転生とらぶる   作:青竹(移住)

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2541話

 ハワイでの生活3日目。

 1日目はオーストラリアに行き、2日目は昼まで寝ていたので、ある意味では本当の1日目と言えるのが今日なのかもしれない。

 そんな訳で、今日はミナトとのデートだった。

 ちなみに今日のデートをミナトと綾子のどちらがやるのかという事で若干揉めはしたのだが、2人で色々と話し合った結果、今日はミナトという事になったらしい。

 そして俺とミナトがやって来たのは、ハワイに用意されたプライベートビーチ。

 ……もっとも、本当の意味でのプライベートビーチという訳ではなく、ある程度の資格があれば使えるという……一種の会員制ビーチといったところか。

 当然そんな場所である以上、他にも客はいる。

 それでも会員制という事で、誰が使っているのかというのはしっかりと把握されている事もあってか、馬鹿な真似――無理なナンパとか――をしてくる奴はいない。

 また、そういう有象無象がいないからか、何気に女の姿も多い。

 このプライベートビーチを使うには相応の資格が必要になるので、ただ戦火を逃れてハワイに来たような連中は使う事が出来ない。

 それもあってか、いわば……そう上流階級と呼ぶべき者達にしてみれば、ある程度安心出来る場所なのだろう。

 もっとも、上級階級だからこそ黒のビキニの水着を着て、下手をすれば女でも見惚れてしまう肉感的な肢体を露わにしているミナトを嫉妬の視線で見ている者もいるのだが。

 

「さて、まずはどうする?」

「そうね。ああいうのをやってみたいんだけど……」

 

 ミナトの視線を追うと、そこでは恋人同士と思われる2人が追いかけっこをしていた。

 それこそ、捕まえてごらんとか、そんな感じの奴。

 海に来た恋人がやるような遊びというか、イチャつき方としては一般的ではある。

 あるのだが……

 

「俺達がああいう事をやったら、色々と不味いんじゃないか?」

「……そうかもしれないわね」

 

 普通の人間なら、ああいう事をしても特に問題はないんだろう。

 だが、ミナトの場合はエヴァとの特訓で人間の壁を突き破っている。俺に関しては言うまでもない。

 もしここで俺とミナトがああいう真似をした場合、間違いなくこのプライベートビーチは大騒ぎになる。

 まぁ、手加減してそういう真似をすればいいだけかもしれないが。

 

「あ、ならあれはどうだ?」

 

 俺が目を付けたのは、かなり大きなイルカ型の浮き輪を売ってる……貸してるのか? ともかく、そういうのを用意している店だ。

 

「面白そうね」

 

 ミナトも異論はなかったらしく、俺達はその店から浮き輪を借りる。

 店というか、どうやらこのプライベートビートを使っている者なら無料で使えるらしい。

 それだけこのプライベートビーチを使うのに、相応の条件が必要だという事だろう。

 俺とミナトはゲラートの……現在ハワイを治めている人物からの紹介という事で特に金は必要としなかったが、他の面々はそれなりの年会費とか、誰かの紹介とか、そういう条件が必要となっているのだろう。

 それが具体的にどのくらい大変なのかは分からないが、ともあれそのおかげでこうして無料で利用出来るらしい。

 もっと高価な物だったり、珍しい物が欲しくなれば相応の金額は必要になるのかもしれないが。

 

「きゃっ、ちょっと、もう少しゆっくり押してよ」

 

 イルカの上に跨がったミナトが、文句を言いながらも嬉しそうにする。

 

「もう少しって、これくらいか?」

 

 少しだけ速度を緩め、イルカの浮き輪を押す。

 ……ちなみに、ミナトがイルカの浮き輪に跨がっており。俺がその浮き輪を押しているという事は、当然のように俺の目の前にはミナトの肉感的な太股や安産型の尻がある訳で……うん、まぁ、今夜は色々と大変な事になるだろうと容易に予想出来た。

 

「そうそう。そのくらい。ふふっ、本当に面白いわね」

 

 先程よりも半分程の速度で泳ぐと、ミナトはそれに満足したらしい。

 にしても、聞いた話だと水中での戦いでは水陸両用MSを持つジオン軍が圧倒的に有利に進めているらしく、連邦軍の船はかなり撃沈されてるんだとか。

 そうなると、来年以降は豊漁になるかもしれないな。

 ……とはいえ、気持ち的にそんな理由で増えた魚を食いたいとは思えないが。

 

