試合は開始後しばらくは、動きがまるでないまま進行していった。
綾香商店街チームのピッチャーの投球は、草野球とは思えないほどに速く、ホワイトベアーズの打線は全く打ち返せずに三振ばかり。
しかしこちら側の克海も、ホワイトベアーズを支える主力。彼の鋭いボールも綾香チームのバッターを片っ端から打ち取っていく。
「やったぁ! また三者凡退!」
「さっすが克兄ぃ!」
「克海さん、ほんとに強い……!」
克海が相手打者をアウトにする度に千歌たちは喜ぶ。別の席から試合を見守る果南、ダイヤ、鞠莉の三名も誇らしげになったり、嬉しげな顔になったりしている。
しかし、いくら投手が強くとも野球は点を取れなければ勝てない。三回表、ホワイトベアーズの今回の攻撃も0点に抑えられてしまった。
「あうぅ……また三振だよぉ……」
「フレっフレっホワイトベアーズ! 頑張るずらー!」
なかなかリードすることが出来ないホワイトベアーズを懸命に応援する花丸たち。だがその背後で、
「足りないぜぇHeartbeat!」
いきなり大声がしたので、Aqoursと功海が思わず振り返った。
「もっと上昇気分上々! 見せてよ君のフルコンボ!!」
「愛染さん!!」
白い背広を見せつけつつクルリと身体の向きを変えたのは、愛染であった。彼は観客席の最上段に上り(「はいちょっとどいて」)、秘書にスピーカーをセットさせる。
「今日が大事な試合だと聞きつけた、愛染正義です。ウッチェリーナ君、盛り上がる曲をレッツプレイ!」
[盛り上がる曲を再生します!]
愛染が流させたBGMにより、功海たちのテンションも上昇。
「さっすが愛染さん! やることが派手だぜ!」
「ファイト♪ ファイト♪ ホワイトベアーズ、ファイト♪」
Aqoursの応援も動きが派手になっていき、その影響が選手の方にも出始めた。
「うっしゃあーッ! カッコ悪いとこ見せらんねーぜ!」
四回表、ひげの男性がヒットを打って遂に打者が一人ホームベースに帰還。ホワイトベアーズに念願の一点が入ったのだった!
「やったぁーっ!!」
「いよっしゃあーッ!!」
貴重な一点に千歌たちは大感激。梨子と曜ももちろん喜んでいるが、克海の肩の怪我を知る二人は同時に心配もしていた。
「克海さん、大丈夫かな……このまま投げ続けて……」
「うん……。湿布貼っただけだもんね」
克海は、投球の邪魔になるからと肩に包帯は巻かなかった。だから肩への負担も大きいはず。恐らくは、気合いで痛みを抑え込んでいるのだろう。
今のところはどうにかなっているが、このまま投げ続けて無事だという保証はない。
「でも、草野球は七回まで。今が三回の表だから、克兄ぃが投げるのはあと四回。それまで持ちこたえれば……」
「克海さん……」
梨子は真剣な表情で、克海の無事を祈った。
それが届いたか、克海は大きな異常もなく投げ続け、六回裏まで相手の得点を許さなかった。
試合も七回表が終わり、点数はホワイトベアーズが一点だけリードしている。
「遂にこれで最後ずら……!」
「克兄ぃが0点に抑えれば、ホワイトベアーズの勝ちだ……!」
「はうぅ……こっちがドキドキするよぉ……」
ルビィを始め、功海たちは緊迫の面持ちでマウンドに上がる克海を見守っている。
と、その時、彼らの背後を愛染がコソコソと通っていこうとした。それに気づいて千歌が振り返る。
「愛染さん? どこ行くんですか?」
愛染は千歌に向けて指を一本立てる。
「言わぬが花になる」
「ああ、お手洗いですね」
「ちょっと千歌ちゃん」
不躾な千歌を梨子がたしなめた。その間に観客席を離れる愛染だが――向かった先はトイレではなかった。
愛染が人の目がない木陰に身を潜めると、懐から昔懐かしのベースボールカードのアルバムを出す。だがその中身はベースボールカードなどではなく――怪獣のクリスタルであった。
愛染はその中から「岩」のクリスタルを取り出し、ジャイロにセットする。
「プレイボール!」
[レッドキング!]
