少女☆歌劇レビュースタァライト 君とキラめくために   作:レリ

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皆様、こんばんは。レリです。

令和初の投稿ですね。だいぶ経ってしまった……。すみません……。

さて、話は変わりますが皆様は8日と9日のガルパーティとスタリラ祭、行きましたか?自分は二日目に行きました。スタリラ祭の色紙と懐中時計を買いました。懐中時計、カッコいい……。では、話はここまでにして。

それでは、第六話です。どうぞ!


第六話

無断で外出している幼馴染のひかりを探す零。そして、今は華恋に送られてきた写真を手がかりに水族館に到着していた。

 

 

「大人一枚で」

 

「かしこまりました」

 

 

大人一枚分の料金を払い、水族館の中に入る。クラゲコーナーがある水族館に来ているので、真っ直ぐクラゲコーナーに向かう。

 

 

「いないか……」

 

 

クラゲコーナーにひかりの姿はない。いないと分かれば長居は無用だ。すぐに外に出てバイクにまたがり、別の水族館に向かう。そして、違う水族館に到着する。

 

 

「大人一枚お願いします」

 

「はい。かしこまりました」

 

 

中に入り、クラゲコーナーに向かう。が、ここにもひかりの姿はない。

 

 

「はずれか……どこに行ったんだか……」

 

 

ピロン

 

 

「ん?華恋からのメール。新しい情報か」

 

 

メールを見ると先程行った水族館と今いる水族館とは別の水族館のクラゲの画像だった。

 

 

「何がしたいんだよ、ひかりは」

 

 

そう呟きながら外に出てバイクで別の水族館に向かうのだった。

 

 

あれからしばらく経ち、空はもう夕焼けでオレンジ色になっている。今はバイクを近くに停めてベンチに座っている零。

 

 

「あれから華恋からのメールが来ない……忘れてるな。しゃーない。勘で行くしかないけどもう水族館巡りは終わってるような気がするんだよな~」

 

 

零のその考えは当たっている。現に華恋はひかりと電話しながらあちこち歩き回っており、ひかりもあちこち歩き回っている。だが、そんな情報が来ないので零は何も知らない。

 

 

「昔はよく三人で出掛けてたよな……十二年前……最後に別れたのは…………東京タワー……」

 

 

昔のことを思い出していると、東京タワーの麓の公園で遊んだ記憶が浮かぶ。

 

 

「そこに行ってみるか」

 

 

東京タワーに向かうためにバイクのエンジンをつけ、走る零。ここからの距離を考えると東京タワーに着くのはもう夜になってしまうだろう。

 

 

 

 

 

 

東京タワー近くの駐輪場に到着し、バイクを停め、走る。すると、華恋の姿が見え、名前を呼ぼうと思い、口を開けようとするが、先に華恋が口を開いた。こちらに向けてではなく、華恋の目の前に向かってだ。華恋の目の前にいるのは十中八九ひかりだろう。そこに零も参加する。

 

 

「こんなところにいたんだな」

 

「あ!レイちゃん!」

 

「探しまわったんだぞ、ひかり。でも最後はこことはな」

 

「……私たち三人の思い出の場所だから」

 

「そうだな。華恋。お前も俺に連絡ぐらいしてくれよな」

 

「あ、ごめん」

 

「ひかり」

 

「……なに?」

 

「怪我とかしてなくてよかったよ」

 

「……あ、ありがとう///」

 

「で、これからどうする?帰っても怒られるのはもう決まってるし」

 

「……クラゲ見たい」

 

「だって、レイちゃん!」

 

「へいへい。んじゃここの水族館で最後な」

 

「は~い!」

 

「……うん」

 

 

華恋とひかりが先に行き、零はゆっくりと華恋たちの後を追う。そして、中に入り、チケットを買おうと窓口に着くと、華恋とひかりが上に設置されている掲示板を見て固まっている。

 

 

「どうした?」

 

「あちゃ~……」

 

「クラゲ……」

 

「何があったよ。ん?『機器点検のため、20時で営業を終了させていただきます』?あらら……」

 

 

掲示板に映し出されていた文字を読み、入れないことがわかったので東京タワー近くの公園に移動する。

 

 

「見たかったね~クラゲ」

 

「残念だったな」

 

「……うん」

 

「でも、また来ればいいよね。三人で!」

 

「俺もか」

 

「当然です!」

 

「……華恋。ちょっと耳……」

 

「へ?なに?ひかりちゃん」

 

「ゴニョゴニョ……」

 

 

