東方桃幻隊 ~Battle of Popstar – Word War vision~ 作:小林ミメト
やっとのことでデデデに追いついた霊夢だったが時すでに遅し、デデデは不敵に笑うととある機械のレバーを倒した。
その機械は能力を持ったキャラクターの力を吸い取る機械で、また、レバーをいじくれば何の変哲もない食べ物にだって、魔獣としての生を授かることができる恐ろしい機械でもある。
作者からの一言:
今回登場する魔獣ですが、人によっては「あれ?こいつこんなにこんなに強かったっけ?」となるかもしれないですが、そこは二次創作なので悪しからず。
さて、一人で五人の相手をする魔理沙だったが辛くも勝利していた。
ちなみに戦闘不能になった偽物たちは転送装置で逃げ帰ったようだ。
「ぜえ、ハア、何とか倒せたが何かがおかしい・・・。」
普通であれば、ファイナルスパークとやらで吹き飛ばせるのだが、明らかに威力が落ちていたのだ。
「それは、これのせいじゃないかゾイ?」
魔理沙が後ろを振り向くと、そこには『ゆーゆー』と奇妙な鳴き声を上げる四つの首だけの妖怪を皿に乗せたデデデが現れた。
「どういうことなのぜ?」
「ハア、ヒイ・・・そ、それは私たちの能力を吸い取ったからよ!」
肩で息をしながら霊夢も少し遅れてやってきた。
「霊夢?お前、確か空飛べたんじゃなかったっけ?」
「飛んでたのよ。途中まで・・・。でも、能力の半分を吸い取られていたから少ししか飛べなかったのよ!」
「ガーハハハ!そういうことゾイ!そして、こんどの相手はわしが作ったかわゆい魔獣ちゃん四体ゾイ!」
「私も参加してたことを忘れているでゲスよッ!」
エスカルゴンは、かろうじて残っていた体力でデデデにツッコミを入れながら謎の液体が入った瓶を投げた。
「センキュー」
デデデは、それを受け取ると四匹の魔獣に振りかけた。
「エスカルゴン殿。あれは何ですか?」
ニューカスタマーサービスは、首をかしげながらエスカルゴンに質問した。
「あれは、わたくしめが開発した『エスケル魔獣皇帝液DX』でゲス。あれを振りかければ、たちまち凶暴な魔獣に変身できるでゲス。」
エスカルゴンが言い終わる前に、四匹の妖怪は皿から飛び出したかと思うとみるみる巨大化し間の抜けた声で人語を話した。
「ゆゆゆゆゆ!ゆっくりしていってね!!!」
「さあ!魔獣ゆっくりよ!奴らを踏み潰すゾーイ!」
「てめえの血は何色だあぁ~!」
棒読みで叫びながらゆっくり霊夢は、霊夢を押しつぶそうとした。
間一髪で霊夢はジャンプでよけられたが、おかけでゆっくりが着地したところにヒビが入った。
「押しつぶされたらひとたまりもないわね。」
そうつぶやいたとき、不意に何かの気配を感じたので横を向くと、もう一体のゆっくり霊夢(以下わさ種)が突進してきた。
「ゆっくりボディアターック!!」
「ぐあーっ!!」
「霊夢!」
ジャンプをしている途中だったためによけきれなかった霊夢は、ゆっくり霊夢(わさ種)に思いっきりわき腹にタックルされた。
ミシミシという音ともに霊夢は血反吐を吐き、壁に激突してそのままずり落ちた。
「クソ―!よくも霊夢を!」
魔理沙は、一矢報いるために八卦路を構えた。
「恋符:マスタースパーク!!」
だが、八卦路はうんともすんとも言わなかった。
「ちいっ!やはり魔力が足りなかったぜ。」
「もう、おしまいなのぜ?じゃあ、こちらから行くのぜ。喰らえ!ゆっくりタックル!!」
魔理沙は慌てて箒で飛ぼうとしたが、もちろん魔力が残っていないため飛べず。ゆっくり魔理沙の攻撃を喰らってしまった。
「グハアッ!」
そして、まるで吹き飛ばされるのを予想していたかのごとく、もう一体のゆっくり魔理沙が上から落ちてきて頭に直撃した。
「あべしっ!」
そのため、魔理沙の落下速度が数倍にまで跳ね上がり真下にたたきつけられた。
「うぐっ!」
魔理沙は今の一撃によって、立ち上がることすら困難になってしまった。
