魔法少女リリカルなのは 〜オーロラ姫の凍りついた涙は誰のために〜   作:わんたんめん

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ようやくDVDにてなのはreflection借りてみたので息抜きがてらに初投稿です。

いわゆるアナザーストーリーって奴です。もし10年後ではなく2年後ってだけの


ANOTHER STORY WHITE REFLECTION

雪の降り積もる12月。将来『闇の書事件』と命名されるこの出来事。発端は特A級ロストロギアである夜天の書もとい闇の書が海鳴市に住んでいた少女、八神はやてを新たな主人と見立てて転移してきたことに始まる。

その主人であるはやてを闇の書の浸食機能という迫りくる死の運命から脱却すべく、主人を守るための機構である守護騎士、《ヴォルケンリッター》はわずかな可能性をかけ、闇の書のページを魔力で埋めるべく管理局員への襲撃を敢行。

 

やがて日々は流れ、高町なのは、フェイト・テスタロッサを始め、夜天の主人として覚醒したはやてと協力体制を結んだヴォルケンリッターたちの尽力により、闇の書を暴走させていた中心である『ナハトヴァール』は時空管理局・巡航L級8番艦、時空空間航行艦船アースラに搭載された『アルカンシェル』によって消滅された。

 

 

 

 

というのが、書類上の『闇の書事件』の顛末である。

 

 

 

 

だが、どんなものにも知られざる裏というのが存在してしまうようにこの事件にも一般に、それどころか管理局でもほとんどの人物には伝わることのない存在がいた。

 

 

「…………………」

 

1人の少女が日が沈みながらも変わらずに無限に広がっている夜空を見上げる。そこにはどこか期待のようなものが含まれていたが、程なくするとその目を伏せ、寂しそうな表情を見せていた。

 

 

「フェイトちゃん、大丈夫?」

 

自身を呼ぶ声に少女、フェイトはハッとした表情を見せるとその声のした方向に振り向いた。そこにはフェイトの親友であるなのはが心配そうな目をして彼女を見つめていた。

 

「…………うん、大丈夫」

「…………そっか。もう2年だもんね。」

「…………うん。」

 

声をかけてくれたなのはにフェイトは笑みを見せるが、あまりにも儚げなその笑みになのははフェイトの気がかりとなっている人間のことを察してしまう。

 

「あの人だったら、アミタさんの言っていたキリエって言う人をあの高速道路での戦いの時点で止められたのかな…………」

 

フェイトの語ったアミタとキリエという人名は2人揃って別惑星の人間であるのであった。

 

惑星エルトリア。それが彼女らフローリアン姉妹の生まれ故郷であった。姉であるアミタ………アミティア・フローリアン曰く、昔は緑豊かな惑星だったらしいが、年月が過ぎ去るうちに荒廃した大地が広がっていき、最終的には人は宇宙へと逃げ延び、そこは死の惑星に成り果ててしまった。その惑星の現状を憂いた姉妹の父親であるグランツ・フローリアンは自然の再生を試みるもその道半ばで危篤状態に陥ってしまった。

もちろん、フローリアン一家も父親の掲げた大きな目標に賛同していた。だが、肝心の父親が危篤状態ではどうしようもないと彼が倒れてからは介護を第一にしていた。妻であるエレノアと娘であるアミティアもそれが最善とーーーーー

 

だが、アミティアの妹であるキリエ・フローリアンだけは違った。

 

 

彼女は家族すら知らなかったキリエ曰く友人のーーーイリスという少女と共に海鳴市に転移すると、彼女の目的であるエルトリアの復興と父親延命に必要だとはやての持つ『闇の書』を奪い取ってしまったのだ。もちろん、なのはもフェイトも現場にいたが、キリエの纏っていたスーツの持つ解析した魔力を無効化するという反則じみた技術によりあえなく惨敗してしまう始末であった。

 

「多分…………できたと思う。あの人は魔力とか関係ないから…………」

「だが、いない人間を求めたとしても、どうしようもあるまい。今は為すべきことを為すだけのこと。」

 

