ワールドトリガー 《蒼の騎士》、軌跡の果てに   作:クラウンドッグ

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不惜信用

標的がいないかとクロウと刀也はC級のブース……個人戦の場に来ていた。

するとどういうわけか太刀川ら数名が楽しげな様子で話しているのが見えた。

 

 

「よう、どうしたんだ」

 

 

クロウが手を挙げて太刀川に声をかける。「おっ、クロウにヨナさんじゃねーか」と反応した太刀川の後ろから現れたのは見覚えのあるハンサム顔だった。

 

思わず目を細めた刀也だが、隊服のエンブレムを見て納得した。玉狛の紋章ーーー旧ボーダーの理念を掲げたエンブレムだ。

なるほど、あの時の忠告を聞いて玉狛第二に所属する事にしたんだろうと結論づけた。

 

 

一人で納得する刀也を他所に太刀川が説明した。

今日入隊してもうB級に上がった奴がいる。こいつがそうだと。

 

話によるとその人物ーーーヒュースと孤月一本で勝負をしているらしかった。

戦績としては上々。笹森や小荒井では相手にならず生駒でようやく互角というほどの手練れという事だ。太刀川ですら一本とられたという。

 

 

「ヨナさんもどうだ?さっきC級から上がったばかりだからサブトリガーなしの孤月一本で勝負なんだが」

 

 

「えー、太刀川の後にやんの?おれが?やだなー」

 

 

 

という意見も却下され、刀也はヒュースと試合う事になった。

 

 

☆★

 

 

ヒュースの印象は、しっかり強いというものだ。

 

 

剣技のひとつひとつに型があり、洗練されていて鋭い。

実戦を想定した剣術はしっかりヒュースの中に根付いているのだという確信。

 

 

入れ替わり立ち替わり剣を交えていく刀也とヒュース。見応え、という部分でいえば先程のVS太刀川の方が見応えはあっただろう。

刀也とヒュースの剣戟は静かだ。まるで剣道かフェンシングの試合を見ているような気分になる。声を荒げ応援するのではなく固唾を飲んで見守る事こそが正解だと言わんばかりの立ち合いであった。

 

 

やがて決着する。

5本先取の試合は刀也の5本連続奪取で終了した。

 

 

☆★

 

 

「いぇーい」

 

ブースから出てきた刀也は試合中とは打って変わってだらけた笑顔で腕を突き上げていた。

 

「やるなヨナさん、おれでも一本とられたってのに」

 

「はー、さすがヨナさんやわ。え、完勝てめっちゃすごない?」

 

 

と太刀川や生駒の賞賛を浴びながら満足げな顔をする刀也に遠慮がちに小荒井が聞いた。

 

 

「なんであんなに余裕で勝てたんですか?」

 

 

それを聞いたヒュースは無表情のままだが、ムッとした雰囲気を感じ取って刀也は苦笑しつつも小荒井の問いに答えてみせる。

 

 

「それはな、こいつの剣技がしっかりしてたからだよ」

 

 

首を捻ってクエスチョンマークを浮かべる小荒井。太刀川らも黙って刀也の意見を聞いている。

 

 

「剣術には型ってのがあってな、ある程度剣をかじってれば動きを先読みする事もできるんだよ。あー、確か生駒も実家が剣術道場だっけ?だったら動きを読めたんじゃないの?」

 

 

「確かにそやけど、生身の道場やからなぁ。ある程度通ずるもんはあるけど、そこまでやないな」

 

 

刀也の得意げな表情からの質問にしかし、生駒は否と答える。トリオン体ではなく生身で剣を扱うために先読みは難しいという事だろう。

「ごほん」と気を取り直して刀也は続けた。

 

 

「まあ、そういう事だ。剣技がしっかりしてるからこそ読み易い。おれには超直感もあるし余計にな」

 

 

加えてヒュースの太刀筋に見覚えがあった事も危なげなく勝てた一因だ。おそらく師はヴィザ翁だろう。

 

 

