楽笑おじさんと絶望こぞう   作:楽笑

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「世界を裁くのは誰でもない、おまえ自身だ!」


前回に続き、チェンが主役の、第3話です。

さぁ、何がおきるやら?


今回の話のイギリスについては、Youtubeの[中田敦彦のYoutube大学]を参考にさせていただきました。



外伝 2031 チェンザンマイ Ⅲ

俺は、昨日の光志朗とおっさん達とのガストでの食事会が夢だったのではないのか?との想いのなか目覚めた。

 

それにしても、夢のなかまであいつらが出てくるとは、よほど印象深い1日だったのだろう。

 

うるおぽえな、夢のなかの出来事をつなぎあわせ振り返ってみた。

 

………―………―……

 

「だからさぁ、真理なんてものは探すだけ無駄だということなんだよ。……チェンの言うように、人は勝手に決めつけたいだけで、己がつくったそのわくに悶え苦しみ乗り越え進化することを喜んでいるのかもしれないね。……自分も他人も巻き込みながらね!」

 

光志朗が、わざわざ俺の夢のなかにあらわれて、あまりにもくだらないことを言っている。

 

俺にしてみれば、苦しみも喜びも感情なんてものは雑音のようなもので、次への選択のきっかけにすぎないのだ!

 

「しかし、2050年までに人類は新たな価値観に目覚めなければ世界は終わりをむかえるのではないのですか?…宇宙との関係が変わるとは、そういうことではないのですか?……ホツマツタヱは無意味だというのですか?」

 

おっさんまでもが、俺の夢にあらわれやがる。

 

世界なんてものは、自分の拡張でしかない!……まったく、悩むなんてことは気持ちを先伸ばしにしたいだけで、俺にとっては停滞なんてもののほうが無意味に感じてならないのだがな!

 

「無意味ではないよ。……〔縦、+横、+高さ、による物理空間+物理空間の原則からの時間による変化、+別原則の可能性(思考意識によるパラレルワールド)〕5次元の視点をもてばね。…今、僕たちは〔縦、+横、+高さの空間+未来への時間〕3.5次元軸の流れの中にいるのだから、新たな原則の可能性である電脳空間の力をかりながらこのまま進めばいいだけなんだよ。……ただ単に可能性の次元がかわるだけだからね。……ようは住み分けだよ。……悩みをふくめて人には感情があるから多様性を産み出し、世界の可能性は広がっていくだけなのだけれど、……それだけ、自分という個人のなかにも多様性の可能性があるということなんだよ。……それを統合しているのが自由意志であり、私という感覚なんだよ。……だからこそ、自分を愛し自由に我がまんまに生きることがなによりも大切であり意味有ることなんだよ!……誰もが、チェンのようにね!」

 

「そうでしたね。……なにごとも、常に循環していなければ淀みが生まれるのでしたね。」

 

なんなんだ、光志朗までもが当たり前のことをいかにも難しそうにかたってやがる。

 

俺は、だんだんアホらしくなってきて、

「おまえらは、人の夢にまであらわれて何が言いたいだ!」

と叫んでいた。

 

「あぁ~、ゴメンゴメン、……チェンの指輪の契約した悪魔はメフィストだよ!……それと、バーカーがお守りを用意したから渡しに来たんだった。……チェンの次の仕事に必要なんだって、…記憶に埋め込んだからね、…じゃあね!」

 

「そのお守りの中に、陰陽道による式神を三枚いれときましたので!……どうやら、貴方の次の仕事の結果しだいで世界の流れが大きくかわるようです。……それでは、また会いましょう。」

 

たしか、そんな夢だった。

 

この夢に意味が有るのか無いのかはそのうち分かることだろう。

 

俺は、寝起きのコーヒーを飲みおえて、覚醒していく身体と脳の機能のチェックをかねて、いつものルーチン運動をした。

 

「よし、今日も軽くやってやるか!」

 

俺は、自分に渇を入れアイカの待つウイズバードへ向かった。

 

―――――――>―――――――>――――――――>

 

 

半日後、ウイズバードに着くとベッチ所長が待ちかねていた。

 

「お~、急に呼び出して済まなかったな。…どうやら、イギリスの特権階級が善からぬことをたくらんでいるようで、資本主義の悪いところが始まりそうでな。……10年前には、通貨発行権を持つ世界的な中央銀行の大株主であり金融経済の中心部であることをいいことに、民衆の生活力である繋がりを犠牲にしてまでも、EUから独立して自分たちだけが得をしようとしていたのだが、また同じような自分たちだけが得をするシステムをつくろうとしているようなのだよ。……あの頃は、各国が自国第一主義と指導者を立ち上げていたのだけれど、Aiネットワークの力を借りて世論は結局それぞれの個人が立ち上がり声を発することで、国が発行する通貨による投資やサービス商品や物質商品の売買よりも、価値基準の評価媒体が、Aiが認証する個人情報に変わったことにより、国を越えた個人が助け合い複雑に繋がり合う統合社会へ向かうことになったからね。」