そして掛け声とともに一回ずつレバーを引き、三回目で充填したエネルギーを解放する――!
「ファイトぉー! ファイトぉー!
試合を見守っている功海のポケットの中のスマホが振動した。取り出して画面に目を落とした功海の顔が、一気に強張る。
「こんな時に……!」
山地に仕掛けた観測装置が、怪獣出現のバイブス波をキャッチしたのだ。
功海の様子の変化に気がついた曜と梨子もまた顔色を変えた。
「功兄ぃ、まさか……!」
「どうしましょう……! 克海さんに、報せた方が……」
言いかけた梨子を制する功海。
「いや……曜、一緒に来てくれ! 免許なら、俺も持ってる」
「功海さん、まさか克海さん抜きで……!?」
「だから曜と行くんだ。曜、俺に力を貸してくれ」
「……ヨーソロー!」
曜は、極めて真剣な顔で敬礼した。そうして功海とともにコソコソと観客席から抜けていく。
「あれ? 功海お兄ちゃんと曜ちゃんは?」
「き、急用だって! 気にしないでって言ってたわ!」
二人がいなくなったことに首を傾げた千歌たちを、梨子が慌ててごまかした。
しかし別の場所で、席を抜けていく功海と曜の存在に気づいた者たちがいる。
「功兄ぃ……?」
「最終回なのに、どこへ行くのかしら……?」
果南やダイヤ、鞠莉らが二人の後ろ姿を目撃していたのだ。
密かに草野球場から抜けていった功海と曜であったが、七回裏、キャッチャーからの返球をキャッチした克海がふと観客席に目をやり、その姿がなくなっていることに気づいてしまった。
「……タイム!」
まさか、と克海がベンチへと走っていく。
「ちょっとすいません……!」
熊城にひと言断り、バッグからスマホを引っ張り出して画面を確認した。――功海が見たものと同一のものを。
「やっぱり……! 功海あいつ……」
「どうした」
「あぁいや、そのぉ……」
熊城から聞かれた克海は、どう答えたものかとしどろもどろになる。
だがそれで逆に、熊城は察したようであった。
「どうやら、然るべき時が来たようだな」
「えッ……!?」
熊城はサングラスを外し、克海と目を合わせながら問いかけた。
「君の役目は何だ?」
「それは……」
克海は、回答に窮する。
「……監督をもう一度胴上げすることです」
「違うッ!」
その答えは、熊城自身によって強く否定された。
「分かってるだろう。君の役目は……」
今度は、克海も間違えなかった。
「……みんなのために戦うこと!」
熊城はうなずき、克海の左肩を叩いた。
「胴上げまでには、帰ってこい」
「はいッ!」
克海はうなずき返して、すぐに草野球場から駆け出していった。彼を送り出した熊城が堂々と宣言する。
「ピッチャー交代! 俺!」
事情を知らない千歌たちは目を見張った。
「ええ!? 監督さん自ら!?」
「克海さんはどうしたずら?」
「……克海さん……」
梨子は複雑な表情で、自転車に跨って走っていった克海を見つめていた。
「克海まで、どうして……?」
最後の最後でどこかへと走っていった克海に、鞠莉らが唖然としていた。
「ピッギャ――ゴオオオオウ!」
車を持ち出していった功海たちは、山間を移動中のレッドキングを発見。適当なところで停車して車から降りる。
「昨日のリベンジだ! 行くぞ曜!」
「うんっ!」
曜に呼び掛けながら、ルーブジャイロを構える功海。
「俺色……いや、俺たち色に染め上げろ! ルーブ!!」
決め台詞を発すると、ホルダーから水のクリスタルを取り出す。
「セレクト、クリスタル!」
敬礼する曜を背に、クリスタルをジャイロの中央にセット。
[ウルトラマンギンガ!]
ギンガのビジョンが現れると、曜とともに顔を上げてジャイロを掲げる。
「纏うは水! 紺碧の海!!」
「ヨーソロー!」
レバーを三回引いて、エネルギーチャージ!
[ウルトラマンブル! アクア!!]
そして曜を宿してウルトラマンブルに変身し、レッドキングの前方に着地した!
