切木「・・・杞憂、だよな」
先ほどの戦闘、というか一方的に襲われただけの出来事が終わり俺は教室で頬杖を突きながら黄昏ていた。
モブCとの戦いは慣れているし日常茶飯事だ。それについては何も問題はない。それよりも問題なのは・・・
俺のデジャヴュが外れた。それは唾棄すべき事態であり絶対にあってはならない事象。今までこれを頼りに俺は益体のない日常を順風満帆に過ごしていた。それが、瓦解するかもしれない。危惧すべきなのだが原因がつかめていない以上対策は練れない。いったい何が起こっている?そう思案しているとモブAが声高に俺に話しかけてきた
モブA「よーう!切木ィ!!さっきの戦い最高だったぜ!このクラスで最強クラスのモブCを出し抜くとは友人としてお目が高いぜ!!」
切木「鼻が高いな。お前の場合は高いところが好きだから問題ないだろうけど」
モブA「婉曲的にディスんなよ切木ィ!まあ、お前の皮肉は面白くて良いんだけどな!!」
なんというポジティブシンキング。正直見習いたいところだがあこがれはしない。なんというかなぜこいつと知り合いになったか俺は知らない。成り行きだろうが俺とモブAは真逆だ。常に明朗快活で磊落、どんなことがあってもくじけそうにない主人公タイプ。対する俺は根暗で臆病で一抹だろうと不安を撤去するという人間ならだれでも考えそうな普通の人間だ。厭世的というわけじゃなくただ俺の日常を乱されるのが嫌なだけ。だから不安要素は徹底的に排除するのが俺流だ。まあそんなことより言いたいのは
切木「それと別に勝ったわけじゃない。近くに廃墟があって助かった。それ以上でもそれ以下でもない。本来勝てるのはモブCさんだよ」
モブA「ご謙遜めされるな切木様!実は女子相手だから手加減してたんじゃねえの?」
それはありえない。あんな剣裁き相手に手加減できるほど俺は強くない。こざかしい小細工でやり過ごしただけに過ぎないし実際モブCを倒したわけでもない。勝手にモブCが手を引いただけ。
そもそも俺の
赤さんは冷淡な性格であるが面倒見がいいので好感を持てる。まあ、常連であるため俺を見るたびため息をこぼすのだが。そう思案していると唐突に俺の表情を見て
モブA「・・・もしかして、今好きな子のこと考えてたのか?」
・・・あほかこいつ。俺は色恋沙汰には無頓着だし恋愛ごとは俺の平穏を妨げる。だからそういうものは作らないと心に誓っている。
切木「なわけねえだろ。俺はそんなものに興味はない」
モブA「・・・そういわれるとモブCが可哀そうになってくるな」
ありがとうございました