サマルトリアの第一王女にTS転生した俺が雌堕ちする話   作:社畜のきなこ餅

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一人称メインで書いていきます。
地味にぶっとんだ主人公かもしれないし、リビドー直球でいきますがよろしければどうぞ。


サマルトリアの第一王女にTS転生した俺が雌堕ちするまでの話
サマルトリアの第一王女にTS転生した俺が雌堕ちする話・起


 突然だが諸君は、輪廻転生という概念を知っているだろうか?

 様々な神話大系から、ちょっとした昔話にまでちょくちょくと顔を出すソレは、御仏や神の偉大さを示す為の題材として良く用いられており。

 現代社会を生きる者には、良くあるサブカルチャーのエッセンスとして持ち出される事から、そこそこ馴染み深い筈だ。

 

 だがしかし、だがしかしだ。

 命の危険とほぼ無縁で、それなりに頑張ればそれなりに豊かな生活を送れる現代社会から、実際に転生したいと願う人物が果たしてどれだけいるだろうか?

 ましてや。

 

 

「クッキー姫様!また城下町の査察中に抜け出されて……!」

 

 

 その内、邪教徒が好き放題やり始める世界に、TS転生したいと思う人物がどれだけいるか。

 もしいるのなら名乗り出てほしい、変われるなら変わってほしい。

 今なら、仕留めたてホヤホヤのアイアンアントの死体も一緒につけてあげるから。

 

 

「姫様! 聞いておられるのですか?!」

 

 

 世の無常を儚みつつ、誰に届くでもない電波という名の運命への呪いを脳内で発信する俺に業を煮やしたのか。

 今にも血管が切れる勢いで、俺が産まれた頃から世話をしてくれている爺が怒声を上げる。

 

 

「怒鳴るな爺、聞こえている」

 

「聞こえておられるなら話が早い、何故また抜け出し。ましてや護衛もなしに魔物退治などしておられるのですかぁ!!」

 

 

 懇意にしている、リリザの町の鍛冶屋に特別に誂えてもらった細身の剣の刀身を布切れで拭う俺へ怒鳴っている爺。

 正直唾が飛んできてるから、そんなに怒らないでほしい。

 

 

「まぁ落ち着け爺、俺は王族だ」

 

「何を急に……ええ、栄えあるサマルトリア王族の姫君でありますな」

 

「王族たるもの、臣民とその財産を守る義務がある。違うか?」

 

「姫様がやる事ではないですが…………素晴らしいお考えでありますな」

 

「この魔物共は、臣民の畑を荒らしていた。故に俺が排除した。 何か問題があるか?」

 

 

 渾身のドヤ顔と共に爺へ俺は言い放つ、この完璧な理論には叶うまい。

 そんなことを考えているも現実は無常。爺のこめかみ辺りから何かがキレた音がすると共に。

 

 

「ひ、め、さ、まぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 特大の雷が落ちた。

 

 

 

 

 

 その後息を切らしながらようやくやってきた護衛の兵士らに連行された俺は。

 成す術もなく、父親である王の前に引っ立てられ、何かを諦めたかのように溜息交じりに説教を受ける羽目となり……。

 反省するまでの間、城から出歩くことすら禁止されるのであった。

 

 

「……とまぁそんなワケで俺は城に幽閉同然となったワケだ、愛しき妹よ。酷いと思わないか?」

 

「うん、お姉ちゃんって頭良いけどバカだよね!」

 

 

 妹の部屋へのそのそと赴き、愚痴ってみればこの扱いである……解せぬ。

 いずれ来る、逃れられない旅立ちの運命へ向けて誰も損をしない理由をつけつつ魔物退治をして経験値稼ぎをしてるだけだと言うのに。

 

 今の俺はホイミだけじゃなくギラや、その他の魔法も使える程度に強くなっており、足手まといとは言わせない強さにはなっているのだ。

 棺桶が友達だとは言わせない。

 

 

