ロニー・ポッターと賢者の石   作:渦巻き子

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ご訪問ありがとうございます。
今回は話す部分が長いせいか、いつもの二倍くらいあります。(といってもそう言える程まだ書いてないんですけどね)
あと、更新がちょっとたってしまいました。少しだけ忙しかったかな?


9と4分の3番線からの旅

カレンダーのバツ印をあと1つ付ければホグワーツ......

 

「ねえ、明日、キングスクロス駅へ行きたいんだけど、送ってくれない?学校の汽車がそこから出るの。」

その日、ハリーとロニーはダーズリー氏に、キングスクロス駅へ行くと話さなくてはならなかった。

「ダメなら空とぶ絨毯で行くからいいんだけど。きっと、すっごく目立ってカッコいいと思うわ。」

ロニーがにんまりと言った。なんたってロニーの口は、バーノンの機嫌を損ねることばかりを言うんだろう?今回ばかりはちょっと、やめてほしい。実際は空とぶ絨毯なんて持ってないんだから、駅にいくことが出来るのは、おじさんの新車だけだ。

 

おじさんの、あるのかないのか分からない、短い首がかしげられた。ロニーの態度に対する怒りか、はたまたなにも言えない悔しさか、プルプルと巨大な口ひげをふるわせている。

「ありがとうございます。」

ハリーはここは逃げたもん勝ち、とばかりにさっさと立ち去ろうとした。

「ヘンッ。」

背を向けると、後ろで、ため息が盛大に吐き出された。

「魔法使いの学校に行くにしちゃあ、変なやり方だな。箒も絨毯も、全部パンクか?」

おじさんはハリーともロニーとも、豚のような小さな目を合わせずに、むすっとして言った。

「いったい、その学校とやらは本当にあるのか?」

ハリーは黙っていた。

「少なくとも、ダドリーがテストで百点とるよりはあり得ることだよ。」

ロニーが答えた。とたんにソファの上のクッションが飛んできた。

 

次の朝、ハリーは五時に起きた。興奮してぐっすり眠れなかったのだ。ロニーでさえも、六時には、ハシバミ色の目をぱっちり開けていた。ロニーはたっぷりとした髪を撫で付け、顔を洗うとトランクを見て、忘れ物がないかもう一度確認し出した。もっとも、ハリーとロニーの持ち物はあまりに少なく、忘れようもなかったのだが。

ダーズリー家族が起きてくるのを待って、一時間後、バーノンおじさんの新車はプリペット通りを出発した。

 

キングスクロス駅に着くと、そろそろ十時半だった。

「そーれ、着いたぞ。九番線と十番線だ。9と4分の3番線はどこかな?」

駅のホームで、ハリーとロニーの重いトランクをのせたカートを押しながら、意地の悪い顔をして、おじさんが言った。

なるほど、車を降りてからやけに親切だったのはこの一言のためか。

「次の夏にまたな。」

そう言ってバーノンおじさんはすたすたと行ってしまった。その後ろを妻と息子が追う。

 

ハリーは途方にくれてロニーを見た。

「ハグリットってば、9と4分の3番線がどこにあるかまで、教えてくれれば良かったのに......。」

ハリーが十番線と九番線の何もない壁を見ていった。

「うーん、でも、キングスクロス駅の九番線と十番線はここだけ......。」

ロニーはそういうと、杖をおもむろに取り出してホームの真ん間の柵をこつこつと叩き出した。

「多分、こういうことだよね。」

ただでさえヘドウィグのお陰で目立つというのに、ロニーが無遠慮にコツコツをするので、今や二人は注目の的だった。

 

「何してるの?」

後ろからいたずらっぽい男の子の声がした。

「あのさ、僕の考えてる通りだったら、トランクごと、柵に突っ込めばいいよ。そうじゃなかったら......まあ、お気の毒さま。僕を信じたことを後悔するだろうな。」

ハリーが振り返ると、背の高い、茶色い髪の男の子だった。目も髪にお揃いの澄んだ茶色だ。

「やあ、君らも今年からホグワーツかい?もしかして、マグル生まれなの?」

男の子が快活に言った。

「突っ込むってどういうこと?そんなことしたら、ぶつかっちゃうんじゃないの?」

ロニーが柵をコツコツするのをやめて聞いた。

「ところがどっこい、見てて。」

男の子は柵に向かって一直線に、文字通り突っ込んだ。あっ、ぶつかる!ハリーは思わず声をあげそうになった。しかし、男の子は消えてる。

 

