戦姫絶唱シンフォギア 時の王である兄   作:ボルメテウスさん

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届いた思いはっ!!

「ここは」

 

目が覚めると、周りは真っ黒になっており、何もかも見えなかった。

 

「確か、あの時ゲイツと一緒に戦ってから下から出てきた闇が俺を覆ってっ!!

本当に、どこなんだ?」

 

俺は立ち上がると、何かの気配を感じ、後ろを振り向くと、そこに蝙蝠や蜘蛛を模した怪物が現れた。

 

「あれは、クウガの記録に出てきた奴!!」

 

「ジゴグ、ゴラゲゾボンジャリンババビギズレス」

 

「っ!?」

 

何を喋っているのか、分からず、俺はすぐにジオウに変身する為にジクウドライバーを取り出そうとしたが、ジクウドライバーが無かった。

 

「なっ!?」

 

「ルザザ、ボボパゴラゲンボボソンババ、ゴボビデスドパゴンザギギバギ」

 

「あぁ、言っている事、全然分からねぇ!!」

 

とにかく、今は戦う事ができない以上は

 

「まったく、ここまで色々な場所を巡っていたが、まさかこんな所があるとはな」

 

「えっ?」

 

後ろから聞こえてきた声に、思わず振り向くと、そこには普通の男性が立っていた。

 

黒いコートを身に纏っていたが、ピンク色のカメラを持っていた。

 

だが、その手に持っているのはピンク色の丸いバックルで、それはジクウドライバーに僅かだが似ていた。

 

「ビガラパギダダギ!!」

 

その言葉を聞き、笑みを浮かびながら、男は手に持ったバックルを腰に回し、手に持ったカードを目の前にいる闇に向けて見せつける。

 

「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ!変身っ!!」

 

カメンライド!ディケイド!

 

その音声が鳴り響くのと同時に目の前にいる人物を中心に幾つもの幻影が現れ、男へと包み込むと、そこに現れたのは俺がよく知る仮面ライダーが立っていた。

 

「仮面ライダー!?」

 

「少し待っていろ、後輩」

 

「ディケイド?」

 

ベルトから鳴った音からディケイドという名前と思ってしまう。

 

それ以上に、俺の事を後輩と言ったディケイドはふてぶてしい態度で、怪物達を見つめる。

 

怪物達はディケイドに向かって襲い掛かるが、ディケイドは腰に装着されていた物を取ると、それを剣に変形させて切り裂く。

 

その戦い方はまるで全てを見透かしたように攻撃を避け、素早く行っていく。

 

「今度はこっちをやってみるか」

 

そう言い、ディケイドは新しくカードを取り出すと、そのまま一枚のカードを自身のベルトへと入れる。

 

カメンライド!エグゼイド!

 

その音声が鳴り響くと、ディケイドの目の前に等身大のボードが現れ、それを擦り抜けると、なんとエグゼイドへと姿に変わっていた。

 

「まさか、俺と同じように」

 

『ガシャコンブレイカー!』

 

その音声と共に、ディケイドの手には俺が使っているガシャコンブレイカー・ブレイカーとよく似た形をしたハンマーを取り出し、近づく敵に攻撃を仕掛けていく。

 

その度に《HIT!》という音が出ており、戦い方を見ても、エグゼイドアーマーと同じ戦いであるので、疑う余地もなかった。

 

「次はこれだ」

 

カメンライド!W

 

音声が鳴り響くと、ディケイドを中心に突風が巻き起こり、周りに集まっていた敵を宙へと吹き飛ばすと共に現れたのは緑黒の二色に別れている仮面ライダーになっていた。

 

「あれは確か、ここに来る前に倒したアナザーライダーと同じ、つまりは俺の知らない仮面ライダー!!」

 

その言葉と共に風が止むのに合わせて、ディケイドは次々と敵を一ヶ所へと集めるように蹴り上げると、元のディケイドの姿へと戻る。

 

「これでとどめだ」

 

そう言い、ディケイドが取り出したカードをベルトに差し込む。

 

ファイナルアタックライド!ディディディディケイド!!

