メタリックなスライムになっちゃった   作:フリードg

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凄まじい速度の執筆! 執筆速度が向上した!!

……訳ではありませんm(__)m

結構前に書いてたのをちょこっと直しての投稿なのです。この話で番外編は終了(ストックが)ですm(__)m

次から本編再開になります( ´艸`)


番外編3

 

 

 

 

 ここは ヴェルドラの封印されていた洞窟。

 リムル、そしてアティスが転生し、生まれた場所でもあるこの洞窟の最奥にて あの不気味な声の正体が姿を現した。

 

 

 

 怪しげな炎が円を描く様に発生し、暗黒が生まれ――姿を現したのは3体の魔物。

 

 

 

『よく来たな……。盛大に出迎えてくれようぞ―――!!』

 

 

 所謂スケルトンウォリア、幽霊(レイス)、そしてエルダーリッチの3体編成の魔物。言葉を話す時点で上級の魔物だが、更に連携もしてくるとなれば厄介極まりないだろう。……身に纏う雰囲気も、これまでの魔物とはくらべものにならない。

 

「お前らが、ここのボスだな! よーし! やっつけてやる!! ヒナタ先生たちは

手を出さないで!」

 

 ケンヤを筆頭に、子供達も陣形を取った。

 

『フハハ! お前たちだけで我らに挑もうと言うのか! 笑止千万! 我が部下たち………の………』

 

 魔物のリーダー格っぽいエルダーリッチが 何だか突然急に黙り込んだ。

 

 それには理由がある。

 

 

 何とビックリ! 

 他の2体 スケルトンウォリアとレイスの正体は、ヴェルドラとリムルだったからだ!

 

 

 

 そしてボス役がアダルマン。

 凝ったセリフは、演技だとは言え、相手が相手。萎縮して当然だ。だから、小さな声でお伺いを立てていた。子どもたちには聞こえない様に。

 

『あ、あのぅ……り、リムル様? 私などがボスみたいな役目で良いのでしょうか……? ヴェルドラ様もいらっしゃるのに……』

 

 暴風竜と魔王リムルを前に、無茶ぶりも良い所なのだが、そんな小さな事を気にするようなものでもない。

 

『クアーハハハハッ! かまわん! こういうのは見た目が重要だからな! うぅむ、今は引っ込んどるが、アティスのヤツと一戦交えるかもしれぬと思えば、更に楽しみで仕方ない! 故に、どっしり構えるボス役はお前がやるがよい!』

『ははは……ヴェルドラはこう言ってるし、気にすんな。疑似魂で器にしてるだけで、見た目は普通のスケルトンと幽霊だからな。それにアダルマン。お前でもあいつらの相手は結構きついだろう? そもそも、アティスやヒナタが向こうについてる時点で、不公平だし、補助を任せたぞ』

 

 快く言ってくれたからこそ、リーダー役を任されたエルダーリッチ……事、アダルマンは、覚悟を決めた。

 

『か、畏まりました! この命に代えましても、お2人を補佐させていただきます!』

『命って……、お前もう死んでるよな?』

 

 そんなこんなで、魔物側の準備も万端。

 万全の体制で――、リムル達(モンスター役)がとびかかってきた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 明らかに普通じゃない魔物を前に、最初こそ子供達に任せれば問題ない、と思っていたヒナタも警戒する。……それに、違和感があったから。

 

「……どこかで見たことがある気がするわね。あそれに、あのスケルトンと幽霊(ゴースト)……、どちらかと言えば、あの2体が……」

「うぅ、本当に子供達だけで大丈夫でしょうか……? あの魔物たちには、違和感が凄くあって、私の好事家(ユニークスキル)でもよくわからなくて…… 普通の魔物ではない雰囲気です」

「…………」

 

 ヒナタとフラメアは勿論、相対している子供達もそれは十分に感じていた。

 これまでの相手とは格が違う、と。

 

 

「ケンヤ。あいつらはここまでの魔物とは一味違いそうだ。油断するなよ!」

「判ってる! リョウタもしっかりついてこいよ! 一気にやっつける!」

「う、うん」

 

