クラス代表決定戦から数日が経ったある日の朝。一夏は何時もと変わらず本音と共に教室へと到着し席へと着く。
するとその傍に清香と静寐がやって来た。
「ねえねえ、2組に転入生が入ってくる情報知ってる?」
「ううん、知らなぁい。イッチーは?」
「ぼ、僕も知らない、です。と、というよりもぼ、僕はあまり関わりたくないです」
一夏はオドオドしながらそう答え教科書を机に仕舞う。
「そうだよねぇ。まぁ、よそのクラスだからイッチーには関係ないもんねぇ」
「けどクラス代表戦の時はその2組の代表と戦わないといけないけど…」
「でも確か2組の代表って専用機を持ってないって聞いたよ」
「そうなの? それじゃあ専用機持ちは実質1組と4組だけ?」
「恐らくね」
清香と静寐がクラス代表戦の事を話し合っている中、一夏は本音にある事を聞いていた。
「あの、本音さん。そのクラス代表戦には勝つと何か、貰えたりするんですか?」
「うん。優勝すると食堂のデザート食べ放題のパス券が貰えるんだぁ」
「そう、なんですか。だ、だからあそこが燃えてるんですか?」
そう言い一夏は教室の奥に居る生徒達の方に目を向ける。其処には
「皆、織斑君を応援するために横断幕やらなにやら準備するわよ!」
「もちろん!」
「分かってると思うけど、織斑君の症状を考えて出来るだけ目立たない程度で応援するわよ!」
「「「イエス・マム!」」」
と燃えている生徒達が沢山いた。
「燃えてるねぇ」
「う、うん。……も、もし負けたら、お、怒られるのかな?」
燃えている生徒達の姿を見て一夏は負けた時の事を想像してしまったのか、顔が若干青褪めて震えていた。その姿を見た本音は慌てて元気づけようと近寄る。
「そ、そんなことないよぉ。負けても誰もイッチーの事責めたりしないよぉ」
「…そ、そう、なんでしょうか?」
まだ青ざめた表情を浮かべ若干涙目な一夏。その姿に応援しようと燃えていた生徒達が気付き慌ててフォローする。
「う、うん! お、織斑君が負けても責めたりしないって!」
「そ、そうだよ! それにデザートフリーパスは確かに欲しいけど、タダでデザートが食べ放題だと食べ過ぎて太っちゃうかもしれないしね」
「そうそう! フリーパスは二の次で本命はかっこいい織斑君の戦っている姿だから!」
皆一夏の為に色々フォローを入れたりする。そのおかげか一夏の顔は若干平常に戻って来た。
「…わ、分かりました。で、出来るだけが、頑張ります」
一夏そう答えると皆一様に安堵した表情を浮かべた。
すると突然一夏の背後にあった扉が勢いよく開き、一人の少女が飛び込んできた。
「一夏ぁ! 会いたか「させるか」グヘッ!?」
突然飛び込んできて一夏に突撃しようとした少女。だが千冬が突如現れそれを阻止するように首根っこを掴む。
「もうすぐSHRが始まるからさっさと帰れ、凰」
「で、でも千冬さ「織斑先生だ。さっさと帰らなければ首根っこを引き摺ってでも連れて行くぞ」す、直ぐ帰ります!」
そう言い凰と呼ばれた少女は足早に帰って行った。千冬ははぁ。とため息を吐こうとしたが一夏の事が先だと思い振り向くと、案の定発作が起きており腕に注射を打っていた。
「だ、大丈夫か一夏?」
「…は、はい」
若干顔は青ざめており震えている様子であった。
(無理も無いか。突然背後から大声を叫ばれた上に突撃してきたんだからな)
「…布仏、もし織斑の表情がまだ青かったら保健室に連れて行ってやってくれ」
「わ、分かりましたぁ」
本音の返答に千冬は申し訳なさそうに、済まない。と返し教卓へと向かいSHRを始めた。
それから暫くして一夏の症状は落ち着き始め表情が平常に戻って来た。そして1限目が始まりそれぞれ千冬が話す内容を真剣にノートなどにとっていた。
「よって此処の答案はこの通りになる。では、この問題をセシリア、お前が解け」
千冬はそう言いセシリアの方に顔を向け、問題を解くよう指名するが本人は真剣な表情で考え込んでいた。
(今朝の方、一夏さんとは一体どう言ったご関係なんでしょう? ま、まさか恋人とか! そ、そんなはずありませんわ。一夏さんは女性恐怖症、つまり恋人ではない。では一体)
思案に耽っているセシリアに千冬はチョークを取り出し思いっ切り投げつける。チョークはセシリアの頭部に命中しセシリアは上体を大きく仰け反った。
「私が何度も呼んでいるというのに無視とはいい度胸だな、オルコット」
「も、申し訳ありません」
「じゃあこの問題を解け」
そう言われセシリアは指定された問題を見たがすぐに答えが出て来ず俯く。
「わ、分かりません」
「人の話を聞かずに思案に耽っているからだぞ。よし、篠ノ之。お前が解け」
セシリアを座らせ箒に解くように指名し顔を向けるが、箒もセシリア同様に考えに更け込んでいた。
(あの突撃してきた者、一夏の知り合いか? 私の記憶にはあんな奴いないし。まさか私が引っ越した後に来た奴か? だとすると辻褄は会うが、どういう関係なんだ? ま、まさか恋人なのか? い、いやまさかな)
思案に耽っていると傍に誰かいる気配を感じ顔を向けると、目元をピクピクと痙攣させながら睨む千冬が其処に立っていた。
「貴様もか、篠ノ之」
「あ、いや。その千冬さ」
言い訳を言おうとする箒に千冬は有無を言わず箒の頭に出席簿を振り下ろす。
「痛っ!?」