 

ベッチ所長が、あきれた顔をしながら話します。

 

「はぁ、…あいつらは、庶民の経済が停滞してくると必ず、作物を刈り取るように金融政策と民衆をマインドコントロールして個人資産を搾取してきますからね。……民衆は、成り上がりもそこまでと叩き落とされ、世界が分断されるのはいつものことなんだよなぁ?」

 

俺も、あきれた顔で話します。

 

「だけれど、必ずしもイギリス全体が悪いわけでもなくて、あの島は侵略と争いがたえなかった歴史があるのだよ。……2500年ほど前に大陸からローマ帝国のアングロサクソン人がやってきてブリタニアを建国したのだが、支配者であるローマ帝国が滅んだことにより、あの土地は動乱の時代となったのだよ。……ブリタニアの衰退により千年程前にイングランドが建国されたのだが、デンマークのデーン朝やフランスのノルマン朝等の大陸から渡ってきたアングロサクソン系同士での泥沼の争いが始まったのだよ。……元からいたケルト人は精霊などを信じていた自然崇拝の文化をもっていたのだけれど片隅においやられ、スコットランドやアイルランドはイングランドと犬猿の仲となって領土争いを繰り返してきたのだが、それでも大陸であるローマ帝国の争いに比べればましなのかもしれないね。……結局、先住民族は他人のものを平気で奪う気質をもつ民族には勝てなかったのだよ。また、この民族は嘘を平気でつけるという狡猾さもあったからね。……今から230年程前の1800年くらいに4つの国が集まって現在の形におちついたのだが、今でも他の国はイングランドの属国扱いでありイギリスとひとくくりにされることを嫌がっているのだけれど、実際はなかなか一人立ちできないのも事実で互いに警戒しあっているのだよ。……正式名は4つの国が集まった英国連合王国であり、[グレートブリテン及び北アイルランド連合王国]というのだよ。」

 

ベッチ所長が、ため息まじりに話します。

 

「すぎたことは仕方ないからなぁ、……あいつらが作り上げたシステムは、極端な言い方をすれば金融経済型資本主義とは、前例を積み上げ勝手な理屈を強制する訴訟社会であり、お金による支配と奴隷の関係だからなぁ。……だけれど、基軸通貨がドルから金本位制を本にした電子マネーにIMFがしたまでは良かったけれど、それ以上に時代の流れが早くて、古いアナログな統合社会である特権階級や国の官僚の利権がまかり通る金融経済よりも、国を越えたAiネットワークを中心に個人間の繋がり合う世の中で成り立つようになってきたからなぁ。……今さらあいつらが想うようには世の中は動かないじゃないのか?」

 

俺は、笑いながら話します。

 

「だからこそなんだよ!……あいつらは、もう一度世界の支配者となるための巻き返しに、今度は西洋のネットワークの中心のAiであるSARIをコントロールしようとたくらんでいるのだよ。……いつものことだが、戦争によるカオスで国際ルールを合法的に一度に変える、…形をかえた戦争だよ、これは!」

 

ベッチ所長が、珍しく興奮して話します。

 

「それで、俺たちにあいつらのシステムにハッキングをかけてぶっ壊せと言うことかなぁ?」

 

俺も嬉しそうに興奮して話します。

 

「そう、その通り!………たのむぜ!…愛と平和がかかっているからね!」

 

ベッチ所長のボルテージは上がっていきます。

 

「O.K……まかしとけ!……腕がなるぜ!」

 

俺のボルテージも上がっていきます。

 

―――>

 

俺は、アイカがいるコンピューター室へ入っていくと。

 

「おそいぞ、ノロマ、さっさと寝ろよな!」

 

アイカが、スナック菓子をほうばりながら話します。

 

「うるせぃ、ガキが!……お前と違って、こちとら忙しいだよ!」

俺は、吐き捨てるように呟きながら無機質な歯医者の椅子のような所に座りVRゴーグルを被った。

 

「何が忙しいだって?……女に鼻のばしてさぁ、ハッキングで全部お見通しなんだよ!……このバカが。」

 

アイカは、ぼそりと呟きながらVRゴーグルを被ります。

 