 前衛、後衛とバランスの良い陣形。剣も魔法も使えるクロエは、遊撃位置だったが、今回は後ろに下がった。

 

「わたしは皆のサポートに回るね。危なくなったらわたしの判断で、アティス先生呼ぶから」

『がんばって~ みんな!』

 

 クロエの影から、グっ、とサムズアップされた右手が見えた。ここは温かく見守る様子だった。……安心してる訳は勿論、アティスは相手の正体がはっきりと判ってるからである。

 

「うーん、こんなことなら私のお人形をちゃんともってくればよかったわ。せんせー、お人形持ってこれる?」

『出来るけど、アリス。臨機応変に、その場の状況や条件で困難を乗り越えるのも楽しいよ?』

「うー、それもそうかなぁ、あーしょうがない! 即席だけど、私の力をみせてやるわ!」

 

 と言う訳で戦闘開始!

 

「まずは、前に出てきてる2体からだ!」

『クアハハハ!! 返り討ちにしてくれるワ!』

 

 戦いの火蓋が切って落とされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 半分遊びだったリムル達だが、数合打ち合った所で誤算に気付く。

 

 

 

 

 

 

 

 こちらの攻撃は子どもたちの連携できっちり防がれ、更には精霊を上手く利用した属性攻撃で思いっきり当てられ、ヴェルドラに限っては、クロエの連続攻撃からのアリスの即席人形パンチでぶっ飛ばされた。

 リムルは、直撃は何とか避けられたものの、ケンヤの光を纏った一撃を霞めて、肝を冷やした状態だ。

 

『おいおいリムルよ、あいつら……』

『あぁ、思ってたよりさらに強いな――。なんか、途中、クロエの中にいるアティスがニヤニヤと笑ってるのが見えて イラっとしてたが、笑ってる訳が分かった。よく考えたらあいつらの相手をオレたち以上にしてるんだから当然だったか』

 

 一時下がった2人は作戦会議。勿論、アダルマンも合流。

 

『い、如何いたしましょう!? この辺りで撤退なさいますか!?ここは地下迷宮(ダンジョン)の外、ラミリス様の復活の腕輪はありません。あちら側にアティス様がいますので、守護を……とも思いますが、万が一にでも、御身に何かあったりしたら……』

『うーむ………、確かに疑似魂でやられるとどうなるか判らないけどな……、ああもアティス(アイツ)に笑われた上に、子ども達(アイツら)にもやられっぱなしってのも癪だ。もう少しだけ――』

『うむ。ならば アレ(・・)でいってみるとしようぞ!』

『ああ――考えてたところだ! だが、武器は今回はなしだ』

 

 作戦会議、終了。

 

 

『ふ―――ワハハハハ! なかなかやるではないか! こちらもそろそろ本気を出すとしようか……!!』

 

 

 バサッ! とアダルマンがマントをはためかせたかと思えば、次の瞬間には、魔物(リムルたち)の姿が変わっていた。

 

「なに! 魔物が装備を変えた……!?」

 

 装備を途中で変える魔物など聞いたことが無く、一瞬困惑してしまうが、それでも手は休めない。

 

「あんなのこけおどしに決まってるわ! 行きなさい!」

 

 アリス即席人形連続パンチ! を繰り出すが、強固な鎧を纏ったスケルトン……ヴェルドラには通用しなかった。さっきはぶっ飛ばせたのだが。

 

『クアーーハハハハ! 無駄よ無駄ァ!』

 

 そして、ローブが上級なモノに変わった幽霊(レイス)……リムルにも攻撃が通じなくなった。クロエの斬撃が通らなくなってしまったのだ。

 

「さっきと違って全然手ごたえがない……!」

「風よ―――! くらえっっ!」

 

 リョウタの風の斬撃も、簡単に防がれてしまった。

 

 そんな戦いをクロエの影から見てたアティスは少しだけ呆れてた。

 

『流石にこれは、大人気ないよ…………? オレが可愛く見える。絶対』

 

 

