男が個性で魔法少女(物理)になって何が悪いっ!   作:只野至

4 / 6
心くんはプリユアが大好きだけど名言も同じくらい好きなんだ。
噂では僕のヒーロー分析ノートの様に名言ノートがあるとか。
時々こんな名言を知ってるか?ってドヤ顔で言っている事がある。
何故かその時は紅茶を飲みたくなるそうだが、なにか個性と関係があるのだろうか?

著:ヒーロー デク
将来の為のヒーロー分析ノートより抜粋


4話 とっておきの魔法

「想いだけでも、力だけでも駄目なのです」

 

  俺の個性は想いが力になる、ならこの個性は想いだけなのだろうか。力だけなのだろうか。それとも想いがある力なのか、力がある想いなのか。

 自分でも時々わからなくなる時がある。この想いは正しいのだろうか、ただのエゴじゃないだろうか。俺の個性は答えてくれない、ただ想いを力にしてくれるだけだ。だから俺は、俺を応援してくれた人にありがとうと言い続ける。

 あの時もらったガンバレには、言えなかったから。

 

 

 

 

「マジカルライダァキィックゥ!」

 

 個性で威力を上げた飛び蹴りで攻撃していたロボットを吹き飛ばし、受験生を助けたは良いけどポイントの横取りとかにならないか……?実は側から見たら一方的に負けているように見えてもそれが個性の発動条件だったり、これからから逆転する予定だったら気まずい。

 

「大丈夫か!?マズそうだっから攻撃しちゃったけど、よかった?」

「平気じゃねぇよ、良いよなあヒーロー向きで強い個性ってのはさ。機械相手じゃあ俺は無個性も同然だ…!」

 

 どうやら試験開始前にブツブツ言っていた通り機械には通じない個性らしい。試験内容的には運が無かったというか相性が悪いというか……。でも確信もないのに救済処置の事を教えるのもなぁ、と思っていたんだけれど次の言葉で考えを変えた。

 

「想いだけじゃあ、こんな個性だとヒーローにはなれないってのかよっ!」

「なら想いを力に変えてみろよ」

 

 ほぼ反射的に出た言葉だった。

 

「夢みるだけなら子供でも出来る。でも俺たちはそれじゃあ駄目だろう?俺たちは今何の試験を受けてるんだよ、ヒーローになる為の一歩目の試験だろ!」

「それが出来るならやってる!でも、出来ないんだよ!俺の個性は機械には効かない、無個性と同じだ!お前みたいに(ヴィラン)を倒すヒーロー向きの個性じゃないんだよっ!」

 

 まるで泣いている子供の様だった。涙は流していなかったけれど、泣きながら叫んでいる様な、悲痛な想いがあった。

 

「みんなが言う!(ヴィラン)みたいな個性だって!俺はヒーローになりたいんだ、なのに(ヴィラン)みたいだって!?ふざけるな、ふざけるなよ!何で、何でっ!」

 

 夢を諦めたくないと泣いているのを放っておくなんて、プリユア失格だ。

 しかも俺の個性は想いを力に変える(・・・・・・・・)んだ。想いの力を誰よりも信じなきゃいけない俺がここで言ってあげないといけない言葉がある。

 

「なぁ、三回質問に答えてくれ。そうしたら答えてくれる毎に一回アドバイスするよ。合格できるかは分からないけど、力になるよ」

 

 

 

 

 

 

 何なんだよコイツは。突然俺を助けたと思ったらアドバイスをしてやるだって?今は試験中で俺はライバルなのに?強い個性だからこんな試験は余裕だって言うのかよ……!

 

「一つ目の質問だ。君の個性の事を教えてくれ、出来るだけ詳しく」

 

 しかもこっちが頼むなんて一言も言っていないのに勝手に話を続けている。

 

「洗脳だ。俺が話しかけて一言でも答えたら完了、俺の命令通りに動く。ただし難しい、自分で考えるような命令は無理だ。文字通り命令した通りにしか動かない。あと少し強い衝撃で解除される」

 

 なのに、なんで俺はコイツの質問に答えてるんだろうな……。

 

「……それ、めちゃくちゃすごい個性じゃないか?マジか、マジで相性が悪いだけのすごいやつじゃないか!」

 

 その相性が最悪だからヒーローになれないんだよ、わかってないのか?

 

「正直今から教えるやり方でポイントが入るかは分からない。もしかしたら全く無駄になるかもしれない。それでも聞くか?」

 

 これが二個目の質問か?今更何を言ってるんだ。

 

「いいから言えよ。可能性があるならなんでもやる、今はまだ諦めたくない」

 

 そうだ。可能性があるなら、いや可能性が今は無くたって諦めるなんて出来るか。俺の夢はそんなに簡単には諦められない!

 

「やることは簡単さ。機械に個性が効かないなら、効く相手に使えばいい」

 

 コイツが教えたやり方は二つ。洗脳した奴と俺が同時に攻撃してあたかも俺も一緒にロボットを倒したかの様に見せる事。そしてもう一つが個性を使って他の受験者をロボットから遠ざけてこれ以上ポイントが入らない様にする事。

 

「お前、一つ目はともかく二つ目はヒーローとして駄目だろう!?そんな事したら下手したら失格になるかもしれないぞ!?」

「普通にやったら駄目さ。でも避難誘導はヒーローとして当たり前の事だろ?大丈夫か、ここは危ないから向こうへ歩いて行きなさいってな」

 

 ……コイツ、マジか?いや避難誘導としてなら確かにヒーローとしては当たり前だけれども、良いのか?

 

「夢があるんだろ?少なくとも想いだけは負けないくらいあるんだろ?ならその想いに力を込めろよ!やれる事があるならビビってないで試してみろよ!」

 

 俺が……ビビってる……?

 

「最後の質問だ。お前の名前はなんて言うんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

「俺の名前は、心操人使だ」

 

 やることは決まったけれどその一歩目を踏み出せない、そんな表情だ。なら最後のアドバイスはとっておきのやつをやるしかないな。

 

「心操、想いって奴はな。愛情、友情、希望、憧れ、勇気、色々あるけどみんなすごい力になるんだ。こんな名言を知ってるか?」

 

「わずかな勇気が本当の魔法。少年少女よ、大志を抱け。その一歩が世界を変える」

 

 お前がそのわずかな勇気を出せるように俺がとっておきの魔法をかけてやるよ。俺の全力で。

 

「マジカルハート!全開だぁぁ!!」

 

 女の子になり想いを力に変える個性(マジカルハート)を全力全開で発動する事で俺はいつもとは違い、光に包まれる。そして光の中から飛び出した時には既に変身(・・)は終わっている。

 

「お、女……?それにその格好……。お前何なんだよ」

 

 ふふふ、変身したらやっぱり名乗りを挙げないとねっ!

 

「想いと心の力、マジカルハート!」

 

 今私に出来るとっておきの魔法だよ!

 

 

 

「心操くん、ガンバレ!」




心「プリユアっぽいヒーローネームにしたい。あと名乗りをしたい。なにか良い名前ないかなあ?」

妹「マジカルハート!心(おねえちゃん)のマジカルハート!」

心「さす妹、お兄ちゃんその名乗りに決めたよ。俺の妹は凄いなぁ」

って感じで名乗りとヒーローネームは妹がプリユアを見ながら考えましたって言う設定。


初変身ですがうまく表現できないですね。変身バンクはキュアドリーム(二期)を想像して貰えれば……。あの格好いい変身を言語化できない己が憎い。

クラスの人数は

  • 20名のまま(誰か居なくなります)
  • 21名に増員(原作面子に欠員無し)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。