 

音声が鳴り終えるのと同時にディケイドの目の前には金色のカードのエフェクトが現れ、ディケイドは宙に跳ぶのと同時にカードに向けて蹴る。

 

それにより、カードを擦り抜けていき、一ヶ所に集まっている敵達を全て倒す。

 

「凄い」

 

これまで見た事のない華麗な戦いに俺は思わず声を出してしまうが、それよりも

 

「なぁ、ここはどこなのか分かるのか?」

 

「ここはお前の心の中だ、立花ソウゴ」

 

「えっ?」

 

いきなり何を言っているのか疑問に思ったが、爆炎の中から男は黒いコートを身に纏い、ピンク色のカメラをこちらに向けながら現れた。

 

「俺の名前は門矢士。

またの名を仮面ライダーディケイドだ」

 

「ディケイド」

 

まさか、ここで新しいライダーに会えるとは。

 

「それよりもここは一体?」

 

「ここはお前の心の中の世界だ」

 

「心?」

 

「俺としても最初は疑問だったが、お前、この道中見た事なかったか?」

 

「確かに、俺が前に住んでいた町にそっくりでしたけど」

 

「あぁそして、この世界がほとんど黒くなっているのは、あれが原因だ」

 

その言葉と共に銀色のカーテンが現れ、見てみると、そこには真っ黒な茨のような鎧を身にまっとたジオウがいた。

 

そのジオウが手を伸ばした相手は響だった。

 

「響っ!!」

 

「ぐっ!!」

 

目の前には俺が戦っていたリディアンがあったが、そこには響達とゲイツが、金色の鎧をまとった女性と黒い鎧を身に着けている俺と戦っていた。

 

「お兄ちゃん!!」

 

「響っ!!

くっそぉ!!」

 

「これはあくまでも外の景色を映し出しているだけだ。

精神だけになっているお前では、声すら届けられない」

 

「そんなっ!!」

 

これまで守れたはずの力が、今は守るべき存在を傷つけている。

 

その事に、俺の心は壊れそうになり、その場で崩れ落ちる。

 

「お前が受け継いだ力はその程度なのか」

 

「えっ?」

 

そんな俺を無理矢理立たせるように門矢さんは俺の腕を掴み、叫ぶ。

 

「お前がここまで手にした力は誰かを傷つける為に使ってきたのか?

その本意は、誰かを殺す事だったのか?」

 

「違う、俺は」

 

俺は守る為にこの力を使いたい。

 

「それが、今のお前を保っている。

それに、お前が守ってきた奴らは、お前が思っていた以上にずっと強い」

 

「っ!!」

 

その言葉を聞き、俺は目の前の光景を見る。

 

そこにはクリスがその命を賭けてまでガディンギルを止め、風鳴さんがフィーネを命懸けで止め、そして響は

 

「私は諦めない」

 

ボロボロになった状態になりながらも、俺へと手を伸ばしていた。

 

「2年前から、ずっと守ってくれたお兄ちゃんを」

 

その手はやがて俺の手を握り締める。

 

「今度は私が守るから」

 

そんな響に対して、俺は無慈悲にも拳を振り下ろそうとした。

 

「響っ!!」

 

その時、既に無我夢中になり、手を伸ばすと、俺の右腕は消えた。

 

「えっ」

 

「これは」

 

「どうやら上手くいったみたいだな」

 

すると、俺の身体は右腕から徐々に消えていき、目の前にいる黒い鎧はそれに合わせるように離れようとしていた。

 

「アーマーが」

 

「消えている?」

 

「馬鹿な!!

あれは究極の闇だぞ!!

