絶望光志郎、26歳に何が起こるのでしょうか?
さぁ、はじまり、はじまり、
その前に、2026年、現在までの流れを知るために、2019年以降の世界で起きた主な出来事を記載しておく!
2019年1月、中国が単独で月面裏に到達することで科学技術力をアピールする。
2019年4月、日本の天皇が生前退位をして京都へ移る。
2019年7月、日本の阿部政権が続投することで、安定資本である日本株に世界中の資本家が殺到する。
2019年11月、日本の消費税が10%となり貧困問題に拍車がかかり、自殺者が急増する。
2020年3月、中国を中心としたアジア経済におくれをとったアメリカは、イギリス資本を中心とする西洋上位主義である、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの五か国、通称[Hi5]に日本、ドイツ、フランスをくわえた八か国で中国包囲網を結成する。
2020年8月、中国が東京オリンピックをボイコットする。
2020年9月、東京オリンピック後にリーマンショクの10倍以上、過去最大の世界恐慌が起きる。
2020年12月、世界中で治療不可能なウイルスによる伝染病が広まり、2023年までに世界人口の三割が亡くなる。
2021年、中国の上海、北京が、ビックデーターやAi、ロボットによる未来都市を実現することで、ニューヨークを上回る経済都市となり、経済の中心は西洋から東洋にうつって行く。
2022年、世界中で、5G革命が起こり、人々の生活が変わっていく。
2023年、世界中で、異常気象が起き、自然災害の為にパニックとなる。
2024年、日本の阿部政権が倒れたことで、日本株の買い支え政策が変更されたことにより、世界中からの信用度が下がりだし国内治安が乱れ出す。
2024年、グールク、マッグ、ドランプ、ジャングルの世界的な大企業四社(グマドジ)は、未来テクノロジーによる社会システムの変革をおこすほどの商品を次々と提供することで、いつのまにか、四大企業(グマドジ)無しでは生活が維持出来なくなってしまった人々が世界中に増え、事実上は独占企業とかし、人々の間では、《今がよければそれでいい》という思想が蔓延して物事を考えなくなる。
2025年、日本においても、四大企業(グマドジ)の影響が強まることにより国内企業の力が弱まり淘汰されていく。内需での経済が維持出来なくなってきた国は、貧困家庭の国民の生活の安定をはかるためにベーシックインカム制度(国民全員に毎月一定の額を給付する制度)を導入する。
絶望光志郎は、久しぶりにベッチ所長と会っています。
「光志郎君、3年ぶりかな?……元気にしてる?」
「はい、お久しぶりです。……ぼちぼち、やっていますよ!……ベッチ所長の方こそ相変わらず忙しそうで、明日は、ここ日本で初めての国家と民間企業を集めての国際経済会議をするそうで、ベッチ所長の幅広い人脈があってこそだからですね!」
「う~ん、それほどでもないけど、愛と平和の為にやらなければならないからね!………それでさぁ、……2年前に頭の中に愛と平和を語りかけてきたのは、光志郎君、君でしょ?」
「あ~、やっぱり、ベッチ所長には分かっちゃいましたか!…あれには、いろいろありまして、……それにしても、なかなか人間は変わらないものですね……みんな、忘れてしまったようで?」
「いやぁ、そんなこともないよ、…心の本質では、誰もが危ないと気づきはじめているのだけれど、……無意識には届いていると思うよ…………現実が動くまでには、それなりに時間がかかるものでね、成熟した社会とはそういうものだよ!」
「そうでしょうか?……たしかに、中国の力は一時程の勢いは無くなりましたが、それでも、いまだに国民を奴隷のように濃き使い、使いものにならなくなった国民は切り捨てられています。……現に中国の人口は半分にまでへっており、…あの国は大丈夫なのですか?」