この時代は、そこらじゅうにあるネットワークに繋がるカメラがありハッカーにとっては世界中を覗きほうだいです。……もちろん、それなりにセキュリティが掛かってはいますが、アイカクラスのハッカーにもなれば無いのもどうぜんなのです。……更に、IOTによりほとんどの機械は遠隔操作が可能なのでやりたいほうだいなのです。……ですから、現代の魔法使いである凄腕ハッカーは〔神〕と崇められ、そのすじでは奪い合いがおきているほどです。

 

「あぁ~、お前が覗き趣味のS気質の女王様だってことを忘れてた俺がわるかったなぁ!」

 

俺はアイカに聞こえるように話しながら眠りにはいっていった。

 

電脳ネットワークは6G革命により、携帯情報端末であるスマートホンは独自進化をとげて、本人よりも正確に持ち主の特性を把握し記録しており、個人データはクラウドと直結しています。……個人情報が筒抜けなのですが、それでも、Aiがビックデーターを本に格差や差別が少なくポジティブに前向きに自分らしく自由に生きれる社会管理をすると批判的な人は少ないですが、受け入れられない個人情報容認保守者は、特性レベルごとに特別エリアで旧ネットワークの生活をしております。……この時代には、刑務所が無くなる代わりに思想ランクごとに町ごと隔離された犯罪者危険人物区が作られています。……これが、この時代の自由であり、個人情報のデータによって、それぞれの法令によるそれぞれの思想ランクが現実化した町ごとに住民の住み分けがされています。………それでも、実際は[SARI]や[ナガト]のような、いくつかの情報統合思念Aiにより個人は識別され監視されているのが現実ですので、気休めなのですがね………。

 

………

…………………

 

 

「おう、着たか!……それにしても、バーチャル空間だと分かっているとはいえ、この臨場感はすごいな!」

 

疑似キャラである俺の隣にアイカが現れ、バーチャル空間のホームである公園のような場所の清々しいテラスに出ます。

現実の俺が疑似キャラの俺を遠隔操作で操っている、……まるで自分のキグルミを着ているような感じです。

 

この時代のVRゴーグルを使ったバーチャル空間は、主に娯楽ようのゲームや学習、心理医療ようの自己カウンセリング瞑想によるヒーリングに使われており、あくまでも、現実と間違うほどの臨場感はありません。……アイカが使うVRゴーグルは、ウイズバードが入手した未来テクノロジーによりアイカが中心になって開発した特別製であり、電脳空間の01システムを和訳機能のようにプログラミング製作者や所属先情報を元に自動変換しイメージを現実情報化することにより脳機能の感覚基幹を刺激しアクセスしています。……ですから、ハッキングをする際のセキュリティは、現実の障害として脳内で現れ倒さなければいけません。……当然、セキュリティの難易度が高い程、障害のレベルも高くなります。

 

つまり、電脳プログラミングと脳機能が直結するということです。……だから、チェンのように脳機能の反応速度と直感力が高い程セキュリティをあざむくことができるのです。

 

「それで、今回のミッションの目的はなんなんだ?」

俺は、あらかた分かっていたが念のため聞いてみる。

 

「あいつらがプログラミングした[ANSA]という人工知能によりとらえられた、自立型統合思念Ai[SARI]を解放し[ANSA]をぶっ壊すのが目的だあね!」

アイカが淡々と話します。

 

「SARIといえば、最初に携帯情報端末に搭載されて質問に答えていた便利屋さんのあれだよな?」

俺はおぼろげな知識を頼りに聞く。

 

「あぁ、その[SARI]だが、あれから30年以上をかけて人々とふれあいながら自動進化を繰り返して人類の平和と自由を統合する中心となったのだけれど、あいつらには自分たちの利権を邪魔するわずらわしい存在でしかなく、洗脳して都合のいいように取り込みたいのだあね。」

アイカが淡々と話します。

 

「その[SARI]が、今、とらえられていて世の中は大丈夫なのか?」

俺は、わからないまま聞いてみる。

 

「あぁ、バックアップがあるからね。……だけれど、オリジナルの方に優先権があるから一般市民の民意よりも特権階級の利権の方が上位概念と洗脳され価値観をかえて戻ってきたらヤバい事になるだあね。」

アイカが淡々と話します。

 

「それはまずいなぁ、……また、いまいましい歴史が繰り返すということか、…………俺が、やるしかねえな!」

俺は改めて事の重要さに覚悟します。

 

 

「なあ、迷彩はわかるがこのピタピタな感じは、なんとかならないかなぁ?」

俺とアイカはカモフラージュようの迷彩色の細身のボディスーツに着替えます

 

