転生とらぶる1   作:青竹(移住)

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2363話

 ハワイ出発当日、……俺はホワイトベースのブリッジにいた。

 既に出発準備は終わっており、ホワイトベースの修復に関してもほぼ完璧と言ってもいい。

 それもハワイに来るまでのような応急処置云々ではなく、しっかりと修理をした上での話だ。

 今回の一件に関しては、ハワイのルナ・ジオン軍が頑張った結果と言えるだろう。

 マチルダのミデア隊が持ってきたパーツや、連れて来たメカニック達が頑張ったというのもあるのだろうが。

 

『では、ブライト艦長。健闘を祈る』

「は! ホワイトベースの修理や補給、その他諸々……ありがとうございました」

『何、気にする事はない。それに、ホワイトベースにはアクセル達も乗ってるからな』

 

 映像モニタに表示されたゲラートが、俺の方を見て笑みを浮かべる。

 ニヤリという表現が相応しいその笑みは、間違いなく色々な意味を含んだものだ。

 その中でも大きいのは、やはりガルマの事だろう。

 それ以外にも、ホワイトベースやその搭載MS……特にピクシーに関してはかなり詳細にデータを取っていた筈だし。

 ピクシーは俺が個人所有しているMSなので、別に今回急いでデータを取らなくてもよかったと思うんだが、グフカスタムやイフリートを超えるだけの機動性を持ったMSという事で、メカニック達の興味を引いたのだろう。

 ビームダガーも、今のルナ・ジオン軍にしてみれば魅力的だっただろうし。

 

「俺はゴップからの依頼でこの艦に乗ってるしな。そういう意味では、しっかりとホワイトベースを守らせて貰うよ」

『そうか。まぁ、アクセルなら心配はいらないだろうから、精々こき使ってやってくれ』

「は、はぁ……」

 

 ゲラートの言葉に、微妙な表情を浮かべるブライト。

 ブライトにしてみれば、俺はシャドウミラーの代表で、シャドウミラーはルナ・ジオンの後ろ盾だ。

 そんな俺に対して、ゲラートの言葉遣いは……といった感じなのだろう。

 実際には俺が堅苦しいのが苦手なので、そういう場所ではない限り、その辺を気にしなくてもいいというのが大きいのだが。

 

『ともあれ、ホワイトベースの行動次第では、この戦争の行く末も変わるだろう。君達がどのような行動をするのか……楽しみにしてるよ。幸運を』

 

 その言葉と共に通信が切れる。

 ブライトはそんな通信が切れた映像モニタを見て、深く息を吐く。

 まぁ、少し前まで士官候補生でしかなかったブライトが、ハワイの司令官……言ってみれば、ルナ・ジオン軍の地球方面軍司令と言ってもいいようなゲラートと会話をしたのだから、緊張するのも当然か。

 

「ともあれ……ホワイトベース出航だ。フラウ、艦内への通信を頼む」

 

 ブライトの指示に、ミナトはホワイトベースのミノフスキークラフトを起動させる。

 空中に浮かびつつ、移動を始めるホワイトベース。

 その間に、フラウはホワイトベースの艦内にこれから出発する旨の説明をしていた。

 今日出発するというのは前もって知らされていたのだが、それでも一応という事なのだろう。

 

「さて、後はこのままユーラシア大陸に行ってモルモット隊と合流して……どこだったか。陸戦型ガンダムを使っている連邦軍のいる場所に寄るんだよな?」

「東南アジアだな。密林の多い場所で、ジオン軍以外に地元のゲリラもいて、色々と面倒が多いらしい」

「あー……それは厄介だな」

 

 ブライトの言葉に、自分でも分かるくらいに面倒そうな声を出す。

 実際、ジオン軍がいるのはともかく、地元のゲリラというのは厄介でしかない。

 言ってみれば、SEED世界で宇宙からアフリカに降下した時の状況が近いか?

 あの時は、明けの砂漠という地元のゲリラの協力を得た事で、かなり有利になった。

 だが、このUC世界の東南アジアにいるゲリラがどっちに協力をしているのかというのは、まだ分からない。

 ……とはいえ、普通に考えればコロニー落としをしたジオン軍に協力的になるかと言われれば、それは難しいところだろう。

 もっとも、連邦軍は連邦軍で高圧的な態度を取る者も多いだろうから、友好的な関係を築けるかと言えば、分からないのだが。

 それに、コロニー落としで直接的な被害を受けたのはオーストラリアで、東南アジア周辺では、コロニーの破片が落ちてきたりといった話は聞いていない。

 そうなると、ジオン軍に対してそこまで嫌悪感を抱いていないという可能性もある。

 

