今回のお話は、ホツマツタエの頭首バーカーと光志朗が、東洋の島国、日本の秘密を探る旅をすることになります。
その前に、今回の旅の仲間、ホツマツタエの主力メンバーを紹介します。
バーカー・・・頭首であり、世界最古の国家の古来より続く陰陽道を操る一族の遺伝子を受け継ぐ者。アメリカ国籍、日系四世。
さくや・・・頭首を護衛するsp、忍者の末えいであり伝統知識と武術を操るくのいち。
パオ・ユーチン・・・道教と風水を操り、世界中の神仏と対話できる。自然神や英雄神等の次元を超えた存在からの情報を伝える参謀。日本と台湾のハーフ。
あらためて、主人公の紹介でも、
絶望 光志朗・・・相手の意識とリンクするテレパシー能力[サンシャインラブ]を持つ、更に意識を集中させると現実に影響を与えるエスパー能力となるが自制している。バーカーとは若い頃にIQ200以上の者が入れるカインドオブブルーという極秘研究機関に所属していた同期生。あらゆる知識に精通しており、愛と平和と未来への希望の為に世界中の重要人物とのネットワークをもっている。なぜか、どんな人物でも彼に心を開いてしまう。
今回の話は、Youtubeの[CGS表博あき日本人を考える][田中英道日本から見たサピエンス全史]と[竹内睦泰の古事記の宇宙]と[月刊ムーの2019年3月号]等を参考に独自の想像を加えたものであり、現実の神仏や歴史とは関わりはございません。
2031年 1月 7日、光志朗はホツマツタエの頭首、バーカーに誘われて、なにかと謎の多い信州長野にある諏訪大社にきている。
諏訪湖を中心にそびえ立つ山々が、まるでよそ者の立ち入りを阻むようにそそりたっている。
そんな治外法権のクレーターのような場所にあるのが、古事記で有名な国譲り神話の、オオクニヌシ[大國主]の息子、タケミナカタ[建御名方]をまつる諏訪大社である。
ホツマツタエのバーカー、さくや、パオと、光志朗が、諏訪大社のはずれに気配を感じて向かっている。
光志朗は、ひたいに汗をたらしながらつぶやく。
「なんだか、凄いパワーが立ち込めているね。……どこにも表記がないのだけれど、いったい、誰がまつられているのだろうか?」
視線の先にはこけむした社が建っている、
本殿から少し離れた片すみに、ひとめをはばかるように建てられた小さな社に、パオが近づき次元を超えた何者かと会話を始める。
パオは、バーカーがホツマツタエの頭首になる前から参謀役として参加しており、主に次元を超えた神仏や霊的存在との対話ができる能力を使って、日本の未来を占い方向づけている。バーカーが頭首になってからは神仏からの掲示をバーカーに伝える相談役として信頼をえている。ただ、神仏といってもさまざまで、遥かな次元の自然神にとっては人間等はとるにたらない存在でしかなく、あまりにも身勝手な行いをすれば滅ぼしかねないのが本心のようである。
「う~ん…………ここにまつられているのは、ニギハヤヒという古神道の神様ですね。」
パオは、眉間にシワをよせながら話す。
バーカーがパオのとなりに並び話しだす。
「ニギハヤヒといえば、謎多き神様ですが、通説には、ヤマタノオロチを倒したスサノオを親にもち、タケミナカタの父親であるオオクニヌシの妻のスセリヒメを妹にもつ、あのニギハヤヒのことですよね?………つまりは、本殿にまつられているタケミナカタのおじさんというこですよね。…………だけど…………わざわざ、どうして、存在を隠してまでひそかに、叔父であるニギハヤヒがここにまつられているのだろうか?」
バーカーは思案にくれて、光志朗を見る。
光志朗は、しばらくニギハヤヒがまつられているという社を見つめていたが、バーカーに視線を移してニッコリ頬笑む。
「わかったよ!……………ここ諏訪は、大和国ではなくて出雲一族による国なんだよ。…………一万年ほど前に
