…今回は、本編の出演者であるバーカーが自身の夢からヒントを獲て書いた小説の第二弾であります。
…どこにでもある何の変哲もないとある町[真栄町]に、記憶をなくした男がふらりと現れる。
本人すらも何故ここにいるのか解らない。
ただ1つだけ解ることがある。
遥か遠い場所からか、それとも重なりあう別世界なのか解らないが、男の頭の中でBという音がしているのだ。……誰かが呼んでいる?
俺の名前は、B ‥?
これは、Bの物語である。
☆注意☆
今回の文章は、あくまでも根拠のないつじつまのあわない個人的な妄想のようなものであり、現実の出来事とは関係はなく常識的な考えではありませんので、アホなおっさんの独り言と思って読み流すか、あまりのくだらなさでアホがうつるとお思いのかたは速やかに読むのをやめてくださいね!…この作品に出てくる名前や地名は架空のものであり現実とは一切の関係はありません。
…[出会い]…
‥…全ては、偶然?それとも、必然?…‥
…どちらかといえば田舎なのであろうか?
用水路がどこまでも続く道。
まばらに田んぼや畑がある。
人口5万人の小さな町、ここは[真栄町]。
それは夜明けの鱗雲に旭がうつりピンクの空が広がる時刻であった。
この町の中心に位置する古墳跡地の自然公園にある雑木林に、朝もやの露がはれるようにふわりと男が現れた。
「イッヤ~、なんなの?……ヒァーー!」
たまたま、男が現れたそばにいた女が悲鳴をあげる。
男は呆然と立ち尽くしている。
女は恐る恐る近寄り男の体をつついてみる。
「はぁ~、おばけじゃなさそうね?……あんた、何者?」
男は無言のまま女を見つめている。
「あんた、なんで服を着てないのよ!……アホかなにかなの?」
そう、男は真っ裸なのである。
「見つけたのがアタシじゃなかったら、警察行きよ…あんた!」
女は男の顔を下から除き混む。
「あんた!聴いてんの?…まったく、ふざけんじゃないわよ!……おどろいて、チビりかけたじゃないのさぁ。」
女は表情ひとつ変えない男の頬を両手で挟み込むように叩く。
男は一度、瞬きをするが相変わらず女を見つめている。
「なんなのよ、まったく……そんな裸でいたら風邪引くわよ、昨日のお泊まり会で着たアタシのジャージでよければ、着なさい!!」
女はカバンからターコイズブルーのパーカータイプのジャージの上下を取り出して男に着せる。
「あんた、細身のわりには筋肉質なのね!………もう、いいかげんに、自分で着なさいよ。」
男に着せ終わると女は少し離れて男を見る。
「あぁ、やっぱりパッツンパッツンよね……アタシも166cmあるけど、あんたのほうが10cmは高そうね。」
女は男と並んで背の高さを比べる。
女にされるがままに男は手足の裾の短くパッツンパッツンのジャージを着たまま女を見つめている。
「はぁ~やんなっちうわ!…訳ありそうね?…まぁ、いい男だから許すけど……あんたさぁ、なんなら家に来る!」
女は男の手をひいていく。
…[何も無いことは善いことだ]…
ほとんど家具も無く生活感のしないさっぷうけいな1LDK。
なかば強引に女に連れられてきた男が部屋の隅っこに座っている。
女は2人分のマグカップを持ってきて男の前に置く。
「いつまでも、あんたでは変よね。……あんたの名前何て言うのよ?」
女は男と向き合い見つめる。
「B」
男はため息のようにぼそりと音を発する。
「何よ、初めてしゃべったのが[ビー]って、……あんたの名前は[美伊助]に決めたわ!」
女は満足そうに笑う。
「アタシの名前は[鬼頭ひより]、ひよりと呼びなさい。」
「ひ、よ、り」
「そう、ひよりよ。……あんたは、美伊助、言ってみて。」
「び、い、す、け」
美伊助はぎこちなく言葉を発した。
「よろしい。……しゃべれるようね!……カフェオレよ、冷める前に、さぁさと飲んじゃいなよ」
美伊助を安心させるように、ひよりは甘めのカフェオレを飲んで見せる。
美伊助はカフェオレがよほど旨かったのか一気に飲みほした。
「ねっ、美味しいでしょ!」
美伊助はカフェオレが美味しいのか、それともひよりに安心したのか?わからないがぎこちない笑顔を見せた。
「お、いいわね!……笑顔がかわいいじゃん。」
2人は壁にもたれて笑顔で並ぶ。
「あのさぁ、…美伊助は何者なの?……宇宙人か何か?」
「…………」
「解らないって、自分のことよ!……もしかして、未来からタイムワープした時に記憶をなくした未来人だったりして?…………………………それとも、禁則事項?」
