ていた。刀也もバッグワームを使っておらず、レーダーからは消えていない。それはその光点の人物も同じだ。
こんなにも自信満々に浮いた駒を獲る動きをする候補は3人。二宮、生駒、南沢だ。犬飼や辻、水上あたりならもうバッグワームを使って奇襲を狙う頃合いだろう。
クロウが南沢を発見した事で候補は2人に絞られる。二宮か生駒か……刀也としてはどちらでも良い。旋空使いとしては生駒に一歩劣る刀也だが、戦術の幅は利がある。
二宮が相手なら、例の秘策を披露するまで。
レーダーから光点は消えず、あと1つ角を曲がれば会敵する。
走り抜けて、お互いに視認。驚く事はなく、両者ともに武器を構えーーーーない。
「おっと、二宮か。こりゃいかん」
相手は二宮だった。二宮匡貴。射手の王。No.1射手にして総合ランキングは太刀川に次ぐ2位。ボーダー最高峰のトリオンを持ち、1対1なら最強の呼び声もある猛者。ボーダー最強の一角である事は間違いない。
そんな二宮と近い位置に転送され、挙句にはつけ狙われる?そんな、なんて。なんてーーーーー幸運。なんたる僥倖。これほど理想的な展開はない。
だからこそ、背中を見せる。ほくそ笑みながら、二宮匡貴を討つ秘策を開始する。
☆★
駆け抜けた先にいたのは夜凪刀也だった。曲がり角から姿を現した彼を見て、二宮は予想通りという以外の感慨は湧かない。
マップの東端にぽつんと2人だけ転送されて、お互いを浮いた駒だとばかりにポイント獲得のために動いたのだ。己の実力に自信のある者でしかありえない。
すでにクロウと南沢が戦い始めている事を犬飼から聞いていたし、生駒は辻とぶつかっている。残る候補は刀也のみだった。
だから、予想通りなのだ。夜凪刀也の実力はボーダーでもトップクラス。しかし自分には及ばない。だから、
「おっと、二宮か。こりゃいかん」
そうして逃げられるのは慣れている。
二宮に狙われては、取れる選択肢は少なくなる。ひたすら逃げて時間稼ぎか、捨て身で相討ちを狙うか、落とされる前提で何か仕事をするか、だ。
刀也が時間稼ぎをするのは予想の内。夜凪隊にはクロウ・アームブラストという強力なパーフェクトオールラウンダーもどきがいるのだ。刀也が二宮を引きつけている間だけで彼は戦場を蹂躙するだろう。
故に二宮は刀也を速やかに撃破しなければいけない。……が、そうやって焦らせる事こそが夜凪刀也の常套手段なのだ。
焦りは禁物。油断もなしだ。戦い慣れたマップだ、いつも通りやれば勝てる。
「ハウンド」
二宮はトリオンキューブを生成すると三角錐の形に分割して追尾弾を放つ。しかし刀也はシールドと孤月を駆使して二宮のハウンドをすべて捌く。
さすがにやる。二宮は久しぶりに対峙する刀也の実力を再認識する。やはりフルアタックでなければ刀也を仕留めるのに時間がかかりそうだ。幸い、狙撃手の隠岐はマップの正反対である西端。クロウはマップ中央で南沢とやり合っている。
メインとサブの両方の弾トリガーを解禁しても、その隙を突かれる心配はない。
来た道をそのまま戻る刀也が曲がり角の先に消える。「逃すか」と走って追いかけた二宮がその先で見たのは、壁だった。
バリケードトリガー、エスクード。主に地面から生やす事で盾とする事ができるが、動かせないという欠点を持つ。
せり上がる壁の先で刀也が手を振っているのが見えた。「アディオス」とニヤケ面もおまけで。
なるほど、確かにエスクードはシールドよりも硬い。時間稼ぎにはもってこいなのだろう。しかもこんな広くもない路地で使えば道をまるごと封鎖できる。いかにも夜凪刀也らしい小細工だ。
「ハウンド + ハウンド = ホーネット」
トリオンを追尾する機能を持つハウンドを合成して、より強い追尾能力を持つホーネットを作り出す。エスクードを避けた先を逃げる刀也を撃ち抜くつもりでトリオンキューブを練り合わせる。
やはり三角錐のそれが、撃ち放たれる……その前に。
二宮の胴が2つに分かたれた。
☆★
「アディオス、二宮」
旋空孤月を振り切ってから、もう一度そう言う。
二宮匡貴ーーーーー緊急脱出。
しかし、落ちる前に二宮は発射直前だったホーネットを刀也に差し向ける。刀也はグラスホッパーを踏んで誘導半径から逃れる事でそれを躱した。顔には相変わらずの笑みで、
「お土産グレネードなんて食らうかよ。ホーネットだけど」
そう宣うのだった。
“上手く行った”と刀也は一息つく。これこそが秘策。対二宮戦における秘技。タネを明かせば簡単だ。
エスクードで自分を隠し、テレポーターで相手の背後宙空に瞬間移動。旋空で叩っ斬る。
しかし、たったそれだけの秘技を叩き込むためにいったいいくつの布石を打った事か。