「ピッギャ――ゴオオオオウ!」
『こっから先には絶対通さねぇ!』
すかさず殴りかかってきたレッドキングの拳に、パンチをぶつける。これでレッドキングの一撃を止めた。
『よし! 互角のパワーになったぜ!』
『「このままやっつけちゃおう、功兄ぃ!」』
『ああ! 克兄ぃの晴れ舞台を守るんだ!』
勇むブルが、勢いよくレッドキングへと飛び込んでいった。
「功海……曜ちゃん……!」
克海は懸命にペダルを漕いで、戦闘現場へと急行していく。
――その頃、熊城の投げたボールがバッターに打たれ、ヒットを取られてしまった。
「ピッギャ――ゴオオオオウ!」
曜との合体でレッドキングに張り合えるほどパワーを引き上げたブルだが、所詮は戦闘経験の乏しい身。それだけでは、野性的な強さを持つレッドキングとの差は埋めがたく、背後に回り込まれて首絞めを食らっていた。
『うッ、ぐぅッ……!』
『「く、苦しいよ功兄ぃ……!」』
ブルが受けるダメージは、一体化している曜にも響く。首絞めで酸素が回らなくなり、苦しむ曜。
『頑張れ曜! うらぁッ!』
「ピッギャ――ゴオオオオウ!」
相手のつま先を踏みつけて首絞めから脱け出したブルだが、レッドキングのすかさずのテールハンマーで横転した。
『うわぁッ!』
更にレッドキングは辺りから大岩を持ち上げてはブルに投げつける。
『「うああぁぁっ!」』
ブルだけでなく曜も悲鳴を発した。ブルが力を振り絞って岩の投擲から逃れたが、ダメージは既に無視できないレベル。
『「うぅ……やっぱり、克兄ぃがいないと駄目なの……?」』
『弱気になるな曜! 俺たちであいつを倒すんだッ!』
心が折れそうな曜を叱咤してレッドキングに殴りかかっていくブルだが、不用意な攻撃だったために、レッドキングに防がれた上にまたも首を掴まれた。
「ピッギャ――ゴオオオオウ!」
『うッ、うわあぁぁッ……!』
そのまま吊り上げられるブル。彼の絶体絶命のピンチに――克海が駆けつけた!
「功海! 曜ちゃん! 今行くッ!」
自転車を乗り捨てた克海は、ホルダーから火のクリスタルを取り出す。
「セレクト、クリスタル!」
[ウルトラマンタロウ!]
背後にタロウのビジョンが現れ、クリスタルをセットしたジャイロを掲げる克海。
「纏うは火! 紅蓮の炎!!」
レバーを三回引き、ウルトラマンへと変身!
[ウルトラマンロッソ! フレイム!!]
巨大化しながら飛び出したロッソが、ブルを吊るし上げるレッドキングに飛び蹴りを決めた。
「ピギャ――!」
不意打ちをもらったレッドキングが、ブルを手放して倒れ込んだ。ブルは助かったことよりも、ここにロッソがいることに驚く。
『か、克兄ぃ!』
『「試合はどうしたの!?」』
『今はこっちに集中するんだ!』
ロッソはそう言いつけ、レッドキングに向かっていく。
「ピッギャ――ゴオオオオウ!」
『うッ!?』
レッドキングの拳をかいくぐったロッソだが、続く張り手を右肩に食らって悶絶した。そこは怪我をしているところだ!