「織斑先生だ、馬鹿者。それで篠ノ之、あの問題の答えは?」
「……分かりません」
「分かった、もういい座れ」
そう言い教卓へと戻る千冬。その後の授業も何度も2人は千冬に指定されるが、思案に耽って話を聞いていなかった為、問題の答えを答えることが出来なかった。
4限目の終わりごろ千冬は二人に対し、
「オルコット、篠ノ之。放課後に補習授業を行う。勝手に帰ったら明日の宿題を2倍にするからな」
睨んだ眼付きで2人に告げる千冬にセシリアと箒はガックシと首を墜とすのであった。
そしてお昼頃、一夏は何時もと変わらず鞄からお弁当を取り出していると
「「お前(貴方)の所為で怒られたではないか(ですか)!」」
「ヒッ!? そ、そんな事、言われたって」
突然怒鳴って来たセシリアと箒に一夏は怯え縮こまる。すると周りの生徒達が非難めいた顔を浮かべる。
「ちょっと。二人が怒られたのは自業自得じゃない」
「そうよ。織斑君は何も悪いことしてないじゃない」
そう言われ何も言えず口を尖らせる2人。一夏は直ぐにこの場から離れたいと考えていると、本音が一夏の服の袖を引っ張る。
「な、なんですか?」
「今日は屋上に行こぉ。今日は屋上が解放されているんだけど、誰も知らないと思うから静かだと思うし」
「そ、そうなんですか? そ、それじゃあ行きます」
そう言い一夏は本音の案内の元屋上へと向かう。その後姿に気付いた箒たち。
「お、おい一夏! 何処に行く気だ!」
「い、一夏さんお待ちになってください!」
そう叫び一夏の後を追おうとする2人。だがその行く手を阻む様に立つ生徒達。
「させるかぁ!」
「みんな壁を造るわよ!」
「ディーフェンス、ディーフェンス!」
2人を阻むように壁をつくる生徒達。
無論2人はそれを越えようとするも、人数の差によって阻まれる。
そうこうしているうちに1人の生徒が教室に駆け込んで来た。
「アタッカー連れて来たよ!」
生徒の言葉に壁をつくっていた生徒達は壁をつくるのをやめ、2人を廊下に行かせる。
何故壁を崩したのか疑問に持ちつつも、2人は一夏を追いかけようと廊下に出た瞬間
「ほぉ? 何やら一夏の昼食を妨害しようとしている奴がいると聞いてきたらお前達か」
そう声が彼女達の真横から響き、2人はその声にガタガタと震えながら首を声の方向に向けると、般若の面を背後に浮かべ鋭い視線を向ける千冬が居た。
「お、織斑先生…」
「昼食だが、丁度いい。また以前と同じように共に食べようではないか。あぁ、逃げても構わないぞ。逃げられたらな?」
最後に恐ろしい感じに言われながらも、2人は逃げようとするも二人の首根っこを千冬は目にも止まらない速さで掴んだ。
「遅いな。それじゃあ行くぞ」
そう言い二人を引き摺りながら食堂へと向かう千冬。
「た、助けてくれ!」
「だ、誰かぁ!」
二人は教室から覗く生徒達に助けを述べるも
「「「「「(-∧-)合掌・・・」」」」
と言いながら手を合わせて見送った。
その頃一夏と本音は人がほとんどいない屋上で二人のんびりとお弁当を食べあったのだった。
次回予告
授業が終わり教室から寮へと帰って来た一夏。部屋で寛いでいると千冬が部活動に関する書類を持ってやって来た。暫くしていると扉をノックする音が鳴り響いた。
次回
記憶違い~や、約束って何?~
次回投稿してほしい小説(詳細は活動報告の「次回作一覧」を見てください)
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①IS×ウォーシップガンナー2
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②IS×メタルギア
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③IS×オリジナルストーリー①
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④IS×オリジナルストーリー②
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⑤IS×クロスアンジュ
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⑥IS×タイムクライシス
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⑦IS×オリジナルストーリー③
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⑧IS×人狼 JIN-ROH
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⑨IS×東方project
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⑩IS×オリストーリー④
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⑪IS×R-type
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⑫俺ガイル×IS