楽笑おじさんと絶望こぞう   作:楽笑

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前回、食事の為にマッグへ行った光志郎とルンバは、レフプリカンに襲われましたが、意外な抵抗をうけたレフプリカンは逃げていきました。

さぁ、何がおこるやら?

はじまり、はじまり、



13話 モーニンググローリー 下

光志郎とルンバはマッグで食事をおえホテルへ向かいます。

絶「モノレールにのって帰る?歩きにする?」

光志郎はルンバに聞きます。

妄「歩いたほうが早いから歩きにしましょう。」

光志郎とルンバは800メートル程歩くことにします。

 

?「お~い、妄ルン!」

光志郎とルンバは声のする方を見ます。

絶「あれ、チェンじゃないか?」

チェンが笑いながら近づいてきます。

チ「やっぱり、光志郎か、まさか、こんな所でと思ったら!」

チェンとは若いころに、カインドオブブルーという研究所にいた時の仲間です。

妄「チェンさん、お久しぶり!」

ルンバもチェンとは、カインドオブブルーからの古いつきあいです。

 

チェンは光志郎の2つ年下で46歳、香港出身の元中国人です。中国は2028年にチベットやウイグル自治区での、度重なる民族弾圧をネット時代の加速化に伴う情報漏洩により、人権団体が民衆を率いて革命を起こします。表向きにはそういわれていますが、その裏では、成り上がった富裕層が、Ai、ロボット化による労働者が不要になったことで、北京や上海などの世界的な経済都市を独立させ、共産党による人民政策の尻ぬぐいを嫌い見限ったようです。

 

光志郎、ルンバ、チェンの3人は公園のベンチに座っています。

妄「5年ぶり位じゃない?チェンさんもモーニンググローリーを見にきたの?」

ルンバが自販機で買ったお茶を渡しながら聞きます。

チ「ありがとう!ちょと、野暮用でね。ところで、なにも無かったか?」

チェンはルンバと会えたのが嬉しいのか、ごきげん顔です。

絶「さっき、レフプリカンに襲われたところだ、チェンがここへきたのにも、関係あったりする?」

光志郎は、チェンが世界秘密諜報組織[ウイズパード]のメンバーだと知っていて聞く。

 

[ウイズパード]とは、2028年にブルーバード創設者のベッチが、瞑想中に、3次元の記録の保管空間からこぼれ落ちた情報にアクセスしたことをきっかけに、未来への備えとして秘密りに立ち上げた組織で、チェンと同じくベッチから瞑想を指導されていた光志郎も誘われていたが、光志郎は、別にやりたい事がある、と断ったのだった。

 

チェンは真顔になります。

チ『そうだ、5日前に月でレフプリカンの暴動が起きて、調査をしていたのだが、この町にいるという情報がはいってな、まさか、お前がいるとは思わなかった!』

チェンはルンバに聞こえないように声に出さずに意識内で話す。

絶『そうか、僕が会ったレフプリカンは二人づれで、一人はディックと呼ばれていたけど?』

光志郎もチェンの意識に思念をあわせる。

チ『やっぱり、フリップとディック、奴らか!ビンゴだな!暴動のリーダーの二人で、騒ぎの隙をついて逃げるのが狙いだったようだ。』

チェンはニヤリと微笑みます。

絶「ルンバちゃん、チェンの野暮用に付き合うから、先にホテルに行っててくれる?」

光志郎は微笑みながら言います。

妄「いいよ、久しぶりに二人で遊んできてね。、チェンさん、じゃ、またね!」

ルンバはホテルへ帰ります。

 

絶「ちょと、まってろよ、今、思念で探しているから、」

光志郎はレフプリカンの意識を探します。

チ「お前のそれ、いつ見ても便利でいいな?」

チェンはうらやましそうに光志郎を見ます。

絶「あ、いたいた、行くぞ、チェン!」

 

 

光志郎とチェンは扉の前にいます。

絶「このまま突入するか?結構な奴らだぞ。」

光志郎は微笑みながら言います。

チ「俺たち二人なら大丈夫でしょ!」

チェンも微笑みながら言います。

光志郎とチェンは扉を開け踏み込みます。

 

