楽笑おじさんと絶望こぞう   作:楽笑

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前回、光志郎、ルンバ、陀来(ダライ)僧侶の三人は、インドのブッタガヤガでの瞑想中にブッタと話します。
ブッタは、光志郎に世界を救うために、チベットのラサにある、仏教の秘宝を見つけるように告げられる。

ラサにきた光志郎、ルンバ、に何がおこるやら?

さぁ、はじまり、はじまり、




16話 キャッチ ザ モーメント ③ ラサ

絶望光志郎、妄想ルンバ、陀来僧侶は、チベットのラサにある、ラサクンガ空港にいます。

ラサクンガ空港は、標高3750メートルに位置しており、世界有数の高標高の空港です。

 

「光志郎君、私は、チベットには入れないから、残念ながらここまでだ。」

陀来僧侶は、中華人民共和国から、チベット国内に入ることを禁止されている身です。

 

「仕方ないですよ。この空港にいるのも危ないくらいなのですから。」

 

「それでな、私のかわりといってはなんだが、また、ポタラを案内人につけるから、あれでも、なかなか役にたつのだよ。あと、このペンダントを私だと思って持っていってくれないか、離れた場所からでも君の力になれる。」

陀来僧侶は、申し訳なさそうに小さな曼陀羅(マンダラ)が入ったペンダントを渡しました。

 

「ありがとうございます。なんとかがんばります!」

光志郎は、ニッコリ微笑みながらペンダントを首に掛けました。

 

「なんせ、人類の未来がかかっているからのぉ、たのんだよ!」

陀来僧侶も、ニッコリ微笑みます。

 

「お待たせしました。ルンバさん、お元気でしたか?」

案内人のポタラがあらわれます。

 

「こんにちは、ポタラさん、また、よろしくお願いします。」

ルンバは、3日ぶりのポタラに挨拶をします。

 

光志郎、ルンバに案内人のポタラを加え、三人はラサクンガ空港を出ていきます。

 

 

 

「我が国チベットへ、ようこそ!、、、まずは地形から、南はヒマラヤ山脈、北はコウロン山脈、東はキョウライ山脈の、三方を山脈に囲まれた陸の孤島でして、インド亜大陸がアジア大陸に衝突して隆起した高原です。高原には、独特な生物が分布しており、塩湖には、毎年渡り鳥が羽を休ませにくるほど自然が豊かです。チベットは、標高が高く、富士山とかわらないくらいですので、高山病には気をつけてください。気分が悪くなったら病院で点滴をしますからお知らせください。」

ポタラは、チベット案内を始めました。

 

「はい、今のところ大丈夫です!それにしても、富士山と同じ高さのわりには、暖かいわね?」

ルンバは、キャミソールの上に防寒用にフリースパーカーを羽織っています。

 

「6月初めのこの時期は、まだ、雨季まえで過ごしやすいですが、それでも、日中間の温度差は大きいです。夜間は10度を下回ることもありますよ。」

 

「やっぱり、フリース着てきて正解ね!」

ルンバは、光志郎にニッコリ微笑みます。

 

「そうだね!それにしても、酸素が薄いって、少しきついかな?なれるまで、ゆっくり行こうね!」

光志郎も、ニッコリ微笑みます。

 

 

町中には、バイクがやたらと目につき、車は数えるくらいです。バイクのなかには、自転車にリアカーを着けたような、人力車のようなのも多く走っています。

 

「さぁ、陀来僧侶から、要件は伺っておりますので、早速、ガンデン寺へ向かいましょう。車を手配してありますから。」

三人の前には日本車のアルトが留まっています。

「わぁ~、アルトじゃないですか?」

 

「やっぱり、日本の軽車両が一番ですよね!」

ポタラは、ニッコリ微笑みます。

 

三人は、アルトに乗り込み、ポタラの運転で、ガンデン寺に向かいました。

 

 

 

 

 

光志郎、ルンバは、ポタラに案内されてガンデン寺につきます。

ガンデン寺は、二つの山の間を利用して扇状に建てられた寺院のなかにあります。

 

車から降りる光志郎に、まだまだ、幼さの残る顔立ちの女がぶつかってきます。

 

「いったー……おじさん、何、ぶつかってんのよー!」

光志郎にぶつかった女は、派手にすっ転びます。

 

「大丈夫……ケガはないよね?」

ルンバは、すかさず女に声をかけます。

 

「ケガしてるに決まってるじゃない、慰謝料もらうからね!」

女は、大きな声で騒ぎます。

 

「はい、はい、リサちゃん、たかりはダメですよ!」

後から降りてきた、ポタラは、何事も無かったように言います。

 

