東方万屋録   作:ビーツー

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9話 仕事の結果と新たな目標

 

 

家を出るともう暗くなっていた

家の場所は人里の少し離れといったところか

肉眼で人里が確認できる

さて、失敗報告をしに行くか・・

正直気は乗らないが・・

 

 

人里(酒屋)

 

中に入ると、慧音が腕を組んで不安そうな顔をしていた。

 

「ただいま戻ったぞ」

 

その声を聞いた慧音がバッと振り向き駆け寄ってきて肩をつかむ

 

「在処! 大丈夫だったか? あいつの相手は全員不合格と聞いたから心配したぞ!」

 

そう言ってぐわんぐわんと肩を揺らす

 

「大丈夫、大丈夫だから揺らすのはやめてくれ」

 

「あ、ああ、すまない」

 

そう言って肩から手を離す

 

「さて、報告しようにも全部知ってるようだし

 報告いらないじゃないか?」

 

「まぁ、ある程度の話は聞いた

 お疲れだったな、だが・・」

 

「不合格、だろ?

 まぁしょうがないさ、運がなかったんだ」

 

そう、あんな奴の相手をするって不運のせいだろう

あの強さは正直異常だ

 

「いや、今回の試験は厳しいものだった

 合格者は一組だけだったからな」

 

「一組・・あんなにいっぱいいたのにか?」

 

その言葉に慧音が「相性がよかったのもあるが」と言い説明を始めた。

今回の仕事は簡単なフェイクで、本来の理由は簡単に言うなら力試し

今後の依頼を確実にこなせる実力じゃないと駄目だからとのことで

話を聞いてて分かったが、私の相手は那須扇という弓の達人だそうだ

そりゃ勝てないわけだ、しかも手加減までされてだ。

そして合格した一組の話を聞くと

一人は、アル、弓とボウガン、投げナイフを得意とする狩人、話だとあの那須扇の弟子だとか、どんな変人なんだか

もう一人は、山田豪筋、武器はバトルアックス、力任せのバカと見た

そして最期の一人は、矢代小雪、前の二人と異なって戦闘は得意でない感じだな

 

 

「へぇ、そんなチームが合格ね

 まぁ面白そうではあるか」

 

長話になっていたため二人ともカウンターに座り、酒を飲みながら話していた。

 

「面白そうな奴らだったよ

 これからが楽しみだ。

 あと、在処の職だが・・」

 

慧音が苦い顔をして言葉を選んでいるようだ

自分で職を勧めて不合格だったんだ、気まずいだろう

 

「ああ、いいよ

 私で探すさ、本来こうするべきなんだ、ここの住民としてはな」

 

「そう・・か、すまない」

 

そう言って慧音が謝ろうとした瞬間

 

「少しよろしいですかな」

 

老人の声が私の二つ空けた席の方から聞こえた

声の方を向くとそこには・・

 

「執事のオッサンじゃないか」

 

そこには、煙草を吸って、グラスを手で傾けている執事のオッサンがいた

 

「お久しぶり、と言うわけではございませんね」

 

「なんだ在処、バトラーと知り合いだったのか」

 

慧音とは知り合いのようだ

私よりも先に来た住人だし知ってて当たり前な気もする

 

「食事をご馳走してもらってね

 それで、何か言いかけてたけど」

 

そういうとバトラーは自分の席の横まで移動し、話し始めた。

 

「私の所で働いてみませんか?」

 

真顔でそんな事を言い出した

 

「あんたのとこで?

 あの喫茶店もどきでか?」

 

ウェイトレスなんて私の柄じゃないんだが

 

「はい、本職の方を手伝っていただきたいのですよ

 本職では情報屋をやらせていただいております」

 

情報屋、聞くだけならそんなに難しそうではないが・・

 

「名前だけで、ほとんど何でも屋になってると聞いたぞ」

 

慧音が呆れたように笑っていた

 

「確かに情報の売り買い以外の仕事も引き受けております

 ですが、もうこのようなジジイになると動き回るのも大変

 そこで貴女のような若い力が必要なのです」

 

なるほどな

確かに、年を取ると動く範囲も縮まっていくだろう

 

ちょうど無職だし、この話は乗ってもいいんじゃないだろうか

 

「そうだな、面白そうだし、その話乗ったよ」

 

「そう言ってくれると思っていました

 おっと、自己紹介がまだでしたね

 ジジイになると物忘れが多くて大変です」

 

「なら私から、木崎在処だ

 よろしく」

 

そう言って右手を差し出す

 

「私めの名前は・・バトラーとだけ覚えておいてください

 私の方こそよろしくお願いします」

 

そう言って私の差し出した右手を握り返す

 

 

ここに情報屋「万」の名コンビが結成された!

 

 

「それで、仕事はいつから始めるんだ?」

 

「明日からでも構いませんよ

 用事があるなら引き伸ばせますが」

 

「あー、用事ってほどじゃないけど、少々やり残したことがあってね

 それを片付けてから行くよ」

 

霖之助からナイフを受け取らないとな

それに、あいつに一発入れられなかったのは癪だ

手加減されてぼろぼろだったんだ

少なからずある私のプライドにでかいダメージを食らわした分はやらないとな

 

「・・そうですか、なら無理はなさらぬよう

 それでは、私はこの辺りで失礼させていただきます」

 

そう言うと私たちの分も金を出して店を出て行った。

 

「うーん・・紳士だ」

 

ああ言う気遣いができる奴を本当の紳士って言うんだろうな

 

「バトラーはこの幻想郷では珍しいほどに人当たりも良く、礼儀正しい

 まったく、あのグータラな巫女にも見習って欲しいものだ」

 

「全くだな」

 

「在処、お前にも言えることだぞ」

 

げ、こっちに矛先が向いたか

 

「さ、さて、明日のこともあるしこの辺でお暇しようかな」

 

「まて! まだ話は終わってないぞ!」

 

「あばよ~慧音ぇ~」

 

某13世のごとくすたこらと店を出る

危ない危ない、あのまま説教コースは勘弁して欲しいからな

 

こうして何もなく家に帰った。





あのオリキャラの二人はスタッフが美味しくいただきました(無事保護しました
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