「……大人気ないわね」

 

 それはアティスだけでなく、戦いを見守っていたヒナタも同じく。 

 フラメアはオロオロとしている。

 

「そろそろ私も戦った方が‼? い、いや、でも私じゃ足手まといにしかならないよぉ……」

「落ち着きなさい。……はぁ、大丈夫だから」

 

 それでも、子供たちを! とフラメアが前に出ようとするが、ヒナタがそれを制した。大丈夫だから、と。

 

『やっぱり気付いたのか? あいつらにも少しは楽しんでもらわないとな。簡単にアティスやヒナタに頼ってないってのもいいもんだ――な?』

 

 フワッ、と音もなく近づいたリムル。そのローブが靡き――ヒナタの項部分へと当たった。幽霊特有の冷たい冷気が項部分にはっきりと伝わった瞬間。

 

 

「ひゃっ!」

 

 

 ヒナタが小さく、……いや、彼女にしてはありえない程の大きさの悲鳴を上げた。

 

 そんな声を出すヒナタはレア中のレア。

 戦闘中だと言うのに、時が止まったかの様に静まり返っていた。……視線だけはヒナタに集中してて。

 

 クスクスっ、とどうにか笑いを最小限に収めていたアティス。クロエの影にいて大正解である。……たぶん。

 

 

 

「………ッッ!!」

「あ、いや、あの……わざと触れた訳じゃなくてですね?? お、落ち着いてーー」

 

 リムルは、特大の地雷を踏んでしまった様だ。

 直ぐに弁明を――としたのだが、味方側にも敵がいた。

 

「クアーーーーハハハハハハッ!! こやつもこんな声を出しよるのだな!! かわいいではないか!」

「うぉぉい!!」

 

 それはヴェルドラである。

 空気を読まず、大笑い。

 

「意外だったが、楽しい余興であったぞ! クァーーーハハハハハッ!」

「あ、あ、煽るな! 煽るなって! 頼むから!! 今、こっちにはアティス(ヒナタのサンドバック役)いないんだぞ! ここで殺されたら洒落にならないかもしれないんだぞ!」

 

 ヒナタの怖さを十分に知ってるリムルは必死にヴェルドラを止めようとするが、時は既に遅し。

 

「……リュウ、出てきなさい」

『了解であります。……クロエ、ごめんね? ちょっと行ってくるよ。直ぐに帰ってくるから』

「う、うん……」

 

 アティスを呼び寄せるヒナタ。有無言わさずの雰囲気に萎縮し、直ぐに答えるアティス。

 

「さて、フラメアっていったわよね。ちゃんと写真を撮っておきなさい。……無様な魔物の、ね。それに、テンペストのカミサマが戦うなんて、珍しくて話題にもなるわ」

「は、はい…… わかり、ました?」

 

 一瞬で、ヴェルドラの背後へと回り、アリスのパンチの数倍はありそうな一撃で鎧をまとい、強固な防御力を誇っていたヴェルドラを吹き飛ばした。

 

「あーーー……」

「ここは地下迷宮(ダンジョン)の外。つまりは復活の腕輪は使えないのよね?」

「くっ!」

 

 急いで、逃げようとするが、今のヒナタが逃がす訳もない。剣を取り出すと瞬時に間合いを詰めた。

 

「もしかしてこれって貴方を滅ぼすチャンスじゃないのかしら? ……纏いなさい、リュウ」

『了解であります! ヒナねぇさまっ』

 

 アティスの粒子が、ヒナタの剣に纏わり……そしてより光輝いた。

 

『んなっっ!?』

「手ごたえは薄いみたいだけど、7回刺されば……死ぬわよ? それに、注意する事ね。刺さるのは、剣だけとは限らないから。効果は全て同じよ……フフ」

 

 光の粒子が無数の刃となり、リムルの身体に迫った。

 

七彩終焉刺突撃(デッド・エンド・レインボー)とアティスの光粒子(シャイニング)魔素融合(ユニゾンレイド)!? いつそんなの試したんだよ!? ってか、そんなの出来るのか!?』