ベンチに座っている華恋とひかりがこそこそと話している。零に聞かれるとまずいのだろうか。そう思った零は近くの自販機に行き、三人分の飲み物を買う。そして、戻ると。

 

 

「それならレイちゃん知ってるから大丈夫だよ!ね、レイちゃん!」

 

「話の内容を理解していない状態でんなこと言われても知らんわ。で、何の話だ?」

 

「オーディションの話!」

 

「オーディション?あぁ、キリンのか」

 

「……なんで」

 

「ひかり?」

 

「……なんで零も参加してるのよ!」

 

「好きで参加したわけじゃねぇよ。無理やり参加させれただけだ。実際俺は勝負とかどうでもいいし、相手がやって来るんだったら全力でやり返すだけだ。別にトップスタァになりたいとかないしな」

 

「……もし、私たちと戦うことになったらどうするの?」

 

「さぁな。その時はその時だ。俺は参加してるけど、みんなのレヴューを見守り続ける。俺はそう思ってる。ほら、飲めよ。お茶だけど」

 

「……ありがとう」

 

「ありがとう!」

 

「……あのオーディションは、合格できなければそこで終わり。舞台少女として一番大切な物を失う」

 

「一番……」

 

「大切な物……か」

 

「だから、負けちゃダメなの」

 

「やっぱり、すごいね。ひかりちゃんは。私の知らないことを知ってるし。だから私を閉じこめたんだ」

 

「はぁっ!?」

 

 

思わぬ華恋の言葉に驚き、お茶を飲もうとしていた手を止める。

 

 

「ひかりが!?華恋を閉じこめた!?」

 

「……うん」

 

「いきなり体育倉庫に閉じこめられてびっくりしたよ」

 

「それって昨日のことか?」

 

「そうだよ」

 

「どうりで探しても見つからないわけだわ」

 

「あれ、探してたの?」

 

「まひるに華恋を見たかって言われたからな。だから俺も手伝ったんだよ。そしたらオーディションのメールが来てな。あの場所に行けば会えると思って行ったら先にひかりが行ってたってわけ」

 

「……///」

 

「あれ?ひかりちゃん?」

 

「顔が赤いぞ。どうした?」

 

「……な、なんでもない。大丈夫(言えない。昨日、零に抱きついて泣いたことを思い出したなんて。絶対に言えない。それになに?この気持ち……零を見てると感じるこの気持ちは……一体なに……?)」

 

「?そうか。じゃあ、帰るか」

 

「点呼の時間過ぎてるね」

 

「まあ、もう怒られることは確定してるし。点呼の方は純那やまひるがどうにかしてくれてるだろ。俺らはなるべく早く帰ることだ」

 

「あ~……そのことなんだけど、レイちゃん」

 

「なんだ?金がないから電車で帰れないとでも言うつもりか?」

 

「…………」

 

「おい、まさかホントなのか、華恋」

 

「……零」

 

「なんだ?ひかり」

 

「……私も」

 

 

華恋は目をそらしながら黙っている。その後にひかりの言葉の意味を理解したのはすぐだった。

 

 

「はぁ~…………」

 

「……ごめんなさい」

 

「……ごめん」

 

「歩いて帰るしかないな」

 

「どれくらいかかるかな」

 

「さぁな。明日の朝に着くんじゃないのか?」

 

「レイちゃんはバイクだよね」

 

「そうだよ。言っとくが、二人乗りだぞ」

 

「大丈夫!そんな事は言わないから!ね、ひかりちゃん」

 

「なに?」

 

「……零」

 

「なんだ。まさか……」

 

「そのまさかだよ♪」

 

「嘘だろ……」

 

 

二人が考えている内容。それは、バイクで乗って帰ろうとしたらわかってるね?というのも含めて、三人仲良く歩いて帰ろうというものだった。

 

 

「ところでひかりちゃん。私を閉じこめた理由って私を守るような感じだったんでしょ」

 

「……うん」

 

「でも、あれだと私負けちゃわない?」

 

「不戦勝になるわな」

 

「え……あ」

 

「もしかして、わかってなかった?」

 

「……」

 

「ふふふ、ひかりちゃんって」

 

「な、なによ」

 

「なんでもない♪それと、ひかりちゃん。このオーディション、二人……いや、三人で合格しようよ」

 

「三人?」

 

「そう!三人で輝けば三人一緒にトップスタァになれるよ!キリンだって最も輝いた方にはホンニャラ、コンニャラ……」

 

「最も輝いた方には星のティラアが授けられ、トップスタァへの道が開かれるでしょうって言ってなかったか?」

 

「そう!それ!」

 

「そんな特別扱いあるわけない!」

 

「大丈夫」

 