なのはが悩ましげな表情を見せながらフェイトの言葉に頷いていると、その甘えのようなものを切り捨てるように烈火の将、赤紫色のポニーテールを揺らした女騎士、シグナムが語りかける。

 

「彼の力や在り方は確かに強大だ。どんなに過酷な状況でも、決して未来を捨てないその姿勢は、な。だが、彼は既にいない人間なのだ。」

「っても、アタシらだって全くそういうのを感じてねぇわけじゃねぇ。アイツもそうだし、初代リィンフォースがいてくれればって思うところはあるからな。」

 

甘えを切り捨てているような言葉を言い放つシグナムだが、反面彼女の隣にいる鉄槌の騎士、紅蓮のような髪色をした少女、ヴィータは得物であるグラーフアイゼンを肩に携えながら自分たちも決してなのはたちが感じていたような感情がないわけではないことを語る。

 

「永遠結晶エグザミア…………それを求めて、一体何をするつもりだ………?」

 

シグナムから語られるキリエの目的。それはアミティア曰く闇の書の奥底に眠っていたなんらかを封じ込めている結晶とのことだった。その結晶が闇の書事件の時にナハトヴァールと一緒に消滅せず海鳴市の海中に水没。時が過ぎ、なのはの親友であり、社長令嬢でもあるアリサ・バニングスの父親の会社がそこに水族館である『オールストンシー』を建設。エグザミアはそこに開発途中に発見された巨大結晶として展示されていた。

 

「今はわかりません。だけど、私はあのキリエって言う人と話し合う必要があると思うんです。」

「…………変んねぇな、お前は。」

 

なのはたちはそのエグザミアを護衛すべく、進路を遠目に見えるオールストンシーへと向ける。

 

 

あの事件から2年、ナハトヴァールが内蔵していた膨大な魔力により引き起こされた次元震に巻き込まれたヒイロは未だに帰ってこなかった。

なのはとフェイトと開いていた年齢ももはや片手で数えられるレベルまで少なくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

『ーーーーイロ!!』

 

一方、ここは海鳴市を離れ、地球という星の領域すら脱している軌道上。ちらほらと漂っているスペースデブリの中で、明らかに人の形を成しているものが漂流していた。

それは見るものが見れば目を疑うものであるが、決して宇宙人などというちんけなものではない。

青と白ツートンカラーに覆われた装甲は何事もなく漂っている時点で宇宙空間における活動が可能であることを立証させ、頭部に付けられたブレードアンテナや緑色のツインアイがその存在を力強く主張する。

何より背部に見える二対四翼の巨大な翼はさながらその存在を天使を彷彿とさせるような生物、それでいて機械のようなロボットと、相反したものを想起させる。

 

 

XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロ、『闇の書事件』の功労者であるその行方は搭乗者であるヒイロ・ユイと共にそこにいた。

 

「ッーーーーー」

 

何が耳元で叫ばれているような感覚にヒイロは思わず顰めた表情を浮かべながら気絶していた意識を覚醒させる。

まず目に飛び込んできた太陽からの光に思わず目を瞑るが、なんともない上に本来宇宙空間ではできないはずの呼吸が出来ることにヒイロはウイングゼロがひとまずこれといった損傷を受けていないことを察する。

 

『よ、良かった………生きていると言われたとはいえ流石にこの状況では心配だった……………』

「お前は一体誰だ?」

 

聞こえてくる声にヒイロが何者かと尋ねると、ポンッと飛び出すようにウイングゼロから光の球が吐き出される。その光の球が徐々に小さな人形を形どってゆき、ヒイロが見たことのある人物に姿を変える。

下ろされた白い雪のような髪に真紅の瞳、紛れもなくヒイロが闇の書の中に取り込まれに行った時に見かけた夜天の書の管制人格、リィンフォースだった。

 

「なぜウイングゼロの中にいる?」

『まぁそれもそうか………………』

 

 

そういうとリィンフォースはヒイロに自身がこのような形とはいえ生き延びた経緯を話し始める。

 

ぶっちゃけると30話と一緒だから、そっちを見てほしい。by作者

 

 

