東方桃幻隊 ~Battle of Popstar – Word War vision~ 作:小林ミメト
だが、ハルトマンの機械魔獣や黒幕であるデデデとエスカルゴンを霊夢たちが反省させる目的もかねて、復旧に尽力させたおかげで見事に復興を果たした。
「ッだはーっ!やっと完成したゾイ。」
デデデはもう疲れたといわんばかりに床に大の字で転がった。
「あいつら文句が多すぎるでゲスよ。やれ、ユニットバスは好きじゃないだの、日当たりが悪いだの。もううんざりするでゲス。」
あいつらとは霊夢たちのことである。
「そうゾイ(便乗)。あのロボットたちが手伝ってくれなかったら、暴動を起こすところだったゾイ。」
「ま、陛下の場合は起こされる側でゲスがねwww。」
「そうなったら、もちろん抵抗するゾイ。このハンマーで・・・。」
そういってデデデハンマーを振り回した。それがいけなかった。
なんと、家の出来具合を見に来ていた霊夢の顔にクリーンヒットしたのです。
D「・・・あ。」
S「わたし、しーらないっと。」
もちろんデデデは反撃された。拳で。
霊「何すんじゃワレェー!!」
D「ポイテーロ!!」
・・・少女制裁中・・・
「ハア~・・・せっかくねぎらいのお菓子を持ってきてあげたのに・・・。デデデにはやめておこうかしら・・・。」
「そ、そんなー!わしも欲しいゾイ!!」
顔がつぶれ饅頭になりながらもデデデはダダをこね始めた。
そんな主をよそに従者のカタツムリはどんなお菓子なのか訪ねた。
「これだぜ。」
魔理沙がスカートのポケットから取り出したのは、ポッキーと書かれた赤い箱のチョコ菓子である。
「ポッキー?どんな食べ物でゲスかそれは?」
「こいつは外の世界で超有名なチョコ菓子だぜ。」
「こんな細っこい食べ物、腹の足しにもならんでゲスよ。」
「何でこんな形になって居るゾイ?」
「これは、みんなで仲良く分けて食べやすいようにしているからだって霖之助さんが言ってたわ。」
「霖之助?それって誰でゲスか?」
その時、後ろですすり泣く声が聞こえた。
「うう・・・グスッ。」
「ん?へ、陛下?」
後を振り返るとデデデはなぜか大粒の涙を流していた。
ちなみに顔はいつの間にかもとに戻っていた。
「素晴らしいゾイ・・・。」
霊夢はちょっぴり見直した。やはりデデデにも人(?)の心はあるのだと。
だが、デデデが放った一言で困惑せざるを得なくなった。
「わしってなんて素晴らしいんだゾイ!!」
エスカルゴン・霊夢・魔理沙「ハイ!?」
デデデはみんなが困惑する中、涙と鼻水をまき散らしながらその場で一回転した。
「このお菓子を使って民衆の心をわしづかみ出来るゾイ!!」
デデデは、魔理沙が持っていたポッキーを奪い取ると家から飛び出していった。
「あ、ちょっ!どこ行くんでゲスか!?バカ陛下ー!」
エスカルゴンの制止もむなしくデデデはそのままどこかへ行ってしまった。
「全く・・・。」
「あいつ・・・ああ言いながら本当は、お菓子を独り占めしたかっただけじゃないのぜ?」
しかたなくエスカルゴンは霊夢や魔理沙とともに、デデデを探すことにした。
夕方ごろになって、三人は一度完成したばかりの二人の家に戻ってきた。
「意外だったのぜ・・・まさかデデデが本当に民衆から支持を集めようとしていたなんて・・・。」
霊夢は頬杖を突きながら煎餅をほおばっていた。
「でも、やり方がやり方よ・・・警察は何しているのかしら・・・。」
その時、テレビを見ていたエスカルゴンが声を上げた。
「陛下がつかまった!?」
「やっぱりね。」
テレビには、アナウンサーとデデデの顔写真が映っていた。
下のテロップには『デデデ容疑者、ポッキーゲームを道行く人に強要。』と書かれていた。
「本日未明、旧市街周辺でデデデ容疑者が道行く人に『ポッキーを分けてあげるから下僕になるゾイ』などといいながら・・・ぽ、ポッキー・・・グフッ!」
あまりの事件のこっけいさに、アナウンサーは吹きだしてしまったがすぐに体制を立て直した。
「し、失礼致しました。ポッキーゲームを道行く人に強要したため、強制わいせつの疑いで逮捕されました。」
テレビは、今度はデデデ城と旧市街を交互に映して解説を続けた。
「調べによりますと、デデデ容疑者は『民衆にわしの慈悲深さ、親しみやすさをその身で感じてもらうために行ったゾイ。なのにこの仕打ち・・・この国は今や腐っているゾイ。』と供述しております。」