「よっしゃあ!弾力はパワーだゾイ!!」
デデデは、これは勝てると思ってガッツポーズをした。
「とどめなのぜ!『恋符:マスタースパーク』!」
ゆっくり魔理沙は、とどめに口から強力なビームを発射した。
ズゴーという音ともに魔理沙に命中かと思いきや、寸でのところで転がってよけたためデデデのそばにあった燭台を支える棒が壁ごと破壊され、その火がデデデのガウンに燃え移った。
「アーチーチーアーチ!兵士ー!水をよこすゾーイ!!」
デデデが命令すると、どこからともなくワドルドゥ隊長率いるワドルディ軍団がローラーのついたポンプを持ってきた。
「かかれー!」
ワドルドゥ隊長の合図でデデデに放水が行われたが、あまりにも水の勢いが強力だったために鎮火したはいいものの、デデデは数メートル先まで飛んでいき、叫び声をあげながら壁にめり込んでしまった。
「わにゃにゃにゃーっ。」
しかも、水の勢いのせいなのかホースがワドルディたちの手からすっぽ抜けて暴れ始めた。
その時、ホースから放たれた水がゆっくり魔理沙の頭にかかった。
すると、ゆっくり魔理沙はとたんにしぼみ始め、皿に乗っかっていた状態の大きさまで戻ってしまった。
「あらー!?」
エスカルゴンは、水が弱点だとバレてしまってうろたえた。
弱点に気づいた魔理沙は、最後の力を振り絞って暴れるホースを摘み取り、次々とゆっくりたちにかけていった。
「や、やめるでゲスー。」
エスカルゴンの悲痛な叫びもむなしく、ゆっくりたち全員が元に戻ってしまった。
「なんの騒ぎゾイ?・・・ん?ででえ!?」
やっとこさ頭を引っこ抜いてデデデが見た光景は、すべてのゆっくりたちが元に戻ってしまい、代わりにホースを持った魔理沙が満身創痍で立っていた。
「エスカルゴン!どういうわけか説明するゾイ!」
デデデはエスカルゴンの胸倉をつかみながら詰め寄った。
「い、いや。それがどうやらさっきの水のせいで、エスケル魔獣皇帝液DXが流れ落ちちゃったみたいなんでゲスよ。」
「なら、それを早くまたあの饅頭にかけるゾイ!」
「そ、それが・・・あれで最後なんでゲスよー。作るのには三か月ほどかかるでゲス。」
「ガーン!!」
デデデはエスカルゴンの胸倉をつかみながらショックで固まってしまった。
「いてーっ」
エスカルゴンは、デデデがショックで胸倉から手を離したため、彼の目線の高さから一気に落下した。
「陛下、心配には及びません。」
ニューカスタマーサービスの言葉にデデデは反応した。
「どういうことゾイ?」
ニューカスタマーがパンパンと手をたたくと、転送装置から巨大なプリンがさらに乗った状態で出現した。
「ゆっくりのみなさーん。」
全ゆ:「ゆ?」
「お疲れでしょう、ごちそうを用意しましたのでたーんとお食べなさい。」
全ゆ「ゆわーい!!」
ゆっくりたちは、ポヨンポヨンとはねながら転送装置の方へ向かっていった。
「あーいいなー。」
デデデはよだれを垂らしながらそうつぶやいた。
「おやつなんかあげてどうするんでゲスか?」
「まあ、見ていて下さいな閣下。フフフ・・・。」
そうこうしているうちにあっという間にゆっくりたちはプリンを全部平らげてしまった。
「今です!第二ラウンドスタート!」
そういってニューカスタマーサービスは、あるボタンを押した。
すると、転送装置から出てきた妖しい光がゆっくりたちに直撃した。
全ゆ「ゆんやー!!!!!!」
妖しいビームを浴びたゆっくりたちは、一つの黒い大きな禿げ頭の化け物に変貌しており、それが禍々しいオーラをまといながらみるみる大きくなって転送装置にぎりぎり入るか入らないかの大きさまで大きくなった。
「こりゃすごいゾイ。ガハハハ!!」
「夢に出そうでゲス。」
「ゆおおおおおっ!!!」
城が震えるほどの雄たけびを上げた後、気絶している霊夢に地響きを立てて跳ねながら近づいて行った。
「れ、霊夢ー!!!!」
今回から話数を短くして、投稿頻度を少し上げてみようかなと思います。