戦姫絶唱シンフォギア 時の王である兄   作:ボルメテウスさん

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歌姫・オンステージ

クリスを俺の家に招いてから、数日が過ぎた。

 

クリスは最初は少し抵抗があったが、俺が作っていた食事など面倒を見ている内に、あまり違和感が無くなっていた。

 

そんな日々の中で、ある日、二課から呼び出しがあったので、来てみたんだが

 

「これは?」

 

「あぁ今度行われるライブチケットだ」

 

「ライブチケット?」

 

二課へと来ると風鳴さんからライブチケットを渡された

 

「こうして話す機会は余りなかったからな。

それに、あなたには見て欲しいと思ったから」

 

「見るとは」

 

「あぁ、あなたには歌女としての姿を」

 

「歌女か」

 

その言葉を聞いて、俺はこれまで思い出す限りでも、風鳴さんの歌を戦いの中でしか聞く機会がなかった。

 

だからこそ、本当の意味での歌を聞いてみたい。

 

「あぁ、楽しみにしている」

 

「あぁ、私も全力で歌わせてもらう」

 

その言葉を聞き、俺も楽しみになってきた。

 

ライブチケットを受け取り、俺は嬉々として家に帰っていると

 

「何やら嬉しそうですね、我が王よ」

 

「んっ、ウォズか?

どうしたんだ?」

 

「いえ、そろそろ新たなアナザーライダーが現れるので」

 

「アナザーライダーか。

けど、どこに「風鳴翼のライブ」なに?」

 

ウォズから出てきた答えに対して、俺は思わず声を出してしまう。

 

「このアナザーライダーは、音楽関連の事を襲っているようだね。

狙いは分からないがね」

 

「どうでも良い、ウォズ、アナザーライダーが出てくる時間は」

 

「今回はいつも以上にやる気満々だね」

 

「せっかくのライブを邪魔させるかよ」

 

それだけ言うと、俺はジクウドライバーを取り出す。

 

「時刻としては、そうだね。

ライブが始まって、少し経ったぐらいだね」

 

「開始部分は見れないか。

だけど、ラストは絶対に間に合うようにしないとな」

 

そして、ライブ当日の夜。

 

俺はライブ会場前でウォズが予想した場所で立っていると上空から何かがこちらに迫ってくるのが見えた。

 

「変身」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

その姿を確認すると共に、俺は素早く、手に持っていたライドウォッチを起動させ、ジオウへと変身する。

 

そして次に手に持っていたジカンギレードに電王ライドウォッチを装填する。

 

【電王!ギリギリシューティング!】

 

その音声と共に、銃口から出てくる電車のエネルギー弾で打ち落とす。

 

地上へと叩き落されたアナザーライダーはそのままむくりと起き上がり、こちらを睨み付ける。

 

俺もそれに合わせるようににらむ。

 

「悪いが、ライブは邪魔はさせないぞ」

 

俺はライブ会場前に迫っていたアナザーライダーへと睨み付けながら言葉を続ける。

 

「今日は翼さんにとっては大事なライブだからな。

こんな事で中止にさせるかよ」

 

その言葉と共に、俺は手に持った鎧武ライドウォッチを起動させる。

 

【鎧武】

 

起動させると共に、俺は鎧武ライドウォッチをジクウドライバーにセットし、同時に回す。

 

「変身」

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!ソイヤ!鎧武!】

 

その音声が鳴り響くのと同時に、俺の上空から巨大なアーマーが降り注ぎ、俺に装着されるのと同時に開かれる。

 

開かれる事により両肩に巨大なオレンジを摸した錠前が装着され、その錠前には刀が2本、両手に2本、足には2本の合計6本の刀を持つ姿へと変わる。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしらしめす時の王者。

その名も仮面ライダージオウ鎧武アーマー。

また一つ、ライダーの力が継承した瞬間である!」

 

「さぁ、ここからは、俺のステージだ!!」

 

その言葉と共に、俺は両手に持った大橙丸Zを構え、アナザーライダーと向き合う。

 

「キシャアアア!!」

 

アナザーライダーは俺のその構えを見ると共に、手を大きく広げ、その姿がよく見えた。

 

その身体はまるで蝙蝠を思わせる姿であり、身体のあらゆる場所で鎖が巻かれている。大きく腕を広げるだけで、そこから巨大な翼が生え、こちらに襲いかかってくる。

 

すぐに両手に持った大橙丸Zを構え、こちらに激突するアナザーライダーを受け止めると同時に、俺はアーマーに装着されている大橙丸Zを操作し、牽制する。

 

「ガアアァ!!