「……カフェオレ……」
「カフェオレ?…おかわりってこと!」
「カフェオレ、おかわり」
「まぁ、いいわぁ、…頭は悪くなさそうね。」
ひよりのカフェオレをわたすと美伊助は微笑んだ。
「それでさぁ、美伊助はイソウロウなんだからアタシのお手伝いしてよ、アシスタントでパートナーってとこかな?…めんどうはアタシが見てあげるから安心なさいな。…アイデアとスマホが有れば何処でも出来ることだからさぁ、まぁ、なんとかなるって!」
こうして奇妙な2人の共同生活が始まったのであった。
…[Youtube]…
1週間後、美伊助とひよりは、初めて出会った自然公園に来ている。
「なぁ、ひより、此処で何をするんだ?」
「仕事よ、仕事!……Youtubeの動画撮影するの!」
この1週間で美伊助は日常会話が出来るようになっていた。
「はい、このスマホでアタシを撮ってくれればいいからね。」
ひよりは美伊助にスマホを渡す。
「ヤッホー、ひよチャンよ!…今日もみんなに不思議な情報をお伝えするわよ!…今から1週間前の朝方に此処で朝もやの中から当然現れた男に出会ったの、その男がおばけのようにふわりと現れたことにも驚きなんだけど、なんとフルチンの真っ裸だったのよ!……絶対にこの公園には何かあるわ?…今後も続けて調査していくからチャンネル登録お願いね!………はい、OK!」
ひよりは美伊助からスマホを受け取り録画映像を確認する。
「お、撮れてるわ。……あれ、このモヤモヤした影のようなのはなんなの?」
ひよりは美伊助に聞く。
「何って、その辺にいつもいる奴じゃん。…ひよりには見えてなかつたのか?」
「見えてなかつたのか?とは、美伊助には普段から見えていたの?」
「あぁ、今もひよりのとなりにいるぞ!」
「えぇ、どこよ!なんなのよ、いったい!……アタシだとこんなの写らないのに、美伊助が映像を撮ったから写ったてこと?……これは良いネタになりそうね、やっぱり美伊助には何かあるわ?!」
恐怖よりも好奇心がまさるひよりであった。
…[モヤッド]…
美伊助とひよりは、ひよりの部屋で動画を観ている。
「ねぇねぇ、このモヤモヤした影のようなもの[モヤッド]って呼ばない!……それにしても、どうしていろいろな色のモヤッドが居るの?」
「人であろうがなかろうが、どんなものでも産まれ持った特性の波動というオーラを放っている。色には個性があり人には感情がある。感情の変化によって色が変わる。世界は色によって会話をしている。感情の残骸は思念となって空間に漂う。それがモヤモヤの正体であり、この世界の法則だ。いつも互いに影響しあっている。」
「ふ~ん、なんだか精霊みたいね。…それで、アタシの周りで虹色に光っている色がアタシの特性オーラってこと?」
「そう、ひよりのオーラの色は珍しい。…悪いモヤッドを遠ざけて善いモヤッドが集まって来ている。…だから俺はひよりといるのかもしれない?」
「ヤッホー、アタシ凄い!!」
ひよりは美伊助に抱きついて喜んでいる。
「こないだのモヤッドが写っている動画の再生数も凄かったし、チャンネル登録も十万人越えたから、来月の収入は凄いわよ!なんだか美伊助と出会ってからラッキーなのよね!……ありがと!」
ひよりと美伊助は見つめ会う。
「キスしよ!」
唇が重なりあう。
「あれ、アタシにもモヤッドが見えるみたい!……美伊助のモヤッドはキラキラのターコイズブルー、凄いわ!!、本当に世界は色で会話していたのね!」
「そうか、ひよりにも色で会話をする特性があったのか。…何が凄いかわからないが、ひよりが喜んでいるなら俺も良かった。」
美伊助は無表情で呟く。
どうやら、美伊助のキスで潜在的にあったひよりのモヤッド能力が覚醒したようだ。
…[ざわめく邪心]…
ひよりと美伊助が出会ってから1ヶ月。
2人は真栄町の東部エリアにある繁華街のイホンモールに来ている。
「今月は収入が多かったから、そろそろ美伊助の服を買わないとね。……いつまでもアタシのジャージってわけにもいかないでしょ?」
「俺は問題ないが…このままではいけないのか?」
「でもピチピチのパッツンパッツンだし、着替えもいるでしょ?」
「それなら、同じ服でいい!……それよりも、カフェオレが飲みたいのだが。」
「そうなの、変な奴?……じゃ、フードコートに行くよ。」
フードコートでカフェオレを飲んでいると、揺れを感じる。