メソポタミア文明の発祥の地である、チグリス川・ユーフラテス川付近にスサという国があったんだよ。………三千年ほどかけて、スサ一族は大陸づたいに争いを繰り返しながら平和を願って日本海を渡り島根県の出雲に流れ着いた。……その頃のこの地は、縄文文化が根付いており、百人ほどの村社会が点在しながらお互いに仲良く均衡を保つ縄文民族が住んでいたんだよ。……メソポタミアから日本にたどり着くまでのスサ一族は、高度な技術と文化をもっており、それを多くの民族に伝えていくつかの王国をつくりながら太陽の昇る東を目指して移動していたのだけれど、平和は一時のもので、必ず争いがおき、国は滅びていったんだよ。………七千年ほど前に縄文の地にたどり着いたスサ一族は、温厚な縄文民族を気に入り同化しようと溶け込んでいったんだよ。………それが出雲一族の始まりであり、その縄文民族が信仰していたのが、土着神であったニギハヤヒという自然神だったんだよ。……スサ一族は、今までのやり方を反省して国の運営は大國主という元からいた縄文民族に任せ、技術だけを伝えたことにより、この地は更に豊かな実りある里山という地になり広がっていったんだよ。この時に日本海側の北陸地方[今でいうところの福井、石川、富山]の縄文民族の悩みの種であった少し前に鉄器文明をもつ北方大陸からやってきた富一族から助けたのが、神話にあるヤマタノオロチ退治なのだけれど、ある意味、スサノオが富一族を平定して鉄器文明をてに入れたということでしょうね。……それから二千年ほどがたち………………………………………………………五千年ほど前に海づたいに遅れてたどり着いた日向一族がいた。…今でいうところの鹿児島に流れ着き九州に高度な技術により序列社会を絆いていっんだよ。……日向一族は女性が巫女としてまとめており、アマテラスを信仰していた。……それが大和国の始まりであり、海づたいに淡路島に流れ着き大阪の近畿地方に入り河内王国を開いた後に、三重県の伊勢にアマテラスをまつる伊勢神宮を建てて、出雲一族から国を平和的に譲り受けたんだよ。……そのさいに、出雲一族の思想を忘れないように大和の地、島根に出雲大社を建ててニギハヤヒ信仰を残すことを条件に現在の大阪と奈良をさかいに西側が大和国、東側が出雲国と国を分けたんだよ。……これが神話にある国譲りの始まりだね、」
話しおえた光志朗にパオが問いかける。
「私には、この社からニギハヤヒという存在のイメージしか受けとれなかったのですが、それすらも、不確かな感じで人物としては定まらないようにかんじました。…………あなたは、どこかで修業なさったのですか?あの数分の間でそれだけの情報を読み取るあなたは。いったい、何者なのですか?」
光志朗は、微笑みながら答えます。
「特別に修業したわけではなくて、いつのまにか自然と人の意識と繋がれるようになり、人で無い物の思念の塊のような意識も読み取ることができるようになったのですよ。………ちなみに、ニギハヤヒとは、古代の自然神であり、それを核として、何千年ものあいだをかけてこの土地の人々の願いの集まりが塊となった神様のようです。………人は、死んでも思いを現実場に残し、魂としてこの土地を守っているようですね。………ありがたいことですね!………ちなみに、ニギハヤヒと対になるセオリツヒメも縄文信仰の古い神であり、宇宙をふくめた根元的な神のような感じですかね。………ようは、縄文信仰とは、ニギハヤヒとセオリツヒメのイメージによりこの国が成り立ってきたということですね。」
光志朗にバーカーが話しかけます。
「本当にありがたいことですね!……それをより良くコントロールするのが古来より続くホツマツタエの役割りでもあり、陰陽道の力により国全体を結界としてつないでいるのです。……今、話していたこととだいたいちかいことを長老たちから口伝により聞いていたのだが、それが何千年も遥か昔のこととは?……スサノオやオオクニヌシはそんなに長生きではないはずなのだが?………それに、ニギハヤヒの存在は理解できたが何故に諏訪大社に隠してまでまつられているのだろうか?……解るかい?」
光志朗がもう一度社に視線を送り答えます。
「えーーと、スサノオやオオクニヌシというのは、今でいうところの代々受け継がれる組織の役職名であり個人ではないようです。、スサノオとは文字通りスサ国の王であり、オオクニヌシとは、点在する村をまとめた代表のことですね。縄文では、国という概念がなかったようで争いが起きる前に村長どおしが話し合いをして共存していたようです。……ちなみに、スサノオがはいり出雲国と名のるようになったのは、大和国が現れたからだそうです。……出雲国には、国の代表であるまとめ役の大國主と、自然と共存し里山を広げる役目の事代主と、もとは狩猟をしていたのだけれど、いざというときの防衛のための建御名方という役目があったそうです。……………それで、諏訪大社にニギハヤヒがまつられている理由は、三千年ほど前に、大和国と出雲国との人口バランス均衡がくずれて、大和国の経津主[フツヌシ]が出雲国の領土を侵略しだしたのです。始めに大國主に国ゆづりをせまると、事代主に聞いてくれと言われます。