「……何故だ? 俺は傷一つ負っていないし、臣民も彼らの財産も大きな損傷は受けておらんだろう?」

 

「やだこのお姉ちゃん、真面目にわかってない」

 

 

 くりくりとしたお目目がチャームポイントの、俺の大事で可愛い妹が頭痛をこらえるように頭を抱えている。

 一体何が間違っていたのか……いや、間違っていないな、うん。

 

 

「……第一王女様って、黙って立ってれば美人なのにな」

 

「……シッ!言うな!皆思ってるから!」

 

「……何か?」

 

「「いいえ、何も何も」」

 

 

 部屋の入口に控えてる兵士たちが何やら仲良さそうに内緒話をしていたので、話を聞いてみればすっとぼけられる。悲しい。

 俺も男友達とするかのよう馬鹿話がしたいのに、第一王女という身分のせいで男が寄ってこんのだ。

 ローレシアさんのところのアレン君よ、早く来てくれ。寂しい。

 

 

「……お姉ちゃん、確かに魔物退治は大事だし、なんか最近変な宗教も出てきてるらしいけどさ。お姉ちゃんが戦う必要ないんじゃない?」

 

「わからんぞ妹よ、何事も備えておくべきだ。何かがあってからでは遅いんだからな」

 

「あーもー……」

 

 

 ジト目を俺に向けながら、お定まりの言葉を向けてくる妹に腕を組み……最近とみに大きくなり自己主張激しくなってきた胸部を組んだ腕で押しつぶしつつ。

 こちらもまた、何度目かもわからない言葉を妹へ返す。 

 

 父親である王にも、ムーンブルクとの関係強化を常々申し上げているのだが、何故かまともに聞き入れてもらえていない。

 滅んでからでは遅いのだというのに、酷いものである。

 

 

「そんなんじゃ、お婿さんも来ないよ? お姉ちゃん……」

 

「婿? ゾっとするから止めてくれ、俺はそう言うことに興味はないと言っているだろう?」

 

「……お父様、本当に可哀想」

 

 

 まるで母親のように妹からも小言をもらう有様である、解せぬ。

 もう女の体になって結構経っており、女故の宿命も受け入れてはいるが、それでも男相手に体を開くなんてゾっとしない。

 

 

「さて、俺はそろそろ練兵場に行こうと思うがどうする?」

 

「そこで当たり前のように私も連れてこうとする辺りお姉ちゃんって本当、ズレてるよね……」

 

 

 苦笑を浮かべつつ、遠慮するように手をヒラヒラ振る妹に見送られ部屋を出る。

 ここで城を抜け出して魔物退治に勤しむのも悪くはないが、最近頭髪の砂漠化が進んでいる父親に負担をかけるのも忍びない。

 

 

「果たして、どうしたものか……む?」

 

 

 腕を組みながら独り言ちていると、何やら城門辺りからただ事ではない様子の声が聞こえていることに俺は気付き。

 何か暇潰しになればいいかと思い、そちらへ足を運ぶ。

 

 そこに居たのは、血塗れでありながらも魂を燃やすように足を進める、ムーンブルク製の装備に身を包んだ兵士が居た。

 ……ああそうか、とうとう来たのか。この時が。

 

 

「ひ、姫様! 姫様も彼を止めて下さい!!」

 

「そ、そうだぞ!お前の任務は責任もって俺たちが預かる、だから休め……!!」

 

 

 思わず呆ける俺に気付いた兵士が、歩みを進めようとする兵士を必死に押しとどめつつ俺に助力を頼んでくる。

 だが兵士は歯を食い縛りながら、歩みを止めない。

 

 

「……ムーンブルクが、落ちたのか?」

 

「……はい……ハーゴンの、軍勢、が……私はソレを、伝えに……!」

 

 

