登場人物
☆セイバー第七陣営
藤戸なずな(一六) 高校生 アーサーのマスター
アーサー・ペンドラゴン セイバークラスのサーヴァント ルイスに召喚された
ルイス・フォン・シュネー(三二) なずなの担任教師 魔術使い
エミリア・フォン・シュネー(二八) ルイスの妻
ダグマル・クリューガー(六一) シュネー家の執事 Bar赤の店主
☆セイバー第五陣営
リュカ・バリュエレータ・アトロフスカ(一〇) 切能のマスター
切能[きりのう] セイバークラスのサーヴァント 甲冑を纏った女武者
☆セイバー第四陣営
セオドア・バリュエレータ・アトロフスカ(三九) 魔術師 時計塔所属
ヴェルンド セイバークラスのサーヴァント 鍛冶師 車椅子に乗った女性
オーガスタ(三五) 執事
執事
執事
ヘレン(二○) 侍女
エイプリル(十九) 侍女
☆聖堂教会
善知鳥元始[うとうげんし](四二) 聖堂教会 第八秘蹟会所属(東京支部)聖杯戦争の監督
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○新宿 遠景 夜
星の見えない夜空。地上は繁華街を中心に街灯りが煌めく。
突如、強烈な光が瞬くと一筋の光の柱が地上から発生し、空気が振動する。
○グレアムホテル スイートルーム 夜
窓辺に立つセオドア・バリュエレータ・アトロフスカ(三九)。目を見開き、口を開けて震えながら、膝から崩れ落ちる。
窓の向こうでは光が噴き上がっている。
○新宿御苑 遠景 夜
光が柱状に空へと噴き上がっている。
衝撃で風が吹き荒び、地面が震える。
○東京都庁第一本庁舎 屋上 夜
藤戸なずな(一六)とルイス・フォン・シュネー(三二)が見つめる先で、アーサー・ペンドラゴンは剣を振り下ろした体勢を解く。
ルイス「見事です。キング・アーサー」
アーサーはルイスらの方へ振り返る。
アーサー「これで討てていれば話は早いのだけれど」
言いながら、アーサーが剣を掲げると剣は光の粒となって消える。
なずな「すごい……」
光の柱を見つめるなずな。
腕時計を見るルイス。時刻は二一時を指している。
○(回想)シュネー家 客間 夜
アンティークの柱時計。時針は十九時を指している。
ルイス、エミリア・フォン・シュネー(二八)、ダグマル・クリューガー(六一)、なずな、アーサー、リュカ・バリュエレータ・アトロフスカ(一〇)、切能がテーブルを囲んでいる。
テーブルの上には地図が広げられており、地図にはピンが数本突き立てられている。
ルイスは都庁の位置を示すピンを指差す。
ルイス「始めに都庁屋上でキング・アーサーの【宝具】、聖剣を展開」
ルイスの指が新宿御苑の敷地内を示すピンへとスライドする。
ルイス「ヴェルンドの工房を狙撃します」
(回想終わり)
○新宿御苑 母と子の森 夜
土煙が立ち上っている場所を遠巻きに観察するリュカ。
リュカ「……切能」
切能「はっ」
【霊体化】を解き、切能が姿を現す。
リュカの前に跪く切能。
リュカは切能の背後へ回り、右手を背中に押し当てる。
切能の体表が淡い光を帯びる。
リュカ「役目を果たせよ」
切能「――御意のままに」
○グレアムホテル スイートルーム 夜
室内を歩き回るセオドア。
入り口近くにはオーガスタ(三五)が立っている。
セオドア「
【念話】でヴェルンドに呼びかけるセオドア。小さく呻き、ソファに座り、両手で顔を覆う。
セオドア「どうなっている……どうなっているどうなっているどうなっている!」
指の隙間から覗く目は血走っている。
手を下ろし、正面を向くセオドア。視線の先には使い魔を通した都内各所の映像が宙に映し出さている。
セオドアの瞳孔が開く。
セオドアはその中の『ヘレンとエイプリルがリュカを連行している』映像を見つめている。
映像に向かって手を伸ばすセオドア。
○シュネー家 客室 夜
ケージの中でじっとしていたコウモリが暴れだす。
椅子に座っていたエミリアは傍らに立つダグマルに顔を向ける。
エミリア「ルイスに」
ダグマルは頷く。
○新宿 国道 夜
黒のアウディ・A4を運転しているルイス。なずなは助手席に座っている。
ルイス「わかった……ありがとう」
ホルダーに置かれた携帯電話は通話中の表示になっている。
エミリアの声「……気をつけて」
ルイス「(小さく)あぁ」
ルイスは通話を切る。
ルイスの横顔を見つめるなずな。
○新宿 ビルの屋上 夜
ビルの屋上から屋上へと飛び移りながら移動するアーサー。着地の際に、少しよろめいてしまう。
体勢を整えると、屋上の縁へと歩く。
ルイスたちを乗せた車が車道を走っていくのを見下ろすアーサー。
○グレアムホテル スイートルーム 夜
セオドアの手を伸ばした先に浮かぶ映像はブラックアウトしている。
手で顔を覆い、天井を仰ぐセオドア。
×××
(フラッシュ)
椅子に座っている善知鳥元始(四二)。微笑み、口を開く。
×××
セオドア「……バカな、ありえない。なぜ……アレは、私の……私が……っ!」
セオドアの体が震え、立ち上がり、窓辺へ駆け寄る。
○新宿御苑 日本庭園 夜
エクスカリバー着弾地点。土煙はまだ残っている。
ヴェルンドの声「■■■■■■■――!!」
土煙の奥から絶叫が周囲に轟く。
○グレアムホテル スイートルーム 夜
窓に張り付き、笑うセオドア。
○新宿 交差点 夜
信号待ちをする人の並びの中、リュカが立っている。
後ろを振り向くが、すぐに前を向く。
○新宿御苑 日本庭園 夜
土煙が晴れてくる。その中から、ヴェルンドの姿が露わになる。
左手を額に当て、右手に大振りのハンマーを握っている。
ヴェルンド「あぁ……あぁ……」
ヴェルンドはふらふらと歩きながら、周囲を見回す。
壊れた武具、瓦礫が散乱している。
ヴェルンドは土砂に半分埋もれた銀盤を拾い上げ、銀盤の亀裂を指でなぞる。
銀板を額に当て、震えるヴェルンド。
○(回想)シュネー家 客間 夜
作戦会議中の一同。
切能「工房を破壊することで、奴の護りを崩し――」
リュカ「件の【宝具】の製造を止める。後は蟻みたいに巣から這い出たところを――」
笑顔を作るリュカ。
リュカ「潰す!」
(回想終わり)
○新宿御苑 日本庭園 夜
切能の声「雪の大崎。嘆かわしきは血の相剋」
ヴェルンドの震えが止まる。
切能の声「仲立ちは中山峠。
ヴェルンドは顔を上げ、声のする方を向く。
大名駕籠が宙に浮かんでいる。
切能の声「【宝具】、
駕籠とヴェルンドを円で囲むように紫色の火球が等間隔に浮かぶ。
駕籠の高度が低くなり、中から口元を扇で隠した打掛姿の切能が現れる。
切能を睨むヴェルンド。
切能が音を立てて扇を閉じると、扇は消え、甲冑姿に装いが変化する。
切能「我こそは最上義守の娘! 最上御前、義姫である! 主命により、お相手致す!」