「そうだね、……そろそろ、あの国の役割も終わりかもしれないね?……ただ、あの時代において、あれだけの独裁的な制度で少々強引なやり方ではあるのだが、どこよりも速く未来都市制度を実現できた功績は大きいよ、それによって新しい未来の可能性が開けたのだからね。………しかし、西洋上位主義である、[Hi5]の力はまだまだ強いからね。」
「その[Hi5]とは、昔から噂になっているフリーメースンやイルヌナティ等の母体となっているイギリス資本家を中心とした、世界を裏から操る秘密組織のことですよね?」
「あぁ、その通り、西洋の利権は科学の発展と資本力の増加 と切り離せなくてね、15世紀初頭にコロンブスがスペインの出資したお金でアメリカ大陸を手に入れたことに始まり、1600年に最初の投資家による東インド会社が出来たオランダが引き継ぎ、1720年の有名なチューリップバブルでフランスのミシシッピ会社に移るのだけれど、1789年の市民革命により勢いは衰え、1858年にはイギリスの資本家の買い占めにより全ての利権を手にしたイギリス資本家による残虐無道な資本主義による植民地世界支配が始まったのだよ! 」
「それでも、1789年のアメリカ独立によってイギリスからアメリカに力は移っていったのではないのですか?」
「表向きにはそうなのだけれど、実際は、イギリス国家から自由になるためにイギリス資本家がアメリカを買い取ったようなもので、カナダもオーストラリアもニュージーランドも、イギリスでさえも、今ではイギリス資本家を中心とする利権団体には逆らえないのだよ!」
ベッチ所長は、深いため息をつきます。
「中国にしても、経済発展の投資先として、資本主義に飲み込まれ、上手く踊らされたようなものなのかな?」
光志郎も、ため息をつきます。
「だとすれば、未来に向けて、いったい何をすればいいのでしょうか?」
「う~ん、……一概には西洋主義が悪かったとは言えないのが難しい所でなぁ~、…………それまでと違って、全てに疑問を持ち学術的に研究したからこそ世界の謎はときあかされて、現在の科学技術の発展した世界があるのだよ。………ただ、これからは、イノベーションは人の手で起こすのではなくて、Aiや機械が起こす時代に入る、そんな時代に人類が生き残る為には、権力の集中よりも富の再分配のほうが必要になってくるのだよ!」
「だからこそ、日本は、働きぐちが無くなり収入が無くなった人々を救うために、世界に先駆けて、いち早くベーシックインカムを始めたのですよね!」
「先の世界的ウイルスによる伝染病によって、日本の高齢者の四割が無くなったこともあって財源に余裕が出来たこともあるのだが、肝心の日本企業の衰退による税収の減少により、そもそもの財源がいつまで持つかだね?…………明日は、世界の55%の富を得ている四大企業(グマドジ)も来るのだよ。」
ベッチ所長は、光志郎の瞳を見つめます。
「そこでだが、明日の会議に、光志郎君も出てくれないか?」
光志郎は、戸惑いながらも、うなずきました。
次の日………
「おはようございます!…、ベッチ所長。」
光志郎は明るく挨拶をします。
「おはよう!…、光志郎君、今日は頼むよ!」
ベッチ所長は光志郎の肩を叩きます。
「はい、なるべく未来の為の会議になるようにしたいと思いますが、皆さん、癖者ぞろいですよね?」
「当然、自分の利益にならん話には乗ってこないだろうね。……そういえば、カインドオブブルーの3期生のドランプ、マッグ、ジョブスの三人が会議に来るそうだ。……光志郎君は、会うのは初めてかい?」
「はい、初めてです。……三人とも、オーナー自ら来られるとは、ベッチ所長の顔が立ちましたね?」
「まぁ、これでも、あいつらの先生だからね!……さぁ、どうなることやら?……行こう、光志郎君!」
ベッチ所長と光志郎は車に乗り込み会議場へ向かいました。
会議場にて………
「本日は、皆さん、忙しいなかお集まりくださり、ありがとうございます。……世界有数の国家と企業が力を合わして、愛と平和な未来に向けた会議になればと思います。」