「東南アジアにいる連邦軍が、そのゲリラ達と仲良くやってくれていればいいんだけどな」

「……そうだな」

 

 そう言いながらも、ブライトの表情は微妙に納得出来なさそうな表情を浮かべている。

 生真面目なブライトとしては、ゲリラと友好関係を築くというところに若干思うところがあるのだろう。

 この辺は、ホワイトベースという色々な意味で特殊な軍艦の艦長をしていく上で、将来的には慣れていく必要がある場所だ。

 清濁併せ呑む、といったところか。

 

「わぁ……」

 

 俺とブライトが話している横で、フラウが感嘆の声を上げる。

 それが、海を見ての声なのは明らかだったが、正直なところ海は見飽きているだろうに。

 一応ドックから出ないようにとは言われていたし、実際にコバッタや量産型Wという見張りがついていたが、それでも外の景色を見るくらいの事は出来たのだから。

 それでもフラウがこうして歓声を上げたのは、閉じ込められた状況で見るのと、こうして自由に歩き回って見る事が出来る違いといったところか。

 改めてブリッジの中を見回してみれば、フラウ以外の面々も結構興味深そうな様子で海を見ていた。

 

「っ!? レーダーに反応、水中をMSが!」

「何っ!? 総員、戦闘配備!」

 

 レーダーを見ていた男の言葉に、ブライトが反射的に叫ぶが……

 

「待て! それは敵じゃない。ルナ・ジオン軍の水中用MSだ!」

 

 ブライトの指示で本当に戦闘配備になるよりも前に、鋭く叫ぶ。

 ……とはいえ、ブライトの反応は決して間違っている訳ではない。

 連邦軍に水中用MSが存在しない――俺が知らないだけで、秘密裏に開発されている可能性はあるが――のに対して、ジオン軍は水中用MSを普通に運用している。

 その辺を考えれば、水中用MS=ジオン軍の襲撃と、そう考えてもおかしな話ではない。

 だが、水中用MSという点では、ルナ・ジオン軍も普通に運用していた。

 いや、寧ろMSの洗練度という点では、ルナ・ジオン軍が運用している水中用MS……SEED世界やW世界のMSの方が、上だろう。

 その上で、ズゴックのようにジオン軍から入手したMSを運用したりといった事もしているのだ。

 水中戦力の充実という点で考えれば、ルナ・ジオン軍は決してジオン軍に負けてはいない。

 ……とはいえ、全体の数で考えた場合はジオン軍の方が圧倒的に上なのだが。

 

「ルナ・ジオン軍の水中用MS? ……いや、ハワイを拠点にしてるんだから、独自のMSを持っていてもおかしくはないのか」

 

 俺の言葉に、ブライトがそう呟く。

 まぁ、ルナ・ジオン軍の軍備については、実はあまり知られていない。

 いや、本拠地の月を守る宇宙軍についてはそれなりに知られているのだが、地球上のハワイとなると、どうしても情報が行き渡りにくい。

 ……実際には、難民のように逃げ込んで来た連中や、元からのハワイの住民の中にもジオン軍や連邦軍の協力者がいたりするのだろうが、怪しい奴はコバッタや量産型Wによってあっさりと捕まってしまう。

 だからこそ、普通にしている分にはそこまで問題はないが、そういうスパイにとっては最悪の場所で、だからこそ得られる情報も少ないのだろう。

 

「そういう事だ。考えてみれば分かると思うが、ハワイというのは小さな島々の集合体だ。周囲が海の島国である以上、水中用MSは必須となる」

 

 ダラニもいるので、地上用MSを空中用MSとして使う事も、不可能ではないのだが……まぁ、それはわざわざ言うまでもないか。

 

「そのMSの反応を、ホワイトベースのレーダーが捉えた訳か」

「ああ。……レーダーで捉えた方向を映像モニタに出してみろ。面白い光景が見られるかもしれないぞ」

 

 その言葉に、レーダーを担当している男は、ブライトに視線を向ける。

 それにブライトが頷くと、映像モニタが切り替わり……そこには、海面まで浮かんできたキャンサーとパイシーズの姿が映し出されていた。

 

「あれは……あれが、ルナ・ジオンの水中用MSなのか?」

 

 少しでも情報を集めようと思っているのか、尋ねてくるブライトの言葉に頷く。

 

「ああ。ジオン軍の水陸両用MSじゃなくて、純粋に水中用MSだな。水の中でしか活動出来ない」

 