「震度3だって!…なんだか最近、やたら地震や大雨が多いよね?」
ひよりが、緊急地震速報のネットニュースを観ながら言う。
「モヤッドが見えるようになって気づいたのだけれど、やけに黒色のモヤッド漂ってるのよね。…黒色って悪い思念なんでしよ?」
「そうだ!…本人さえも忘れ取り残されたネガティブな思念。集まる不満は邪気を生む。次元の境界が曖昧になっている。幽界冥界の妖怪や邪心がこの三次元領域に大きく干渉しだしている。この星は全ての次元の特異点。世界のバランスが崩れる。」
「なんなのよ、それ?…だから黒い世界に見えるわけ?……そもそも、なんで美伊助はそう言い切れるの?」
「俺にも解らない……そんな気がするだけだ!……だがしかし、ひよりから教わった言葉というやつでは説明出来ない。……言葉は決めつけであり世界は曖昧だ。…現在ないものを言葉は定義できない。……語れば語るほ遠ざかる。過去の記憶がないから知識などない。感じること、俺には初めから、それしかない。」
「それなら、美伊助の言ってることは嘘っぱちかもしれないということ?」
「流れが決めることであり誰にも解らない。時代の変り目であり調整の為だ。新たな進化。適応。肉体と思考。意志が変われば肉体も変わる。分岐点。」
「だけど、普通の人にはモヤッドは見えないのでしょ?」
「だから、ウィルス。肉体の変化。肉体が変われば意志も変わる。適応。再生だ!」
「それって、コルナも関係しているってこと?」
「この星の目覚め。全ては星の一部であり意志、」
「私たちも、星の一部だってこと!」
美伊助は静かにうなずく。
「美伊助!…これも動画にしていいのよね?」
「ひよりの自由にすればいいだけのことだ。それがひよりの意志!」
あらゆる所のあらゆる現実、世界は作り替えられている。
今、この瞬間も!
…[Re、コメント]…
拡散する世界。
広がる意識。
互いに[いいね!]で共感覚は研ぎ澄まされていく。
ひよりと美伊助は部屋でくつろいでいる。
「アタシのYoutube。最近、コメントが多いのよね。…世の中、不思議好きが多いのはありがたいのだけれど、アタシに守護霊とか背後霊とか聴かれてもね?…こまったことに、私には悪霊が付いてるから徐霊してくれ!って人までいるのよね。」
「別に困ることはないだろ!…ひよりが感じた色を伝えればいいだけだ。」
「そういうけどね、相手の人生もあるし、だいたい悪いことって本人に原因があるのよね、あまり悪いことを言いたくないのよね。………ほら、めんどくさいのイヤじゃん!」
「そんなものは、そいつが勝手に受けとるだけだ。…人は勝手に認識して勝手に生きるだけのものだ。……ひよりが悩むことはない!」
「そうなのかな?……互いに[いいね!]を押すくらいがちょうどよい関係なのになぁ。……それにバットポタンっていらなくない!気にくわないなら関わらなければいいだけなのにね。……結局は関わらなくてもいい人にまで関わって批判したくなるだけじゃない?……他人のことなんて、しょせんはモブでしょ、居るけど認識しないようなさぁ…………どうして不機嫌になってまで、そんなに考えすぎるのかなぁ?」
「記憶がない俺には解らない?……俺にとっては、ひよりといる今この瞬間が全てだ!」
「まぁ、そうよね。みんな、周りが気になるのよね!……Youtubeなんて、覗き見のようなものだもんね!……わかった気になってさぁ!」
「俺が言えることは、ひよりの自由にすればいいだけのことだ!」
「うん、そうよね。……悩める人たちを集めてサロンでもしてみようかな?……美伊助はどう思う?」
「いいんじゃないか?………しらんけど。」
「とりあえず、感じたままにコメントかえすわ!」
その後、ひよりのもとに悩める人々が集まることになるとは、まだ知らないのであった。
…[モヤッド教]…
更に1ヶ月後。
真栄町の中央に位置する文化会館前の駐車場。
古墳跡地の自然公園の北側に学校や図書館、役所等の行政機関が集まっている。
Youtube動画がオカルト好きの間で話題になり、自然公園に人々が押し寄せている。
「ためしに呼び掛けたけれど、凄い人数よね。……500人くらいはいるわよ!」
「たしかに、実際に人が集まるとわな。」
ひよりと美伊助の周りに人々が集まっている。
ひよりが悩める人にコメントをするたびに話題になり注目を集めるようになっていた。