「華恋……ある、かもね」

 

「でしょでしょ~」

 

「そうね。三人で一番キラめけばきっと」

 

「うん。きっとね」

 

「良いところすまないが三人って俺もか?」

 

「「当然!私たち三人で!異論は認めない!」」

 

「二人してなんかキャラ変わってねぇか!?」

 

 

そんな事を話ながら帰路についたのだった。

 

 

 

三人が星光館周辺まで来た時の時刻は朝六時近くだった。

 

 

「まさか、バイクを押しながら帰る羽目になるとは……」

 

「……バイクで来るのが悪い」

 

「誰のせいだ!誰の!!」

 

「……私?」

 

「自覚してんなら疑問系で返すな!!」

 

「落ち着いて、レイちゃん!朝から騒いでると近所迷惑になっちゃうから!」

 

「華恋ちゃ~ん!!」

 

「あ!まひるちゃん!」

 

「あなたたち!朝帰りなんてなに考えてるの!」

 

 

純那が聞いてくるとひかりが手に持ってた紙袋の中身を出すとそこにはクラゲのぬいぐるみがあった。

 

 

「……お金、なくなった」

 

「おい、ひかりが金がなくなった理由はそれがでかいだろ」

 

「……」

 

「目をそらすな」

 

「でも、六時にはちゃんと帰ってきたよ」

 

「朝六時って意味じゃない!」

 

「掃除当番、純那ちゃんが変わってくれたのよ」

 

「……///」

 

「あぁ~……じゅんじゅん、ありがとう~次十回分変わるから~」

 

「全く……」

 

「純那、なな、まひる。いろいろ迷惑かけてすまなかったな」

 

「あなたはバイクなんだから早く帰ってくることができたでしょ」

 

「そうしようとしたんだがな~」

 

「私たちが止めました!」

 

「堂々と言ってんじゃない!!」

 

 

ペチンッ!

 

 

「あうっ」

 

 

胸をはって言ってくる華恋のおでこに軽いデコぴんをする。すると、遠くから自転車のベルの音が聞こえたと思ったら隣を先生が通っていく。

 

 

「神楽と愛城と岡峰、後で職員室な。庇った連中も一緒だぞ」

 

「「「「「「え……?」」」」」」

 

「罰として、伝説のシゴキだからな~!」

 

「で、伝説のシゴキ……!?」

 

「あわわわわ……」

 

「なにそれ」

 

「純那の反応とまひるの怯えてる姿を見ると、とんでもないことだというのはわかるが」

 

「聖翔音楽学園に伝わるとてつもなく厳しい特訓のことよ」

 

「伝統のシゴキねぇ……どんなもんか見てみたいけどな」

 

「耐えきれずに先輩たちが学園を去ったって聞いてるわ」

 

「とんでもねぇな」

 

「だ、大丈夫だよ、みんな一緒なんだし。ね!」

 

「誰のせいでこうなってるのよ~……」

 

「すまん……」

 

「まあ、とにかく。無事に帰ってきてくれて良かったわ」

 

「っ……」

 

「おかえり」

 

「おかえりなさい」

 

「華恋ちゃんもおかえり」

 

「零君もお疲れ。おかえり」

 

「ただいま」

 

「ひかりちゃん!おかえり!」

 

「……ただいま」

 

 

ひかりの声を聞くと、華恋はひかりの背中を押しながら寮に向かう。

 

 

「お腹すいた~」

 

「ばななちゃん、朝ごはんなに?」

 

「お豆腐の味噌汁と~」

 

「お豆腐……嫌い」

 

「そういやひかりは豆腐とかプルプルしてるの苦手だったな」

 

「じゃあ、ばなな味噌汁!」

 

「「え……ばなな!?」」

 

「マジか……」

 

「ばなな……」

 

 

この後、点呼の時にいろいろやってくれた(結局バレた)娘たちにお礼と先生の伝言を伝えたのだった。

 





第六話をお読みいただき、ありがとうございました。

ひかりのあの気持ちは一体……?まあ、わかりやすいでしょうね……。

ここでちょっとした報告を。別作品のISーマテリアルズの魂を持つ者ーなんですが、しばらくはこちらのスタァライトに専念するため、投稿が止まります。もしかしたら書いて出すかもしれないです。このスタァライトに専念する理由は、進めたいと同時に早くアニメ編終わらせてRe:LIVE編に入りたい。早く他の学校を出したい、ということです。

なので、マテリアルズの方はしばしお待ちを。勝手で申し訳ありませんが、何卒ご理解のうえ、お願いいたします。

それでは、皆様、おやすみなさい。レリでした!

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