事代主はいいですよ、と言い海に釣りに行ってしまいます。出雲国は防衛役の建御名方が守っていたのですが、反対します。そこで、大和国の建御雷[タケミカヅチ]が、〔しらす〕という平和的な解決方法を提案したのですが、建御名方は納得せず相撲で力比べをすることになります。大和国の建御雷のほうが戦闘力が強く、出雲国がおれて話し合いとなり関東まで領土を明け渡す代わりに、大和国は、今までのように縄文信仰であるニギハヤヒを祀ることを許すことと、出雲の社を残すことを条件にパワースポットであった諏訪の地だけを治外法権の出雲の地として認めろことで国譲りが完了したそうです。………だけれど、大和国としては、信仰は許したのですが、表だってあからさまな出雲式の社は許さず、大きく派手な大和式の社に建て替えていったそうです。……それでも、今なおひそかに、縄文信仰が根底に残っているこの国は、DNAレベルで縄文思想を受け継いでいるのでしょうね。」
バーカーが話します。
「なるほど、だから、関東の茨城県に大和国の建御雷をまつる鹿島神宮があり、千葉県に経津主をまつる香取神宮があるわけだ!……………そして、縄文文明の中心であった諏訪の地にニギハヤヒ信仰を諏訪大社として残す。……更に、大和の地、島根の出雲大社を大和民族に管理させることにより出雲信仰を忘れさせないように意識させている。………それを見守る事代主の三保神社をとなりに建てた。これが、長老たちが言っていた縄文信仰を中心とした国譲りラインという結界なのか!………ひとつ気になることがありますが、古事記や日本書紀によると、関東まで大和国を広げ出雲国を平定して日本と国名を改める為に活躍したのは、英雄神ヤマトタケルとなっており、日本各地に数々の伝説が残っていますが、平和的といっても本来は、それなりの争いはあったということなのでしょうね。………スサノオにしてもヤマトタケルにしても、乱暴者に描かれていますが汚れ役、もしくは、内乱を治める為に活躍した人々の総称的存在ということなのでしょうね。いつの時代も歴史は残った側の都合に合わされますからね!」
パオが話します。
「それで、諏訪大社にニギハヤヒがひそかにまつられているのですね!…………実は、私には若い竜が仲間としているのですが、その竜によると、そもそもニギハヤヒは古代神であり白い龍神であったそうです。」
バーカーが話します。
「そうなのですか、私が頭首に成るために飛騨の位山での儀式でも龍神が舞い降りました。………ホツマツタエの口伝によると、二万六千年ほど前にその位山に神が降りてきて人々に知識を授けたのが人類のはじまりだそうです。………我々の神とは龍神なのかもしれませんね?」
光志朗が話します。
「私は以前、お釈迦様の思念と話したことがあるのですが、人類は神の怒りにより三回やり直しているそうです。…………いろいろ考えだすと整合性がとれないこともありますが、同一次元だけではなくて時の流れとは私達が考えているものではなく関係性の変化によることなのかもしれません。パワーが集まり活性化したときには加速するのかもしれませんね。………それが人の意識と関わりがあるように思います。………どうやら神々は、現実世界には直接干渉できないようで、だからこそ、人をかいして世界を動かそうとしているようです。」
パオが話します。
「そうですね!……私が竜を仲間にできたのも、とある自然神からの以来で北海道にある山の龍神の怒りを鎮めに行ったお礼なのですよ。……何でも、霊体である神仏には現実世界に影響を与えられない決まりがあるそうで、たかだか、一種類の人類だけのことよりも数多くの生命を育む地球規模の環境問題のほうが優先されるようです。………ようは、人口が多すぎるのですよ!」
三人そろってうなずきます。
「そうですよね!……………」
バーカーが話します。
「環境問題といえば、最近、異常気象や地震がやたらおきているのだか、地球のマントルのストレスがかなりたまっているようなのだよ!」
パオが話します。
「実は、本当は2018年に富士山の噴火により、日本列島が二つに引き裂かれ反転するはずだったのですが、私が富士山の龍神と話して止めてしまったのです。……その影響でマグマの逃げ場がなくなり地震が増えているのですが、そろそろ危ない状況ですよね。……まぁ、止めなかったら、もっと大変なことになっていたでしょうが?」
パオとバーカーは二人そろって光志朗を見ます。
しばらくの沈黙。・・・・・
光志朗が話し出します。