「あらぁ、ポタラさんのお連れでしたか?」

リサは、ニッコリ笑って、その場から立ち去って行きました。

 

「なんなんですか、まだ子供ですよね、あの子、ポタラさんの知り合いですか?」

 

「いや~、申し訳ありません、実は、まだ14歳なのですが、天涯孤独の身で、観光客を見付けるとああなのですよ。町で噂の問題児ってところでして。」

ポタラは、笑いながら話しています。

 

「そう、それは気のどくね、少しぐらいならあげてもいいのに?」

 

「いえいえ、お寺のほうで、ちゃんと、面倒はみてますから。………それより、中に入りましょう!」

慌てるポタラに案内されて、光志郎とルンバは、ガンデン寺に入ります。

 

 

 

 

 

《ガンデン寺、境内》

 

「わぁ~、カラフルで綺麗!」

ルンバは、金色に色とりどりの衣装をまとった仏像をみて、思わず、声をだしました。

 

「それは、このお寺の創始者のツンパカ太子様の像です。」

ツンパカ太子を真ん中に三体の像が並んでおり、ろうそくの光に幻想的に揺らめいています。

 

三人は、手を合わしてお祈りをします。

 

「どうか光志郎君が無事でありますように。」

ルンバは、真顔で祈ります。

 

 

「ルンバさん、このマニ車を回すとお経を唱えたことになりますよ。」

 

ルンバは、ポタラが教えてくれたとおりに、40センチ程の円筒形の筒を横回転させます。

 

「それでは、光志郎さんは、仏様の守護神を調べておきましょうか?」

ポタラは、日本の神社にある、おみくじのような筒を持ってきます。

 

「さぁ、お好きな棒を、一本どうぞ?」

 

光志郎は、ポタラから渡された筒から、一本抜き取りポタラに渡します。

 

「ほ~これは珍しい……孔雀明王ですね!」

 

「孔雀明王とは、真言密教の解毒や厄難を排除するという仏様ですよね?」

 

「そうです。真言密教は、元々はチベット密教から産まれたものですからね。それでですね、孔雀明王が守護神である光志郎さんが、孔雀明王のマントラを唱えると、少なからず、孔雀明王の法力が使えるはずなのです。」

 

「本当ですか?解毒や厄難排除の力がですか?」

光志郎は、胡散臭げな顔をします。

 

「まぁ、嘘だと思って覚えておいてください。オン マユラ キランディ ソワカ です。」

 

「オン マユラ キランディ ソワカですね。一応、覚えておきます。……それで、ポタラさん、そろそろ、地下道へ行きませんか?」

 

「あぁ、そうでしたね!………それでは、探索用の準備をしましょう。」

 

 

 

光志郎、ルンバ、ポタラは、地下道探索の準備を始めます。

「まずは、明かりのためのヘッドライト、ハンドライト、ロープ、ザック、保温ようの衣服、念のために食料3日分に治療薬、皆さんのリュックにも入っていますか?」

 

「やけに本格的ですね。…そんなに深い所まで降りるのですか?」

 

「う~ん、はっきりとは解らないのですが、少なくても地下6層はあるはずですので。なんせ、誰も入ったことがない伝説の地下道ですから。」

ポタラは、当然のような顔でいいます。

 

「そうなのですか、ルンバちゃんは、ここに残ったほうがいいんじゃない?」

光志郎は、心配そうにいいます。

 

「大丈夫よ、せっかくだからついていくわ!」

ルンバは、ニッコリ微笑みます。

 

「それでは、そろそろ、行きますか!」

 

光志郎、ルンバはポタラの後をついていきます。

 

 

 

ポタラは、ガンデン寺の境内を出て500メートルほど歩いて、山のふもとへ来ました。

山のふもとには、仰々しく封印された祠(ホコラ)があります。

 

「あ、そ~れっと!」

ポタラは、封印のお札をベリペリっと勢いよくめくり扉を開けます。

 

扉のなかには、深い洞窟が口を開けて待っています。

 

「ルンバちゃん、本当に、ここに入るの?」

光志郎は、ニッコリ微笑みながらいいます。

 

「入るに決まってるじゃない!………大丈夫、大丈夫!」

ルンバは、自分に言い聞かすように勢いよくいいます。

 

 

「さぁ、覚悟は決まりましたか、地下道探索、行きますよ!」

ポタラの掛声で、光志郎とルンバは、洞窟へ入って行きました。

 

 

 

 

 

三人か、洞窟へ入っていってからしばらくして、ひとりの人影が洞窟に入って行きました。

 

 

 

 

 

 




やっと、地下道へ入ってくれました。
なかなか、話が進まなくてスミマセン。

さぁ、次回はどうなることやら?

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