「逆におまえとおれだったら、おれも一本くらいは取られるかもしれんぞ?」と笑って小荒井に告げた刀也。小荒井は胸を張って「おれの剣は型破りですからね!」と言う。

 

「ははは、何言ってんだこの馬鹿」と、そんな小荒井にまったく笑わずに馬鹿呼ばわりした刀也。微妙に剣呑な雰囲気が立ち込める。

 

 

「型があるから型破り。おまえのは型がないから型無しだ」

 

 

「ひどい!」と反応した小荒井だったが、けろりと立ち直り、

 

「それってどういう違いがあるんですか?」

 

と聞く。刀也は「守破離の概念も知らんのか」と嘆息して説明してやった。

 

日本において“道”とつくものはいくつかある。

茶道、華道、武道などがそうだ。その道の過程を示したのが守破離というものだ。

 

まず修行に際して師の教えた型を守る“守の段”。

次に型を自分なりに昇華し、殻を破る“破の段”。

最後に師の教えと自分なりの技を理解する事でその型から離れて、自分に合った新しい型を生み出す“離の段”。

 

 

「小荒井も笹森もしっかりとした師匠についたわけじゃないだろ?剣術の土台がしっかりしてないからおれとしては読みにくいわけ」

 

そこまで言った所でその場にいた辻が刀也に話しかける。

 

「厳しいですね。ヨナさんってそんなキャラでしたっけ?」

 

 

「そうかー?まあ前までは甘めだったな。でも最近は調子良いしでかい口叩くなら今しかないかなってな!」

 

 

「はははー!」と刀也は笑って見せた。滑稽な言い分に太刀川や辻らも笑う。

 

「じゃあ太刀川さんも型無しですか?」と聞いた笹森。太刀川は「失礼な奴だな」と言いつつも気にした様子ではない。

 

 

「いや、太刀川にゃ忍田本部長って師匠がいたからな。こいつは型破りだ」

 

 

忍田から授かった孤月の剣術を太刀川は二刀流でやっている。それは忍田の教えそのものではなく、太刀川が自らの適正に合わせて型を破った証だ。

 

クロウはそう言った意味では型無しかもしれないが、土台が出来上がっている上に自らの戦技として確立している。我流と呼ぶべきだろう。

 

そこまで考えて「いや違うな」と声に出す。

 

「おまえらにも型はあるのか。無形の型……言わばボーダー流か」

 

 

「え、なんですそれ?」と問う小荒井に「要は適当って事」と答える。「ひどい!」と小荒井が嘆くまでがワンセットであった。「適当という言葉を辞書で引け」というのはさすがに助言が過ぎると思い飲み込んでおく。

その反応に笑いつつも、内心では言葉にした“ボーダー流”について考えていた。状況に応じて最適解を導き出し実行する流派とでも言うべきか。ならば今最も頂きに近いのは木崎レイジか。

 

 

 

しばらくして話が一段落したところで、

 

 

「そういや笹森、諏訪は?」

 

 

と聞く。諏訪は笹森の隊長だ。先日予定を聞いた時は近々冬島や東と麻雀やるから混ざらないかという事だったが、笹森の答えは「隊室で冬島さんたちと麻雀やるって言ってました」とのこと。

 

「あれ?そういえばヨナさんも来るって話を聞いてたんですけど」

 

「…だいたい察した。みんな誰かが誘うと思って誰も誘ってないってパターンな。知ってる知ってる、イジメに近いやつだ」

 

 

刀也はぼやいてから諏訪と連絡を取る。「麻雀やるの今日だって?」「おう、ヨナさん待ちだぜ。早く来いよ」「呼ばれてないんだが」「悪い」といったやり取りを経て刀也は諏訪隊の隊室に招かれる事となった。

 

「んじゃ、おれは行くわ。こっちは頼むぞクロウ」

 

「ああ、そっちもしくじるなよ」

 

 

「おう」と言って刀也は持ってきていた手提げのバッグを持ち上げる。そこそこ重そうなそれを指差して「なんですかそれ」と小荒井が聞く。

 

