戦姫絶唱シンフォギア 時の王である兄   作:ボルメテウスさん

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この作品におけるシンフォギアの時代設定は2020年となっております。


見つめる目的

響に正体を明かした後、俺は後から来た黒服の人に案内されるようにジクウドライバーとライドウォッチを預けた後、手錠をされて、移動させられた。

 

実際に形だけの拘束なので、慌てる事なく連行された。

 

連行された先で響達と別れ、とある部屋で待っていたのは見るだけでも強そうな男性とどこか見覚えがある女性だった。

 

「どうも初めまして、立花ソウゴ君」

 

「あれ、俺の事を知っている?」

 

「あぁ我々はこういう情報収集は得意だからね。

自己紹介が遅れてすまなかったが、俺の名前は風鳴弦十郎。

ここ、特異災害対策機動部二課の責任者をしている。」

 

「そうですか、えっと俺改めて、俺の名前は立花ソウゴです」

 

そう言い、互いに自己紹介を終わった後、一回咳き込むと共に、弦十郎さんがこちらを見る。

 

「それではさっそくで悪いが、君には聞きたい事がいくつかあるが、大丈夫か?」

 

「大丈夫ですよ」

 

「ありがとう、ではまずは君はどうやってあの力。

仮面ライダーになれたんだ?」

 

「あぁ、やっぱりそれですか」

 

「何か話しにくい訳が?」

 

「いや、ある意味偶然としか言えないですね。

というよりも、計画的だと今では思えます」

 

「計画的?」

 

「俺が仮面ライダーになったのは2年前、つまりはツヴァイウィングの惨劇があった日の時です」

 

「なに?」

 

それから、俺は仮面ライダージオウになった当時の話をした。

 

その話をしていると、奥にいた研究者である女性が笑みを浮かべていた。

 

「なるほどね、だから正体不明だったのね」

 

「どういう事だ?」

 

「ジオウは正確にはこの世界の存在ではないという事よ」

 

「この世界の存在ではない?」

 

その言葉に俺達全員が首を傾げてしまった。

 

「自己紹介が遅れたわね、私は櫻井了子。

シンフォギアシステムを作り出した張本人よ」

 

「えっそれじゃあ、響達が身に纏っているのは」

 

「その通り、私が作ったのよ」

 

そう言い胸を張って、自慢そうに言ったけど、今はそれよりも

 

「この世界のじゃないというのはどういう事なんですか?」

 

「あぁそうだったわね。

まずはジクウドライバーについて調べさせてもらったけど、あの機械にライドウォッチかしら?

あれはとてもじゃないけどこの時代で作れる代物じゃないわ。

ライドウォッチ単体はシンフォギアにも匹敵する力を持ちながら、それを十全に使う事ができるジクウドライバーなんて、まさにブラックボックスの塊よ!!」

 

「あはは、それでこの世界の物じゃないというのは?」

 

「あぁそれね。

実はあの惨劇のと同時期に実はとある聖遺物が起動したの」

 

「聖遺物?」

 

「まぁ簡単に言えば、シンフォギアの元になった存在よ。

有名な所で言えばエクスカリバーとか伝説に残っている武器よ。

その中でギャラルホルンという聖遺物があるのだけどね、あの惨劇の時に起動したのよ」

 

「確かに記録に残っているが、それと何が関係しているんだ?」

 

「大ありよ!

当時の映像だけでは分からなかったけど、これを見て」

 

そう言い出てきた映像には部屋から眩しい光と共に巨大な物音がし、カメラは天井を移すと、そこには巨大な光が空へと飛んでいき、同時に幾つもの線になって別れた。

 

「この流れ星って、確か」

 

ジオウになった時に見た流れ星!!

 

「これは一体!?」

 

「そう、このジクウドライバーもライドウォッチもギャラルホルンから出てきた物。

つまりは、君が言ったウォズもゲイツ君はおそらくは別世界の住人」

 

「でも、なんで俺の事を知っているんだ?」

 

「さぁね。

もしかしたら、本当に別世界か、もしくは」

 

そう言うと考え込んでしまっているようだけど、櫻井さん?

 

「まぁこれは仮設だから実際は分からないわ。

でも現在分かっている事は、このシステムは現代で作る事は不可能。

さらにはライドウォッチは私達では反応しないから、実質、君専用のアイテムよ」

 

そう言われて、あっさりとジクウドライバーとライドウォッチを返されたけど、良いのか?

 

「それにしても、まさか仮面ライダーがねぇ」

 

「どういう事ですか?」

 

「弦十郎君も知っているでしょ、この世界に存在していた仮面ライダーを」

 

「あぁ勿論だ」

 

「仮面ライダーって、俺とゲイツ以外にもいたんですか?」

 

「えぇ20年前にね」

 

その言葉と共にパソコンを操作すると共に現れたのは幾つもの写真だった。

 

「彼の名前は仮面ライダークウガ。

都市伝説として未確認生命体4号以外にも仮面を付けたライダーという事で仮面ライダーと呼ばれていた。

クウガという名前は4号に対して言う言葉からそう予想され、」

 

「合わさった事で仮面ライダークウガですか?」

 

「あぁその通りだ。

そしてジクウドライバーから流れる音声でも判断した」

 

そう言われると、疑問もあるが、俺は今は目の前の話に集中する事にした。

 

「クウガ、20年前に実際に存在して、4号と呼ばれ人々を未確認生命体から守ってきた存在よ」

 

「クウガ」

 

俺はその名前と共に、画面に映し出されているクウガを見つめる。

 

アナザーライダーやノイズとは別に人々を襲ったと言われる存在。未確認生命体。

 