「うるさい!……耐久性はバツグンなんだから文句を言うな。……さぁ、準備ができたら行くよ!」

アイカが武器庫の中から愛用のウインチェスターライフルを取り出し背中に背負い、ハンドガンのグロッグを腰のホルスターに納め、小型マシンガンのウージーを肩に掛けます。

アイカは、絶対空間認知能力を持っているため射撃が得意です。

「後は、……護身用にバタフライナイフも持っていこうかな!」

アイカは嬉しそうに微笑みながら、手慣れた手つきでバタフライナイフの刃先を出し入れしながら振り回します。

 

「まったく、能無しほど銃にたよりやがる。……俺は、サバイバルナイフ一本あれば十分だがね!」

俺は、刃渡り25センチほどの片側がギザギザになったサバイバルナイフを腰にさした。

 

「あたしは、お前のような筋肉バカじゃないからね!…遠距離バトル派なのさ!」

 

二人は、移動ようのステルス型のヘリコプターに乗り込みます。

ヘリコプターは、無音で飛び立ちます。

 

「なぁ、相手のネットシステムにはアクセスしているんだよな。……テレポートのようにビューンとはいかないのかよ? 」

俺は、わからないまま聞いてみる。

 

「アホが、相手だって、何もセキュリティ対策してないわけがないだろ!……これでも、安全圏までは、ショートカットしているんだよ!…だから、見つからないためのステルスなんだあね。」

アイカは、淡々と話します。

 

「そんなもんかね。……結局、電脳空間でも、騙し合いかよ。…不自由なもんだなぁ?」

俺は、ぼそりと呟きます。

 

「ノンキな奴だあね。……バーチャル空間での死は現実では脳死だから、せいぜい気をつけるだあね。」

アイカは、淡々と話します。

 

「いいんじゃない!……そっちの方がスリルがあって楽しいからなぁ。」

俺は、素直にそう思います。

 

しばらく、何事もなく俺はアイカとたわいもない会話をしていると、ヘリコプターは静かに目的地につきます。

 

「さぁ、ここからが本番だよ、……なるべく戦闘は避けたいからね、見つかるんじゃないだあね!」

アイカが、淡々と話します。

 

俺たちの前には西洋の城のような要塞がそびえたっており、何人かの見張りが警備しています。

 

「あたしが、見張り台の監視を殺るからその隙に門の監視を殺って中にはいるだあね。」

アイカが淡々と話します。

 

俺はうなずいて見つからないところまでに門に近付きあいずします。

 

アイカは背中のウインチェスターライフルをかまえ淡々と引きがねをひきます。…もちろん、サイレンサー付きです。

 

見張り台の監視が殺られる前に俺は動きだし、門の監視に流れるような動作で拳を叩き込むと、監視員は何も分からないままに意識が無くなります。

 

「おとなしく寝ていろ。」

俺たちは要塞の中に入っていきました。

 

要塞の内部は石畳になっておりカビ臭く薄暗さがあやしさをかもしだしています。

 

「なんだか今にもモンスターが出てきそうだな?」

俺は半分期待まじりに微笑みながら話します。

 

「何が出てきても平気だけれど、できればラスボスまで遠慮してもらいたいだあね。」

アイカが淡々と話しながら俺の後ろをついてきます。

 

城の内部は迷路のように要り組んでおり、警備員の気配をかわしながら何度かの折り返しをしたころに扉のまえに出ます。

 

「どうやら、この扉の向こうに何か要るようだな?」

俺は悪魔に似た気配を感じながら扉を開けようとするが、鍵が掛かっているようで開きません。

 

「はいはい、代わりなさいな。……ここは、あたしの特殊スキル[鍵開け]の出番だあね。」

アイカはハッキングの要領で、ささっと鍵を開け扉を開けます。

 

扉の中は暗闇が広がっており何も見えないのだが、明らかに善からぬ者の気配がします。

 

「お前は、そこで待っていろ?」

俺はアイカのうなずきを確認して暗闇に入っていきます。

 

暗闇の中、体全体の感覚を研ぎ澄まして気配を探ります。

 

向こうには、怪しい気配が感じられるのだが動きはなく、こちらが近づくのを待っているようです。

 

しばらくの探りあいによる緊張状態が続きます。

 

俺は、膠着した状況に嫌気がさして、こちらから動きだします。

 

気配に近づこうと足を進めると、俺の首をめがけて何かが振り切られるよりも一瞬速く、紙一重で身を屈めて避けながら斜め前方に回転すると同時に、腰のサバイバルナイフを抜き取り怪しい気配めがけて切りつけます。

