色神の日常 ~ちょっと欲張りなだけです~   作:無色の語り部

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世界の発展。或いは産声

 

2045年、この年地球は新たな発展を遂げた。

突如現れた化物たちに対抗する為に開発された特殊装備″幻想形態(リアフィスト)″によって。

 

 

 

その数十年後、地球は更なる発展を余儀なくされた。

異なる世界との繋がりができてしまったから。

 

 

 

1つは物語によくある、剣と魔法の世界 『アクエスペ』

人や亜人、龍さえも存在する、まさに一昔前の物語の様な世界。

 

 

 

1つは自然が独自の発展を遂げた、希望と恐怖の世界 『ネフェルト』

広大な森があり、未知なる植物や生物が闊歩する、まさに古の自然を思い出させる世界。

 

 

 

1つは天界や冥界等といった、神秘を内包した世界 『ラムリエル』

天使や悪魔、果てには神すらも存在する、まさに奇跡の様な世界。

 

 

 

以上、三つの世界が地球と繋がり交流を持ちお互いに同盟を結んだ。

その同盟を″四世界安全交流同盟″略してセアンと読んだ。

 

 

 

四つの世界がお互いに同盟を組み、世界は遂に平和の道へと進んで行った。

 

しかし、平和の日々はそう長くは続かなかった。各世界で魔物などが大量発生を起こしたり、数多くの犯罪者が別世界に逃げたりするなど、問題が多発した。

 

そんな世界の危機を救った五つの組織があった。

 

赤の神率いる【紅き激情(グレムリン・アグア)

青の神率いる【輝く青藍(ミルキーウェイ)

緑の神率いる【翡翠の宝石(ジュエルジェイド)

白の神率いる【白光円卓(ラルブム・プレート)

黒の神率いる【黒の幻想(ノワール・ファンタジア)

 

 

 

この五つの組織が僅か半年足らずで問題を解決していった。

 

けれども安心することなかれ。この五つの組織は世界平和の為に救ったのではないことを。確かに、平和のためにと戦った組織も存在する。しかし、ある組織はより強い相手と戦うために。またある組織は、自らの領域を汚した為に。また、ある組織は混乱に乗じて自らの組織を大きくするために。

 

そして、ある組織はただ単に目障りだった為に……

 

だからこそ、世界の住民達は、畏怖と敬意を称してこの五つの組織のトップを“五色神”とよんだ。

自分達に火の粉が被らないように。また、危機が来た時には助けて貰えるように。そんな浅ましい考えのもと彼らを神と呼んだ。

 

 

 

だが一つだけ奇妙な出来事があった。世界の危機を仮にも救った五つの組織をセアンから大々的に表彰することになった。

他の四つの組織の主要人物は集まっているのに“黒の幻想”の組織のメンバーが誰一人集まらないのだ。メンバーだけでなく、そのトップ黒の神本人さえも。

しかし、いくら待てっても黒の神が現れないのだ。挙句の果てに来たのは【黒の幻想】の幹部一人のみ。

 

彼女はこう言った

「我らが主は『この様な面倒事は拒否する』とのことです」

 

その言葉を言い彼女は帰っていった。

 

故にほかの神と違い黒の神だけは未だに謎に包まれている。一年たった今でも黒の神の存在すら不明。ある者は酔いながら、黒の神なんて存在しなかった。ある者は嘲りながら、あの災害で亡くなった。ある者は怯えながら、世界を支配するのを影からうかがってる。なんて言う始末だ。

 

そんな風に黒の神について事実無根な話が飛び交いながら、世界はまた平和への一歩を進んでいった。

 

 

 

そう──これは、そんな世界に生まれた色神と呼ばれた者達の物語。

 

 

 

 

 

あるいは、そんな地球に産まれたちょっと可笑しな少年の日常のお話。

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