「うわさによると、島根県の沖合いに、始まりの地といわれる穏岐という島があるのだけれど、行ってみるかい?」
バーカーが話します。
「始まりの島ですか?…………伝説のオノコロ島かもしれませんね。…………何か解るかもしれません。…ぜひ、行きましょう。」
今まで黙って話を聞いていたさくやが話します。
「わたしは古来より続く忍者の末えいなのですが、忍者は山岳信仰の山伏から発生しており、その山伏の神が天狗なのですが、言い伝えによると出雲国の事代主と関わりが深いようなのです。………穏岐へ行く途中で島根にある事代主をまつる三保神社へ行ってみませんか?」
光志朗が話します。
「いいですね!………三保神社だけじゃなくて、ついでに出雲大社へもいきませんか?…・・どうしよっか、バーカー?」
バーカーがうなずきます。
パオが話します。
「じゃ、そういうことで、さっさっと行きましょう!」
四人は諏訪大社を後にして、三保神社へ向かいます。
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ということで、パーカーたちは島根県、出雲地方にある三保神社へやってきました。
伊勢神宮のように神宮とつく神社とは、大和国による天皇系の神をまつる神社である。一方、出雲大社のように大社とつく神社は出雲国の神をまつる神社である。三保神社のようにただ神社とつくのは、大和国以前の土地神をまつる神社である。
そんな謎多き出雲系神社の中でも、とりわけ謎の神である事代主をまつるのが三保神社である。
古事記によれば事代主は大國主の長男であり、大和国にあっさり国譲りをした人物である。
そんな事代主だが、鯛を抱え釣竿を持つ恵比寿様として、海の神、知恵の神として親しまれている。
いったい、何者なのであろうか?
ここ三保神社には、事代主の社と義母である美穂津姫の社が並んで建っています。
日本書紀によると、美穂津姫とは天皇系の五穀豊穣の神であり、高天ヶ原から稲穂をもって降りてきて大國主と結婚したそうです。
どうにも、大和と出雲がまぜこぜで上手くごまかされているように感じるのだが、それだけ重要な人物だったのではないのか?
そんなことを考えながらバーカーは事代主の社の前にたちつくしていた。
同じように立ち尽くしていた光志朗が、しばらくの沈黙のあと話しだした。
「う~~ん、…………どうやら、事代主とは、スサノオが来る以前に縄文の地に来た人たちのようです。………あの北陸地方にいた富一族に製鉄技術を教え、たたらばを開いたようですね。……実は富一族はどの民族よりも温厚で鉄器で武器を作らなかったそうです。つまり、スサノオにより鉄器による草薙の剣が産み出されたようなのです。………事代主の人々は旧約聖書のモーゼと同一の祖先をもち、かなりの神通力をもち自然を操ってっていたようです。…………さくやさんが言うように天狗のようであり、山伏による山岳信仰の祖ですね。」
さくやが話します。
「ですが、天狗とえびすとは似ても似つかないですが、どうしてでしょうか?」
光志朗が話します。
「あ~~そういうことで、…………なるほど!・・・・あのですね、スサノオの一族が出雲に来たことにより、先に来て縄文民族を導いていた事代主の人々は、出雲の国造りに協力して一歩さがって山に入り影の存在となりながら自然との関わり方をアドバイスしていたようです。………そのときに天狗の姿から温厚な釣り人の姿になっていき、事代主となります。……だけれど、スサノオが来る前から指導されていた山伏たちが山岳信仰を残し、神通力をえるために修行を続けていたのです。……それが、真言宗の空海や役行者[エンノギョウジャ]につながるのです。」
パオが話します。
『さすがは光志朗さんですね。………私がみたところ、まだまだ、事代主の謎は深いようで、明らかにもやもやして隠されているようですが、読み溶けますか?」
光志朗が話します。
『そうですね。……………事代主の人々は一万三千年前の、遥か以前の縄文の地から神通力を学んだそうです。その頃のこの地には、高度な精神文明が栄えており、自国の民を導く為に学びに来たそうです。…そして、旧約聖書につながるのです。………ちなみに、その学びの地には様々な民族が来ており、五色人といわれていたそうです。………なんと、スサノオやアマテラスの一族の祖先もいたそうですよ!』
パオが話します。
『それは、すごい!………伝説の飛騨王朝ですかね?』
光志朗が話します。