「魔法だ......!」

ロニーとハリーは顔を見合わせ、同時に呟いた。

「先行くね!」

ロニーは柵と十分に距離をとると、そこから勢いよく柵に向かって走った。次の瞬間、姿が見えなくなる。

ハリーも目をつぶって、同じようにした。あ、ぶつかる......!いや、なんだか騒がしいぞ?駅のホームも騒がしかったけど......。

 

目を開くと、そこには大きな汽車があった。

『ホグワーツ特急 9と4分の3番線』

「私たち、魔法の学校へ行くんだね......。」

ロニーが感嘆したように呟いた。

 

汽笛がなった。

ホームに降りていた子供たちも、ぞろぞろと汽車に乗り込んだ。ロニーとハリーも重いトランクをもって駆け込む。

 

「全然空いてないね。」

コンパートメントはどこもいっぱいだった。

「やっぱり、ちょっと遅かったかな。」

ロニーがあたりを見回して言った。

「空いてても、誰か座ってるし......。僕、正直やだな。何で僕たちってわかるんだろ?」

ハリーはさっきから、両側のコンパートメントのハリーに向けられる視線が気になって仕方なかった。

「そんなこと言っても。でも......まあ、確かにね。誰か知り合いがいればいいのに。」

 

結局二人が誰もいないコンパートメントを見つけたのは一番後ろから三番目だった。

二人が席に座るとすぐに汽車が動き出した。

なんとなく何を話したらいいか分からない。魔法魔術学校では何が待っているんだろう。今までよりましには違いないけど......。友達はできるかな?寮は4つあるんだよね。ロニーと離れたらどうしよう。

 

「あの、ここ座ってもいい?どこも空いてなくって。」

コンパートメントの扉が空いて、赤毛の男の子が言った。のっぽで、ひょろりとしている。顔にはソバカスだ。

「もちろん、いいよ。あと......鼻に泥がついてる。」

ロニーはにっこり笑っていった。

「きみ、ロニーポッター?それからハリーポッター。」

ありがとうと言って男の子は聞いた。

「やっぱり、有名なんだ。あなたは?」

ロニーが聞いた。

「ロナルドウィーズリー。ロンって呼んで。ロニーだときみと被っちゃうし。よろしく。」

「よろしく。」

ハリーとロニーが声を揃えて言うとコンパートメントの扉がまた開いた。

「おい、ロン。」

ロンと同じ真っ赤な赤毛をした双子の一人が言った。ロンとちがって、がっしりしている。

「俺たち、真ん中辺りの車両に行くぜ。リージョーダンがでっかいタランチュラをもってんだ。」

「オッケー。」

ロンがモゴモゴと言った。

「それから、君たち、ハリーとロニーポッターだろ?よろしくな。俺たちはフレッドとジョージだ。こっちがジョージで、俺がフレッド。グリフィンドールでまた会おう。」

双子のもう一人が言った。

 

「ねえ、あなたの家族はみんな魔法使いなの?」

ロニーが目を輝かせて聞いた。

「多分ね。ママのはとこは会計士だけど。でもそんなに珍しくもないよ。ノットとかマルフォイとか、ブラックとか。そんなやつらは他にもいっぱいいる。」

ロンが肩をすくめていった。

「ドラコマルフォイ?ドラコなら知ってる。ダイアゴン横丁であったよ。」

ハリーが言った。

「どうだった?」

ロンが顔をしかめていった。仲が悪いのかな?