 

「あー、金だよ金。重いぞぅ」

 

いかにも雑な答えに小荒井も誤魔化されたと思って笑う。「じゃなー」と軽く手を振って去っていく刀也を見届けて、

 

 

「よし、じゃあ今日もやるか。えーと、ヒュースだっけか?今度はおれとバトろうぜ」

 

 

☆★

 

諏訪隊の隊室で刀也は手提げ鞄から札束をテーブルの上に出した。

 

 

「賭けをしたい。あ、これ口止め料ね」

 

 

積む。ほいほいほい、とまるでトランプを配るような気安さで帯封のされた札束を諏訪、東、冬島の前に。

 

 

「おいおい、こんな大金どうした?」

 

 

積む。札束を積む。そんな異様な光景に表情筋をぴくぴくさせながらも反応した諏訪に、

 

 

「貯金だよ。全財産の半分以上は消し飛ぶ」

 

 

軽々と教えて見せる重み。これでもボーダーをやっていてそこそこ以上に貯金はあった。アフトクラトルとガロプラの襲来の際に特別功労として百五十万×2が手に入ったのは嬉しい収入だ。

 

 

「いや、そういう意味じゃなくてだな。こんな金を積まれたらおれたちは降りるしかないぜ」

 

 

金を積まれてたじろぐ諏訪は、同じだけの賭け金を準備できてないと言う。

 

 

「いや、金を賭けるのはおれだけ。3人には口止め料として百万差し上げる。ここで見た事聞いた事はどこにも漏らしちゃいけない」

 

これは賭け金ではなく口止め料だと再度説明する刀也。本当に口止めだけで百万をもらえるのなら気前が良過ぎる。

 

 

「何か悪巧みでもしてるようだな夜凪。冬島の前にだけ積んだ三百万はなんだ?」

 

そんな気前の良さに不信感を抱くのは当然であり、東が探りを入れる。それには冬島の前にだけ諏訪と東の三倍の札束がある事に起因していた。

 

 

「……冬島さんにだけ賭けた三百万は、もちろんチップです。おれがお願いしたいのは冬島さんだけ。言った通り諏訪と東さんに頼むのはここでの出来事を忘れてもらいたいという事」

 

 

再三いう口止めは本当らしく、冬島への願いとやらが不鮮明。そこに冬島が言及する。

 

 

「じゃあおれに頼みたい事ってのは?」

 

 

「それは勝負が終わってからで。……まあおれが勝ったらひとつだけ言う事を聞いて欲しいんですよ」

 

それには当然ぼかして答える。勝てば良し。負けても願いの内容まで知られぬならばマシだ。

 

 

「…物騒な話じゃないよな?」

 

 

「もちろんですよ、冬島さん」

 

 

冷や汗でも流しそうな冬島ににんまりと満面の笑みで答えてやる。胡散臭さは鰻登りだが、四年の付き合いで刀也が真面目な嘘はつかないという信用はあった。

 

 

「あんまり邪な頼みだとおれも上に報告せざるを得ないぞ」

 

しかし、だからこそ大事ではないかと東は勘繰る。確かにこの面子で最も説き伏せる難易度が高いのは東だろう。だが刀也は東に対する切札があった。

 

 

「東さん、あなたはおれに借りがあったな、第0次の時の。今回の件の黙秘でそれの返済として欲しい」

 

それは命の借りだ。それを言われては東は黙るしかない。しかしそれを言うのは、やはり今回の件は大事なのだと東は理解した。

 

 

「なーんかキナ臭ぇ話になってきたな。おれ降りてもいいか?」

 

そんなやり取りを経て諏訪は席を立とうとした。聞く限り、あまりにもヤバい話だ。百万は小さくないが決して現実的な金じゃないというわけではない。金の魔力から何とか目を逸らし、

 

 

「ちっ、しゃーねえな。ほれショバ代に百上乗せ。これでどうだ諏訪」

 