「アイツらの仕業か……………まぁいい。リィンフォース、お前は俺より先に目覚めていたようだったが、どこか通信とか取れていないのか?」

『すまないが、範囲には可能とした施設などはなかった。だがお前がナハトを破壊した時、近くにアースラがいたはずだ。それにもかかわらず気絶していたお前を回収しないとは考えにくいのだが…………』

「…………それもそうだな。」

 

リィンフォースからの指摘にヒイロは周囲を見回すも辺りにアースラのような反応はかけらも存在していなかった。アースラの艦長をしていたリンディの性格を鑑みても気絶したヒイロをほったらかしにするのはありえない。

 

『一応、予め言っておくとお前は次元震に巻き込まれている。もしかしたら現実世界との時間的なズレが生じているかもしれない。』

「……………辛うじて地球が目の前にあるだけ状況は比較的良好ということか。」

『まずは海鳴市に赴いてみるのがいいだろう。主人はやてもいるかもしれない。』

「了解した。まずはお前の言う通りに海鳴市に進路を向ける。」

 

リィンフォースの言葉に従って、ヒイロはウイングゼロの翼を広げると大きく羽ばたかせて地球へと向かう。

もちろん大気圏に突入すると圧力で赤熱化を始めるが、そこは主翼を前に持ってきて体前面を覆うことでやり過ごした。

 

「……………やはり予定コースからでは少し海鳴市から離れたところに降りる、か。」

『…………少し待ってほしい。』

「なんだ?」

 

大気圏との摩擦熱をやり過ごし、地球の成層圏に到達したヒイロはどんどん高度を下げていくが、その最中リィンフォースが声を上げる。

 

『距離が離れているからよくわからないのだが、魔力反応がある…………これは何人もの魔力が入り乱れているようだから…………戦闘が行われている?』

「場所はどこだ?」

『海鳴市の郊外といえば郊外だが…………』

「場所をゼロに転送しろ。すぐさま急行する。そこにはやて達もいるはずだ。」

『わかった。』

 

そういうとウイングゼロのレーダーにリィンフォースが感じた魔力の発生源が反映される。それを確認したヒイロはすぐさまウイングゼロの翼を広げ、現場へと急行する。

 

 

 

 

 

オールストンシーにやってきたなのは達だったが、直後にオールトンシーの海域に二つの巨大機動兵器が現れ、施設に向けて進撃を始める。それらの対処を行うなのは達を含めた管理局員だったが、その最中に星光の殲滅者(シュテル・ザ・デストラクター)雷刃の襲撃者(レヴィ・ザ・スラッシャー)を名乗る少女が出現。なのはとフェイトがそれぞれの対処に追われる。絶大な魔力を有する2人を戦力から裂かれたとはいえ、守護騎士達を含めた管理局員は進撃を続ける巨大機動兵器に攻撃を仕掛けるも自動回復機能を搭載しているらしく、与えた損傷が瞬く間に修復されていき、決定打を与えられないでいた。

 

そしてそれはオールストンシーから少し離れた山中にももう一機いた。空を飛びかける機動要塞のような、竜のような外見した機動兵器を相手にしていたのははやてだ。そしてまるでなのはとフェイトの前に立ちはだかった殲滅者と襲撃者と同じようにはやての前にも闇統べる王(ロード・ディアーチェ)を名乗る少女がはやての前に立ちはだかる。二対一という劣勢の上、夜天の書が奪われ、あまり大規模な魔法の使用はできない彼女だが、なんとか大立ち回りを演じていた。だが、そこにいた機動兵器にも例外なく自動回復機能が搭載されており、時間が経てばたつほどはやてには辛くなる一方だった。

 

 

なのははともかくフェイトもはやても相手の想像以上の力量に苦戦を強いられる。それもそのはず、フェイトとはやては揃って自身の相棒であるデバイスを手にしていなかった。はやては言わずもなが夜天の書を、フェイトはバルディッシュを調整に回していたが、それに時間がかかり未だその手に相棒の姿はなかった。

なのはのレイジングハートはなんとか改造が間に合い、その手にはあったが、彼女が相手にしているシュテルも必然か偶然かはさておき、なのはと同じように砲撃魔法の使い手であり、施設に影響が行かないように相殺させるのに躍起になっていた。