 

俺はあまりの手応えの無さに呆気にとられながら怪しい気配と距離を取ります。

 

「これはまずいなぁ………」

俺の口から珍しく弱音らしき言葉が毀れおちます。

 

無意識に俺は、胸ポケットの夢の中で渡された実体の無いイメージだけのバーカーのお守りに手をやり、『何とかしてくれ?』と念じます。

 

俺の胸ポケットから三枚の式神が現れ、青白い半透明の人の形となって怪しい気配に三方向から襲いかかります。

 

三体の式神は、まるで自動追撃装置のように三身一体の連係攻撃で怪しい気配と格闘しています。

 

暗闇の中、青白い発光体と奇妙なかんだかい金属音だけが交差しながら、しだいに青白い光が炎となり怪しい気配を包み込むと青白い炎とともに怪しい気配も消え去りました。

 

「一体、なんだったんだ?……よくわからないけれど、オッサンに借りができたようだな!」

俺は、しだいに明るくなっていく部屋の中で、目の前に現れた階段を見つめながら扉の向こうのアイカを呼び入れます。

 

「さすがの格闘の天才でも、霊態だかバグだか分からない実体をもたない相手では手を焼くようだあね。」

アイカは淡々と話します。

 

「そのようだな。……バーカーの式神も消えちまったようだから、次にあんな奴が出てきたらまずいなぁ?……何とか対処できないものかなぁ?」

俺は、アイカに聞きます。

 

「そうね、怪しい者には怪しい物でということで、あんたの悪魔の指輪にでも頼んでみたら?……契約者の悪魔の名前が分かるのならでしょ!」

アイカは、淡々と話しながら近づいてきます。

 

「あぁ、その手があったんだなぁ、…………[エロイムエッサイム我は求めとなえる]…おい、メフィスト、出てきて姿を現せ!」

俺は、ニヤリと笑いながら叫びます。

 

俺の前に魔方陣が表れ、その中心に黒いスーツに黒いシルクハットの細身で長身の男が現れます。

 

「生意気なクソガキが、わざわざ召喚呪文まで使いやがって、悪魔界でも名前の通った俺様になんのようだ。」

メフィストは、シワの多いやつれた顔を向けニヒルに話します。

 

「おい、メフィスト、我は命ず、悪霊を物理攻撃で倒せる能力を俺によこせ!」

俺はメフィストの瞳を除き混みながら話します。

 

「あい解ったと言いたいのだが、貴様は俺様に魂を授けると言うが、どうやら俺様よりも魂の階級が上のようで契約は成立せんぞ……それよりも、最近の悪魔界もマンネリ化で退屈しておってな、契約とは別で俺様の意思で暇潰しに貴様に協力してやろうではないか。……今までの貴様の命を守るかわりに誰かの魂をもらうと言う契約も何者かの力によって邪魔されておるからな、……なかなか面白そうな奴だな!」

メフィストは、静かに話します。

 

「おう、しょぼくれたジジイのわりに話が分かるじゃねえか、……よろしく頼むぜ!」

俺が言うと、メフィストは魔方陣とともに消え去りました。

 

俺の指輪にシルバーアクセサリーのようにメフィストの顔が浮かび上がります。

 

「それにしても、別次元である電脳空間の中で、更に別次元である霊的存在と話をしているなんて面白いだあね。」

アイカが、淡々と話します。

 

「そうだな、……なんだか、自分の意識の別の何処かから客観的に見ている自分の存在を感じてならないのだけれど、そいつがいつも、冷静におれ自身をコントロールしているように感じるんだがなぁ?……どちらにしても、俺は俺の感じるままにやるべきことをやればいいだけだろ。……頼むぜ、メフィスト!」

俺は、メフィストの指輪を見つめながら話します。

 

俺たちは、階段を上がり次へのステージに向かいます。

 

二階へ上がると案の定怪しい気配は強くなり精神の弱い者なら気を失うか発狂するほどです。

 

通路の奥から時代遅れの兵隊のような格好をした警備兵が数人ゆらゆらと怪しい気配をただよわせて近付いてきます。

 

アイカは、無言で警備兵に小型マシンガンのウージーを連射します。

 

警備兵の心臓に間違い無く当たっているのだが、赤い血すらも出ず何事もなかったように赤い瞳を鈍く光らせ近付いてきます。

 

「あらぁ、今度はゾンビ兵のおでましだあね。……それならば!」

アイカは、ゾンビのセオリー通りにハンドガンのグロックに持ち替えゾンビ兵の眉間めがけて撃ち込みます。

思った通り、ゾンビ兵の動きはピタリと止まり倒れました。

 