ベッチ所長が開会の挨拶をしました。
国家の側は、アメリカの大統領を先頭に、中国、日本、ロシア、インド、イギリス、の代表が並んでいます。
大企業の側は、ドランプ、マッグ、グールク、ジャングル、のアメリカの四大企業に、中国のアラジン、トヨタ、ソニーの日本企業が並んでいます。
アメリカの大統領が話だします。
「現在のアメリカでは、無断で入ってくる不法移民問題による貧困の増加と治安の悪化に困っています。ただでさえ、失業難による自国民の救済さえも満足に出来ない上に、移民まで養えるほどの余裕はありません。……人権主義を掲げ、国家を建国した我が国ではありますが、労働者が要らなくなるばかりの社会において、豊かな資本家は更に富を蓄え、労働者階級は貧しくなるばかりであります。
企業の法人税をあげれば、企業は国を捨て、法人税の安い国へ移りかねません。……これは、世界中の問題ではないのでしょうか?……今さら、戦争をして争っても経済は失速するだけで、誰も得をしません。国が出来ることが限られてきている現在において、今まで通りの税金を集めて国家を運営する方法が難しくなってきております。………どうですか、企業の皆様の考えをお聞かせください?」
企業側の代表として、ドランプが話します。
「国の問題を企業側に押し付けられても困ります。………私達企業は、法律にしたがって、国が定めた税金を払っております。…国民の貧困層には、日本のようにベーシックインカムでもして、国が肩代わりをしてあげれば良いではないでしょうか?……私達は企業努力を惜しみません。常により良いサービスをより安く提供することにより社会に貢献しております。これ以上何を求めているのですか?」
ベッチ所長が間に入ります。
「まあまあ、落ち着いて、ドランプ君。……そんなに、あからさまに毛嫌いしなくても良いのではないかね。……戦争を起こされ世界中が飢餓状態にでもなれば、そんなことも言ってられなくなるだろう?……お宅の軍事兵器事業は儲かるかもしれないが、それでも、特例によって金融、不動産事業の損失は避けられないと思うのだがね。………中国の方は、どうですか?」
「う~ん、我が中国では、貧しく生き残れない人民は、自然に淘汰されていくだけです。死にたくなければ、成り上がればいいだけではないでしょうかね、……そうでしょ、ロシアさん?」
中国に降られたロシアの党首は渋い顔をしました。
「我がロシアは、中国のように国民を見棄てたりはしません。……選挙で選らばた国民の代表が国民の為の政治をしております。……そちらの人口の多い国とは違い、無駄に死んでよい国民などおりません。」
「その通りですね、……どこの国民も無意味に死んで良いはずはありません。……これは国だけの問題ではなく、世界中の知恵を使って考えなければいけない問題です。……世界に先駆けて無人店舗システムを導入したマッグ君は、どう思いますか?」
ベッチ所長がたずねます。
「私達マグトナルドは、少しでも質の良いサービスを提供するために必要なことはなにか?と追及した結果により、コストの高い人よりもロスの少ない機械に作業を任せたことにより、より効率の良いシステムを開発し、価格を下げることで世界中の消費者に同一のサービスを提供しております。」
マッグは自信満々に答えます。
「君のところは、スマイルを届けることが企業理念ではなかったのかね、……効率を優先するあまりに従業員を機械に変えてしまってはスマイルはどうなるのかな?」
ベッチ所長が問いかけます。
「たしかに、機械ではスマイルは届きませんが、世界中で変わらない安心出来るサービスをより安く楽しめることで、お客様に笑顔が生まれます。……私達は、従業員の利益よりも消費者であるお客様の利益のほうが重要かと考えます。」
マッグが笑顔で答えます。
「いつの間にか、マグトナルドはお客様を選びだしているようですね?」
ベッチ所長は問いかけます