 

たった六つほどの勢力が合わさっただけの集団にそれぞれの特異な能力に振り回され、管理局は完全に後手に回っていた。

 

この状況を打開したい、オールストンシーにいる局員のだれもがそう願ったその瞬間ーーーーーー

 

 

『この通信が届いている全ての魔導士に告げる。すぐさま施設の敷地内、および付近にいる大型機動兵器から離れろ。死にたくなければな。』

 

突然割り込んできた通信、一方的に要件を伝えるだけ伝え、すぐにそれは切れる。その場にいた管理局員は横暴にも等しいその通信に困惑の一色を揃って浮かべている。

 

だがーーーーーー

 

「ちょ、ちょっと待って!?今の通信………!!」

「はは…………まさに福音とはこのことか…………だがすまないが、シャマル、彼に連絡を。ここは我々だけでなんとかなるとな。」

 

人形の巨大兵器を相手取っていたシャマルとシグナムは驚愕と歓喜が入り混じった表情を浮かべる。

 

「おいおいおいおいおい!?この2年間、どこで何してやがったんだよ!?つぅーかここにあのとんでもをぶちこむつもりかよ、アイツ!!」

「ヴィータ、ここは敢えて機動兵器に張り付くべきだ。ここで撃たせてしまえば、施設どころの話ではなくなるからな。」

「ああもう!!一歩間違えればこっちの信用問題だっつうのによぉ!!」

 

突然のその警告に癇癪を上げ、喚き立てるヴィータだが、不思議とその表情には怒りのようなものはなく、嬉しそうにしながらザフィーラの言葉に従うと、敢えて機動兵器に張り付き、攻撃の手を加えていく。

 

 

 

 

 

オールトンシーのはるか上空3000メートル付近に純白の翼を羽ばたかせたウイングゼロが浮遊していた。

魔力反応のした地点にやってきたヒイロ。その場にやってきてもそれらしいものは見えなかったため、眼下に広がる風景を拡大させて見ているうちに沿岸に作られた施設になんらかの巨大機動兵器が襲撃している光景が映し出される。

それと同時になのはやフェイト、そしてその施設から離れた場所にはやての姿を確認したが、他の管理局員に動きに引っかかりを感じたヒイロはその様子を静観することにした。

しばらくして管理局員の動きが施設自体の防衛を目的としていることを見抜いたヒイロはすぐさま主翼に懸架されてあるバスターライフルを連結させ、ツインバスターライフルとして構えた。

 

「この通信が届いている全ての魔導士に告げる。すぐさま施設の敷地内、および付近にいる大型機動兵器から離れろ。死にたくなければな」

 

『まさか、お前が警告を発するとはな。』

「…………邪魔だっただけだ。他意はない。」

 

意外そうなリィンフォースの言葉にそれだけ答えるとヒイロはツインバスターライフルの標準を定める。狙いはーーーー一番佳境に立たされているはやての側にいる竜のような外見をした大型機動兵器だ。

 

『あ、あの!!ほんとにヒイロ君なの!?』

 

今まさに、ツインバスターライフルのトリガーを引こうとしたすんでのところでシャマルが焦ったような声を上げながら通信をよこしてくる。

 

「シャマルか。ちょうどいい。あの巨大な機動兵器についての詳細を教えろ。闇の書関連のものか?」

『ちょうどいいって…………でもそんなこと言っている間じゃないわね。今の警告、ヒイロ君、あなたあのとんでもない出力を持っている大型ライフルを使うつもりでしょ。』

「そうだが。」

『端的にいうとあの兵器には自動再生機能を搭載しているの。だから内部にあるコアを破壊しないと機能停止させることは難しいわ。』

 

シャマルから巨大機動兵器の概要が伝えられると同時にウイングゼロに巨大機動兵器の解析データが送られる。

 

「この程度であれば、ウイングゼロの火力でコアごと破壊できるが。」

『もう一つ注意してほしいのはその火力よ。貴方の視界から見えているでしょうけど、管理局員はこの施設の防衛に専念している。それはここの施設を作ったのが、アリサちゃんのお父さんの会社が作った施設なの。』

