東方桃幻隊 ~Battle of Popstar – Word War vision~ 作:小林ミメト
一方霊夢は何やら、幻想郷に襲い掛かる新たなる異変の対策にについて考えがあるようです。
成美がブツブツ独り言を言っていると、しびれを切らした芙蓉が二人がここに来た理由を問いただした。
「そんなことより、お前らはどんな理由でここに来たんだ?」
「え、ええ。紅魔館っていうお屋敷に、あなたたちの乗り物が突っ込んだ家の持ち主の魔理沙っていう人が招待されてたのよ。」
アリスは、そういってゼロ戦が玄関に突っ込んで、みるも無残な姿になった魔理沙の家を指さした。
「なかなか来ないものですから、その・・・あの・・・私たちが紅魔館の主に連れてくるよう言われたのです。」
お地蔵様を擬人化したような女の子は、アリス以外の人には人見知りらしく、両手を合わせたま、二人の屈強な帝国軍人の前で震えていた。
「芙蓉君、この子がおびえているではないか。敵ではない以上、警戒はする必要はないぞ。」
「ん?ああ、すまない。軍人をやっていると、どうも見知らぬ現地の人に対して警戒心を抱いてしまうものでな。」
「い、いえ。私も男性に会うのは久しぶりなもので。」
成美は頬を赤く染めてうつむいてしまった。その姿に男性二人は、不覚にも可愛いと思ってしまった。
するとアリスは少し考えた後、手をポンとたたいて男性二人にこう言った。
「そうだわ!どうせ魔理沙はどこかで道草食っているだけだと思うし、せっかくだからあなたたちも紅魔館に来なさいよ。」
「よろしいのですか?」
「ええ。ちょうどあなたたちと同じように外の世界から来た人間もいるから、きっと気が合うと思うわ。」
アリスが言う、同じ世界から来たという言葉にひかれて武藤は、その紅魔館とやらに芙蓉、アリス、成美とともに行ってみることにした。
その後、だれもいなくなった魔理沙の家に緑色の髪で霊夢に似た格好をした一人の少女が買い物風呂敷を抱えてやってきた。
一方、こちらは外の世界とはかけ離れた世界(プププシティ)で道草を食っている・・・否、食わされている魔理沙たちは・・・。
「撃て撃て!撃ち落とせ!カービィの仇をやっつけろー!!」
目が前髪で隠れている、背の高い細マッチョな三頭身のこの世界の武装組織の長に、一方的に弾幕勝負を仕掛けられていた。
理由は、彼らはカービィらしきものが、今現在相手をしている魔法使いに吹き飛ばされたという通報を受けて現場に駆け付けようとしたところ、ちょうど魔理沙のところへ行こうとしていた霊夢を見つけて事情徴収をしたところ、霊夢も敵と判断したからである。
ちなみに現在は霊夢と魔理沙が圧倒的な弾幕の数と回避能力で翻弄している。
見ると武装組織の長を含めたほとんどの団員は、かなり傷つき疲弊しているようだった。
「だめですブン署長!あたりません!奴ら予測不可能な動きでホイホイよけてしまいます。」
するとブンと呼ばれるその男性は、おもむろに大きな黒い筒のようなものを取り出した。
「そうかい・・・ところで俺のこいつを見てくれ。こいつをどう思う?」
「すごく・・・大きいです。」
「でかいのは良いけどさ、このままじゃ俺のあいつらに対するイライラはおさまらねーんだよな。」
ガシャン!
「今度は俺らの番だろ?」
「はい!」
ブンは、ニヤッと笑って地球にあるLAMのようなものを、空を飛びながら攻撃してくる二人のエイリアンめがけて発射しようとした。
「おっと!後方の安全確認。」
するとブンの後輩らしきキャピィ族がずっこけた。
「遅いっすよ!」
仕切り直しで再びニヤッと笑ったブンがLAMっぽいもののトリガーに手をかけた次の瞬間、先手必勝を叫んだエイリアンの一人、もとい霊夢が放った陰陽弾がブンが乗ってる車の右前輪に被弾、バーストしその衝撃でガク引きしてしまった。
おかげでそれは、見当違いの方向へすっ飛んで行ってしまった。
「いてて・・しょ、署長。あれじゃあたりませんよー!」
うろたえる部下をよそにブンはスピンして壁に激突してしまった車の中で比較的冷静だった。
「だ、大丈夫だ。旧式のPGG(President's guardian god)ではなく、今回は新型のPGGを使ったからな。」
「どういう意味です?」
「まあ、見ればわかる。」
そういうとブンは、ぶつかってひしゃげたドアをけ破って、車から部下と一緒に脱出するとPGGを飛ばした方ではなく、霊夢たちの方を見るように指示をした。
「見えるか?」
「はい、彼女たちの立派なカボチャパンツが見えます・・・あだっ!!」
無論、部下はブンから鉄拳を食らった。まあ、彼女たちに聞かれてなかったのはせめてもの救いだが。
「そこを見るんじゃねぇこのどスケベが!!彼女の後ろにある鉄のイチモツだよ。」
あんたもスケベでしょうがと言おうとした部下は、そのつもりだった口を驚きで開くことしかできなかった。