 

別の場所から襲いかかってきた攻撃に対して、驚くも、すぐに超音波を出し、俺の攻撃を防ぎ、身体にある鎖をこちらに向けて放ってくる。

 

鎖で体の身動きが取れなくなり、両手と背中にある大橙丸Zが使えなくなる。

 

「だけどな、こういう事もできるだよ!!」

 

俺はそう言うと、すぐに飛び上がり、足に装着されている大橙丸Zでアナザーライダーを遠ざけるのと同時に、俺はそのまま鎖を切り裂く。

 

「まだまだ終わっていないぜ」

 

そう言い、俺は再度構ると、空中から迫りつつアナザーライダーが火球を放ち、襲いかかって来るが、俺は大橙丸Zで円を描くと、円の中からオレンジが現れ、火球を落としていく。

 

そのまま火球を放ちながら、こちらへ迫りつつあるアナザーライダーに対して、俺の手はジクウドライバーに手を伸ばし、回す。

 

【フィニッシュタイム!鎧武!スカッシュ!タイムブレーク!】

 

その音声が鳴りながら、こちらに迫りつつあるアナザーライダーに対して、俺は両手で大橙丸Zを構えて、目の前までアナザーライダーが来るのと同時に

 

「はぁ!!」

 

俺は両手で構えた大橙丸Zを振り上げると、目の前に来ていたアナザーライダーは一瞬でオレンジの幻影に包み込まれる。

 

同時にアナザーライダーは輪切りになり、爆発する。

 

「ライブは」

 

そう言い、俺は後ろで行われているライブの方を見ると、こちらで行われていた戦いの影響があるのか、見てみる。

 

そこには、戦いの事に気づかず、誰もがライブを楽しんでいた。

 

「良かった」

 

『やっぱり、音楽は良いね』

 

「えぇ」

 

俺は後ろから聞こえた声に振り向くと、そこには優男と思われる人物が立っていた。

 

『これまでも、色々な人の音楽を聴いてきた。

それは、誰もが幸福にする事ができるから』

 

「俺もこうやって、遠くから聞いていても分かります。

翼さんも、色々な人が作り出す音楽は、人を幸せにする事ができると」

 

『だからこそ、この力は、そんな思いを守る為に使って欲しい』

 

その言葉を聞き取るのと同時に、俺の手元には蝙蝠を思わせる仮面が描かれたライドウォッチがあった。

 

「音楽か、思えば、多くの事があったな」

 

この会場を前にして、思い返せば全ての始まりがここからだった。

 

「俺が仮面ライダーとして始まった日も、響が事故にあったのも」

 

そう言いながら、俺は夜空を見つめる。

 

すると、後ろから出てきたウォズも共にいた。

 

「19あるライドウォッチの内、10個目を手に入れましたか」

 

「10個?

いや、他にもあるけど」

 

「重要なライドウォッチは10個です。

アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、電王、キバ、鎧武、ドライブ、エグゼイド、ビルド。これらは、とても重要なライドウォッチだ」

 

「でも、確か9個って、言ったが、もしかして」

 

「あぁ、だが手に入れるのは8個だから」

 

「どういう事だ?」

 

「私はそれ以上の事は言えない。

だが、全てが集まる時は近づいている。

その前に一つの試練がある」

 

「試練?」

 

「すぐに分かります」

 

その一言と共に、ウォズはすぐにいなくなる。

 

「試練、どういう意味なんだ」

 

そう疑問に思えたが、その答えはそう遠くなかった。

オーマフォームに使用するシンフォギアウォッチは

  • 天羽々斬
  • イチイバル
  • シュルシャガナ
  • イガリマ
  • アガートラーム

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