二人の大柄の男がこちらに気づき向かってきます。

フ「お前は、さっきの?なんのようだ!」

フリップはレフプリカン特有の爬虫類のような、ざらざらな皮膚をしており、180センチ以上はあります。

デ「アニキ、殺っちまっていいよな?」

ディックは更に大きく、190センチは軽くありそうです。

ディックは体格のわりには素早く、一気に間合いをつめてきます。

チ「ちぇぁー」

チェンはディックの突進にあわせて、カウンターの飛び膝を顔面にぶちこみます。

デ「ぐわぁ、」

チェンの膝が。ディックの頬にめり込みますが、ディックはそのままチェンを抱えて床に叩き着けようとします。

チ「ふん!」

チェンは、ディックの頬に膝を当てたまま、空中で自ら回転してディックの頭部を床にぶち当てます。

デ「おわぁ!」

さすがにディックも、白目を向いて動けなくグダっとしています。

絶「さぁ、フリップ、まだやるか、どうする?」

光志郎が、フリップに圧力をかけます。

 

フ「あんたらには勝てそうもねえや、どうせ後3年も生きれるかどうかの命、なぁ、見逃してくれねえかな?」

フリップが悲しそうな顔で言います。

絶「チェン、どうする?、なにやら、言い分が有りそうだけど?」

光志郎はチェンに問いかけます。

チ「見逃す訳には行かないな、あんたらは、ドランプ財団の所有となっている、さぁ、おとなしくつかまりなぁ!」

チェンはフリップに近寄ります。

 

フ「あんたらは、いいよな、自由でよ!、俺たちは何の為に産まれてきたのか?、悩んでる暇さえない、ロボットの方がましじゃねえか?いったい、自由意志ってなんなんだ?教えてくれよ、未来を探しにきたんだよ、俺たちは!」

フリップの瞳には涙があふれています。

 

絶「お前たちが望んで存在していないことはわかる、気の毒だとも思う、理不尽な事ばかりだよな、だけど、お前たちは月の住人だ、月には月の生き方が有るのじゃないのか?、時間の尺度が違ったとしても、お前たちでドランプ財団から自由を勝ち取ったらどうだ!」

光志郎はフリップを見ます。

 

フ「あいつら、ドランプには、勝てっこねえよ!、見逃せねえなら、いっそのこと、死んだほうがましだ!」

フリップはディックの側へいきます。

 

チ「死にたきゃ、勝手に死にな、だけどな、わざわざ、何の為に暴動まで起こして地球に来たんだよ?」

チェンはフリップを見ます。

 

フ「変えたかったんだよ、俺は、納得出来なかった!」

フリップは声を震わして言います。

 

絶「それだ、それがお前の自由意志だ、なにが死んだほうがましだ、ギリギリまであがいたらどうだ、何が起こるか誰にもわからない、なぁ、いい言葉を教えてやるよ。」

 

絶「ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん!」

光志郎は真顔で言いました。

 

 

 

 

フリップとディックは、人権団体と共に月へと帰っていきました。

 

光志郎はチェンと別れ、ルンバの待つホテルへ向かいます。

 

絶「自分を信じろ、そして、信じた自分を疑え!」

 

光志郎は真顔で微笑みました。

 

 

 




つたない文章を読んでいただきありがとうございます。

「ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん!」は、
エウレカセブンに出てくる言葉です。
いつまでも悩んでないで、行動しなければ、何も変わらない!ってことだと思います。
【挿絵表示】

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今回でモーニンググローリー編は、終わりになります。

ブレードランナーの原作、アンドロイドは電気羊の夢を見るか?1968年著作、を書いた、フリップKディックの作品は、何年たっても色あせない魅力があると思います。それにしても、昔のSF作家は、どうやって、あんなに科学的な未来設定ができるのか、すごいですね。
古典的SFといえば、他にも、アーサーCクラーク、ロバートAハイライン、アイザックアシモフも面白いですよ!
おすすめします。

それでは、また!
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