「どうもなにも、お坊ちゃんって感じかな。僕は結構好きだと思ったけど......。」

「嫌いなの?」

ロニーが聞いた。こういう、遠慮のないところはすごいと思う。

「父親同士の仲が悪いんだ。」

 

「車内販売よ。何か要りませんか?」

一瞬、気まずい空気になった気がしたが、車内販売のお陰で助かった。

「僕いらない。ママのサンドイッチがあるから。」

カートには見たこともないお菓子がいっぱいある。甘草飴、蛙チョコレート、大鍋ケーキ、バーティボッツの百味ビーンズ......。

ロニーとハリーは顔を見合わせた。

ポケットの中ではガリオン金貨やシックル銀貨、クヌート銅貨がジャラジャラとうなってる。

「全部ちょうだい!」

ロニーとハリーは声をあわせて言った。

ロンが目を丸くしてモゴモゴと気後れしたように動いた。

「一緒に食べようよ」

ロニーが大鍋ケーキをロンに差し出しながら言った。

「うん、きみのサンドウィッチも分けっこしよう。」

ハリーはにっこりと言った。

「でもこれ、美味しくないよ?」

ロンが言って、慌てたように続けた。

「子供が4人もいるからママも大変なんだ。」

「4人兄弟なの?わたしもハリーがいるけど、憧れるわ。」

ロニーが言った。

「ホグワーツにかようのは四人さ。ほんとは上にもう二人いて、妹も一人いる。それに、そんなに良いもんじゃないよ。期待にそうのは大変。一番上のビルは監督生で首席だったし、チャーリーはクィディッチのキャプテンだった。それに今度はパーシーが監督生だ。あいつ、夏休み中僕らにバッチを自慢してきた。それから、フレッドとジョージはみんなの人気者。イタズラばっかだけど......。それで僕がスリザリンなんかに選ばれてみろ。ほら、ホグワーツに入ると組分けの儀式があるだろ......きっとみんなの笑い者さ。」

ロンが想像したくもないと言うように顔をしかめた。

「じゃあ、あなたはグリフィンドールがいいの?さっき、フレッドが言ってたわ、グリフィンドールで会おうって。」

「うーん、スリザリンじゃなきゃ、どこでも。でも、マルフォイとか、ノットとか......スリザリンは血を重んじるから、血を裏切るものじゃあ、そもそも、入れないかもしれないけど。」

「血を裏切るもの?」

ハリーが聞いた。

「純潔のクセにマグルびいきだって、そういうんだ。蛙チョコ、食べなよ。」

ロンが話題を変えるように言った。

 

蛙チョコを開けると、中にはカードが入っていた。

「きみ、何が当たった?僕はアグリッパだ。もう七つも持ってる。」

「ダン...ブルドア?かな。あ、ホグワーツの校長なんだ。ニコラスフラメルの友達......。グリンデルバルトを倒した......。すごい、この人。」

ハリーが蛙チョコの説明欄を見ながら言った。

「裏返してみなよ、写真が載ってるわ。」

ロニーが自分のカード(バックショット)に載った、女性の顔を見ていった。

「消えた!」

ハリーが蛙チョコのカードを裏返したとたん、写真の中の老人はいなくなった。

ロンは当たり前だろ?という顔をしている。

「ハリーとロニーは、蛙チョコ、食べたことないの?」

ロンが不思議そうに聞くので、ハリーとロニーはダーズリー家のことや、自分たちが、11才になるまで魔法使いだと知らなかった話をした。ロンは少し元気付けられたようで、にっこり笑った。

 

ロンがペットのスキャバーズ(ドジでデブなネズミさ。パーシーのお古なんだ。ほら、うち、お金ないから......。)をハリーとロニーに見せていると、ドアをコンコンとノックする音が聞こえた。

「ドラコ?」

青白い、少し高慢ちきな表情がハリーとロニーに笑いかけていた。後ろには筋骨粒々の男の子が控えている。

「久しぶり。あらためて挨拶しなくちゃと思ってね。僕たちのコンパートメントメントに来ないか?友達になりたいと思って。」

扉を開けると、ドラコが言った。

「どうする?」

ハリーがロニーとロンの方を見ると、ロンは心底、嫌そうな顔をしたが、ロニーはいいわよ、というようにうなずいた。

「ロンも行こうよ?お父さん同士仲が悪くても、付き合ってみるといい人かもしれないよ?」

ハリーも誘ったが、しかし、これは見込み違いだったようだ。

「もしかして、ウィーズリーの息子か?どうりで、赤毛でソバカスだ。それにボロボロの古着。二人とも、付き合うやつは、選んだ方がいい。」

ドラコは憤慨していった。

「まだ喋ってもないじゃない。」

ロニーが言うと、ドラコは肩をすくめた。

「表情を見れば分かるさ。」

これには反論できないようで、ロニーは小さくため息をついて、申し訳なさそうに言った。

「じゃあ、二人のうちどちらかが行けばいいわよね?」

「なら、僕行くよ。」

ハリーは入り口に近い方に座っていたのでロニーに応じて答えた。

 