「そうではありません。…マグトナルドは、毎年、利益の10%を世界中の貧しい方々に慈善事業として活動資金に当てております。……十分に社会貢献をしているかと思いますが?」
マッグは、これ以上ないような笑顔で答えます。
「それは大変に素晴らしいことですよ。……しかし、機械化によって10%以上の利益を生んだはずではないのですか?……もう少し増やしてはいかがですか?」
ベッチ所長が問いかけます。
「マグトナルドは、株式会社です。……第一に投資家である株の保有者に還元しなければいけません。」
マッグは、少しだけ笑顔に戸惑いが混じります。
「そうですね。……それでは、ジョブス君の考えを聞かせてもらえますか?」
ベッチ所長は、ジョブスに問いかけます。
「私達、グールクは、ネットシステムによる、いつでもどこでも誰もが情報を共有出来る社会を目指しております。……ユーザーの皆様には、情報サービスによる社会の透明化により、とても喜んでいただいております。どこよりもイノベーションを起こして世の中に影響を与えるきっかけを作ってきたことにより、十分に社会貢献をしていることかと思いますが?」
ジョブスは、ゆっくり丁寧に答えます。
「たしかに、グールクの出現により社会システムは大きく変わり、誰もが時間と場所に制限なしに関わりをもつことによって、手軽に新しい価値を生み出したことは素晴らしいことですよ。……だがしかし、娯楽の裏でテレビが大衆洗脳の道具として使われたように、ネットシステムは大衆の思考力を奪い心理操作をしているように見えなくもないのだが、どう思うのかな?」
ベッチ所長は問いかけます。
「物事には、良い面があれば悪い面があり、表裏一体は世の中の常であります。……私は、大衆はそれほど愚かではないと思います。……現に、ネットビジネスが現代社会において一番の経済市場になってきており、アイデアしだいで貧困層からの脱却に貢献しております。私は、誰もが無料で同じ情報を得られる世界が本当の平等社会だと考えいます。……より良いアイデアがイノベーションを起こし、更なる未来へ私達を導くのではないのでしょうか?……私は、人間の多様性を信じています。……もはや、現実場には、多様性を受け入れる余裕はなく、バーチャル空間にしか本当の自由は無いかと思います。」
ジョブスは真顔でゆっくり答えます。
「たしかに、そうかもしれませんが、このままでは現実の場所は、富裕層だけのものになりかねませんか?……果たして、それは本当の自由と呼べるのでしょうか、価値を生み出さない無能な人々には仮想世界で仮りそめの自由を楽しんでいればいいとも聞こえなくもないのですが?」
ベッチ所長は真顔で問いかけます。
「そうとらえられても仕方ないことだと思います。…人間は多くの無能な人々の存在の中からアイデアが産まれ拡大していく定めだと思うのですが、暇をもて余してノイローゼになるよりはましなのではないのですか?」
ジョブスも真顔で答えます。
「そうですね、今、現在においては仕方ないという言葉が打倒ではありますね。………それでは、私と同じ、愛と平和の為に独自で社会活動をしている絶望光志郎君の考えを聞かせてもらおうと思います。…今までの話しを聞いて、君はどう思うかな?」
ベッチ所長は光志郎に問いかけます。
「僕のような若造が、皆さんのような方々に意見を申し上げるのもおこがましいのですが、愛と平和を目指している若者の代表として言わしていただきます。……皆さんは、細かな違いはあるにせよ、世界がより良くなることを望んでいるように感じました。………ここに居られる誰もが自分では使いきれないほどの資本を手に入れ、使い道に悩んでいるように感じます。……その資本は自分の意図を越えて勝手に増えていく一方で、Aiや機械に仕事を奪われて、確実に貧困層は増えていき食べ物も食べれず餓死していく人々がいるのも事実です。……一方では、有り余る富を持ち甘して悩み、もう一方では貧困の為に死ななければならない、これだけの科学文明が発達した世界においても人類はこの問題を乗り越えられないのでしょうか?