「ちょっとアクセル。私といるのに何か別の事を考えてない?」

「いや……ちょっと俺は混沌精霊とはいえ、基本的には火の割合が強い。なのに、こうして水の中を泳いでいても、特に変わったところはないなと、そう思ってな」

「ああ、そう言われてみれば。……でも、アクセルだからって言われれば、妙に納得出来るのよね」

 

 しみじみとそう告げる様子を見れば、それを本気で言ってるのだろうというのは、すぐに理解出来た。

 

「一応、それは信頼されているとだけ思っておくよ。……それで、もう少し泳ぐか?」

「ええ。アクセルがエンジンだと、面白いように進むもの」

「エンジンって……いやまぁ、俺がそういう役割を果たしてるのは間違いないけどな。だからって、そういう言い方をしなくてもいいだろうに」

「あら、ごめんなさい」

 

 ふふっと。上機嫌な様子でそう告げるミナト。

 言葉では謝っているが、それはあくまでも言葉だけでしかない。

 そんなミナトの様子に、俺はイルカの浮き輪を揺らす。

 

「きゃあっ、ちょっ、ちょっとアクセル!?」

 

 唐突にイルカが揺れたのに、悲鳴を上げつつ海に落ちたりしない辺り、ミナトも高いバランス感覚を持っているということなのだろう。

 とはいえ、ここは海の上でミナトが着ているのは水着である以上、海に落ちでもどうという事はないと思うのだが。

 

「ほらほら、もっとしっかりと掴まらないと、揺れが大きくなるぞ」

 

 そう言いながら、イルカの浮き輪を揺らし……そして数分後、ミナトはいよいよ限界を迎え、イルカの浮き輪から落ちるのだった。

 

「ぷはぁ……やったわね……」

 

 水面から顔を出したミナトは、そう言いながら俺に海水を掛けてくる。

 その海水の一撃は、見事なまでに俺の顔に掛かった。

 

「やったな」

「きゃっ! ちょっと、それはちょっとやりすぎじゃない!?」

 

 俺の掛けた海水が多かった為だろう。頭から海水を被ったミナトは、もう怒ったといった様子で、再度俺に海水を放ってくる。

 ただし、今度は魔力で身体能力を強化した上で、だが。

 当然そうなればもっと多くの海水が放たれ、俺の顔にも大量の海水が掛かる。

 そんなやり取りを暫く続け、やがて浜辺にいた者達が驚きの視線を自分達に向けている事に気が付くまで、俺とミナトはそのまま遊び続けるのだった。

 

 

 

 

 

「いってらっしゃーい……」

 

 ミナトとデートした翌日、俺と綾子はまだ体力が回復しておらず、ベッドの上で気怠そうにしているミナトに見送られてホテルを出る。

 昨日の海での一件でミナトの肢体を見せつけられた俺は、予想通りかなり熱い夜を迎えた。

 綾子もデートの日だからという事で、自分は別の部屋で寝た。

 俺達が借りてる部屋はかなり広い部屋で、幾つもの部屋がある。

 一番広い部屋には大きなベッドがあるのだが、それ以外にも寝室が幾つかあり、綾子は昨夜そちらで寝たのだ。

 ……その結果が、恐らく俺達が出た後でまた寝るのだろうミナトの姿なのだが。

 

「それで、どこに行く? 昨日はミナトと一緒に海に行ったけど」

「うーん、そうね。……公園でいいわ。昨日ホテルの人に聞いたんだけど、このホテルから少し離れた場所に結構大きな公園があるらしいのよ。そこでゆっくりしましょ」

 

 公園? と若干疑問に思ったが、綾子がそれを望むのなら俺はとしてはそれでもいい。

 たまには公園でゆっくりと2人の時間を楽しむというのも、悪くはないし。

 

「じゃあ、そうするか。……昼食はどうする? その公園に行くまでに適当に買っていくか?」

 

 普通なら、この時間に何か料理を買って公園に行っても、実際に昼になれば料理は冷めてしまう。

 だが、俺の場合は空間倉庫があるので、料理が冷めるといったような心配はしなくてもいい。

 それこそ、ロコモコバーガーとか、そういうのを買ってもいいし。

 ……あ、でもサンドイッチとかはそういうのを気にしなくてもいいのか。

 

「そうね。昼になってから買うとなると、どの屋台も間違いなく混むでしょうし」

「だろうな」

 

 現在ハワイにどれくらいの人数が住んでいるのかは、俺にも分からない。

 だが、戦火を逃れてきた者達が相当数いるのは間違いなく、そのような者達が昼になると揃って食事をするとすれば、一体どうなるか。

 当然のように、以前までのハワイと違って多くの客がやって来るので、どうしても混む。

 そういう意味で、今のうちに買っておくというのは悪い手段ではない。

 

