ドラゴンクエスト3 そして伝説へ……のはずが、僕の四人目の仲間がだいぶおかしい件について 作:笛ふき用
ドラゴンクエストビルダーズ2の(ある意味)重大なネタバレも含まれますので、読者の皆様におかれましてはくれぐれもご注意のうえでお読みいただくようよろしくお願いします。
具体的にはビルダーズ2の新要素をひとつ出してます。
白竜の月 19日
ビルドは朝起きてごはんを食べてすぐにまた働きだした。戦う体力(HP)とは違う意味でビルドの体力は底なしだと思う。
そんなことを考えつつビルドを見ていると、体力だけじゃなく知恵というか応用力がすごいことにも気が付いた。
ほぼ全部更地になった(なってしまった)今のレーベの村に広がる毒の沼地。それも一か所じゃなくそこかしこに点在していた。
そんな悲劇の跡の前でレーベの村の神父さんがビルドに何か相談していた。
ビルド殿、まずはそこかしこに広がるこの毒の沼地をどうにかしていただけませんか?
その言葉を聞いたビルドはそのなかでも一番小さな毒の沼地をしばらく眺めていたけど、そのうち解決策を思いついたらしく、ビルドが毒の沼地にきれいな土を放り込むときれいな土があっという間に毒の紫色に染まった。
汚いというよりまがまがしい色。僕がそれにビックリしている間にも、ビルドはどんどん土で毒の沼地に埋めていく。見る間にビルドの前に広がっていた小さな毒の沼地はまるごと紫色がまがまがしい【毒沼の土】の地面に代わり、うなづいたビルドはおおきづちを取りだして今埋めたばかりの地面を壊しはじめた。
そうしたら不思議、【毒沼の土】が取り除かれた地面から毒の沼地がなくなっていた。全部取り除いてもう一度うなづきビルドが今度はまたきれいな土を取りだして開いたスペースを埋めていく。
出来上がったのはきれいで平らな土の地面。
そこまでやったビルドは、ふくろから作業台を取りだして木でできた箱をひとつ作り出した。みんなに説明を始める。
これは しゅうのうばこ にもつを しまっておいて いつでも とりだせるよ
そう珍しくとても長く話すと、疲れたのかぜーはーいってた。どんだけ無口なんだろうか。いや、目と態度が雄弁すぎるから別にいいんだけど。
つまりその【収納箱】を上手に使って、自分が今やったことと同じ事をしろというビルドのメッセージを正しく読み取った僕たちはいっせいに動き出す。
よし、まずは毒の沼地退治だ!
一日がかりで毒の沼地をきれいにした僕らが仮の生活スペースである小屋に戻ってみると、次から次へとたき火でキノコを焼いているビルドの姿が。その近くでは慣れない手つきでフォンとカダルが料理をしている。
……フォンとカダルの目が死んでたけど。
あ~途中から姿が見えないと思ったら、食料の調達に行ってたのか。でもなんで目が死んでいるんだろう。あとで理由を聞くことにして、僕は串に刺さったおいしそうな焼きキノコをほおばるのだった。
え? フルカス フルカスなら意味もなく村はずれにある大岩を押して筋トレしていたよ。うん、普段は頼りになる大人なんだけど、たまにつかえねぇな! あいつ!
追記 寝る前に二人に話をきくとまた森がふたつ、山がひとつ消えたらしい。
白竜の月 20日
めざめると そとにトイレが できていた
あれる
そして本能(AI)が命じるまま、人生で初めてトイレ待ちの行列に並んでいる自分がいた。
何故だ! なぜ僕は生まれてから十五年間、今日に至るまで毎日この行為をせずに生きてこられたんだ! でも僕のアリアハンの実家のどこにも、トイレなんてなかったよ?