『そうですね。………位山に神が降りてきた、始まりの王朝ですね。…………どうやら、次元を超えた宇宙から来た神のようなのです。…………更に、事代主の人々が再び縄文の地に来たときには、東北地方を中心に日高見国という飛騨王朝の信仰を受け継ぐ縄文精神文明が残っていたそうです。』
バーカーが話します。
『ホツマツタエの口伝によると、日高見国とは、古事記に出てくるイザナミがいった黄泉[ヨミ]ではないのかと言われていますが?」
光志朗が話します。
『う~ん、どうですかね~?………はっきりとは解りません。…ただ、黄泉だとすると、黄泉から帰ってきたスサノオや大國主は神通力がパワーアップしていますので、相当なパワースポットではあったと思います。」
バーカーが話します。
『そうですか、………~~やはり、解りませんか?」
光志朗が話します。
『あ、ちょと、待ってください!……事代主が、穏岐へ行ってくれと言っていますよ!」
バーカーが話します。
『やっぱり、穏岐に謎が隠されているのですね?』
パオが話します。
『どうします。………出雲大社へ行くのはやめて、穏岐へ行きますか?」
バーカーが話します。
『いや、出雲大社は出雲最大の社です!………まだまだ、謎があるはず、行っておかなければならないでしょう!』
そういうことで、同じ島根県にある出雲大社へ向かいます。
━━━━━》
バーカーたちは、出雲大社に来ました。
さすがは出雲系最大のおおやしろであり参拝客が多い、
人をかき分けて本殿へたどり着いた。
バーカーが話します。
「口伝によると、この出雲大社が建てられた理由は、大和国が出雲国から国譲りのときに、大國主が出雲信仰を忘れさせないように、大和国に未来永劫おおやしろを維持させることを条件としたからだということです。………平安時代までは、地上30メートルの高さの建て方であり、出雲の技術集団が大和国から相当な報酬をえて定期的に立て替えていたそうです。…………ようは、大和国の経済力を下げることと、出雲の技術集団をのこすことにより、大和国の中でも出雲の人々の信仰と文化をいつまでも維持することが目的だったのでしょうね。]
光志朗は出雲大社の正面に供え付けられた大きく太いしめ縄を見ながら話します。
「あのしめ縄はとても大切な役割をはたしています。……大和系のしめ縄とは左右が反対にしめられています。……そもそも、しめ縄とは結界の役割をもち、あの世とこの世の境目であり、それが逆ということは?……まるで、出てくることを拒んでいるようです。よほど、出雲系の怨念を恐れていたようです。………平和的な国譲りといっても、少なからずわだかまりがあったようで根絶やしにしないことで、大國主の怒りを鎮め、反乱が起きないように祈ってきたようです。……日本において、時代の流れにより政権がかわるということは、過去の人々の思念も引き継ぎ、喜びと恐れを尊ぶということでしょうね。……だからこそ、この国は、いつまでも繋がっているのです!」
パオが話します。
「なるほど、………この国は、過去の人々の思念により型創られているということなのでしょうね。……だからこそ、さまざまな信仰を取り込みながら、いろいろな人々が共存する神道をベースにまとまる最後の地になったのですかね?」
バーカーが話します。
「始まりの地であり、最後の地でもある、どこまでも続く螺旋を描がいて、全てを包み込む場所なのでしょう。!」
光志朗が話します。
「さぁ、出雲大社はこれくらいで、穏岐へいきましょう!」
バーカーたちは、同じ島根県の沖合いにうかぶ諸島群である穏岐へ向かいます。
━━━》
穏岐は、島前、島後の二つの島からなる諸島群である。
島前には鎌倉時代に北条氏による執権政治を拒もうとして、承久の乱にやぶれここへ島流しとなった後鳥羽上皇が主祭神としてまつられている穏岐神社があり、島後には伊勢命が主祭神である伊勢命神社と水若酢命が主祭神である水若酢神社と玉若酢命が主祭神である玉若酢神社がある。
バーカーたちは、島後にある伊勢命神社へ来ています。
バーカーが話します。
「この神社は、変わっていますね。……所々に龍の彫り物があり出雲系でありますが、大和系でもあるようです。……少し離れた所に小さな祠が三つ並んでいますね。……神道では、実はひっそりとたたずむ小さな祠のほうが重要だと云われます。……つまり、神と子と精霊と言われる三はしらをまつっていますね。……全体としては、アマテラス信仰の大和系ではありますが、解りますか?」
