東方桃幻隊 ~Battle of Popstar – Word War vision~   作:小林ミメト

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薄暗いデデデ城の廊下。ワドルディたちがきれいに掃除をしている中。そんなことを気にも留めずに、悠々とふんぞり返り歩く一人のペンギンのような生き物がいた。デデデだ。彼はある事情で悲しげな顔で奇妙な歌を歌っていた。


第二十二弾:森のおなごにご用心!?前編

「で、で、デデデのデ~。今日もやること何にもない・・・つまらんゾイ。つまらんゾイ。デデデにゃ娯楽も~お金も何にもない・・・ゾイ!」

 

 そう、デデデたちは金欠状態に陥っていたのだ。

 

デデデがそんな現状を嘆いて歌っていると、反対方向からエスカルゴンがやってきた。

 

 「陛下!ここに居たんでゲスか!?」

 

 「なんゾイ?」

 

 「デデデ城の金庫の金が底をついて今やほぼゼロに近い状態でゲスよ!!!」

 

 エスカルゴンは、手帳をひらひらさせながらこの城の主に訴えかけた。

 

 「それがどうしたゾイ。」

 

 「私たちの給料はおろか、今後の食費も賄えなくなるでゲスよ!!世の中はどんどんププノミクスとやらで好景気になっているというのに、それを尻目にわたくしたちは、このままじゃ城で空腹の末、野垂れ死にでゲスよ!」

 

 デデデは、それを聞いてだんだん腹が立ってきたのか握りこぶしをぶんぶんと振りまわした。

 

 「それもこれも全部セカンドのせいゾイ!!奴め・・・愚狸娘なんぞという欠陥品を押し付けておきながら、いちゃもんつけて一千万デデンもワシの口座からふんだくりおって!!」

 

 「陛下!!こうなったら奴に抗議でゲス!!」

 

 「セカンドに不買運動の姿勢を示してやるゾイ!」

 

 デデデとエスカルゴンは、お互いの方を向いて頷くと猛ダッシュで玉座の間へと向かっていった。

 

 「よいしょっと」

 

 デデデは王座にどっかりと座ると、セカンド呼び出しボタンを押した。

 

 数秒後、モニターが彼から向かって左側から出現して画面にセカンドの顔が映し出された。

 

 「ようこそ、聖闘士ナイトメア社のカスタマーサービスへ・・・本日はどのようなご用件で?」

 

 「だまれセカンド!貴様はこのわしに不良品を売りつけた。そればかりか、いちゃもんをつけて一千万デデンをふんだくったゾイ!」

 

 「これほどの悪行は本来であれば、極刑どころじゃすまないでゲスよ!!」

 

 「一族郎党皆殺しゾイ!!・・・と行きたいところだが。慈悲深いわしは不買運動だけで勘弁してやるゾイ。」

 

 セカンドは、宇宙ひろしといえどもここまであほなクレームを言ってくる客は初めてなので、あきれてものが言えなかった。

 

 やっと、頭の理解が追いついたセカンドは咳ばらいを一つして、デデデに一つの提案をした。

 

 「不買運動は困ります。デデデ陛下といえば、宇宙でもまれにみる大金を落としてくれる上客。そこで提案があります。」

 

 「なんゾイ?」

 

 「今、プププランドで大統領選が行われておりますよね。」

 

 「なるほど、大王たるワシがそれを貴様らの魔獣とともにそれを妨害して大王復活の大号令を人民どもの前で発表するのかゾイ?」

 

 「いいえ・・・むしろそれに参加するのです。」

 

 「どうしてでゲスか?」

 

 「我々は、まだ軍隊としては再編の途中なので、星の戦士にばれてしまったら一巻の終わりです。」

 

 セカンドは、そう言うと両肘を机に置いて顔の前で両手を組んでつづけた。

 

 「そこで陛下には、我々が裏で支援をしている政党の党首をやってもらいたいのです。」

 

 セカンドの目がギラリと光るのを感じたエスカルゴンは、即座に理解した。だが、その意味を分かっていないデデデはグチグチと文句を言った。

 

 「わしに民主主義の仲間入りをさせるつもりかゾイ!?」

 

 「おや、何かご不満なようで。」

 

 デデデは、駄々っ子のように顔を赤くして両腕をぶん回した。

 

 「不満しかないゾイ!!そもそも民主主義は、独裁主義者のワシから言わせれば、あんなものはわしと考えが異なる独裁主義者を量産する修羅の巷になりかねん代物ゾイ!!」

 

 「ごもっともで・・・ですが、これを利用することによって陛下がまたプププランドの大王として好き勝手ができるようになるのですよ。」

 

 そこまで聞くと、デデデは腕を組んでしばらく考え込んだ。

 

そして、立ち上がるとこういった。

 

 「では、セカンド!わしもこの椅子取りゲームに参加するゾイ!!」

 

 セカンドは、それを聞いて少し頬を緩めた。

 

 「ところでセカンド。わしが最高責任者となる党の名前は何と申すゾイ?」

 

 「グリーンピース党と申します。」

 

 「なんかインパクトに欠ける名前でゲスな。」

 

 「ですが、こちらの名前の方が我々の後ろ盾を得ているとは気づきにくいでしょう?」

 

 エスカルゴンはうんうんと頷いた。

 

 デデデは、まだ何か物足りないのかセカンドが映るモニターと自分、そしてエスカルゴンを指さして意見を言った。

 

 「だが、セカンド。お前さんとわし、そしてエスカルゴンだけでは華がなさすぎるゾイ。もっと民衆受けするような美少女はその政党にはおらんのかゾイ?」

 

