戦姫絶唱シンフォギア 時の王である兄   作:ボルメテウスさん

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活動報告にて、ライドウォッチについてを募集しております。
興味がある方はぜび来てください。


覚醒!ジオウ編
誕生、時の王者


「あれは、流れ星か」

 

夜、俺は友達と遊び終えた後の帰り道、ふと空を見上げると空には流れ星があった。

 

星はここからでもはっきり見える程に大きな物で、まるで流星群のように18個の様々な色の星が流れていた。

 

まるで花火のような星を見て、俺は感動すら覚えており、思わず懐から電話を取り出そうとした時だった。

 

「えっ」

 

周りには誰もおらず、地面の影が大きくなっているのに気づき、上を見上げると、先程の流れ星の一つだと思われる光が俺の傍まで来ていた。

 

「嘘だろっ!!」

 

その事に気づき、俺はすぐにその場から離れると、先程までいた俺の場所に大きな物音がして、振り替えるとそこには巨大な穴ができていた。

 

「なっなんなんだ?」

 

俺は恐る恐る、その場所を見てみると

 

【ビルド】

 

「えっ」

 

穴から音が聞こえると共に、何かが穴の中から飛び出し、俺の後ろに立っていた。

 

すぐに振り返ると、そこには赤と青の二色に別れている怪物がおり、こちらに向かって叫びながら襲い掛かる。

 

「やばっ!!」

 

すぐに俺はその場から逃げ出そうするも、前を向くと奴は目の前におり、俺の首元を締め付けてくる。

 

「がぁ!!」

 

余りにも強すぎる怪力で俺は声を出せずにおり、目の前が真っ黒になりそうだった。

 

「離れたまえ」

 

どこからか聞こえてきた声と共に怪物が何かに吹き飛ばされ、絞めつけられた事によって不足になっていた酸素を急いで取り込むように息を吸った。

 

「無事かね、我が王よ」

 

「王?」

 

一体誰の事を指しているのか分からず、見上げるとそこには夜にも溶け込みそうな黒い服を身に纏い、手には大きな本を一冊手にしている男がいた。

 

「助けてくれて、ありがとう」

 

「礼には及ばないよ、我が王よ。

私が君を助けるのは当たり前の事だから」

 

「いや、残念ながら、俺は王じゃないよ、俺は「立花ソウゴ」えっ」

 

「今年で14歳を迎える中学二年生。

家族構成は父、母、祖母、そして双子の妹の響がいる5人家族。

現在は帰宅部で、様々な事に挑戦している」

 

「なんで、そんな事を」

 

「この本には君が王としての軌道が描かれている。

私にとっては過去の出来事でも君にとっては未来の出来事も全て描かれている」

 

「なんだよそれは」

 

個人情報が丸出しになっているなんて、ほとんどストーカーじゃないか。

 

俺は警戒心を現しながら、その場から離れようとするが、先程の怪物がこちらを睨んでいた。

 

「ほぅ、やはりあの程度では時間稼ぎは不足だったか。

では前置きは省かせて本題に入らせてもらおう」

 

そう言い、男は懐から何かを取り出した。まるで王冠を載せるような赤いクッションの上には巨大な腕時計のような何かと、顔が描かれているストップウォッチのような何かがあった。

 

「なんだよ、これは」

 

「ジクウドライバーと、あなた自身のライドウォッチです。

これを使えば、あの怪物を倒す事ができます」

 

「倒すって、なんだよそれは!!

第一、俺に戦う力なんてないよ」

 

「それは大いに違います!