………中国は、いまだに人権を無視して弾圧を繰り返していますが、上海、北京のように、人が管理するのをやめて、Aiが最適化をはかり、必要な所に利権的な感情をいれずに再分配することにより、世界一の経済都市となり、自然と無駄のない効率のよい環境を作り上げたことも事実です。……一体、この地球は誰の物なのでしょうか?……いつの間にか、勝手に所有権を生み出して必要以上のお金を増やして何になるのでしょうか?……僕にはわかりません。……果たして、それで幸福を感じられたのか?……お金とは、全てのものよりも優先すべきものなのか?……それほど確かな価値あるものなのか?……僕には信じられないのです。……そろそろ、お金意外の価値基準があっても良いのではないのですか?……幸いなことに、人類は、未来テクノロジーにより、今までのわずらわしい問題から開放されようとしています。……労働による賃金報酬とは違ったシステムによる自己の評価方法が有っても良いのではないのですか?……資本家とは、それほど怖れなければならない存在なのですか?……彼らも、回り回って元をただせば同じ消費者であり社会の一員ではないのでしょうか?……僕は、人類とは、本来、曖昧であり、もっと多様な生き方をして可能性を探すものだと思います。……このままでは、金儲けが上手い人しか生き残れなくなりそうです。……そんな未来に果たして希望はあるのでしょうか?……皆さんのお力があれば、新たな世界を産み出せるはずです。……資本家の手から、世界中の人々に生きる希望を取り戻せないでしょうか?」
光志郎は、真顔でゆっくり丁寧に話しました。
「どうかね、皆さん、……私達、年長者はいつの間にか、お金という形なき便利な幻想に取り付かれていたと思うのですが、…年は取りたくないものですね!……若者の希望を奪う側になってしまったようですよ!」
ベッチ所長が、にこやかに話します。
「そうですね。……私がグールクを立ち上げたのも、労働以外の価値をみいだし、自由な世界を作りたかったからです。……私達、グールクは、君の意見に賛同します。……ネットシステムを使ってより良いアプリを開発し、人々が繋がり助け合う世界を目指していきます。……まずは、世界の大都市を繋げて、より便利なお金に代わる経済圏を作りたいと思います。」
ジョブスは、微笑みながらゆっくり丁寧に話します。
「それは、素晴らしいことです。……マッグ君は、どうかな?」
ベッチ所長は、マッグに問いかけます。
「我がマッグは、オートメーション店舗だけでなく、二万人程の街をチェーン展開していき、従業員の代わりに住民を無料で受け入れていきたいと思います。……そうすれば、少しは移民問題の解決に協力できるでしょう。」
「ほう、国家の代わりに街ごとプロデュースをするということですか?……すごいことを思いつきましたね。………ドランプ君は、どうですか?」
ベッチ所長は、ドランプに問いかけます。
「ドランプ財団は、新たな開拓地、フロンティアを求めています。残念なことに、地球上は開拓されつくされ、これ以上の資本を投資しても見返りが期待出来ません。……ですから、月へ行こうと思います。……月の権利を買い占め、新たなフロンティアにします。……そこで、各国の代表の方々に協力をお願いします。……新しい資本主義の形を生み出すために、資本家の資本額に課税をかけていただきたい!……そうすれば、税収も増え、国も役割を果たせることでしょう。」
ドランプは、自信満々に話します。
「まぁ、貯蓄資本に課税すれば、資本家の力は弱まりますからね、……それだけ、企業は資本家を気にせずに設備投資ができるようになるということですか?…………貴方らしいですね、…まぁ、いいでしょう!……問題は、資本家の反発はすごいですよ、…どうですか、各国の皆さん?」
ベッチ所長は、アメリカの代表に問いかけます。