続く刀也のアクションで即座に屈する。金の魔力恐るべし。そんなに物騒な話じゃないらしいし、刀也を信じて見ても良いだろうと言う判断だ。

 

 

積まれた金で賭けは成立する。

 

諏訪は口止め料と場所代で二百万円を得て。

東は第0次の際の借りの返済と口止めで百万円を得て。

冬島は三百万円を得る代わりに刀也の“お願い”を叶える事となった。

 

 

☆★

 

 

「なあ、賭けをしないか?」

 

 

「断る」

 

 

「容赦ないっすね二宮さん」

 

 

場所は移り、二宮隊の隊室。諏訪隊隊室での麻雀を終えた刀也は次のランク戦の相手である二宮に会いに来ていた。

狙いは当然、賭けの成立。次のランク戦で勝った方が負けた方に何でもひとつ命令できるというもの。

しかし、取り付く島もなく断られてしまう。無論、そんな事で挫けたりしない刀也ではあるが。

まるで二宮の断りを聞いていないと言わんばかりに言葉を続ける。

 

 

「次のランク戦、勝った方が負けた方にひとつ命令できるってのはどうだ?」

 

「興味がないな。おまえたちに命令したい事などない」

 

 

やはり取り付く島もない。しかし刀也は二宮に対しても切札を持っていた。

 

 

「じゃあチップを変えよう。夜凪隊が勝ったら二宮隊に命令できる権利はそのままに、二宮隊が勝ったら、おれの知る鳩原の事について教えよう」

 

 

鳩原。そのワードを聞いた途端に二宮の瞳の色が変わった事を確認する。

 

鳩原未来。元二宮隊の狙撃手だ。狙撃の技術はNo.1狙撃手の当真に勝るとも劣らないものだったが、人が撃てないという欠点もあった。

 

鳩原はすでに隊務規定違反でボーダーを除隊している。…しかし、それは表向きの理由。本当の理由は別にあるが…それを知るのは極小数だ。その中に夜凪刀也の名前はないはずだった。

 

「いや、夜凪隊が勝てなかったら……それについて話そう」

 

もう一押しだと感じた刀也はさらに譲歩してみせた。

 

 

「ハッタリだ。ヨナさんが知ってるはずがない」

 

犬飼は刀也の言葉をハッタリだと断じる。そうだ、どこかで噂話でも聞きつけてきたに違いないと。

二宮もそう思いたい所だったが、

 

 

「おれの直感は鋭いんだよ」

 

 

ゆっくりとまばたきをして雰囲気たっぷりに言った刀也に、強制的に理解を引き出される。

 

夜凪刀也のサイドエフェクト“超直感”は迅の“未来視”に比肩する超感覚に分類されるものだ。それによって刀也はーーー

 

 

「おれは出発直前の鳩原に会ってる」

 

 

その場面に遭遇できたのかもしれない。

 

 

「ーーーーーッ!」

 

 

胸ぐらを掴まれて引き寄せられる。やったのは二宮だ。至近距離で視線が交わり、刀也の口角はわずかに上がる。

二宮が賭けに乗る確信が得られたからだ。二宮は一見するとクールなイケメンだが実は胸の奥にアツいものを秘めたナイスガイだ。刀也としてはそんな部分は嫌いではなく、むしろ好感が持てる。今回つついたのは二宮のそんな部分だった。

 

 

一瞬の後に二宮は刀也の胸ぐらから手を離した。そして、

 

 

「いいだろう、賭けに乗ってやる。ただし、条件はウチが勝ったらだ」

 

 

「は、自信満々てか。……まあいいだろ、こっちとしては鳩原との約束もあるしな」

 

 

売り言葉に買い言葉と言うべきか、二宮のセリフに刀也も軽く反応し、さらに出発前の鳩原とのやり取りを匂わせる。

 

 

そうして賭けは成立し、ROUND6夜の部にて結果が示される事になる。

 

 

☆★

 

 

「そっちの首尾はどうだ?」と聞いたのはクロウだ。ROUND6夜の部まであと数時間。隊室でミーティングを始める前に本日の成果を確認したかった。

 