聞かれた光志朗が、神社に宿る何者かの思念と交信しながら話します。
「え~と、かなり古いタイプの神社のようですね。………たしかに、出雲と大和が混ざっていますね。……ウサギとカラスがいますね。……月と太陽ですね。………男と女ですね。………バーカー、解りませんか?」
光志朗に聞かれて、バーカーが話します。
「あ、そうか!……相反する二つが混じり合う、陰と陽う、……まさに、陰陽道ですね。……出雲と大和が混じり合って、新しい信仰が始まる場所ですね。………それこそが、本来の日本が目指す信仰の神社であります。」
光志朗が話します。
「その通りです!………この伊勢命神社はアマテラスをまつる伊勢神宮の元になっているのですよ。……正確にいうと、元伊勢は籠神社〔ココジンジャ〕ですから、元籠ですがね。……日本の信仰の手本のようなところですね。………ここ穏岐は、遥か以前から独立国だったようで島の名前さえなかったようです。……日本の聖地といってもいいくらいですね。……大切であればあるほど、永きの間、誰にも知られないようにひっそりと受け継がれていることが日本の文化のようですね。……どうやら、今でも南朝と北朝、共通の聖域であり、穏岐諸島全体が特別な自然環境であるようですよ。」
パオが話します。
「やはり、すごい場所なのですね!………私もただならぬ気配を感じていまして、実際、こちらが吸い込まれそうで交信するのに手間取っていたのですが、さすがは光志朗さんですね。…………次は玉若酢命神社へ行きましょう。」
ということで、バーカーたちは、玉若酢命神社へ来ました。
バーカーが話します。
「何なのだろう?。……しめ縄にしても、社の建て方にしても、出雲でも大和でもなくて、それでいて、どちらとも似ているように見えますが?」
光志朗が、しばらくの沈黙の後、話します。
「ここには、今は、御神体がいないようですよ。………本来なら、有るべきものが無くなっています。……どうやら、事代主が管理しているようで、それが有るところが国家運営の権限を持つ決まりのようです。」
バーカーが話します。
「やはり、キーマンは事代主ですか?………影から、この国を操る一族、……遥か古代より、世界中の人々を導き、西のメソポタミア文明の地では旧約聖書信仰を広め、東の日本では古神道を広めながら人類の可能性を探る一族。………きびしい天狗と優しいエビスの顔を持つ一族。…………もしや!・・・アークではないのか?…、事代主が管理している重要な物とは、ソロモンの秘宝ともいうアークではないのか?」
光志朗が、話します。
「バーカー、………正解です。………出雲と大和の国譲りの時にも、事代主は釣りに行くふりをしながらアークを持ち去り、ここ穏岐の玉若酢神社に隠したのです。……そのため、大和は出雲を恐れ、出雲大社を創ることを認めることになったのです。」
バーカーが、話します
「だが、今は、ここ玉若酢神社には、アークが無いのだろう?…」
光志朗が、話します、
「はい、いったん、出雲大社にアークは移されたのですが、後鳥羽上皇の手によりもう一度、この玉若酢神社に戻されます。……そのために、出雲大社の大社の建て方が変わったのです。……それから、また別の場所に移されたのですが……………バーカーが一番に知りたいのはそれなのですよね!…………なぜなら、ホツマツタエとは、事代主の一族だからです。……今回の旅の目的……そうですよね!」
バーカーが、話します。
「その通りだよ、………アークが隠されて、鎌倉時代から現在まで世界中の信仰はあやふやになり、カオスとかしている。………陰陽道では、銀河の周期が二万六千年という二万六千年周期説がある、この現実世界に大変換がおこるのが、19年後の2050年なのだよ。その時にアークの力が必要になる。アークを操れるのは事代主の一族だけなのです。……光志朗、今、アークはどこに有るのですか?」
光志朗が話します。
「アークとは、三種の神器が集まり変化した物のことなのです。……しかし、ただ、神器を集めればいいわけではいけません。……そこにエネルギーがため込まれていなければ発動できないのです。……たしかに、現在、ここ日本に剣、まが玉、鏡の三種の神器はありますが、それぞれの神社に納められているものはレプリカでしかありません。……まぁ、レプリカでもそれなりの力は有りますがね。………アークとは、人々の思いである信仰こそがエネルギー源であり、それが、二万六千年かけて大切に育てられ受け継がれてきている全人類の宝なのです。……それを、発動させられる場所も限定されています。……たまたまなのかもしれません。…バーカーがその時のホツマツタエの頭首になったことも、私たちがここに集まっていることも。……だけれど、何者かの大いなる意思を感じているのも確かです。…技術と信仰と文化がそろってこそ、次への周期に向けて、はじめて発動できるようです。……それがアークというものなのです。」