1つ目、B級ランク戦開始前のボーダーマガジンの特集にて刀也は「二位以下の部隊に負ける気はしない」と答えた。これは裏を返せば二宮隊は警戒に値する、という事に他ならない。
2つ目、クロウという強い駒を見せつけておく事。これによって二宮は“刀也が時間稼ぎをして、その間にクロウが点をとる”という風に作戦を解釈した。
3つ目、マップに市街地Aを指定した事。市街地Aはド標準マップ。どの部隊も一度は経験した事がある普通のステージだ。これは二宮隊に“いつも通り”である事を強調するためだった。
4つ目、バッグワームをクロウにも使わせなかった事。二宮は狙撃手が潜んでいる時は基本的にメインとサブの両方を使う全攻撃をしない。狙撃手を警戒していつでもシールドを張れるようにするためだ。しかし、周囲に狙撃手がおらず敵が逃げているとなれば得点のために全攻撃を解禁する事もあり得る。二宮の防御を薄くするために、隠れた敵がいる可能性を排除したのだ。その点、隠岐が西端に転送されたのは幸運だった。
これらの刀也が打った布石によって、二宮は完全に思考をコントロールされていたと言っても過言ではない。
二宮にとって警戒されるのはいつも通りで、市街地Aなんて戦い慣れたマップで、刀也の逃げるという選択肢は理に適っていて、周囲に狙撃手はいない。
“いつも通り”ーーーいや、むしろ序盤に後顧の憂いなく強敵を撃破できるのは幸運だとさえ思わせた。
そんな隙を作り出し、突く。
二宮という男に勝つために刀也が練った“秘策”の全体像がそれだ。
秘策は成り、一番の強敵は消え失せた。
「なら、あとはこのラウンドを勝つだけだ」
☆★
「衝撃的な展開です。なんと1番初めに緊急脱出したのは二宮隊長です!」
ランク戦の見物人たちは驚愕していた。あの二宮匡貴が、射手の王が、真っ先に緊急脱出?どんな波乱だ。どんなジャイアントキリングだ。
普段は冷静な月見ですら驚きを隠せていない。月見はかつてのA級1位東隊のオペレーターだった。東春秋を隊長とした向かう所敵なしの最強部隊。今では隊員たちは散り散りになってしまったが、当時の隊員が今では全員が己の部隊をもっている。二宮、加古、三輪……二宮隊もある不祥事が起こるまではA級部隊だった事を考えると、すべての部隊がA級であった事がわかる。
それだけの人材を育てられる東塾スゲェ、という結論に落ち着くのだが、今はそんな旧東隊でも屈指の得点力を誇り、被撃破率も低かった二宮が何もできずに緊急脱出させられてしまった事が問題なのだ。
「あれは……いったい何が起こったのでしょう?」
我に帰り刀也の秘技について予想しつつも、戦術の師である東に答えを求める。いち早く冷静を取り戻していた東は「推測ですが」と前置きして語り始めた。
「狭い路地に誘い込み、エスクードで通り道を塞ぎつつ自分の身を隠す。次にテレポーターを発動して相手の背後宙空に瞬間移動し、旋空で斬る……おそらくそういった技だと思います」
「かー、出たな…ヨナさんの初見殺しが。容赦ねーなまったく」
東の見解に太刀川が感想を述べる。刀也の初見殺しについては上位攻撃手のなかでは噂になるほどである。実力で勝てないと見るや発動する初見殺しの数々。ストックしている技を放出し勝ちをもぎ取りにいく刀也のスタイルだ。
「この技は相手の視界から消えるというのが肝ですね。テレポーター単体でも初見殺しのコンボに繋がりますが、瞬間移動の先は“視線の先数十メートル”という弱点もある。エスクードで姿を隠して視線を読ませない、というのが重要なポイントではないでしょうか。それにエスクードで姿を隠してから、色んな技に派生する事もできますね。例えば…この初見殺しの秘技を見せておいて、次はテレポーターではなく旋空孤月でエスクードごと相手を狙う、なんてのも考えているかもしれません」
「相変わらずえげつない技だな。……しかし二宮が上手く釣られ過ぎた気もするな。ヨナさんお得意の盤外戦術か?」
「それは夜凪隊長の心理誘導で二宮隊長が簡単に撃破されたという事でしょうか?」
太刀川も驚くだけではなく、刀也の布石により二宮が撃破された事を見破っていた。夜凪刀也の盤外戦術がえげつない事くらいは周知の事実だ。しかし二宮ほどの知者を誘導する事ができるのかという疑問に太刀川はあっけらかんに「そりゃそうだろ。じゃないと二宮があんな簡単にやられるわけがない」と返す。それから一息おいて、
「ヨナさんに本気で対策とられたら、勝てるやつなんていねーよ」
二宮さんの不遇会。あれ…?大規模侵攻に続き二宮さんが不遇だぞ?別にイケメンが嫌いってわけじゃないんだからねっ!