ヒロアカ読んでて思うんですけど、入学式に1Aが出ないとなると、子どもの晴れ姿を見に来た親御さんはすごく不安になると思うんですよね。あれかな、体力テスト後に、相澤先生が向かったのって親御さんの下に謝罪とかしに行ってるのかな?それとも、親御さん入校禁止なんですかね?
と考えると、相澤先生ってヒーローを育てることにすごく熱い人なんだと考えたり、雄英高校のシステムどうなってんだと考えたり、妄想が膨らみやすい設定になってますよね。
そんなこと考えながら書いたものです、それではどうぞ。
寒い冬を乗り越えた生命たちが活動し始める暖かな季節、春。桜の並木道が、新しい生活を迎える学生たちを暖かく包んでいる中、理は一足早く誰もいない教室にて皆を待っていた。
「少し早く来すぎたかな?暇だし・・・・・・これでもやるか。」
そう言って理が机に置いたのは、250mlペットボトルに入った水とストップウォッチ。ストップウォッチのスタートボタンを押してからペットボトルの水を机の上にぶちまけると、理は個性を使い始めた。
「水:球体化」
途端に水が1つのボール状になりはじめ、
「水:円錐」
円錐を形作り、
「水:円盤」
薄い一枚ものの水板が出来上がり、
「円盤:分裂」
そう言うと、1枚当たりの質量が減ったが、1枚の円盤が2枚になった。
「水:固体化」
そうして、1枚の氷板ができた。
「ここまでで8秒、まだまだだな。」
ストップウォッチのタイムを確認し、仕上がりを確認しているとドアが開く音に反応すると、眼鏡の少年が入ってきた。確か、彼は実技説明の時に挙手していた男の子ではなかったか。
「おはよう。」
「おはよう。早いな、俺も早く来たつもりだったんだが」
「いや、早く目が覚めてしまってね。」
「その気持ちは分かるぞ。俺も合格が決まってから今日まで興奮してしまってね。そうだ、自己紹介が遅れたな、飯田天哉だ、これからよろしく頼む。」
「飯田くんだね、俺は世野理。こちらこそよろしく。」
男同士の熱い握手を交わしてから、放置していた氷板について飯田くんが聞いてきた。
「後ろで溶け始めている氷はいいのか?」
「あっ!忘れてた!すぐに元に戻すよ。」
「ならこのハンカチを使ってくれ。」
「ありがとう、けど大丈夫。気持ちだけありがたく受け取っておくよ。氷:液体化、水:円柱、解除」
言い終わると同時に、水はペットボトルに水道の蛇口から出た水のように吸い込まれていった。
「水の操作系個性なのか?便利だな。」
「いや、無機物なら何でもだ。ただ質量は保ったままだから、盾とかだと大きくしたらその分薄くなってしまうんだ。」
「そうなのか、いやそれでもいい個性じゃないか。」
「ありがとう。父さんと母さんからもらった個性だからね、誇りに思っているんだ。」
そんな風に飯田君と話していると続々と生徒が入ってきて・・・・・・おや?爆豪くんが入ってきて?椅子に座って?足を机に置いたぁぁぁぁ!
「む、すまない。少しいいかな?」
「あぁ、爆豪くん?」
「知っているのか?」
「同じ中学なんだ。去年報道されてたヘドロヴィランでも有名になったかな?」
「去年のあれか、いや、今はそれより机の制作者への感謝を忘れたあの姿勢を指摘しなければ。」
そう言って、飯田くんは爆豪くんのもとに行ってしまった。さて、俺はどうしようか。
「ねえ、ちょっといい?」
「うん?」
呼ばれた方を振り向くと、試験の日に出会った耳郎さんがいた。
「やっぱり、理だった。覚えてる?私の事」
「耳郎さんだよね。君も受かってたんだ。これからよろしくね。」
「こっちこそ。あれ、すごいね。」
そう言って見たのは、やはりと言うべきか爆豪くんと飯田くんの所だった。
「あはは、あれはたぶん水と油レベルに合わないだろうね。」
「初めて見ただけでも分かるわ。ドレッシングみたいに大きな衝撃が無い限り合わないだろうね。」
「さ、さすがにそこまでではないと思・・・・・・願いたいなぁ。」
そんな水と油な2人の会話はエスカレートしてきたのかどんどん声が大きくなってきて少し離れたここまで聞こえ始めた。
「机に足をかけるな! 雄英の先輩方や机の製作者に申し訳ないと思わないか!」
「思わねぇよ! テメーどこ中だよ? 端役が!!」
「ムッぼ・・・・・・俺は聡明中学校出身、飯田天哉だ。」
そんな中扉の鳴る音が聞こえて振り向くとそこには緑谷くんがいた。おぅ、このタイミングで緑谷くんが来るとは。いきなり爆豪と眼鏡の人が教室の中で喧嘩をしている光景を目の当たりにして出久は目が点になっているようだ。そして後ろにも誰か来ているぞ、早く進まないと閊えるぞ、緑谷くん!