「じゃあ、取りあえず適当に屋台とかで買っていくか」

 

 幸い、俺の場合は幾らでも食べられるので、買いすぎて残すということはない。

 もし残しても、空間倉庫の中に入れておけば悪くなるような事はないのだから、心配する必要もなかった。

 

「賛成」

 

 綾子も半サーヴァントだというのもあるし、普段から結構な運動をしているので、基本的に太るといったことはなかった。

 そんな訳で適当に食べ物を買って、公園に行く。

 

「へぇ……こういう公園もあったんだな」

 

 公園というから、正直なところそこまで期待はしていなかった。

 それこそ、児童公園といった程度の公園であっても納得しただろう。

 だが、現在俺の前にある公園はかなりの広さを持つ。

 それこそ自然公園といったような表現が相応しい、そんな公園だった。

 自然もかなり豊富で、大きな木が生えていたりもする。

 そんな公園の中では、芝生の上で日光浴を楽しんでいる者も結構な数いる。

 ハワイらしい光景と言えば、らしい光景なのだろう。

 もっとも、ハワイ以外の……それこそ北米のように現在進行形で戦争が起きている戦場にいる者達にしてみれば、とても信じられるような光景ではないのだろうが。

 この光景を見て、現在戦争中だと思えるかと言われれば、その答えは当然のように否だろう。

 

「向こうはまだ誰もいないみたいだから、あっちに行こう」

 

 そう言いながら、俺の手を引っ張る綾子。

 実際、この公園の芝生はかなり広く、空いている場所は結構多い。

 現在ハワイにいる住人の数を考えれば、それこそもっと公園にいる人数が多くてもおかしくはないと思うんだが。

 それでも公園の中に人の数がそこまで多くないのは……日光浴とかをするのではなく、もっと色々とやりたい事がある者が多いのだろう。

 ここに移動中に街中で気温が表示されているのを見たが、それによると現在は25度。

 ハワイのこの時期の気温としてはほぼ平均的な気温だ。

 ……とはいえ、雲一つない青空で太陽が存在しているその様子は、真夏に近いと言ってもいいのだが。

 

「取りあえず、これでよし」

 

 綾子が満足そうに芝生の上に敷いたピクニック用のレジャーシートを見ながら、満足そうに言う。

 俺はここに来る途中で買ってきた飲み物や昼食前の軽い食べ物、それ以外にもピクニックで使うような様々な道具一式をレジャーシートの上に置く。

 公園の中なので、風はそこまで強くはない。

 だが、それでもレジャーシートが飛ばされないように重し代わりの何かを用意する必要はあった。

 以前のハワイであれば、このような真似をしていれば何か盗まれたりといったような事を心配しなければならなかったのだが、幸いにして今はコバッタや量産型Wのおかげで、以前と比べても治安は劇的に改善している。

 取りあえず、レジャーシートの上にある物を盗むような真似をする者は……いないとは断言出来ないが、もしいたとしてもすぐに捕らえられる事になるのは間違いなかった。

 この公園のような場所でそんな馬鹿な真似をする奴がいたら、それこそギャグでしかないが。

 この公園では子供達も多く遊んでいる為に、量産型Wやコバッタも結構な数が見回りをしている。

 そうである以上、ここで盗みを働くのは自殺行為以外のなにものでもない。

 とはいえ……だからといって、それでも全く犯罪の類がない訳ではないのだが。

 自分達は特権階級だから捕まらないと誤解している者、もしくはハワイまできたが、着の身着のままだった為に、今日の食事にすら困ってしまう者。

 特に後者の者にしてみれば、それこそ生きるか死ぬかの瀬戸際だ。

 幸いなことに、ここは常夏の島ハワイなので夜に凍死をするといったようなことはない。

 だが、凍死はしなくても餓死はする。

 ……ゲラートも一応その辺は考えて問題のない仕事は出来るだけ外部の者を雇っているのだが、何しろハワイにいる人数が多すぎて全員を雇うような真似は出来ない。

 戦争が終われば、ある程度は人数が減ると思うんだが。

 

「ほら、アクセル。ちょっと遊ぼう」

「遊ぶって、何をする?」

「バドミントン」

 

 綾子の視線の先では、20代くらいの恋人に思われる男女がバドミントンをやっていた。

 それを見て、綾子もやってみたくなったのだろう。

 取りあえず空間倉庫の中にバドミントンはあるので、俺はそれを取り出すのだった。




アクセル・アルマー
LV:43
PP:1060
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1591

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