あなたはいずれ、全てを制する王となります」

 

「そんな事言われても」

 

これまでそんな事をした事ないのに、戦うなんて

 

「ふむ、では脅すようで悪いですが、あなたがこのまま拒めば、あなたの大切な妹は死にます」

 

「えっ」

 

男が何を言っているのか分からず、俺は呆けてしまうが、男は変わらず、言い続ける。

 

「あの存在はあなたを消す為に、この世界にやってきたのです。

あなたを消す為に、あなたの大切な者達に手を出しましょう」

 

「父さんや、母さん、婆ちゃんが」

 

「何よりも、あなたの妹様も」

 

「響がっ!!」

 

それだけは絶対に駄目だ。

 

「本当になんとかなるのか!!」

 

「えぇ勿論です。

使い方は、触れてみれば分かります」

 

その言葉に従うように俺は手に取ると、その瞬間、頭の中にこの機械の使い方や、戦い方まで様々な事が入り込んで来る。

 

すぐに俺は手に取ったベルトを腰に巻きつける。

 

ジクウドライバー

 

その音声を聞き取ると、俺は手にあるジオウライドウォッチを起動させる。

 

ジオウ

 

俺はそのままジクウドライバーにジオウライドウォッチを差し込み、同時に構える。

 

「変身!」

 

その掛け声と共にジクウドライバーを回す。

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

 

ベルトから音が流れると、俺は全身に銀色の鎧を身に纏い、仮面にはライダーが描かれた。

 

「これは」

 

俺は自分の身に起こった出来事についていけず、手を見てみると、そこには銀色の腕が伸びていた。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来を知らしめる時の王者!

その名は仮面ライダージオウ、まさに生誕の瞬間である」

 

「仮面ライダージオウ」

 

俺は何が起きているのか分からずにいたが、先程の怪物が俺に向かってきた。

 

「負けるかよ」

 

俺は思わず、拳を前に殴り込むと、先程までとは正反対に怪物はいとも簡単に吹き飛ばされた。

 

「なんだ、この力は」

 

「さすがです、既にそこまでの力を」

 

「あぁ、けど、これで動きを封じて「倒すのです」えっ。

何を言っているんだ、確かに襲ってきたけど、殺さなくても」

 

「殺すのではありません。

あれは、元から生きてはいません。

ここで倒さなければ、アナザービルドは諦める事なく襲うでしょう」

 

「アナザービルドって、何を言って」

 

そう言っている間にも、奴はこちらに向かって襲い掛かってきた。

 

すぐに攻撃を受け流すように動くも、俺はそれ以上に奴の言っている事を実行できない。

 

「何をしているのですか、その怪物を倒さなければ、あなたの家族が殺されるのですよ」

 

「だけど、殺すなんて」

 

俺にはできない、既に弱気になってしまう。

 

『君の言っている事は正しい』

 

そんな迷いを聞き入れるようにどこからか声が聞こえ、声の主を探す。

 

『家族の為に戦うのは正しいし、人を殺してはいけない。

けど、君は戦おうとしている。ならば、今は迷う時じゃない』

 

「っ!!」

 

その言葉を聞くと、俺の身体はさらに強くする。

 

『君には守る者があるんじゃないのか、守りたいと思う心があるはずだ。

それとも、君の思いは全て嘘だったのか?』

 

「違う、俺は守りたい!!」

 

『ならば、戦って勝て。

君の守りたい者の為に、戦え!!』

 

「っ!!」

 

聞こえてきた声に覚悟を教えられ、俺は目の前にいる奴を吹き飛ばす。

 

「ほぅ」

 

「本当に躊躇はある。

今だって、倒すのなんて間違っていると分かっている。

けど、俺は、家族を守る為に、お前を倒す!!」

 

その言葉と同時に俺は拳を握り締め、怪物を殴る。

 

怪物は足を蹴り上げ、まるで削られるような痛みを感じるが、俺はその足を掴み、回転させ、地面へと叩きつける。

 

そして蹴り落とすが、怪物は地面を蹴り、その場から遠くへと飛ぶ。

 

それを見計らって、俺はジクウドライバーに手を伸ばす。

 

フィニッシュタイム!

 

音声が鳴り響くと、俺はそのままジクウドライバーを回す。

 

ジオウ!タイムブレーク!!