教科書には載っているものの、事件の多くは悲惨すぎる内容の為に詳細は調べないと分からないが、日本で多くの死人を出した事で有名だ。

 

そんな存在と俺よりも先に人々の為に戦っていた先輩がいたという事に驚いているが、なぜか俺はその姿を知っているような気がする。

 

「クウガについての情報はこれまでトップシークレットで管理されてきた。

俺達が知っている事は多くなく、本人も現在は7年前の事件以降未だに行方不明だ」

 

「7年前って、確か」

 

「あぁ君達も知っている通り未確認が再び確認された事件だ」

 

その時期は俺も小学生だったのでよく覚えていた。

 

確かあの時、俺が東京で家族とはぐれてしまった時に起きた事件だ。

 

「クウガ、本当に彼の存在は私から見ても浪漫溢れる存在よ。

なんたって、君の仮面ライダー、そして響ちゃん達シンフォギア、全ての元になった存在だとも思えるから」

 

「元になった存在!?」

 

その言葉に俺達は再び驚かせてしまった。

 

「クウガについての個人的なプロフィールは伏せられているけど、彼はどうやら古代の遺物であるベルトを身に纏った事でクウガへと変身できたのよ。

聖遺物に近いそれを身に纏うのはシンフォギア、仮面を被りベルトで変身するのは仮面ライダー。

ある意味、クウガは二つの力の祖先ともいえる存在ね」

 

その話を聞くと、俺達はある意味大きく繋がっていたとも考えられる。

 

だからこそ、気になる。

 

「会って、話を聞きたい」

 

俺は今、本当に道を迷っている。

 

響に秘密を知られたのは別に良い。

 

だけど、俺はこのままウォズに従うように戦って良いのか。

 

「・・・ここからは俺がとある先輩から聞いた話だ」

 

「とある先輩?」

 

「あぁ最もクウガに近かった刑事だ。

あの人が語るには、クウガは戦う事が嫌いな人物だったらしい」

 

「戦う事が」

 

俺も確かに戦っている時は無我夢中だったが、実際には好きではなかった。

 

「人を守る為とは言え、殴った時の感触は好きではない。

だが、クウガは未確認によって、誰かが泣いている姿を見たくない為に戦ったらしい」

 

「泣いている姿を見たくない」

 

確かに俺は仮面ライダーになった時から、誰にも傷ついた姿を見たくなくて、戦っていた。

 

「だが、はっきり言うが、君はそれに拘り過ぎている所がある」

 

「拘り?」

 

「だからこそ、君はクウガを見たいと思っているんだろ」

 

「そうですね」

 

俺はその時の正直な気持ちを吐いた。

 

それには納得するしかなく、俺には

 

「クウガが見たかったのは守った先にある光景だと思う」

 

「守った先にある光景」

 

「その答えは俺が言わなくても、とっくに分かっていると思うがな」

 

そう言い、肩を叩いて励ましてくれる弦十郎さん。

 

「さて、これから歓迎会だ。

皆も準備してくれている」

 

「・・はい」

 

俺はそう言われ、促されるように案内され、そこにはまるで準備されていたように俺の歓迎会が行われていた。

 

歓迎会で、二課に所属している人は皆気軽に話してくれて、俺は少しは緊張が解れた。

 

そして、話している間、俺は響と合流し、二人で話す事にした。

 

「・・・ごめん、お兄ちゃん、黙っていて」

 

「俺も、人の事は言えない。

だけど、俺も言えなくてごめんな」

 

そうして、二人で話す前に、俺達が言ったのは、謝る事だった。

 

互いに事情を隠し、危険な事をしていた。

 

それはもう覆す事はできないし、これからも互いに止まらないだろう。

 

「お兄ちゃんにも知られて驚いたけど、ごめん、本当に今は未来の事で」

 

「話は弦十郎さんから聞いた。

あの場には未来ちゃんもいたんだね」

 

「うん、まだ、お兄ちゃんの事は早いと言って、この事は言っていないけど、私、どうすれば」

 

「・・・俺にも分からない。

けどその答えを見つける事はお前だったらできるはずだ」

 

「できないよ、私には」

 

「へいきへちゃら、昔父さんが言っていた言葉、覚えているか?」

 

「・・・うん」

 

「心が痛い時でも勇気が出る言葉だったな。

その言葉と一緒に、未来ちゃんと一緒に話して来たら、大丈夫だよ」

 

「そうだね、うん!!

私、未来とまた一緒にいたい!!」

 

「その調子だ!!

俺も少しやらないといけない事ができたからな」

 

「やらなければならない事?」

 

「響、実は、俺は雪音さんとは会った事がある」

 

「えっクリスちゃんと!!」

 

その事について、驚いた声で言った。

 

「ちょっと前の事かな?

彼女はアナザーライダーになって、自暴自棄になっていた。

その時は止める事ができたけど、俺は根本的な解決をしてなかった。

だから、俺は雪音さんを今度は救って見せる」

 

その言葉を聞いて、響は笑みを浮かべて、手を握る。

 

「分かった。

それじゃあ、お兄ちゃんはクリスちゃんを救って、私は未来と仲直りする。

その後はお兄ちゃんは未来に本当の事を教えて、私はクリスちゃんとお友達になる」

 

「あぁ、やる事が一気に増えたな」

 

そう言い、俺の中で暗かった気持ちが吹き飛んだような気がする。

 

「約束だよ」

 

「あぁ絶対に果たそうな」

 

そう言い、俺達は互いに新しい目的ができた。

 

この目的を果たす事ができれば、少しでもクウガに近づけるかな?

オーマフォームに使用するシンフォギアウォッチは

  • 天羽々斬
  • イチイバル
  • シュルシャガナ
  • イガリマ
  • アガートラーム
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