尿意と便意に耐えながら自問自答する僕。
分からない……、分からない。ビルドに出会ってから僕の常識がどんどん変わっていくぅ……。
ツボの上に座って、その、恥ずかしながら、人生初のピーーをしながら僕の頭の中はグルグルとそんなどうしようもないことを考えていた。
ビルドぉ、壊すのは物だけにしてほしいんだ。僕の常識とか世界の法則とかは、壊さなくていいんだよぉ。
追記 ビルドになんでトイレを作ったの? って聞いたら、
こやし が ほしかったから
って言われたから、僕がなぜこやしがいるの? って聞いたら、ビルドはなぜそんな当たり前のことを聞くんだろう? って顔で、
しんりんだんご を つくるんだよ
って教えてくれた。
つまり僕たちの【ピーー】(自主規制)は、やがて森へと変わるらしい。へ~、僕ひとつ賢くなったよ。
ちなみにこの日で毒の沼地はレーベの村から全部なくなりました。あと森と山ももう一個づつなくなりました。
追記の追記 今日も護衛として付いていったフォンとカダルが、ビルドが【森林ダンゴ】を地面に置いたとたん、見たことのないウネウネした魔物が出てきて、何もない平地をあっという間に森に変えてたって教えてくれた。
ビルド、君はもしかして魔物に知り合いがいるのかい? まさかバラモスとも知り合いだとかいわないよね?
追記の追記の追記 夕食の後、フォンが恥ずかしそうに女の子用にもう一つトイレを作ってくれってビルドに頼んでいた。うなづいたビルドが外に飛び出したやいなや、作業台で【おんなの看板】なるものを作って、新しくもう一個トイレを作っていた。
……カダルが悪い笑顔で入ろうとしてフォンにぶっ飛ばされてた。僕も間違えないようにしないと、と心に誓った。
白竜の月 21日
ようやく今日から本格的なレーベの村の再建に取り掛かることになった。そのためにまず僕たちはみんなで、村の中心から見て北西側、元々レーベの村の入り口があったところにやってきていた。
どうしてかっていうと、もちろんあの破壊魔が僕たちにご飯を食べてピーー(自主規制)が終わったら、そこに集まるように言ったからだ。
順番に集まる僕ら。
ここに やどやを たてるよ
ビルドがそういった。でも僕も、フルカスたちも、村の人たちも、誰も家を作った経験なんてない。それを僕がビルドに伝えると、いつもの締まりのない笑顔のままビルドは地面に何かをかき始めた。まるで空を舞うかのようにダイナミックな動きでビルドが何かを書き上げるとそこには【宿屋の設計図】なるものがあった。
なるほど、これに合わせてブロックを置いていけば宿屋が完成するんだね!
僕がそういうとビルドが満面のドヤ顔でうんうんとうなづいていた。よ~し、やるぞぉ! そう思った瞬間、何か悪い気配を感じた僕らが、西側を見てみるとスライム、おおがらす、いっかくうさぎなどのモンスターの群れが!
どうしよう、隠れなきゃ! と一瞬思ってはたと思い返す。
僕のバカ! 僕は勇者オルテガの息子、アレル。僕の本来為すべきことは悪い魔物をやっつけることだろ!
連日の土木作業と常識の破壊の連続で危うく自分のアイデンティティまで破壊されるところだった。何とかおおきづちをどうのつるぎに持ち替えることに成功した僕は仲間たちと一緒に魔物を撃退したのだった。
追記 『僕は勇者です。魔王バラモスをたおして世界を救うために旅をしています』
僕は今日から毎日寝る前にこの言葉を三回言ってから寝ることに決めた。
追記の追記 フォンとカダルも僕と同じようにするって言ってた。僕もそれがいいと思う。
追記の追記の追記 フルカスはどうするって聞いたら、今日もいい汗かいたぜ! って言ってたからあいつは放っておこうと思う。
誤字脱字、感想よろしくお願いします。
特にネタバレに関しては、今回試験的にいくつか作中に入れてみましたが、プレイ済み読者の方も、未プレイ読者の方もご意見いただけると助かります。これは真剣にご検討のほうよろしくお願いします。
正直、私自身はアイテムとシステムに関しては仕方ないかなとは思っていますが、こればかりは賛否両論あるかと思いますので。
道具・素材メモ
森林ダンゴ どんぐり×1 こやし×2 草原の素×1
森林の素 ※おおがらす が ※落とす ※ オリジナル要素
どんぐり 森で入手
大木の原木 森で入手