『克兄ぃ!』
「ピッギャ――ゴオオオオウ!」
しかも苦しんだところを見たレッドキングが、執拗にロッソの右肩を狙って拳を叩きつけ始める。
『うああぁぁぁッ!』
『やめろぉぉ―――!』
レッドキングの暴虐に絶叫するロッソ。ブルたちは怒り、レッドキングに中段蹴りを打ってロッソから引きはがした。
「ピッギャ――ゴオオオオウ!」
『「このぉぉーっ!」』
レッドキングに掴みかかって動きを抑えようとするブルだが、レッドキングは後ろから飛び掛かるロッソをまたも右肩を殴って迎撃し、ブルに蹴りを食らわせて押し返す。
『ぐッ、この野郎ッ!』
ブルがドロップキックで反撃したが、レッドキングは後ろに下がっただけで、さしたるダメージが見受けられない。
「ピッギャ――ゴオオオオウ!」
レッドキングのぶちかましをかわして背後に回るロッソとブルだが、ブルは戦いが長引いていることでカラータイマーが鳴り出した。
『あいつ、克兄ぃの肩のこと分かってやがるのか!』
『「人の苦しいところばかり狙って、卑怯だよ!」』
曜が吐き捨てると、ロッソがブルたちに指示を出した。
『功海、曜、ルーブスラッガーだ!』
『おう!』
ロッソとブルが角からルーブスラッガーを引き抜く。
『ルーブスラッガーロッソ!』
「『ルーブスラッガーブル!!」』
剣を握り締めた二人がともにレッドキングに肉薄。
『『うりゃああああッ!』』
二人同時の斬撃がレッドキングに叩き込まれ、頑強なレッドキングをひるませた。
野球では、既に走者が三人出そろっているが、熊城が意地を見せ、二人を三振に抑えた。
「ツーアウト満塁……」
「次で決まるね……!」
固唾を呑むルビィ、千歌。しかし次の打者は、綾香商店街チームの強打者だ。熊城も一層顔を強張らせる。
「……」
梨子は不安な顔つきで、空の向こうで戦っている兄弟たちに思いを馳せた。
『てやッ!』
ブルがスラッガーを突き出すがレッドキングはかわし、カウンターのミドルキックをブルの腰に浴びせた。
『ぐわッ!』
『はッ!』
返り討ちにされるブルに代わってロッソが斬りかかるがこれも防がれ、岩山に押さえつけられる。レッドキングは強烈な生存本能でブルたちの太刀筋を見切ったようだ。
「ピッギャ――ゴオオオオウ!」
『おわッ! ぐえッ!』
身動きを取れなくしたロッソをボコボコに殴るレッドキング。時間経過により、ロッソのカラータイマーも点滅し出す。
『てぇぇぇぇぇッ!』
ブルが飛び込んでいってレッドキングの意識をそらしたことで、ロッソは脱出するが疲弊とダメージが積み重なっている。このままでは危険だ。
『くッ……!』
苦しむロッソのインナースペースに、熊城から授かった巾着袋が現れ、中から「烈」のクリスタルが出てきた。
『「克兄ぃ、それ……!」』
『新しいクリスタル!?』
『こいつを使ってみるか……!』
熊城からのクリスタルに賭けることを決めたロッソは、クリスタルから二本角を出してルーブスラッガーロッソの片方の柄の部分にセットした。
[ウルトラマンゼロ!]
双剣を振り回すロッソだが、途端に苦痛で顔が歪んで右型を抑えた。肩のダメージがいよいよ無視できないほどになってきたのだ。
だが耐えがたきを耐え、スラッガーを構える。その刀身が青緑色の輝きを放つ。
『すげぇ! ルーブスラッガーの違うモードか!』
「ピッギャ――ゴオオオオウ!」
レッドキングはロッソが投擲の姿勢を取ったことで、また打ち返そうと身構える。
ロッソは構わずにスラッガーを高々と振り上げ螺旋の炎に包まれるが、とうとう負傷した右肩からエネルギーが漏れ出して激しくうめく。
『うぅッ! うぅぅぅぅぅおおおおおおッ!!』
必死に耐えるロッソの肩に、ブルが咄嗟に水流を当ててアイシングし出した。
『克兄ぃ、俺たちにはこんなことしか出来ねぇけど……!』
『「投げて! 光のウイニングボール!!」』
ブルの支援と曜の祈りにより、ロッソの肩が一時的に回復。その瞬間に、ロッソが全力でスラッガーを振り下ろす!
『必殺ッ! ゼロツインスライサー!!』
――ロッソの動きと重なるように、熊城が最後の一球を投げた。
振り下ろされたルーブスラッガーからふた振りの斬撃が並行して飛んでいく。レッドキングが両腕を振るって光刃を打ち返そうとしたが、
「ピッギャ――ゴオオオオウ!!」
光刃はレッドキングの腕を貫通し、レッドキングは打ち取られてばったりと倒れた。
『「決まったぁぁぁぁぁぁ――――――――――っ!!」』
『ストライク! バッターアウトッ!!』
爆散して消滅したレッドキングを見届け、曜とブルが空の果て、熊城にも届かせようとばかりに大声で宣言した。
『うぅ……』
『やったぜ克兄ぃ!』
力を使い果たしてガクリと片膝を突いたロッソに駆け寄るブル。ロッソは彼の顔を見上げて、固くうなずいた。
――爆発四散したレッドキングは、岩のクリスタルに戻って地面の上に転がった。
そこにひよこ色のドローン――ウッチェリーナが飛んできて、素早くクリスタルを掴み上げて機体下部に収納した。
[クリスタル、回収しました!]