「アリサ・バニングスのか?妙に施設の防衛に動いている奴が多いと思っていたが………」

『その会社に地球での活動を支援してもらっている管理局側としては、その施設を破壊されるのは立場上好ましくないの………だから、援護してくれるのはありがたいけど、私たちで、なんとかするわ。』

「……………了解した。それと施設から離れたところにもう一機、はやて単体で応戦している。」

『ええ、流石に夜天の書が奪われてしまったはやてちゃんだけだと厳しいものがあるから…………』

『夜天の書が奪われた!?どういうことなんだ!?』

 

シャマルがはやての夜天の書が奪われたと話したことが信じられなかったのか、思わずリィンフォースが身を乗り出すような勢いで声を張り上げる。当然その声がシャマルに届いてしまっているわけでーーーーー

 

『え…………今の声、リィンフォース………貴方なの?』

 

当然聞かれてしまうわけだ。やってしまったと頭を抱えるリィンフォースだが、やがて観念したようになる。

 

『…………ああ。私もヒイロ・ユイと共に生きている。』

『あらあら……………へぇ……………そうなのねぇ…………?』

 

明らかに様子の変わったシャマル。口調こそ嬉しそうだが、含まれているものにそのようなものが一切ないように感じられる声色にリィンフォースは思わず苦笑いを浮かべてしまう。

 

「……………そういうのは後にしろ。」

『…………ええ、そうね。はやてちゃんのこと、お願いするわね。』

 

幾ばくかの間があったが、ヒイロの言葉に引き下がる形でシャマルは通信画面を切った。

 

 

「ターゲットロックオン。直ちに破壊する。」

 

ロックオンが完了した音と同時にヒイロはツインバスターライフルのトリガーを引いた。

 

 

「なのは!!砲撃の余波は僕が受け止める!!それと…………あのデカブツはあの人がやってくれる!!全力全開、いつも通りぶっ放して!!」

「ッ……………うん!!!!」

 

シュテルとなのはがお互いと砲撃魔法を向けあっていた最中に届いた通信、その相手を察したなのはは涙を浮かべるが、今はそのような状況ではないと涙をふるい落とすと自身の相棒であるレイジングハートを握りしめる。

 

「…………………ねぇ、バルディッシュ?」

『なんでしょうか?Sir』

「今の警告…………嘘じゃないよね?」

『嘘だとすれば、出来過ぎです。主に声が、ですが。』

「そうだよね…………うん、そうだよね……………!!」

 

帰ってきたバルディッシュを握った手を眼前に持ってゆき、祈るのような姿勢を取ったフェイトはバルディッシュを展開し、その手に雷光が迸る戦斧を握りしめる。

 

()()()の前で…………負けられない…………何よりあの人の前で!!」

 

 

 

「今の声…………忘れるはずもない…………!!」

「小鴉め…………今のは貴様の仲間か!!」

 

新手が現れたことを察し、険しい表情を浮かべながらはやてを子鴉と詐称しながら問い質すディアーチェにはやては急接近し、自身が手にするシュベルトクロイツでブーストチャージを仕掛ける。突然の近接戦闘に移行したはやてにディアーチェは対応が一歩遅れ、防御用の魔法陣を展開するも、そのまま引き摺られるように突進に巻き込まれていく。

 

「仲間は、仲間でも…………わたしの命を救ってくれた、私だけのヒーローや。」

 

ディアーチェの闇のような魔法陣の向こう側でニヒルな笑みを浮かべるはやてにイラついたディアーチェが何か行動を起こそうとした瞬間、はやてがディアーチェに突進を仕掛けたことにより離れたところにいた竜型の巨大兵器が突如として極太の山吹色の閃光に呑み込まれ、さながら神罰のように思えたその一撃が鳴りを潜めたころにはその機動兵器は跡形の一片もなく、消滅していた。

 

 

 

 




続きは…………当分先かな……………(白目)

ちなみにウイングゼロの損傷はないです。ダメージこそはあるにはあるけど目に見えるほどじゃない

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