 兵士の前に立ち、その目を真正面から捉えながらムーンブルク兵へ俺は問いかけ、彼もまた俺の目を強い意志を込めた目で見返し……問いかけを肯定する。

 救えたかもしれなかった国が滅亡したという事実が、俺の胸をチクリと突き刺す、が。気が付けば鉄面皮と化していた俺の顔はその痛みを顔に出す事はなく。

 

 

「そうか、なれば父の下へ行くぞ。肩を貸す」

 

「かたじけない……」

 

 

 周囲がざわめく中、俺はがっしりとした体躯の兵士の肩へ手を回すと父のいる玉座へと向かう。

 

 その後、血塗れの兵士へ肩を貸しながら玉座の間へ入ってきた俺に、父は仰天しムーンブルク陥落の報せに二度仰天。

 執政者としては有能だが、荒事が得意とは言えない父はまさか。本当にこうなるとは、などと呟いていたがまぁ今は良い。

 唖然とする父を尻目に、兵へローレシアへの先触れを出すよう指示を出し、ムーンブルク兵の事を手近な兵へ託すと俺はすぐに自室へと向かう。

 

 少しばかり原作……ドラクエ2とは違う形になったかもしれないが、俺の冒険はこれから始まるのだ。

 

 

 

 

 

 そんなこんなでムーンブルク兵と付き添いの兵が旅立った後、なし崩し的に旅立ちの許可をもぎ取った俺が何をしているかと言うと。

 サマルトリア北東、ローレシア北にある勇者の泉へ向かっていた。

 

 装備は愛用している細身の剣、ムーンブルク救助こそ叶わなかったがあちらの製鉄技術はなんとか入手できたことで、特別に誂えさせた鋼鉄の剣に……。

 どれだけ鍛えてもあまり筋肉がつかなかった肉体でも、なんとか負荷なく運用できるブレストプレート形式の部分鎧を装着。

 当然素肌にそのまま装備するわけがなく、全身タイツ状の鎧下の上にロトの紋章が刺繍された前掛け型の布鎧を装備し。

 左腕に括りつける形の皮の盾を装備、更に頭には、血しぶきが飛んだり砂塵が入っても戦闘続行可能なように作らせた、ゴーグル付きサークレットである。

 

 そんな装備に身を包み、かつ隙あらば魔物退治に精を出し続けた俺に、この辺りの魔物など相手になる事などなく。

 片っ端から、一刀の下に斬り捨てられていく。  余り頑丈って言えない体だから、攻撃を受けないよう立ち回っているのもあるがな!

 

 

「というわけで爺様、身を清めさせてほしい。ここに来るまでに魔物の返り血も浴びたことだしな」

 

「……当代のサマルトリアの第一王女は女傑と聞いておったが、いやほんとうにそうじゃったとは……」

 

 

 というわけでサクっと勇者の泉の最奥部へ到達、泉を管理している爺様へ使用を申請する。

 魔物の返り血だけではなく、不意に飛びついてきたバブルスライムの残骸がぬるぬるしていて気持ち悪いから、とっとと使わせてほしいものだ。

 

 

「う、うぅむ。まぁともあれロトの子孫よ、この泉で身を清めるがよい」

 

「わかった」

 

 

 何やら唸りつつも、使用許諾が下りたのでさっさと入らせてもらおう。

 そう思い歩みを進めた瞬間、背後の方から足音が聞こえる。

 

 

「む? 爺様よ、どうやら来客のようだぞ」

 

「おお、そのようじゃな」

 

 

 足音から察するに人間だと思われるが、万が一曲者だった場合に備えて右手を剣の柄へかけておく。とっとと脱がなくてよかった。

 油断なく暗がりへ目を凝らしてみていると、やがて足音の主はゆっくりとその姿を現した。

 

 その人物は、俺と同年代ほどの青年で。青を基調とした衣服の上に皮の鎧を纏っており、装備の上からでもわかるがっしりとした体つきをしていた。

 ……まぁ、まさかとは思っていたが、まさかのローレシアの王子である。リリザの町ではなく勇者の泉で合流というのは、若干予想外であった。

 