ひよりのアドバイスにより運気がよくなり、そのなかに有名な芸能人がいたからだ。
何も許可をとっていなかったために、その後もどんどん大勢の人々が公園に集まることで警察官が出てくるほどのパニックとなった。
集まった人々はひよりに救われたいと願い、ひよりの言葉を待つのであった。
「あぁ、もう、どうしてこうなるのかな?」
「ひよりが始めたことだ。ひよりが決めればいい。」
「これじゃ、まるで宗教の教祖みたいよね、アタシ?」
「それなら、教祖になればいい。」
ひよりは覚悟を決める。
「みんな、聴いて!……このサロンの名前を決めたわ。………[モヤッド教]……これからはネットを中心に新しいコミニティを創るから参加してね!……だから今日は解散!」
世間ではコルナによる外出自粛が求められていたために、ネットニュースで全国に騒動が広まったのであった。
こうして会員限定のリモートによるオンラインサロンでの[モヤッド教]活動が始まるのであった。
…[思想結界]…
そして、1ヶ月がたったとある日
モヤッド教には、いつの間にか30人の中心メンバーが集まっており、ひよりの発言をもとに各自が得意な分野をうけもって運営のサポートをするようになっていた。
ひよりの思想に共感した会員は会員費を払いながら、望んでひよりの思想を現実化する労力と資金を提供するのであった。
ひよりは巫女のような扱いとなり、オンラインでその日に感じたことを話すことが毎日の日課になっていた。
美伊助は、ひよりの善き理解者としていつも隣にいた。
ひよりが放つエネルギーが魅力的なのか?
あるいは、たびかさなるコルナによる緊急事態での恐怖と不安が引き金なのか?
異常気象による自然災害は人々の意欲を奪っていく。
なんだかんだで、世界中から興味をしめした人々が集まり、会員数が十万人を越えるのに時間はかからなかった。
三次元という限られた現実は自粛という閉鎖的な世界となりつつある。
電脳空間という無制限の世界にモヤッド教という独自の経済圏をもつデジタル思想国家が誕生したのである。
ひよりと美伊助は、いつものようにカフェオレをのみながら1LDKの部屋でくつろいでいる。
「美伊助は、不安を感じるのかしら?」
「俺には解らない…ひよりがいれば、それでいい!」
「アタシもやりたいことが次々とあふれでてきて不安なんて忘れちゃうな!」
「ひよりは与える者だからさ。」
「不安がないわけじゃないのよ。…ただ、もっと楽しみたいだけ。…もっと、知りたいだけ。……だって、アタシにとっては、ほとんどのことはどうでもいいのよ。……どうして、みんなはこだわるのかな?」
「与えられる者だからさ。……認めてもらいたいのに、人と違うことが不安だと思い込んでいるからだ。」
「だからって、アタシが正解なのかな?」
「答えがほしいのさ。」
「それが、滅びの道だとしても?」
「ごまかしたいのさ。責任をとりたくなくて。」
「それって、生きているといえるの?」
「生きる…………………………俺には解らない?」
「そうよね。………解らないよね。」
ひよりは虚空を見つめる。
「たから……楽しいのよね。」
「そうだな、俺もそう思う。」
ひよりと美伊助は笑っていた。
生きるという問。
それ事態が生きるということ。
…[三原則]…
次の日。
ひよりはいつものように会員に向けてオンラインで話す。
「ヤッホー、みんな、おはよー!……今日はみんなに聴いてほしいことがあるの。……モヤッド教の三原則を決めたわ!
一つ、人の嫌がることはしない。
一つ、自分のやりたいことをする。
一つ、他人と比べない。
いい、わかった?………約束だからね!
出来ないと思うなら、ここをやめてもいいから!……それくらいは自分で決めなよ!」
ひよりは美伊助に微笑む。
「美伊助、どうかな?」
「ずいぶん、矛盾が多い三原則だな。」
「そうよ。……だから、いいのよ!」
「鬼だな。」
「おそかれはやかれよ!」
「それが、ひよりのしたいことか?」
「どうにもならないものは、どうにかするしかないじゃない!」
「たしかに、おそかれはやかれだな。」
多様性を受け入れとは、否定をしないということ。
あなたのオーラは何色ですか?
…続く
…
皆さん、読んでくださりありがとうございます。
久しぶりの小説です。
今回はラノベスタイルでいこう、と思ったのですが?
なんだか、重たい空気が漂いそうです。
やっぱ、バーカーですからね!
それでは、続きは次回で会いましょう。