異世界に行って性転換したけどマイペースに行きます   作:翠(スイ)

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決着(けっちゃく)

 

 

俺はジャバラのメンバーの人達とブランの声を聞いて少し安堵をする。色んな感情が溢れて泣きそうになるが、俺は少しだけ力を入れて頬を軽く叩いた。今はそんな事をしてる場合じゃねえ!!

 

 

 

「ダージちゃんと少年よ、もう大丈夫じゃ、ワシ達に任せるのじゃ!ウイナ、二人の治療を。」

 

 

 

ウイナさんは頷くと俺達を手招きして鉄猿からかなり離れた後、魔法で治療をしようとする。

 

 

 

「ダージちゃんと…君の名前は?」

 

 

 

俺はウイナさんにグレイ君の自己紹介を考える。グレイ君とは道中で出会ったから、誤魔化すのは難しい。どうしよう。俺はグレイ君に小声で話す。

 

 

 

「グレイ君、敬語で話さなくても良いよ、私の方が年下だから。」

 

 

グレイ君に頷いた後、俺はウイナさんに話し掛ける。上手く合わせられると良いけど。

 

 

 

「この人はグレイ、私のお友達!!」

 

 

 

「よっよろしくお願いします。」

 

 

 

俺はウイナさんに今まで起きた事を一部始終を話す、隠さないといけない事は省略して違和感無いよう慎重に話す。よし、これで追求されないはずだ。

 

 

 

「なるほど、治療完了したわ、ダージちゃん…ちょっと身体を触らせて貰うわね。グレイさん、目を瞑りなさい。」

 

 

 

ウイナさんは俺の胸元から手を入れると、色んな所を触ってくる。変な声を出しそうになったが。我慢をする。

 

 

 

「グレイさん、目を開いていいわよ良かった、色んな所は異常無し…ダージちゃん、ご免なさいね、変な所を触ってしまって。」

 

 

 

「ふう…ふう…くすぐったかった。いえいえ、ありがとうございます。」

 

 

 

恐らく、魔物が俺に何かをされていないかチェックをしたのだろう、グレイ君はすっごく気まずそうだ。ごめんな。

 

 

 

「皆ー!!ダージちゃんと男の子は大丈夫だったわよー!」

 

 

 

ウイナさんが大声でジャバラのメンバーの人達とブランに俺達が無事だった事を伝えると、ブランが俺達の方に近付いてきた。

 

 

 

「ウイナ様、魔物はアイアンシーミアでした。」

 

 

「アッアイアンシーミア!?ダージちゃん、グレイさん…良く逃げ切れたわね。アイツに目をつけられるとずっと追いかけてくるのよ。初めて会った時は…ああ、鳥肌か止まらないわ。」

 

 

 

 

「よう!変な猿!俺達が相手だ!ビネル!ブラン!サンゴ爺!手伝ってくれ!」

 

 

 

「分かりました!ダージ様、アイアンシーミアを片付けて来ますね。」

 

 

 

ブランは俺の頭を優しく撫でた後、アイアンシーミアの方に向かって行く、そう言えば、イエイトさんがいない…よなぁ、俺を突き飛ばした張本人だし、行きたくもないだろう。一応、ウイナさんにイエイトさんの事を聞いてみるか。

 

 

「ウイナさん、イエイトさんは?」

 

 

 

「イエイトはダージちゃんの事で寝込んで、ギルドで休養中よ、ダージちゃんが無事なら喜んで貰えるわね。」

 

 

 

もしも俺が帰って来たら、イエイトさんはどういう反応をするのだろうか、はあ…面倒くさいなあ。アイアンシーミアの嫌な叫び声が俺達の方に響いている。

 

 

 

 

「猿野郎!これでトドメだ!」

 

 

何かが倒れる音がする。暫くした後にジャバラのメンバーの人達とブランが俺達の方にやって来た。

 

 

 

「だぁじ!スケベ猿はぶっ倒したぜ!」

 

 

 

ぺリアルさんが豪快に笑うとピネルさんが耳を抑えながら、不愉快そうに俺達に言ってくる。ぺリアルさんの声が凄く大きいぜ。

 

 

 

「煩いんだよ!ぺリアル!ダージぃ…怖かったろう…」

 

 

 

ピネルさんは俺を優しく抱き締める。二つの物が当たってちょっと息がしにくい、うおっふ!何かいい香りがするー

 

 

「ほっほっほっ!アイアンシーミアの外装はかなり売れるのう!」

 

 

「お前ら!アイアンシーミアを解体するぞ!死骸の臭いでまた魔物が寄って来るからな!」

 

 

 

ジャバラの皆さんは鉄猿を運びやすいように、体の部位を切り分けた後、布らしき物で包み込んだ。馬車の荷台部分に置いて固定をする。

 

 

 

「良し!全員、帰るぞ…ウイナ!だぁじから色々聞いたんだろ!説明を頼む!」

 

 

 

「はあ…アンタに説明しても理解出来なそうだけど、しょうがないわね。途中で眠らないようにね。」

 

 

 

「分かってるぜ!」

 

 

 

俺達は馬車に乗った後、ウイナさんはぺリアルさんに俺達が起こった事を分かりやすく説明をしたんだが…

 

 

 

「ごーごーすぅ~」

 

 

ぺリアルさんが気持ち良さそうに寝息を立てて眠っていた。ウイナさんがため息を吐いていると、ピネルさんが俺とグレイ君に携帯食料らしき物と温かい飲み物を渡してくる。スープかな?

 

 

 

 

「ダージちゃん、グレイ…さんだったけ?お腹減ったろ?遠慮なく食べてくれ。」

 

 

 

「ピネルさん、ありがとうございます!」

 

 

 

「どうも、すみません…頂きます。」

 

 

携帯食料は何かの紙にくるまれていて、紙を外すと色んな物が混ざった美味しくは無さそうな色だった。一口、齧ってみる。むう…何とも言えない味だ。

 

 

 

「ふふ、大人向けの味だからな…子供にはちょっとキツそうだな。」

 

 

 

「えっ栄養はありそうですね。」

 

 

俺はスープをゆっくりと飲んでみる。むむ、何かの獣の油の味と香りが良い香辛料が入っている。携帯食料の味と混ざってスープの味が台無しになってしまった。

 

 

 

「美味しすぎると携帯食料を盗む輩が多くなるんだ…」

 

 

 

 

「なるほど…」

 

 

 

俺は携帯食料を食べた後、凄く眠たくなってきた。色々気が抜けたんだろう。俺はいつの間にか意識が無くなっていた。

 

 

 

 

 

 

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