なぜなら先程、ブン署長があらぬ方向に飛ばしたはずのPGGの発射した部分が、まるで生きているかのように彼女たちめがけて飛んでいたからだ。
「うそっ!に、二重結界!!」
霊夢は、後ろからの気配にとっさに二重結界を張ったのと、PGGが霊夢に着弾するのはほぼ同時だった。
ドカーンというものすごい音ともに霊夢は煙に包まれた。
「れ、霊夢!!」
魔理沙は、最強とはいえ未知数の力を持つ連中の攻撃を食らった霊夢を心配した。だが、それは杞憂だった。
「ふう、危ない危ない!結界がなかったら即死だったかも。」
なぜならそこには、服を焦がしながらもピンピンしている霊夢がいたからだ。
「霊夢!!」
「なん・・・だと!?」
もう打つ手はないそう思ったブンだったが、意外にも降伏を宣言したのは彼ではなく霊夢であった。
「まだ戦えるけど私たちは降参するわ。カービィを探しても私たちは妨害したりしないから好きになさい。」
もちろんこれに異を唱えたのは魔理沙だった。
「な、何言ってんだ霊夢!?そんなことを陛下が許すはずがないだろ?」
「魔理沙、ここは弾幕勝負(ごっこ遊び)で勝ち負けが決まる世界じゃない。
本気で殺しに来てる連中に弾幕ごっこが通用すると思ってるの?」
「じゃあなぜさっきまで、嬉々として私と一緒に彼らと戦おうとしたのさ?」
「実験よ。」
「はあ?」
先程からずっと上の方で降伏を宣言したと思ったら、いきなり魔法使いとケンカを始めてしまった。
「ブン署長、どうしましょう?」
ブンは腕組みして少し考えてから、上の方で言い争っている二人に聞いた。
「なあ、霊夢とやら。」
「なあに?」
「ほんとにカービィを探しに行ってもいいのか?」
すると、魔理沙がまだ霊夢の説得でも納得がいってないのか、むすっとした顔でそっぽを向きながら早くいくように促した。
「よくわからんが敵対するつもりはもうないようだな。おい、お前ら行くぞ!!」
ブンは、現場の後処理のために残った二人の部下を除いた八人の部下を連れて、通報によって分かったカービィの飛ばされた方角へサイレンを鳴らしながら向かった。
「さ、魔理沙。デデデ城に戻りましょう。」
「ハイハイ。わかりましたよ。」
魔理沙は不機嫌そうにしながらも霊夢と一緒にデデデ城へと向かった。
道中、どうしても霊夢の先程の行動に疑問がぬぐえなかったので、顔を霊夢の方に向けながら質問した。
「なあ、霊夢。」
「何?」
「その実験とやらはどんな風に役に立つのか教えてくれないか?でなきゃその実験とやらには協力できないぜ。」
霊夢は、ため息をついた後、魔理沙の方は向かずにそっけなく答えた。
「弾幕ごっこが外の世界でも通用するかどうかを試してみたかったのよ。」
魔理沙は、期待外れな答えに愕然とした。
「んだあ、そりゃ!通用しないに決まってるだろ!実験するまでもないぜ?」
霊夢は、少し大雑把な答えだと思ったのか、いま彼女が持っている危機感を魔理沙に話した。
「確かにそれは解ってた。だから、外の世界と似たような発展をしているこの世界でどのように戦ったらいいか検証をしてたのよ。」
魔理沙は、長年の友人の付き合いからわかった。霊夢は、今回幻想郷に起こりうるであろう外の世界を巻き込んだ大規模な異変に対応するためにこんな茶番劇をやっていたことを・・・。
「それで対策方法が分かったわ。」
「どうするんだ?」
「まず、幻想郷の妖怪たちや私たちが勝負をする際に撃つ弾幕。これは妖怪や幻想郷の人間にあたっても服や戦闘意欲(残機)がそがれるだけの代物だったと思うわ。だけど、外の世界の人間はこれにあたると負傷、最悪の場合死ぬかもしれないと思ったの。」
「ああ、確かにブンというやつやそいつの手下も傷ついていたもんな。」
それを聞いて頷いた霊夢は、決して幻想郷では許されないであろう行為を口にした。
「だから幻想郷内で戦う時、これから幻想郷の敵とみなした外の世界の連中は、よけられない弾幕を放ったり、妖怪たちにそいつらに加担する人里の人間たちをスペカなしで襲わせることも許可することにするわ。」
「おいおい!いくら何でもやり過ぎなんじゃ・・・。」
「魔理沙、妖怪易者のこと覚えてる?」
「ああ、霊夢が確か幻想郷のルールに従わなかった易者の頭をパッカーンしたんだっけ?」
魔理沙がまじめな話で突然そんなことを言い出すものだから、霊夢は魔理沙に見えないようにくすくすと笑った。
「そ、そうよ・・フフッ・・・ゲホンっ!・・・で、今回の異変で幻想郷を襲う輩はそんな連中ばかりになるから別に問題ないと思うわ。」
マジかよと思った魔理沙だったが、レミリアたちが起こした吸血鬼異変よりかはましだろうと思った。
それ以上の異変となることも知らずに・・・。
これから先、一か月に一話程度の亀更新を目指していく予定です。
それではおやすみ( ˘ω˘)スヤァ
追記:レミリアやスペルカードについて調べていくうちに、吸血鬼異変はレミリアが起こしていたことに気が付き慌てて修正しました。本当にすいませんでした。<(_ _)>