「喋ってる余裕ある? もう5撃入ったわよ」

 

 

 

 うわわわ、と逃げるリムル。

 当然だ。光速で迫ってくる刃も同然だから、怖すぎる。

 

 

『(撤退! 撤退だ、アダルマン!)』

「じゃあね。さよなら」

『うげげ!! 斬撃が飛んできた!?』

 

 キラキラ~~と輝く刃が後2撃分――どころじゃなく、10や20くらい飛んできた。

 

『ちょちょちょ、おまちくださーーー』

 

 アダルマンが直ぐに前に。流石の彼も、ヒナタのスキルを受けたら消滅は免れない、がそれでもリムルをこんな形で死なせる訳にはいかないので、文字通り命?を使って壁になろうと前に出た。

 

 そして、光の刃が触れるか触れないかの段階で、かくっ、と刃の軌道が変わった。

 

 飛んだ斬撃が、宙高く上がり……天井を貫いたからだ。

 

「ひ、ヒナ姉……流石にやり過ぎだからね? ダメだからね??」

「なによ? 文句、ある?」

「うぅぅ、ないよー――、じゃなくって! お、落ち着いて落ち着いて! 一応、オレ守り神! 守り神! それいじょーはダメだって!(6くらいで止めると思ってたのに……)」

「そうです! どうかお怒りを沈め下さい……!」

「頼む、頼むから落ち着いてくれって!!」

 

 皆で、ヒナタを説得にかかる。

 ある程度発散出来たのか、ヒナタは ふぅとため息を吐いた。

 

「………別に、最初から私は落ち着いてるわ。冗談よ。余興ってそっちも言ってたじゃない。文句ある?」

「……絶対本気だったじゃん」

「―――何? 文句あるの?」

「ありませんですっ!」

 

 

 

 

 ヒナタの怒りを鎮めれた所で、そそくさと退散。

 

 

 

 

 

 

 

 

――ふ、フ……フハハハハ! 今日はこの辺りにしといてやろう! 次回はもっと歯ごたえのある戦いを楽しみにしてるぞーー。

 

 

 と、それっぽいセリフを言ってたんだけど、リムルもヴェルドラもボロボロ。全く説得力がなかった。

 

 味方側で、殆ど戦ってないアティスも、何だか精神面に多大なるダメージを受けちゃった様だ。

 なんでも、クロエの影の中で笑ってたのがバレてたらしい。

 

 

 

 子供達は、最後は 何だかわからないが 勝った! と言う事で歓声を上げ 冒険は大成功を収めたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日の夕刻。

 

 冒険を終えて、その成果をリムルに報告。……当事者の1人だから知ってるんだけど、その事実は子供達は知らない。

 

 

「おー、おかえり。肝試し楽しかったか? 強い魔物もいただろう?」

「……あーいうのは今後ちゃんと打ち合わせしてからにしてください。こっちの肝が冷えました」

「しーー、しーーー!」

 

 ヒナタやアティスは兎も角、子供達にはバレる事なかったので、とりあえず良しとしよう。

 

 皆は、笑顔で報告。大した事なかった――と。

 でも、最後はヒナタとアティスのおかげだから、不満が残る様子だった。強くならないと、と。

 

 

「あぅ……肝試し、怖いです……。もうこりごりです…… あ、でも奥の魔物の写真は撮ってきましたよ」

 

 フラメアは最後の最後まで怯え続けるだけだった。

 

 そんな彼女だが、写真はしっかりと残す事が出来た為、仕事はきっちりこなせている。

 

 

 それがまたちょっとした騒動を生む結果となった。

 

 

 何故なら 人一倍騒がしい男がいたから。騒がしいヴェルドラも、その写真を見たから。

 

 無様にやられる自分たちの姿を見てしまったから。

 

 

 

 

「あーー、こりゃほんと上手くとれてるなー」

「ピンぼけもなく、完璧ですねー」

「おのれ! 本体ならこーはいかんからな!! 覚悟しとくがいい!!」

「コラコラコラ!」

「???」

「はぁ………」

 

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