バーカーが話します。
「やはり、そうなのですか?……この旅に君を誘ったのもそれを確かめるためだったのかもしれないな、今になって考えれば君の能力ならもしかしたら、という下心があったと思う。………実は、おおよそのことはホツマツタエの口伝により聞いていたのだが、真実かどうかまだ私は信じられなかった?……君が言うのなら間違いないのだろう………それでアークはどこに有るのですか?」
光志朗が話します。
「すぐ近くにありますよ!……まずは、島前にある穏岐神社へ行きましょう。」
バーカーは、光志朗の言葉に黙ってうなずきます。
バーカーたち四人は、穏岐神社へ向かいます。
―》
バーカーたちは、穏岐神社にやって来ました。
バーカーが話します。
「ここ穏岐神社には後鳥羽上皇が主祭神としてまつられています。……実は、後鳥羽上皇は事代主の一族でもありましたので、承久の乱にやぶれた後に武士である北条氏による幕府体制に日本の全てを任せることに不安を感じて、出雲大社からアークを持って穏岐へ来たのです。…しかし、そのアークが納められいるはずの玉若酢神社にはありませんでした、…後鳥羽上皇の思念は何といっていますか?…いったい、どこに有るのですか?」
光志朗が、目を閉じたままにこやかに話します。
「まぁまぁ、そんなにせかさないで………あせりは禁物ですよ。………その先には争いしかありません。……世の中の不平等に不満をもつから不安が産み出されあせるのですよ。……まずは、今ある日常を大切にすること……たとえ次の瞬間によからぬ事がおきたとしても、あなたの悩みはあなたが産み出しているのです………人間とは、現在の現実を越えて、唯一、生きることができる生物です。……時間にとらわれ、からめられているうちは真実は訪れません。……自然と共にあれ!……解き放たれた世界へ………それがアークだと言っています。……」
バーカーが話します。
「それは、答えをもとめず、あるがままを受け入れろということですか?」
光志朗が話します。
「技術は技術でしかなく、本質は変わりません。……ゆとりは心から産み出されるものなのです。……物質に執着してはいけません、それは、まやかしの自由でしかないのです。……現実に捕らわれてはいけません、そのような物に本質は変えられないのです。……争いは無意味です。……そのような技術とはたんなるアイテムでしかなく、本来のシステムを変えることはできないのです。……それがアークだと言っています。」
バーカーが話します。
「技術による進歩に惑わされずに、今ある幸せを大切にしろと言うことですか?」
光志朗が話します。
「全ての根元であり、唯一のエネルギーである、現実の肉体に宿る意思が形作り世界を産み出して行く、未来も過去も、今、この瞬間が繋がる奇跡の連続にすぎないのです。………あなたは唯一であり、あなたは全体でもあるのです。……あなたは現実であり、あなたは夢であるのです。……それがアークだと言っています。」
バーカーが話します。
「この世界を形作り導いているのは私たち人類の夢と言うことでか?」
光志朗が、目を開け、話します。
「なんなだか、禅問答のようなつかみどころのない会話だったね。……後鳥羽上皇は何か言葉にならないことを伝えたかったのだと思うよ。」
バーカーが話します。
「それで、肝心のアークはどこに有るのですか?」
光志朗が話します。
「あぁ、それね。………たいしたことじやないよ、アークは、島前なんだって。…………今は、この島全体がアークだそうだよ!」
バーカーが話します。
「それは、どういうことなのかい?」
光志朗が話します。
「あぁ、言葉そのままだよ。……この島はマントルが隆起してできた島で、地球の内部と直結している世界中で唯一の場所なんだよ。……ようは、地球の生命エネルギーと直にふれあえる場所ということでね、地球という現実を維持するために互いのエネルギーが必要なのだよ。……アークとは、人々の意思の集合体エネルギーであり、それを入れる器のことなんだよ。………その意思エネルギーが運ばれてこの島に注ぎ込まれているということだよ!」