「ごめん、ロンもいい人だと思うんだけど。それに、きみも、もうちょっと友好的に話しかければいいのに。」

後ろと前を大柄な男の子に固められて歩きながら、ハリーが遠慮がちに言った。

「ハリーなら、自分を見ただけで顔をしかめるヤツと仲良くできるのか?」

「じゃあ、にっこりしてたら、普通に喋りかけてた」

ハリーはそうとは思えなかった。

「気にくわないって思ったかもしれないが、ソバカスでボロで付き合っちゃいけないやつとは言わなかったさ。赤毛のところでやめておいたね。」

そう言われると、ああそう。としか言えなかったが、ハリーはやっぱり、ドラコがそうしたとは思えなかった。

 

「そんなことよりだ、紹介しよう。こっちはクラッブ、それからこっちがゴイルだ。」

ドラコがいきなり笑顔になっていった。

「それから、こっちはパンジー。パーキンソン家の。」

見ると、どうやらコンパートメントに着いたらしかった。

ドラコとハリーが隣同士に座り、クラッブとゴイルは、その向かいのパンジーの横に座った。

「ちょっと、狭い。あなたたち、絶対に減量するべきだわ。」

大柄な二人に押し潰されるようになったパンジーは顔をしかめて言った。顔をしかめると、少しだけパグ犬に似ている。

そんなパンジーの訴えを無視して、ゴイルは蛙チョコの包みに手を伸ばした。

「そのうち痩せるはずだよ......。」

ゴイルは蛙チョコを頭から美味しそうに食べながら言った。

 

「ハリーは寮はどうするんだい?」

ドラコが百味ビーンズを食て言った。

どうやら、あまりいい味はしなかったらしく、むせこんでいる。

「まだ決めてない。ロンはグリフィンドールが良いみたいだったけど......。スリザリンは評判が悪いみたい。」

ハリーが言うと、ドラコはとんでもないという顔をした。

「グリフィンドールの方が悪いさ。ホグワーツの歴史について知ってるかい?」

「ううん......、僕、マグル育ちなんだ。」

ハリーが言うと、クラッブやゴイルは驚いたような顔をしたが、パンジーとドラコは知らなかったの?というように二人を見てまゆをひそめた。

「まあ......、そうだな。本で読んだよ。母親の妹なんだろ?えっと、じゃあ説明するよ。ホグワーツはもともと、四人の創設者によって建てられたんだけど、それぞれが、寮を持ってるんだ。レイブンクロー、ハッフルパフ、グリフィンドール、そして、スリザリン。でも、最初は四人ともうまくやってたんだ。今はそれぞれいがみ合ってるけど......。で、その原因となったのが、グリフィンドールの傲慢さ。もともとホグワーツはマグルの魔女がりに対抗するための術を教える学校として建てられたんだ。だからスリザリンは、魔法が使えるというだけで、人を殺そうとするやつらの子供なんて信用できないといって、マグル生まれの子供の入学を拒否した。すると、グリフィンドールはその意見を聞こうともせず、スリザリンをホグワーツから追い出したんだ。たったひとつの意見の違いで‼️」

ドラコは大袈裟な身ぶりで演説した。

「あ、マグル生まれっていうのは、両親とも、魔法使いじゃない人のことを言うの。」

パンジーが付け足した。

「でも、じゃあ何でロンはグリフィンドールに入りたいの?」

ハリーが聞いた。

「そりゃあ、マグルびいき同士、気が合うんじゃないか?でも僕に言わせれば、さんざん僕らを痛め付けてきたやつらの子供を嫌うより、共に歩んだ仲間と、たったひとつの意見の違いで道を分かつ方がよっぽど罪だ。」

前半はなんだか、答えにはちょっと足りない気がしたが、後半は共感できる気がしたので、ハリーはどの寮が良いのか分からなくなった。

 