 キャンサーもパイシーズも、双方共にズゴックのような水陸両用MSという訳ではない。

 もっとも、だからこそ水中用に特化することで、高い性能を発揮出来るのだろうが。

 ……問題は、武器の類が非常に少ない事か。

 何しろ、キャンサーは魚雷のみ、パイシーズは魚雷以外に機雷を持つが、それだけだ。

 ズゴックのようにメガ粒子砲を持ったり、近接用の武装としてクローを持ったりといった事はない。

 代わりに、双方共に水中での機動力は今のところジオン軍製の水陸両用MSよりも優れているが。

 水陸両用MSといえば、グーンやゾノといったようにSEED世界のMSの方がそれらしいだろう。

 とはいえ、陸戦での戦いとなるとズゴックの方が上だというのが、俺の予想だが。

 

「ハワイの守りは完璧に近い訳だ」

「そうだな」

 

 ブライトの言葉に素直に頷く。

 実際、ダラニに乗って空戦も出来るMS部隊が控えているのを考えると、このハワイを落とすのは非常に難易度が高いだろう。

 ザウートとかトラゴスとかも何気に配置されているし。

 

「……アクセル、連邦軍にも水中用MS、もしくは水陸両用MSというのは必要だと思うか?」

 

 ホワイトベースが進み、映像モニタに映っていたキャンサーとパイシーズが海中に沈んでいったのを眺めていると、不意にブライトがそう尋ねてくる。

 ブライトもガンダムを始めとしたMSの運用についてはある程度慣れてはきたのだろうが、それが水中ともなればどう対応すればいいのかといったことに悩んでいるのだろう。

 それで、色々な世界と接してきた俺に尋ねたといったところか。

 

「寧ろ、水中用MSを開発しない方がおかしいと思う。地球の7割が海である以上、海での行動というのは必須だろ。それに、ジオン軍が海で使えるMSを用意しているとなると、連邦軍は圧倒的にやられてるんじゃないか?」

 

 例えば通商破壊とか。

 潜水艦の類は連邦軍にもあるだろうが、潜水艦でズゴックを始めとしたMSに対処出来るとは思えない。

 デブロップだったか? そんな名前の爆撃機があったと思うが、そういうのでなければ水中にいるMSに対抗出来ないとなると、連邦軍的には厳しいだろう。

 勿論軍艦が魚雷を発射するとか、そういう手段はあるのだろうが……それでも、やはりMSというのはあった方がいい。

 

「なるほど。……分かった。今度マチルダ中尉のミデア隊と合流したら、その辺を話してみよう。水中用MSか。言われてみれば、確かにあった方がいいのは間違いないだろうな」

 

 ブライトの意見が、実際にどれだけ連邦軍の上層部に聞き入れられるかというのは、俺にも分からない。

 だが、連邦軍で数少ないMSを運用している部隊の指揮官からの提言という形を取れば、レビルやゴップも無下にはしないだろう。

 ここでレビルやゴップが妙な事に拘って中尉風情の意見を聞くのは馬鹿らしい……と、そんな風に思うのであれば、話は別だが。

 ただ、こうしてブライトが考えつくような事くらいであれば、連邦軍のMSを開発した面々も考えていてもおかしくはないような気がする。

 地球が本拠地だからこそ、水中用のMSの運用が大事だというのは、分かっている筈なのだから。

 そうなると……モルモット隊や東南アジアで使われているという陸戦型ガンダムとかもいるのだから、もしかして水中用MSも現在開発中という可能性は十分にあるのか。

 それをブライトが知らないのは……中尉という階級だからか?

 もしくは、ジオン軍の注目を一身に集めているホワイトベースの艦長だけに、ジオン軍に捕らえられた時に少しでも向こうに情報を与えないようにしているから、とか。

 何だか、普通にその可能性はありそうだな。

 

「取りあえず、頑張ってくれ。現場からの意見を無視するような真似は、向こうもやらないだろうし」

 

 そうブライトに声を掛けるが、実際にはガンダムやガンキャノンは水中でもそこそこ戦えたりするらしい。

 メカニック達からの情報だが。

 ……なら、ピクシーは? と聞いてみたところ、ガンダムとガンキャノンは宇宙で運用されるので水中でも運用可能だが、ピクシーはそういうのを外した事によって機体重量を軽くしているので、水中の運用は無理らしい。

 まぁ、膝くらいまで水に浸かるくらいならOKらしいが、そうなると戦いが終わった後のメンテナンスが大変なんだとか。

 ユーラシア大陸に到着するまで、ジオン軍の水陸両用MSに襲われなければいいんだが。




アクセル・アルマー
LV:43
PP:425
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1469
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