僕が探し出した究極の存在なはずなのに、なんで!!」

 

「当たり前だ、そんなのでこいつの思いは消えない」

 

「っ!!」

 

門矢さんはその言葉を言うように目の前の壁から俺よりも先に出てきた。

 

「誰?」

 

「お前はっ!?」

 

「2年間、こいつは大切な人の為に力を使っていた。

それはやがて広がるが、変わらないのが一つあった。

誰かの笑顔を守りたい、そんな思いは究極の闇なんかに屈しない力を持っている」

 

「お前はっ!!」

 

「ただの届け物をしに来ただけの旅人だ。

受け取れ」

 

その言葉と共に、門矢さんから放たれた光は俺の腕に装着されていた特殊な形をしたライドウォッチに吸い込まれ、その姿を変える。

 

「お兄ちゃん!!」

 

「待たせたな」

 

その言葉と共に、俺は響の手を握り締めながら、身に纏っていた黒いアーマーを脱ぎ捨てる。

 

それにより、黒いアーマーに纏われていた闇は何十という怪物へと変わっていった。

 

「響、ここからは俺に任せておいてくれ」

 

「でも」

 

「未来が、お前の助けを待っている」

 

「っ!!」

 

その言葉を聞き、眼を閉じると共に拳を握る。

 

「頼むぞ」

 

「分かった」

 

それだけの受け答えすると、俺は手に新たなライドウォッチを持つ。

 

「どうやら、元には戻ったようだな」

 

「ありがとうな、響を守ってくれて」

 

「俺にとっても、彼女は大切な存在だからな」

 

「・・・一応聞くが、それは恋人としてか?」

 

「そんな訳ではない」

 

「なにっ!!響が可愛くないとでも!!」

 

「あぁ五月蠅い!

たくっ、帰ってきた途端にこれか」

 

「いい加減にしろ、向こうは待ちくたびれているぞ」

 

そう言われ、見てみるとウールは怒りの形相でこちらを睨んでいた。

 

「どうして僕の計画通りにいかないのかなぁ?

こうなったら、本当に最後の手段を使わないとねぇ!!」

 

そう言い取り出したのはライドウォッチだが、描かれているのは仮面ライダーではないが

 

「奴は、まさかっ!!」

 

ン・ダグバ・ゼバ

 

「あれはライダーウォッチなのか?」

 

「いいや、違うね。

これは君達が思っている物ではないよ!!」

 

その言葉と共にウールは自身にそのライドウォッチを押し込むと共に周りにあった闇はウールへと吸い込まれていき、姿を現した。

 

そこに出てきたのはこれまで見てきたアナザーライダーのような歪な形ではなく、黒い目に金色の鎧を身に着けた白い戦士が現れた。

 

その見た目はまるで仮面ライダーを思わせるような姿をしており、真っすぐと見つめていた。

 

「本来ならばアナザーライダーとは元の仮面ライダーの姿や力を歪に変えた存在。

だが元々ライダー達と対峙していた存在は歪であり、それがアナザーになれば、正常な戦士の姿になる訳か」

 

「これこそが、ライダーと対等な力を持ち、別の可能性になった形。

僕はアナザーダグバだからね!!」

 

その言葉と共にウールを中心に闇の瘴気が溢れ出る。

 

「止めてやるよ、もう俺は闇に屈しないから!!」

 

「未来を変える為に」

 

「誰かの為に」

 

「「「お前を止める!!」」」

 

その言葉と共に、俺達は各々の変身アイテムを作動させる。

 

ジオウ】【ディケイド

 

【ゲイツ】

 

「「「変身!!」」」

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイディケイディケイ!ディケイド!!】

 

ライダータイム!仮面ライダーゲイツ

 

カメンライド!ディケイド

 

変身を終わらせると共に、目の前にウォズが笑顔で現れる。

 

「我が王よ、復活、おめでとうございます!!」

 

「あぁ、悪いがゆっくりと聞いている暇はない」

 

「お構いなく、私はただ言うだけですから」

 

そう言い、ウォズは俺達に道を譲ると共に、声を高らかに言う。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、過去と未来を知らしめる時の王者!

その名も仮面ライダージオウ ディケイドアーマー!

まさに再誕の瞬間である!!」

 

そのウォズの声と共に、俺達とアナザーダグバとの戦いが始まった。

次に向かう場所は?

  • パックタウン
  • イビルシティ
  • 巨大街
  • 機器妖怪横丁

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