「アメリカは、世界の警察から退いて我が道を歩んできましたが、企業の協力なしでは国が維持出来なくなってきたのも事実です。世界中が、一律の税収をかけるという協力をしてくだされば出来なくはないでしょうが、[Hi5]に抵抗できるだけの新たな国際ルールを作らなければならないでしょうね?」
アメリカが答えます。
「アメリカは、こう言っていますが、中国は、どうお考えですか?」
「中国は、国家としては厳しいのが現状であります。どれだけ規制をかけても、我が国から逃げて行く資本家が増えており、税収は減るばかりです。新たな世界秩序を作ることには賛成ですが、ロシアが抜け駆けをしないというのが条件です。」
「何をおっしゃる、悪知恵を働かせて抜け駆けをするのはそちらの専売特許ではありませんか?……我がロシアも[Hi5]の圧力には苦しめられております。……新しい世界秩序に参加させていただきます。」
ベッチ所長は、改めて仕切り直します。
「それでは、他の国で反対の方はいますか?」
誰も意見を言いません。
「反対意見がないということで、新たな世界秩序を作るということできまりました。……こまかなルールは、これから順番に話し合いで決めていきましょう。………それでは、本日は、ありがとうございました。」
ベッチ所長は、閉会の挨拶をして締めくくります。
別の部屋にて…………
光志郎はベッチ所長と二人でコーヒーを飲んでいます。
「どうでしたか?………光志郎君!」
ベッチ所長がにこやかにたずねます。
「皆さん、意外と話しのわかる人ばかりで、思ったよりもすんなり行ったといったところですかね。……ですが、[Hi5]の当事者であるアメリカが、あれほど、イギリス資本家エリート団体を嫌っているのはなぜですか、むしろ、無くなっては困るのではないのですか?」
「アメリカやイギリスにしても、建国の際は、イギリス資本家エリート団体に世話になったのだが、ここまで、発言力をもたれ、国への影響されることがわずらわしいのだよ。……大統領といっても、操り人形でしかないのだからね!」
「そうなのですか。……だから、すんなりまとまったのですね」
「表向きではそうですが、[Hi5]を共通の敵とすることによって、まとまったようなものですかね。……実際には、これからが駆け引きの本番ですよ。」
「やはり一筋縄ではいかないのでしょうね?……当然のように、自分の利益を取りに来るのでしょう。」
「まぁ、それが上に立つものの資質ですからね。……私は、きっと、近いうちに、大都市は独自の繋がりを強め独立していくことになると思います。」
「それでは、世界のバランスは、また、乱れるということですか?」
「いや、そこまでの事にはならないと思います。西洋文化主義から多様なる文化へ、グローバルとは逆に世界の文化は多様性を増して新たな時代を迎えることになるでしょう。……その時には、国家の役割はサブ的なものとなり、経済市場主義による最適化された新たな秩序社会になっているかと思います。……その時には、世界の王族、貴族階級のでかたによっては、日本の文化が見直されていることでしょう。……………それにしても、光志郎君を誘って正解でした、なぜだか、君の言葉には誰もが素直に耳をかすのですから!」
「そうですか?……人は曖昧ですので、その時にならなければわからない気もしませんけれど、それにより多様性が維持され可能性が広がれば未来も明るいでしょうね!」
光志郎はニヤリと微笑みます。
「そうですね、人類には希望が必要ですからね!」
ベッチ所長もニヤリと微笑みます。
二人は、明るい未来を思い描きながら、それぞれの世界へ帰って行きました。
終わり
いやぁ、妄想はつきません!
現実の世の中も何が起こるかわかりません。
時代の変化は加速するばかりで、40すぎたら老害なのかもしれませんね?
Aiや機械にないもの、直感といいますか、心の底の方からせりあがって沸き立つ感情といいますか、面白いですね!
常識は変わるもの、変化を楽しめなくなったときに、人は老いるのかもしれませんね!
そんなことを思いながら書いていました。
それでは、また会う日まで!