 

「君は……もしかして、サマルトリアのクッキー王女?」

 

「ああそうだ。数年前のパーティ以来か? 久しいなアレン王子」

 

 

 油断なく右手に、おそらく彼用に特別に誂えられたであろう肉厚で一回り大きい銅の剣を握っていた彼だが、俺の姿を見て安心したのかその武器を仕舞う。

 互いに幼いころは良く遊んだものである、鍛えれば鍛えるほど肉体が強くなる彼に嫉妬を隠せなくなってからは、余り会っていなかったが。

 

 というわけでパーティ結成である。例の台詞を言ってみたかったものだが戦力が充実するのは早いに越したことはない。

 話をさっさと切り上げ、泉で身を清める事にする。

 

 

「う、うわちょっと! クッキー王女何してるの!?」

 

「? 何って、身を清めているのだが」

 

 

 返り血とバブルスライム粘液で気持ち悪かったので、全身タイツと下着も脱いで産まれたままの姿でさくっと身を清めていると、アレン王子が慌てて止めてくる。

 むしろ、装備を外したとはいえ衣服を着たまま入る君の方が俺は心配だ。風邪とか引かないのだろうか?

 

 

「そんな、女の子が肌を見せたらダメでしょ! ましてや王女なんだから!!」

 

「ここにいるのは旅の仲間だ、問題ないだろう」

 

「おじいさんもいるでしょ!?」

 

 

 全力投球で突っ込みを入れてくるアレンの言葉にふと気づき、爺さんへ視線を向ければ慌てて背を向ける爺様。

 こりゃまたうっかりである。

 

 

「そうか、うっかりだったな。まぁ背を向けたことだし良いだろう」

 

「良くないよ!!」

 

 

 元気で賑やかである、さすがドラクエシリーズが誇るハイパー脳筋勇者だ。

 ともあれ身を清めたことだし、さっさと上がろうとすれば……まだ泉に下半身を漬けたままのアレンがそこにいた。

 

 

「? どうした? もう清め終わっただろう?」

 

「あ、後で行くから!」

 

 

 顔を真っ赤にしたままこっちへ叫ぶように返事を返す王子、そしてふと気付き自らの体を見下ろす。

 それなりに均整がとれた体つきに、下腹部が見えない程度に大きさを誇る中々なサイズの胸部、前に姿見でチェックをした時は腹筋がスラっとしていた記憶もある。

 ……確かにこの体は、多感な男子には毒である。失敗失敗。

 

 

「そうか。まぁ、風邪は引かないようにな」

 

 

 ソレだけ言うとそそくさと泉を上がり、先の王子の発言もある事だし身を隠しつつ体を拭いつつ装備を着用し直すのだ。

 顔が赤いのは、うっかりが恥ずかしかったからに違いない。間違いない。

 

 

 

 

 

 というワケで始まりますのは、ハーゴンぶっ殺しツアー。

 すぐにムーンブルクへ行こうと気を逸らせるアレンを宥め、まずは連携強化という名目でサマルトリア西の洞窟へ向かう。

 無論目的はソレだけにあらず、銀の鍵がメインである。 

 ……この世界で普通に手に入るかどうかは疑問だが、確認しようにもそこまでの旅を周囲が許してくれなかったのだからどうしようもない。

 

 最初こそ中々歩調が合わず難儀し、時には勢いあまって隙を晒したりするアレンであったが。

 その戦闘センスは確かなもので、数戦終わる頃には連携に不備はなくなっていた。

 ただ問題があるとすれば……。

 

 

「……本当に食べないとダメ?」

 

「ダメだ。 戦うためにも栄養は大事だからな」

 

 

 俺が自ら捌いた山ねずみ肉に嫌そうな顔をしたり、旅の途中で採取しておいた山菜を残そうとしたりと。

 中々に偏食が過ぎる我儘王子である、いや王子だから食に対して我儘なのもやむなしか。

 