 

「ええと、冬島隊はオッケー。二宮隊は今日のランク戦で勝てば良しって感じ」

 

「太刀川隊とやった時と同じ条件か?負けた方が勝った方の言う事を聞くとかって」

 

 

「そうそれ」とクロウの言を肯定して「そっちはどうだった?」と話を振る。

 

 

「こっちはいつも通りだ。今日は迅はいなかったが太刀川やらヒュースとも個人戦をやってな。かなり注目は引けてたと思うぜ」

 

 

今日の作戦はクロウが個人戦で注目を集め、刀也が他部隊への工作を図るというもの。

今季のランク戦は夜凪隊が目立っているが、中でも注目を集めているのはクロウだ。そのクロウに表舞台で暴れまわってもらっている間に、刀也はこれまで培ってきた人脈やら何やらを使って工作を進めていた。

 

 

クロウも刀也も首尾は上々、と言った所だろう。そこで2人の視線が夜凪隊3人目の戦士に向けられた。

 

「あ?」

 

「あ?じゃないよグラン!そっちはどうだったかって視線だ」

 

 

ばしん、と陽子に頭を叩かれて「あー」と思い出すように瞳を右往左往させて、

 

 

「まあまあだ」

 

 

と言い放った。「まあまあて」と思わずツッコミを入れる刀也、クロウは「具体的には?」と再度問う。

 

 

「まあ……本当にまあまあって所だね。戦い方次第じゃマスタークラスともやり合えるくらいだ」

 

 

それには今日一日グランに付き合って訓練していた陽子が答えた。

今のグランは一度大元のエネドラッドに統合され、再度貸与された人格だ。もっと言うと太刀川隊で訓練を積んだエネドラと夜凪隊で訓練を積んだグランを統合し、その経験と記憶を搭載した個体と言うべきか。

 

エネドラ=トリオン兵の試験運用では、大元のエネドラッドからダウンロードした人格を一体貸与されている。そこから更に十体、空っぽのトリオン兵が貸与されており、平時は十体で経験を積み、ランク戦などではそれらの経験をアップロード・統合された一体で戦う、というものだ。

 

事情を知っているのはA級以上の隊員であり、グランを育成するためにはそれらの人手を借りなければならないのだが、A級の皆様方はお忙しいようで高確率で断られている。

クロウや刀也も暇さえあれば指導やら模擬戦をしているが、最近は悪巧みの件で忙しいため、あまりかまってやれてない。

不幸中の幸いと言うべきか、夜凪隊オペレーターの沖田陽子は攻撃手ランカー並みに強いので最近は彼女にグランを任せる事が多い。

 

 

「ボーダーのトリガーに触れて2週間くらいでマスタークラスと渡り合えるなら上々だろ。とりあえず当てにはしないから安心して落ちていいぞ」

 

 

「腹立つなテメェ」

 

 

刀也の遠慮ない物言いにグランは悪態を吐きつつも反論できない。

本来B級上位ともなれば互いに勝って知ったるランク戦相手のため時間切れのまま終わる試合も多くポイントもあもり取れないのが常なのだが、夜凪隊は今季初参加部隊で、部隊の特徴や作戦などもまだ把握されてはおらず、波乱というか状況が膠着する事が少ないためポイントの獲得が多い。

試合が荒れる、と言えばわかりやすいだろうか。

 

そのためか夜凪隊は2位の二宮隊とは少しばかり点数差に余裕があった。グランに安心して落ちていいぞ、と言ったのはそういった事情も込みでのことだ。

 

 

 

「今回のROUND6…相手は2位二宮隊、5位東隊、7位香取隊だったな。時間までもう少しある。作戦を詰めていくとしようぜ」

 

 

ROUND6夜の部、四つ巴の試合まで刻一刻と迫っていた。

 

怒涛の夜の、幕開けだ。

 




夜凪隊のエネドラ(グラン)はB級以下にはワケアリの隊員として説明されており、ランク戦にも参加します。
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