一応ためて書いていましたので、連続になります
「ふぅー・・」
上を向いて紫煙を吐く。
空を見て、目を瞑る
「私の居場所・・か」
誰に言うまでもなくつぶやいた
たぶん私は答えて欲しかったんだと思う
この言葉の答えを
私の居場所を
―――与えましょうか、あなたの居場所―――
「っ!」
不意に後ろから声が聞こえた。
ここに人はいない筈
とっさに後ろを振り向いた。
「えっ・・・・」
そこには紫色の洋服を着た金髪の美女がそこにいた。
「こんにちは、在処」
何故私の名前を知っている・・
「貴女は・・誰? 」
「・・私は 八雲紫 ただの長生きの妖怪よ」
妖怪? 人の姿なのに
「不思議そうな顔をしてるわね、それじゃあ証拠」
そう言うと人差し指を前に出すとその指先から空間に切れ目が走った。
切れ目が開くと空間の中は無数の目がある、とても不気味な空間だ。
その空間に八雲紫という女性が入るとその切れ目は消えてしまった。
「ふぅー」
耳元にくすぐったい風がかかる
「ひぁっ」
「あら、見た目の割に可愛く鳴くのね」
後ろを振り向くと消えたはずの紫が、くすくすと目を細めて扇子で口元を隠し笑ってそこにいた。
まんまとからかわれた訳だ
「これが証拠よ!」
得意げな笑顔を向けていた。
「はぁ・・話は信じるよ、それでその妖怪さんは私に何のようなんだ」
「簡単な話よ、あなたを受け入れてくれる所へ案内してあげる」
「私を受け入れてくれる? 」
そんな世界がありえるのか
こんな歪な私を受け入れてくれる世界が
「えぇ、幻想郷は全てを受け入れるわ」
「その代わり、こちらのルールには従ってもらうけどね」
その言葉を聞いて私の中で何かが解けた
「ふっ」
久々に笑った気がする
あぁ・・私の求めていた場所は・・・・
「それでどうするの? 」
答えは決まっている
「あぁ、行くよ、その幻想郷とやらに」
私がそういうと紫はにやりと笑い
「そう言うと思っていたわ」
人差し指を私のほうに向ける
「善は急げね」
目の前にあの気味の悪い空間が裂けて広がる
「っ」
少し後ずさってしまった。
「恐がらなくていいわよ、その先を一歩進むだけ」
息を呑み一歩踏み出す
地面に触れる感覚が無い
どちらかというと浮遊感に近い
「え? 」
踏み出した先に足場は無かった。
「まぁ、一歩進むと言っても足場は無いけどね♪ 」
とっさに振り向くとそこには悪戯でも成功したかのような笑顔の紫がいた。
「きゃぁぁぁぁぁぁ・・・・・・ 」
落ちる瞬間声が聞こえた。
―――あなたをあなたの眼を受け入れてくれるひとはいるはずよ、
その眼は無意味じゃない、
きっと誰かのために使うときが来るはず―――
その声を聞くと私の意識は白色に染まった。
「あなたならやっていけるわよ在処、あなたは私を忘れてしまっているかもしれないけど
私が気に入った子ですもの・・」
誰もいない空間に話しかけるようにつぶやく
「あ、餞別の品を渡すのを忘れていたわね」
そういうとスキマから何の変哲も無い眼鏡を取り出し
別の隙間に落とす。
「頑張りなさい、あなたはもうちょっと幸せになっても罰は当たらないわ」
そう言うと紫はスキマに入り神社には誰もいなくなった。
なんか黒幕扱いされることが多い紫さんはこんな役回りがあってもいい気がするんですよね!