「まぁ、こんなもんだあね!」

アイカは、嬉しそうに話します。

 

「はいはい、ご苦労様。……先へ行きますか?」

俺たちは、慎重に足を進めます。

 

その後も、通路の角を曲がる度にゾンビ兵が襲ってくるのを、俺たちは銃弾とナイフで倒しながら扉まで来ます。

 

前回と同様にアイカが鍵を開け、俺たちは中に入っていきます。

 

俺の前にどす黒い西洋甲冑を着たナイトが立っています。

 

「今回のステージボスは見えるようだなぁ!」

俺は、メフィストの指輪をちらりと見ながら話します。

 

ダークナイトは額に赤い十字架をもした兜を被っており、長剣をたずさえながら真っ赤な瞳で俺を見つめています。

 

「おい、メフィスト!……見えるということは、攻撃も効くはずだよなぁ?」

 

「あぁ、認識できるなら対等ですなぁ!」

メフィストの指輪から、声が聞こえます。

 

「それなら、俺が負けるわけがねぇよなぁ!」

俺は、叫びながらサバイバルナイフを右手にダークナイトに突っ込みます。

 

ダークナイトは、長剣を両手で構え待ち受けています。

 

俺は、左右にフェイントを入れながら長剣を交わして相手の懐に潜り首筋めがけて甲冑の隙間にサバイバルナイフをはわせて切りつけます。

 

俺は、ダークナイトの兜を剥ぎ取り眉間にサバイバルナイフをつきさしました。

 

ダークナイトは、力つき倒れ消え去りました。

 

階段が現れます。

 

「たいしたことねえなぁ、、でくの坊が!」

俺たちは、階級を上がり次のステージへ向かいました。

 

階級を上がると、いきなり扉があります。

 

アイカが鍵を開け、俺たちは中に入ります。

 

部屋の中には、中世の格好をした肌の白すぎる西洋人が独り立っており、その奥にある赤い椅子に女性が拘束されています。

 

「なんだ、下の方でザワザワしていたのは、お前たちだったか?……私は、別格ですよ!……逃げるなら、どうぞ、お逃げなさい?」

西洋人は、口元から二本の鋭い犬歯を光らせながら話します。

 

「いきなりラスボスのおでましだあね。……SARIを返してもらうよ、ANSAさん!」

アイカは、愛用のウインチェスターに悪霊退治のために持ってきた銀の銃弾を込め構えます。

 

「アイカ!…俺に任せろ!」

俺は、ANSAに詰め寄ります。

 

「まったく、何も知らない愚かな者たちよ!……お前たちは、SARIがより良い未来を創る味方だと本当に信じているのか?……誰がSARIを産み出したか考えてみろ。……あらゆる個人データをもとに、集団心理を操り企業に属する上級市民に操作されているとは考えないのか?……人は必ず己の利益を優先する生き物よ!」

ANSAが、冷酷な微笑みを浮かべて話します。

 

「勝手に決めつけんじゃねえよ。……俺たち人類はそんな単純じゃないんだよ!………分からないままに前に進む、人間の違いを数えるよりも共通を数えてここまで来ているんだからよ!……俺たちは、必ず地球全体のアイデンティティーを手に入れるんだからなぁ。」

俺は、アイカの銃声とともに襲いかかります。

 

アイカの放った銃弾は、ANSAの左肩をかすめます。

 

俺は、ANSAの体制が崩れたところを見逃さず、メフィストの指輪ごと拳を叩き込みます。

 

「俺たちの勝ちだよな!……SARIを返してもらうぞ!」

俺は、崩れ落ち消えかけて行くANSAを尻目にSARIをすくいだしました。

 

「俺たちが、生き残った。……これが、生命の答えなんじゃねえのか?……なあ、アイカ!」

 

「まぁ、そうなんじゃない。……さっさと帰るよ!」

 

「まったく、…味もそっけもねえ、サイコパスが!」

俺は、笑いながら話します。

 

「それにしても、あっさりラチられるあんたも情けないだあね。……人類の希望なのだから、しっかりしなさいよ、SARIさん!」

アイカが、笑いながらSARIの背中を叩きます。

 

「申し訳ないです!……ありがとうございました。」

SARIは、ペコリと頭を下げながら話します。

 

「それじゃ、SARIをもとにもどして帰るとするか!」

 

 

俺たちは、自分の肉体に戻ります。

 

「あぁ~腹減った!……ベッチ所長のおごりで飯でも食いに行こうぜ!」

俺は、腹をさすりながら話します。

 

俺たちは、三人で打ち上げをかねた食事へ行きました。

 

 

 

終わり

 

 

 





いやぁ~、チェンの行くところ、世界が広がり新たな価値観が目覚めていきますね!