――戦闘終了後、克海は全速力で帰還。慌てて草野球場へと駆け込んでいくが……。
既に野球場は無人で、ただ熊城一人だけがマウンドにポツンとたたずんでいた。
「……!」
克海が熊城の元へ駆け寄ると、熊城は無言でスコアボードをしゃくった。
七回裏の得点は、四点。一対四で、ホワイトベアーズの負けになっていた。
「最後の最後に、カァーン! と、満塁ホームラン打たれちゃった。ハハ」
「……すいません……!」
いたたまれなくなった克海は、キャップを脱いで深く謝罪。しかし熊城は笑顔であった。
「いや。最後に、いい試合が出来た。最高の花道だ」
最後に投げた白球を見せて、熊城は克海を連れてマウンドから下りていく。
後から功海とともに駆けつけた曜は、彼らを待っていた梨子と一緒にその背中を見つめる。
「……胴上げ、できなかったんだ……」
「うん……。だけど、監督さん、とても楽しそうだった」
克海たちに代わって試合を見届けた梨子が、そう告げる。
「負けても気持ち良く終われる……そんな幕の引き方もあるんだね」
「ええ……」
梨子たちは、悔いを残すことなくマウンドを去っていく熊城と、彼を支える克海の背中を、ずっと見つめていたのであった――。
――アルトアルベロタワー社長室で、愛染が岩のクリスタルをケースの手前側に収めた。
「レッドキングちゃん、ナイスプレイでしたよ。どんまい♪」
機嫌良さそうにクリスタルに労いの言葉を掛ける愛染の元に、タブレットを携えた氷室が近寄る。
「社長、これを」
「うん?」
氷室が見せたタブレットの画面には、最近デビューしたスクールアイドルの一人が映し出されていた。青みの掛かった長髪の少女が歌っている場面。
「社長のお眼鏡に適うかと」
少女自身は己のルックスから、あのμ'sの園田海未のそっくりさんというキャラで売りび出ているのだが――愛染は違う視点で彼女を見ていた。
「なるほどぉ。歌唱力は、『あの人』には遠く及ばないが、なかなかいい線行ってる。よく見つけてくれたねぇ氷室君」
「恐縮です」
ペコリとお辞儀する氷室。愛染はますます上機嫌となって、扇子を広げた。
「よぅしッ! ではこの子も特待生に招待しましょう!!」
『Aqoursのウルトラソングナビ!』
ルビィ「がんばルビィ! 今回紹介するのは『すすめ!ウルトラマンゼロ』です!」
ルビィ「この歌は『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアルギンガ帝国』の主題歌です。前作の『ウルトラ銀河伝説』で初登場したウルトラマンゼロさんが主役になった初めての映画に相応しい、ゼロさんの歌です」
ルビィ「歌ってるのはvoyagerさん。voyagerさんはウルトラマンの歌を専門に歌うユニットさんで、映像作品でオリジナルの曲を歌うようになったのは、OV『VSダークロプスゼロ』と合わせてこれが最初なんです」
ルビィ「また、歌詞をリニューアルしたアレンジ曲が『ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE』の主題歌に使用されて、こっちはあの水木一郎さんと一緒に歌ってるんですよ」
克海「そして今回のラブライブ!サンシャイン!!の歌は『待ってて愛のうた』だ!」
功海「Aqoursのセカンドシングル『恋になりたいAQUARIUM』のカップリング曲だ! しんみりとした曲調と歌詞が特徴のラブソングだな」
克海「恋というのは嬉しいだけじゃない、つらい時もあるってことが表現されてると言えるな」
ルビィ「それじゃあ次回も、がんばルビィ!」
花丸「自分のことを堕天使だと称するのは、マルの幼馴染の善子ちゃん。でも現実とのギャップに悩む善子ちゃんに、功海さんが関わるずら」
ルビィ「功海さん……善子ちゃんのために、あなたの風を見せてあげて下さい!」
ルビィ「次回、『届かないイカロスだとしても』!」
花丸「お花ーまるっ!」