 

その音声と共に、俺はその場で走り出すと、目の前にいる怪物の周りに文字が現れ、俺はそのまま宙へと飛び、怪物に向かっていく。

 

その間に文字が俺の足へと集まり、怪物へと叩きつけると同時に怪物は後ろへと吹き飛び、爆発する。

 

それは勝利を意味したか、同時に人を殺してしまったという思いで潰れそうになっていた。

 

「はぁはぁ、俺は人を、殺してしまったんだな」

 

少し前までは普通の学生だったはずなのに、なんで

 

「君は何か勘違いしているようだ」

 

「えっ」

 

その言葉と共に男は先程の怪物の元へと行くと、そこには怪物がおらず、何か小さな物があり、それを手に取った。

 

「君の倒したのは、このアナザーウォッチで作られた偽物の命。

奴らには意思はなく、生き物でもなんでもない」

 

「そうなのか」

 

それでも、俺にはあの時、人を殺したという感覚が残った。

 

「しかし魔王よ、喜びたまえ、これで君は偉大なる王への第一歩へと踏み出したのだから」

 

「何を言っているんだ」

 

そう言われて、腕を見てみると、先程まで灰色だったライドウォッチが輝き、倒した奴と同じ顔のライドウォッチがあった。

 

「アナザーライダーは取り込んだ仮面ライダーの力の結晶だ。

そのアナザーライダーを倒せば、ライダーの力は君の物へとなる」

 

「それじゃあ、元の力の持ち主は」

 

「さぁ。

なぜならばこことは別の世界の人間」

 

「それじゃあ、このライドウォッチは誰かの」

 

「そうだね、そのライドウォッチは仮面ライダービルドの力が宿っている」

 

「ビルド」

 

その名前は俺の胸へと刻まれながら、ふと後ろに誰かがいるのに気づき、振り向く。

 

そこには俺が先程まで戦っていた怪物と似た姿をしているが、不気味な顔はなく、あえて言うなればヒーローのような姿だった。

 

『俺の力は愛と平和の為に使ってくれ。

遠くにいる君に伝えられるのはそれだけだ』

 

「その声、もしかして、あんた、さっき俺に話した声なのか」

 

『まぁそうだな、さっきの言葉はかつての敵から言われた言葉だけど、俺自身の覚悟でもあった。

ジオウ、君にはこれから数多くの苦難があるだろう。

けど忘れないでくれ、君の力は誰かを傷つける為じゃない、誰かを守る為に使う力だと』

 

「誰かを守る力」

 

『君が想像している以上に、今回の事件は困難だ。

さっき倒したのは俺の力を取り込んだように、他にも多くのライダー達の力が奪われている』

 

「奪われている」

 

『こんな事を君に頼むのはおかしい事だ。

けど、頼む、アナザーライダーから人々を守って欲しい』

 

「そんなの、決まっているだろ」

 

それだけ聞いて、俺の中では既に決心がついていた。

 

「俺は家族を大切な人達の為に戦う。

そして、本当に平和の為に戦ったあなた達の意思を守って見せる」

 

『本当に、仮面ライダーはどこの世界でも頼りになるな』

 

その言葉と共にビルドの身体が徐々に透けていく。

 

「あっ」

 

『最後にあらためて自己紹介しよう。

俺の名前は仮面ライダービルドであり、天才物理学者の桐生戦兎だ』

 

「俺は、俺は仮面ライダージオウであり、普通の中学生で立花ソウゴです」

 

『ソウゴ、この世界を頼んだぞ』

 

その言葉と共に、俺の意識は元の場所へと戻っていた。

 

「我が王、大丈夫でしょうか?」

 

「あぁ、大丈夫だ、ありがとう、えっと」

 

「ウォズです。

あなたを導く為に来た存在です」

 

「そうか、ウォズ、ありがとう」

 

「いいえ、当然の事をしたまでです。

それよりも王よ、今はこの場にいるべきではありません」

 

「どういう事だ」

 

するとウォズは何か真剣な顔をしながら、本を開く。

 

「この時間では既に手遅れですが、妹様に命の危機が迫っています」

 

「えっ」

 

その言葉を聞くと、俺の懐にあった携帯から音が鳴り、俺は慌てて出る。

 

「もっもしもし!!」

 

「ソウゴ、急いで病院に来て、響が、響が!!」

 

振るえる声が俺の耳元に聞こえると共に俺の足は既に走り出していた。

オーマフォームに使用するシンフォギアウォッチは

  • 天羽々斬
  • イチイバル
  • シュルシャガナ
  • イガリマ
  • アガートラーム

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