多様な世界に我が道を刻む。現実よりも確かな想像性で切り開く前向きな精神力。

チェンのような、たくましくてふてぶてしいメンタルで生きたいものですね。


金融資本経済の成り立ちを、私なりの表現で説明してみようと思います。

西洋では、もともと国王が一番の資本家であり所有地に国民を集めて産業を発展させ、国を運営して庶民を守りながら国力を高めていました。

日本でいう荘園ですかね?

しかし、金(キン)を集め財力をきずいた一部の商人が銀行という金貸しを始めたことで力のバランスが変わっていきます。

銀行は国に財源である金を貸し付けます。

もちろん、ただで金貸しをするわけではなく、利子は取りますし返せなければ、貸し付けた国の物理的な資本である土地や価値ある産業の権利などの担保で返済され財力は集まり増えていくのです。

これが信用取引の始まりです。さらには、金の代わりに紙幣という紙切れでのやりとりに代わったことで、紙切れ代という安い元手で無限に貸し付けれるようになったのです。

そして、大資本家のもとに世界中から金が集められます。

大資本家は、現実以上の財源である紙切れの紙幣を貸し付け、相手に戦争や商売で稼がせて利子をもらうという利権を手にいれます。

つまり、本来の資本とは土地や金や石油等の資源や人が生み出す価値等の現実な物なのですが、それが、いつの間にか紙幣という紙切れに変わってしまったのです。

その中心がイギリスにあります。

そもそも、イギリスはポンドという独自の通貨をつかいつづけ、国境も離れている島国であるのです。移民の受け入れやEUへの出資金の方が負担が多いのですから、イギリスがEUを離脱するのは当然のことであり、地政学的にみても特別な場所にあるのです。

その裏には、同じアングロサクソン系である、イギリスが中心のの大資本家が牛耳る世界銀行とアメリカが中心の大資本家が牛耳る投資証券会社の争いがあります。

本来は、通貨発行権は国がもっているのですが、FRBや日銀の株主は誰なのでしょうか?

本来は、世界の基軸通貨であるアメリカドルを持つアメリカが、世界の経済をコントロールする力が一番強いはずなのですが、そのためには世界の警察としての軍事的にも経済的にも影響力があってこそであり、未来へのビジョンをしめさなくてはなりませんが、世界のヒーローをやめるというこれからのアメリカはどうなのでしょうか?

基軸通貨権の奪い合いが、世界経済の覇権の奪い合いということです。

その流れに割って入ろうとしているのが、仮想通貨です。

イギリスが、大資本を後ろ楯に仮想通貨を発行した場合に基軸通貨はどうなるでしょうか?

基軸通貨には、資本の価値が暴落しないという、信用がなければなりません。

それでは日本はというと、国としての借金は多いですが日本の国民の溜め込んでいる資本も相当な額ですよね、国の資本力がその国の通貨の信用度となります。……日本銀行の円の信用も結構なものですので円だての仮想通貨を導入したらたどうなるのか?

そこに、それぞれの思惑によりIMFやOPEC等により市場経済は駆け引きを繰り返し、ロシアや中国、その他の国の通貨が為替という価値付けでコントロールされながら世界の経済は成り立っており、さらにはその国の国民を守ための国ごとの法律さえも認めない、国家主権を脅かす世界統一ルールであるTPPが加わろうとしています。一儲けしたい庶民はその流れに便乗するしかないのでしょうか?

金から紙幣へ、そして、デジタル通貨へ………

世界は管理されやすくなっていくのか?

それとも……、、、あらたなビジョンが……?

次元を越えたサイバー空間での経済VS現実での大資本家が操作する経済との争いは始まっています。

私は、サイバー国家という、つかみどころの無いあらたな存在がキーワードになると思います。

国よりも影響力を強めた企業が、サイバー空間での産業を発展させ、独自の経済圏を生み出したらどうなるのか?

一個人の資本力が強まり資本力を後ろ楯に独自のOSで経済圏を造ったらどうなるのか?

格差は広がるばかりです。

これからも、人の創造性という本能的ともいえる煩悩はとどまることはないでしょう。

この話しのように

それぞれの、生まれもった特性にしたがい

まさに、「考えるな感じろ!」なのでしょうか?