バーカーが話します。
「ということは、代々の事代主の一族は人々の信仰による意思エネルギーを集める為に、アークの器を持って世界中を移動していたというのかい?」
光志朗が話します。
「まぁ、そうとも言えるね!……それが、大いなる意思の求めていることのようだからね。」
バーカーが話します。
「君には解るのかい!……その大いなる意思が何者なのか?」
光志朗が話します。
「どうやら、我々とは次元の異なる宇宙からきた我々と同じように意識を持つ者のようだよ。」
バーカーが話します。
「何のためになんだ?……」
光志朗が、話します。
「う~ん、はっきりとはわからないけど、おそらく、地球は宇宙にとってのパワースポットのようなものなんじゃないなかな?………銀河と別世界のエネルギーの通路なのかもしれない?………ブラックホールとかホワイトホールとかね、量子の世界では当たり前のことだしね。………別次元である精神世界とかもあるのだから、全てはつながり影響しあっているはずだと思うよ。……それが、自然のせつりということじゃないのかな?」
バーカーが話します。
「つまりは、どちらの世界もお互いを必要としているということなのか?………二万六千年かけて、循環するエネルギー……………まさに、陰陽道でいうところの陰と陽で成り立つ世界ということなのですね!………それにしても、スケールがでかい、………確かに、それも自然の摂理ですね。」
光志朗が話します。
「さぁ、私たちはやるべきことをやりましょう!」
バーカーが話します。
「そうですね、運命にしたがい、己の信じることを偽り無く、それぞれの夢に向かって、………そして、争わず!そんな世界が訪れることを願っていきましょう!」
光志朗が話します。
「そうですね、……又、ここに来ることになるはずですね。………2050年に向けて。……」
バーカーが話します。
「誰にも気付かれず、ひっそりとアークは発動されるのでしょうね。……私たちの手によって。……ところで、器であるアークは何処へいったのです?」
光志朗が話します。
「それは、いつものことですよ。………謎は謎のままに。」
バーカーが話します。
「そうですね、……有るべきところに有るのでしょうね。……争わずですよね。」
バーカーたちは、互いに顔を会わせ微笑みました。
まとまりのない文章にお付き合いしていただきましてありがとうございます。
まだまだこのような難しい題材をテーマにしてはいけないのか?……と思いながら、なんとか書き終わったしだいであります。
改めて、文章力のなさに、我ながらあきれておりますが、ここまで読んでくださり誠にありがとうございます。
てなことで、ここからは、いつものように気楽にいきたいと思います。
三種の神器とは、日本のアイデンティティーとは?……そんなことを思い巡らすところからはじまったのですが、技術と信仰と文化が、三種の神器の本質ではないのか、というのが、私なりのひとつの答えなのかな?てなことです。
現在の世界は、科学が信仰され、物質に価値をおき、それをお金が牛耳っているのが現実なのかと思います。
かといって、便利な科学技術を不定して現在の世界が維持できるはずもないのが現実でもあります。
環境問題すら金儲けに利用される時代であります。
同種以外に天敵がいなくなり、爆発的に増え続けた種族の末路とは?
時代の変化は加速するばかりで、千年前にくらべれば、一年で百年分の変化が訪れているかもしれません。
そのわりには、人の感情は、さほど変わってないように思います。
矛盾にいらだち、あるべき生存本能のための肉体と感情にふりまわされながら、私たち人類は何を見付けるのか?
結局は、みせかけだけで何も変わらないのかもしれません。
同じように人間関係に喜怒哀楽を感じ、きびしい自然のなかで、つかの間の幸せを感じ、自然に感謝するのかもしれません。
ただ確実にいえることは、世界は広がり続けるということです。
たとえ、そこに人類がいなくても。
いろいろな疑問を感じながら、それでも仕方なくなびいて生きているのですが、あまり考えすぎても生きずらくなるばかりであり、せめて、心のゆとりをもちたいものですね。
バカはバカなりに幸せを感じられる。
そんな、あたりまえの世界が良いかと思います。
最近の世界情勢を見ていると、せめて、思想の自由くらいは維持したいなぁと思う今日この頃であります。
そんなことを、だらだらと思いながら、よろしければ、
では、また、会いましょう!