「あぁ、そのもさもさ頭は!」
どうやらキラキラ少女が来たようだ。あの2人にもあいさつしに行こう。
「緑谷くんも一緒か。」
「知り合い?」
「同じ中学なんだ。あと爆豪くんもね。あんまり関わったことは無かったけど。行ってきてもいいかな?」
「いいよ、私は席に戻っておくからさ。」
耳郎と別れて俺は緑谷くんたちの輪に入りに行こうとした。
「麗日お茶子だよ」
「緑谷君に麗日君だね。それにしても、緑谷君、きみはあの試験の本質を理解していたんだね。悔しいが、君の方が1枚上手だったようだ。」
「やぁ、緑谷くん、麗日さん。同じクラスみたいだね。」
「世野くん!よかった君も同じクラスになれたんだ。」
「あぁ!空飛ぶ絨毯の人!よろしくね!」
「お友達ごっこしたいなら他所へ行け。ここはヒーロー科だぞ」
お話をしていると急に低い声が廊下から聞こえて来た。そしてその場には、寝袋が転がっていて、顔だけが見えている。
男性は壇上まで歩いていって、
「ハイ。静かになるまで8秒もかかりました。時間は有限。君達は合理性に欠くね」
静かになった事で寝袋に包まれていた男性が名乗りを上げた。
「俺は担任の相澤消太だ、よろしく。早速だがこれ着てすぐにグラウンドに出ろ。」
相澤先生から言われた通り、着替えるためにロッカーに向かいながら理は考えていた。
どうして、入学式なのに体操服なのか?そういえば自分は首席だと言われていたのに入学式でやる新入生代表の宣誓の練習もなかった。そして周りには自分達以外の学生が見当たらない。
「何かある。」
そうとしか思えない。そんな気持ちを抱えたままグラウンドに集結すると先生が言い始めた
「全員集まったな。では個性把握テストを開始する。」
「「個性把握テスト!?」」
「入学式は?ガイダンスは?」
「ヒーローになるのにそんな悠長な時間ないよ。雄英は自由な校風が売り文句。中学まではあっただろう?個性無しの体力テスト」
気だるげに相澤先生は説明をし始めた。
種目は全部で8種目。
ソフトボール投げ
立ち幅とび
50m走
持久走
握力
反復横とび
上体起こし
長座体前屈
「入試の成績トップは世野だったな。んで、2番が爆豪か。・・・・・・爆豪、中学ではボール投げいくつだった?」
爆豪は2番という言葉にイラつきながら答える。
「67m」
「個性使っていいから思いっきりやってみろ、円から出なきゃ何してもいい。はよ、思いっきりな」
ボールを受け取り軽く肩を回しながら爆豪は円の上に立った。
「死ねェ!!!」
大きく振りかぶりボールを爆破と共にリリース。爆風に乗ってボールは空高くへと飛んでいく。
死ねとは如何なものか。爆豪はそんなことを気に留めない。
「まず自分の『最大限』を知ることだ。それがヒーローへの下地を作るための合理的な手段・・・・・・」
相澤先生は通常の体力テストでは見たこともない705.2mと表示されたスマホを示す。
それを見た生徒たちは、面白そうと色めき立っている。
「面白そう、か。ヒーローになるための3年間、お前らはそんな腹積もりでこれから望んでいくのか?よし、トータル成績最下位のものは見込みなしと判断してまあ、除籍処分とにしよう」
「除籍!?まだ入学初日ですよ!?初日じゃなくてもひどすぎる!」
キラキラ少女改め麗日さんが意見を言う。しかし相澤先生は毅然とした態度を崩さずにこう言った。
「自然災害、大事故、身勝手なヴィラン達。いつどこからかわからない厄災相手に立ち向かっていくことになる。今の世界は理不尽に塗れてる。そういう危機を覆していくのがヒーロー。これから3年、雄英は君たちに全力で理不尽という壁を用意する。」
さすがというべきか、雄英高校。予想外の形で壁を落としてくるな。そんなの乗り越えてやるさ、これがヒーローになるために必要だというのなら。
「さらに向こうへ、Plus Ultraさ。全力で、乗り越えてこい」
見せてあげるよ、相澤先生。父さんとの特訓成果を。
あと、早く焦凍くんに話しかけたいんですけどぉ。なんだか目が昔より暗くないですかぁ。それと爆豪くんあまりこっち睨まないでぇ。
教室のドアあるじゃないですか。あのドア大きさ考えるとどれぐらいの重さあるんでしょうね。重かったら空けるの苦労すると思うんですよね。かと言って薄すぎると音漏れ激しいですよね。あぁ、気にし始めたら尽きないなぁ。雄英高校の学校構造の説明とか本で出たら絶対面白いとおもうんですよねぇ。出ないかなぁ。