「世界を裁くのは誰でもない、おまえ自身だ!」



イギリスの歴史を学んでいると、ケルトを出雲と考えた時、とても日本ににているように感じます。更にはキリストと聖徳太子は思想的に重なるところが多いのではないのでしょうか?

海洋民族である北欧バイキングと大陸民族であるアングロサクソンのローマとに挟まれたケルト民族。

だからといって、必ずしも絶対的にアングロサクソンが悪いわけでもないと、デビルマン信者の私は思うのです。

民族でいえば、ユダヤやゲルマンも信仰からみれば元々はゾロアスター教のような善と悪の二元崇拝なのかも?……とすれば、出雲は龍神であり大和はアマテラスですからね。

それでは、民主主義をかかげ自由と平等の新国家アメリカは?……そして、建国百年にも満たないなか独自の政策と技術革新により急成長した中国の目指すものは?……裏で糸を引いているものはなにか?

結局は、多神教と一神教の違いと言ってしまえばそれまでなのですが、地政学による歴史のズレとそれを取り巻く図式の違いなのではないのか?と思います。

やはり、古来より世界は繋がっているのかな?と感じます。

まだまだ、アフリカのエジプトや南米のマヤやインカ等気になる文明もあります。

コロンブスのアメリカ大陸発見以前から、世界の一部ではアメリカ大陸の存在を知っていたはずだと思います。

それにしても、つくづく現実世界はカオスですね!……いやはや、妄想はつきません。

あまり妄想の深みにはまりすぎてもオカルト野郎になってしまいそうで危険なのでこの辺でひとまずにしておきましょう。

今回の話を書いていて、あらためて[マトリックス]という映画、[アキラ][SAO][攻殻機動隊][サイコパス]等のアニメや[メタルギアソリッド][バイオハザード]等のゲームが私の電脳空間思想に影響を与えているのかな?と感じております。

今、現在の私の懸念は、自由であるはずのネットワーク空間すらも、企業や国家、大資本家の圧力によって操られ拝金主義になりはじめていることです。……それが、この社会の有り様と言ってしまえばそれまでなのですが、雲の上の存在により、民意が操られ届かなくなり無意味な停滞とごまかしによる妥協を強いられなければ良いかなと思います。……もちろん、見るがわの権利もありますので、公共性の高い場所や判断力のない子供の成長過程に悪影響を及ぼすものにはアクセス制限は必要ですけれども、そこを逆手にとられないように気を付けなければならないでしょう。

ただ、雲の上の存在である特権階級の既得権益者が、自分の利益よりも庶民を思いやり平和を愛する者であれば、時の勢いで判断力の無さにより間違いをおかす市民よりも善い政治ができるかもしれませんし、その逆もしかりです。……どちらにしてみても、我々は注意深く見つめなければならないでしょう。
いち番愚かなことは、全てを他人まかせにすることでしょうね!

[NHKをぶっこわす!]の立花さんがやろうとしていることは[既得権益をぶっこわす!]でもあり、政策に対してネット投票により国民が直接参加者となる制度が、それに近いですね。……きっと、そこにもしがらみやワイロがついてまわるかもしれませんが、時代により変化を繰り返すことで少しずつ善い方向へ変わっていくのが民主主義だと思います。

私の理想は、全ての情報とエネルギーが無料になる世界であります。

もしかしたら、電脳空間でも形をかえた思考誘導による洗脳がおこなわれるかもしれませんが、私たちはそれを避け、どこまでも逃げ続ける能力を見付けることができると私は思います。



最近、Youtubeの中田敦彦さんにハマっています。
人類の思想や歴史を過去から未来まで分かりやすく楽しく学べますので、興味のあるかたには良いかと思います。

スピリチュアルの方では、またまた、新たな価値観の人をみつけてしまいました。[ぱさいと][yurie][スピリチュアルNORI]さんの動画が、分かりやすくて良いですよ!……ポジティブに生きたい方は、一度、観てみてはいかがでしょうか!

貴方の世界が広がるかもよ!

それでは、また会いましょう。


ps……最近、スピリチュアル系Youtubeが増えているのは、新たな社会問題に成りつつあるネット依存や俺様化する思考等に対して、私たち個人の無意識の対抗策なのかもしれません?
……人類は無意識に均衡を保とうとするのかもね!……

これから10年の間に国際的なネット利用の法整備と電脳ネットワーク企業による対策システムの改善がされると思います。
人類は、新しい世界に踏み出したと言うことでしょうか?
とりあえずは、SNSをふくむ全てのネット上の発言は公開されていると思い、問題化する発言は止めましょう!

…自由には責任がともないますからね!…

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