アナウンサーは、次にデデデについての生い立ちの解説に入りましたが、エスカルゴンたちはそんな暇はなく、すぐさまテレビを消して刑務所へと向かった。
「全く、腐っているのはあいつの頭なのぜ。」
バスの中で魔理沙は従者が隣にいるにもかかわらず悪態をついた。
だが、エスカルゴンもさすがにそれには賛同していた。
「ほんとでゲスよ、あの親父ったらこっちの身も少しは考えてほしいでゲスよ。」
バスの中で少しの沈黙があった後、エスカルゴンは携帯から目を離して霊夢に問いかけた。
「そういえば、何でついてくるんでゲスか?家でくつろいでいればいいでゲしょう?」
最初に口を開いたのは霊夢だった。
「夢のお告げよ。」
「夢?」
「私がここにきて間もない頃に紫が夢に出てきたの。そしてこういったわ・・・『デデデという男性にもしもの時があったら守りなさい。いずれ起きる大異変の手助けをしてくれるでしょう。』・・・って。だから、エスカルゴンが弁解に失敗したときに私たちが何とかするってわけ。」
「なんとかねえ・・・ところで、話の中でちょくちょく出てくる紫とか霖之助って誰でゲスか?」
「霖之助は私たちのなじみの道具屋の主人なのぜ。」
「そして、紫は私たちの住む幻想郷を管理している大妖怪よ。そもそも幻想郷というのは、結界で囲まれた妖怪の隠れ里のようなもの。本来は、私達がたびたび起こる異変を解決しないと、そこに住んでいる人間たちが自分たちの力でどうにかしようと躍起になって大変なことになってしまうの。」
そこまで言うと霊夢は、何かを思い出したのかエスカルゴンにつかみかかった。当たり前であるかのように目元をつかんで。
「そうよ!あんたたちが私たちをここに召喚したせいで幻想郷が崩壊している可能性があるわ!今すぐ返しなさい!!」
「やめロッテ!!!そこだけはやめロッテ!!」
お客は、突然起こった女性のエイリアンとエスカルゴンのつかみ合いに対して居心地が悪そうにしていた。
「ヤメロ霊夢!落ち着けえ!!」
「カ●ロットォー!!」
「私はエスカルゴンでゲスよ!」
そうこうしているうちにバスは刑務所の前についた。
「あ、お、降ります!!」
霊夢とエスカルゴンの罵声に負けない声で魔理沙は運転手を刑務所前バス停で止めるように言った。
そして魔理沙は、降り際に運転手に注意された。
「君さあ・・・あの娘のお友達か妹でしょ?だったらお年寄りをいじめちゃダメって言ってあげなきゃ。」
魔理沙は無言でうなずくと気まずそうに降りた。
その後、何とかデデデに対して嘆願書を書くようにエスカルゴンは説得し、何とか明後日の朝の釈放にこぎつけた。
翌々日、デデデとエスカルゴンはデデデ城の玉座の間にいた。
「二日間豚箱に入れられて思い知らされたゾイ。この世の中は本当に腐っているゾイ。」
「本当に腐っているのはお前の頭なんだよなー。」
デデデは、聞き捨てならないセリフを言われた気がしたので身を乗り出してエスカルゴンを威圧した。
「なんか言ったかゾイ?!」
「あ、いや何でもないでゲスよ!アハハハ!」
「慈愛の心で接してもだめなら違うところから攻めるゾイ!」
「と、言いますと?」
デデデは突然、玉座の上で似ても似つかないミロのビーナスのポーズをとり始めた。
「知りたい?じゃあ、ちょっとだけゾイ。」
そういいながらデデデはガウンを脱ぎ始めた。
「おお!裸の王様になって自分たちは愚かな民衆であることを人民どもに知らしめ、陛下に今一度忠誠を誓えばその汚い裸体も見えなくなると思わせるんでゲスね・・・。」
「さすがに痛いッ!!」
デデデは、『さすがでゲス』と言おうとしたエスカルゴンを思いっきり殴りつけた。
「バカモン!!そんな面倒くさい事、誰がするゾイ!?」
エスカルゴンは頭をさすりながら質問した。
「じゃあ、何でゲスか?」
デデデはニヤッと笑って答えた。
「ハニートラップゾイ。」
このお話の冒頭の一部は、わたけいさんの『愛のデデデ』というpixivに投稿されている漫画作品を参考にしたものです。
そのため、なんかpixiv漫画で見たぞという方がいるかもしれません。
最後に、この場をお借りしてわたけいさんにお礼を申し上げます。
こんな稚拙な文章しか書けない私にネタと笑い、そしてアドバイスをくださっていただき本当にありがとうございます!
それでは残り少ないですが、良いポッキーデイを!('ω')ノ