そのとき、コンパートメントのドアが勢いよく開いた。

「あなた、ネビルのヒキガエルを見なかった?どこかへ逃げちゃったの。あら、あなた、ハリーポッターね!あっちで、ロニーポッターにもあったわ。私、あなたたちのこと知ってる。本で読んだの。教科書も暗記してきたんだけど、それで足りるかしら?それから、あなたたちは?私はハーマイオニーグレンジャー。両親ともマグルなの。私、ホグワーツから手紙が来たとき、ほんとにビックリしたわ。でも、とっても嬉しかった。世界一の魔法学校って聞いているもの。寮はどこに入りたいの?私はグリフィンドールね。でもレイブンクローもいいかも。よろしく。」

女の子はそう一気に言うと、手を差し出した。

ハリーがおずおずと手を握ると、女の子はドラコにも手を差し出して、握手を求めたが、ドラコは応じなかった。

「あら、あなたも、もしかして『純潔主義』?私、思うんだけど、魔法使いの考え方ってとっても遅れてるわ。まるで中世よ。」

ハーマイオニーグレンジャーがずけずけと言った。

「きみのご先祖のせいで、そういうところを発展させる大切な人間がたくさん死んだんでね。」

ドラコが皮肉った。

「私のせいじゃないじゃない!何年前のことを......。」

ハーマイオニーが呆れたような怒ったような声で言った。

「まあいいわ、そろそろ着くはずよ。はやくローブに着替えた方がいいんじゃないかしら?」

そう言って、ハーマイオニーはツンときびすを返した。

 

「あれはちょっと言い過ぎだよ。握手ぐらいいいんじゃない?」

ハリーはドラコに言った。

「でも、父上が、ああいうのとは関わるなって言ってた。それに、魔法使いの血が濃い方が優秀なんだ。だから寮も大体は家系で決まるだろう?そんなことも知らないで偉そうにしてくる女は嫌いだ。」

またしてもハリーはドラコの話のある部分には、同意しかねたが、ハーマイオニーが偉そうだったというのは、かなり的を射ていた。

「ああいう傲慢なタイプは絶対にグリフィンドールだ。」

 

汽笛がなって、汽車が止まった。

「降りよう。」

ドラコが言った。

ハリー、クラッブ、ゴイルが降りると、ドラコは扉を開けて、パンジーをエスコートした。

汽車から降りるとホームは人でいっぱいだった。

「イッチ年生はこっち、イッチ年生はこっち!ああ、ハリー、元気か?こっちだ。」

懐かしい大きな声が聞こえてきた。

人混みの奥からモジャモジャの笑顔がハリーに呼び掛けていた。

「みんな来たか?ついてこいよ......足元に気い付けて......。」

一年生は他のみんなとは離れてハグリッドの引率で小さなボートに乗った。

「これ、ホグワーツの伝統なのよ。一年生はボートで湖をわたるの。」

パンジーが言った。ボートには四人ずつだったので、一人余ったが、パンジーが友達を見つけてどこかへいってしまったので、クラッブ、ゴイル、ドラコがハリーと一緒のボートに乗った。

ハリーはロニーの姿を見つけて、手を小さく振ったが、ロニーはロンともう一人、茶髪の男の子としゃべるのに夢中だった。

「頭、下げー。」

ハグリッドが叫んだ。

誰が漕ぐまでもなく、動くボートに乗って、蔦のカーテンを潜り、崖の間の窪みに入ると、ボートは止まった。船着き場だ。

 

「ほい、これ、お前さんのヒキガエルだろ?」

みんなが下船したあと、船を調べていたハグリッドが言った。

「ついてこい!」

ハグリッドが大きな声で言って、一年生はぞろぞろとハグリッドの後ろについていった。

「みんないるな?ヒキガエルは忘れてねえか?オッケーだ。」

ハグリッドはそう言って、巨大な樫の扉を巨大な拳で叩いた。

この先に、ホグワーツがあるのだ......。




最後まで読んでくださってありがとうございます‼️
原作の雰囲気、壊してないかな......。ちょっとそれが怖いんですよね。でも、ドラコとか、完璧に嫌なやつにするわけにもいかないし、実際、ハリーの視点で見ていたからドラコが嫌なやつだっただけで、別に原作のドラコもいいところはあったと思うし。
でも、出来れば、ロニーがもたらした以外の変化は入れたくないんです。
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