 「ご安心ください。その辺はしっかりご用意しております。今、そちらに転送いたしますので少々お待ちを。」

 

 セカンドが言い終わると同時に、玉座の前に転送装置が出現してまばゆいばかりの閃光を放った。

 

 そして、閃光が収まった場所に立っていたのは体全体をつたで覆われており、服は、申し訳程度に柏の葉のような葉っぱが豊満な胸と恥部を隠した程度の、露出が多い緑色のショートヘアとエメラルド鉱石のような瞳が可愛らしい女の子だった。

 

ちなみに見た目はキャピィ族のような三頭身ではなく、霊夢や魔理沙のような八頭身の人間をもう少し小さくした感じである。

 

彼女は、デデデを見ると嫌な顔を一つもすることなく、少しばかりとがった耳をぴくぴくさせながら深くお辞儀をした。

 

デデデは、そのしぐさにローナ王女を重ねてうるっと来たが、気をしっかり持ってお辞儀をした。

 

だが、あまり他人に対して真剣にお辞儀をしてこなかったせいで少しぎこちなかった。

 

「あらら・・・あの陛下がお辞儀を・・・彼女は何者なんでゲスか?」

 

「彼女は、以前の我々が支配したドリュアード辺境星の元王女にしてグリーンピース党の秘書、グレート・トゥーンボクです。」

 

 すると彼女は、鈴が鳴っているかのようなきれいな声であいさつをした。

 

「よろしくお願いいたします。デデデ陛下のことは、セカンド様から聞いております。とても、優しくて力持ちで素敵なお方と聞いております。」

 

エスカルゴンは、間違いだらけなその情報を正そうと口を開いたと同時に、気を良くしたデデデにさえぎられた。

 

「その通り!それにわしは、眉目秀麗で金銭面もお腹周りも太っ腹でもあるゾイ!ガハハハ!!」

 

「お気に召されて何よりです。」

 

「セカンド!今回は良い働きをしたゾイ!!まさにこのものはわしの秘書にふさわしい逸材ゾイ!」

 

「では、今後ともごひいきに・・・。」

 

デデデとセカンドはお互いにニヤッと笑った後、城内によく響くほどの高笑いをした。

 

さて、場所が変わってここはカワサキの店。今は、真昼間のために昼食を取りに来るお客でごった返していた。

 

次々とテーブルに料理を運んでくるのは、エスカルゴンがデデデ城の財政難のためにこっそり貸し出しているワドルディたちである。

 

その中でワドルディたちよりニ、三倍ほど背丈が大きい人型のウェイターが二人ほど働いていた。霊夢と魔理沙だ。

 

「三番テーブルにラーメン一丁!かつ丼二人前!!」

 

霊夢が厨房の方に向かって叫ぶと、空のお盆を頭の上にのせてうろうろしていた一匹のワドルディがこちらに向かってきた。

 

「オムライス三人前!一人はケチャップなし!!」

 

間髪入れずに、魔理沙がそう叫ぶと同じように空の盆を頭に乗せたワドルディが近づいてきた。

 

霊夢は、空の盆に伝票を乗せるとワドルディの背中を押してゴーサインを出した。魔理沙も同じように伝票を空の盆に伝票を乗せた。

 

「頼んだぜ。」

 

魔理沙のところへ来たワドルディは、コクンと頷くと霊夢の伝票を乗せたワドルディ同様に、足早に厨房の方へ走っていった。

 

厨房の方では、カワサキとナゴヤとオオサカの三人が次々と注文された料理を作っていた。

 

「悪いねー師匠。無理なお願いしちゃって。」

 

そう言いながらカワサキは、ラーメン用のねぎを切っていた。

 

「ええって!ええって!うちの愛弟子が経営している店が繁盛しているんさかい。わしも鼻が高いわ!」

 

オオサカは、にこやかな表情で出来上がったオムライスにケチャップをかけておりそのすぐ横で愛用の包丁でチャーハン用の肉を切っていく。

 

「ナゴヤも手伝ってくれてありがとうね。」

 

「気にすることにゃーよ!これも、店を経営するための修行だと思えば御安い御用だぎゃ。それに一番頑張っているのはカワサキだぎゃ。何(にゃん)でも、有名になったプププランドの評判を落としたくない一心で修行しなおして、今では宇宙で五本の指に入るほどの美味さを誇るレストランになったって聞いたぎゃ。」

 

それを聞いてオオサカもうなずいた。

 

「うんうん。カワサキ・・・お前さん成長したな。」

 

すると、カワサキは感極まってすすり泣き始めた。

 

「オイオイ。泣くほどのことかいな?」

 

「違います師匠!玉ねぎが目に入っただけですっ!」

 

オオサカとナゴヤの笑い声が厨房にこだましていたちょうどその頃、店の引き戸を開けて三人入店してきた。背格好から察するに、人型エイリアンの親子連れだろう。

 

「誰か来たわ・・・魔理沙!注文を取ってて!私が応対をするわ。」

 

「おう!」

 

霊夢は入口の所へ立つと営業スマイルで出迎えた。

 

「レストランカワサキへようこそ!お並びのお客様、お待たせいたしました・・・。」

 

霊夢は、その顔ぶれを見てはっと息をのんだ。

 

なぜならそこには、幻想郷でしか会えない五大老の一人とその従者二人がいたのだから。

 




 かなり投稿が遅れてしまって申し訳ないです<(_ _)>

 さて、次回はいよいよデデデ率いるグリーンピース党が大統領選に出馬します。そのほかの出馬する政党は、次回のお楽しみです。では('ω')ノ
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