 

「……わかった、次からは君にも食べ易いよう工夫する。だから今日は我慢して平らげろ」

 

「わかったよ……」

 

 

 まぁ食料事情は士気にもかかわるから大事だし良いのだが……。

 旅の途中で身を清め辛いのが難点である、まぁうん。しょうがないのだが。

 

 ただ言い訳をさせてもらうのならば、やはり汗をかいたまま行軍というのは精神衛生上よろしくないので、アレンには我慢してもらいたいものである。

 途中からは溜息とともに俺の説得を諦めてくれた為、安心して水浴びが出来ている。

 アレンが見張りと周囲警戒を買って出てくれたってのもある、警戒不要というのは有難いのだ。

 

 そんなこんなで旅を続け洞窟へ突入、よろいムカデの装甲の隙間に細身の剣をぶっ刺して会心の一撃を叩き出したり。

 バブルスライムに不意打ちされ、鎧の隙間に入り込まれてヌルヌルになりつつ最奥部へ到達である。 覚えててよかったキアリー。

 

 慌てて鎧を外して、にやけ面してたバブルスライムへ怒りの一撃を叩き込んだり、バブルスライムの残骸で足を滑らせたアレンを支えたら乳を鷲掴みにされたりしたが。

 まぁ特に問題なく銀の鍵ゲットである。なんか妙にアレンがよそよそしかったり、鷲掴みした手を見下ろしてわきわきさせてたが、まぁ気にしないでおこう。

 

 ……あの瞬間、なんか甲高い変な声を上げちゃったが。気にしないでおこう!!

 

 

 そんなこんなで、互いに若干気まずい空気を醸し出しつつ洞窟を脱出。そのままローラの門を突破……。

 するのではなく、一度リリザの町へ戻り、休息と補給を整える。

 

 

「クッキー、すぐにローラの門へ行くんじゃないのかい?」

 

「何事も万が一がある、それに慣れない長旅だったしな。まずは一日休息と補給にあてて、その翌日に出立するぞ」

 

 

 正義感が強いだけあって、すぐにでも旅を続けようとするアレンへ慣れない笑みを浮かべつつ宥める。

 何を悠長なといった様子であるが、まだイケるはもう危ない。死んでも教会で復活できるらしいが、俺は死ぬのは御免なのだ。

 ついでに、もはや刃物の形した鈍器状態のアレンの銅の剣もなんとかしたいところだしな。

 

 

「というわけだアレン、この剣を使え」

 

「え、どうしたのこの剣?!」

 

「懇意にしてる鍛冶屋に、試しに作らせた特注の鋼鉄の剣だ。ムーンペタで売られてるヤツより肉厚で刃渡りを抑えつつ重量を増やしている」

 

 

 こんなこともあろうかと、というとアレンに疑念を持たれるかもしれないのでそれっぽい言い訳を口にしつつ。俺では両手で持たないと持てない剣をアレンへ渡す。

 渡されたアレンは鳩が豆鉄砲食らったかのような表情浮かべてたが、すぐに嬉しそうに笑みを浮かべる。

 うん、新しい武器で喜ぶあたりやっぱり男の子だな!

 

 だが、鍛冶屋のオヤジよ。意味ありげにニヤニヤ笑ってこちらを見てるのは何故だ?

 ……まぁいい、藪をつついて蛇を出すのもアホらしいし放っておこうそうしよう。




【人物紹介】
サマルトリアの王子、改め王女:クッキー
 幸か不幸か、やっぱり不幸にもサマルトリアの第一王女として産まれた転生者。
 元の名前も生活も思い出も擦り切れており、その中でドラクエ2の原作知識だけが残っていた。
 故に彼……彼女はソレを大事にしており、自分を支えてくれるサマルトリアという国を愛している。
 だが同時に、自己評価は自分が言うほど実は高くなく、またのんきものを自称しているがその本質は臆病者である。
 
 彼女は、すでに狂っている。

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