学園祭が終わり、響達の報告で、なんとフィーネとの決闘が行われる事を教えられた。
何時の間にと疑問に思っている間に、俺達はその決闘場所へと向かっていた。
「まさかこことはな」
そう言いながら見つめる先は、かつて響達が通っていたリディアンの跡地。
その場所との因縁について考えていると、何か奇妙な音が聞こえ、俺は振り向くと
「さすがに反応は早いな。
前回よりも厄介だ」
「なっなんだ、あいつは」
「ウォズ」
「それじゃあ、あれがもう一人のウォズさん!!」
突然現れたウォズに対して驚きを隠せない様子だった。
そう言いながらも、俺は目の前にいるウォズに対して、警戒を解かないように、手に取ったライドウォッチを構える。
「お前達は先に行け」
「えっでも」
「この状況であいつと戦ったら、体力的には保たない。
だったら、俺が一人で相手したら、少しは勝機がある」
「だけど「立花」」
その言葉に不安を感じた響が声を出そうとするが、翼さんが響の肩を叩く。
「ソウゴさんに任せよう。
大丈夫だ、彼ならば、どんな状況でも必ず来てくれる」
「・・・、絶対に無事でね」
「あぁ」
その言葉と共に、彼女達はその場から離れた。
「ふぅ、これは良かった、さすがの私でも彼女達を排除するのは嫌だったからね」
「なんだ、この前は他の人を巻き込んだ奴とは思えない言葉だな」
「さぁ、それはどうかな」
そう言い、こちらを挑発してくるが、俺は迷わず、ジオウライドウォッチとオーズライドウォッチを取り出す。
それを見て、ウォズも迷わず別のミライドウォッチ取り出す。
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!
アーマータイム!タカ!トラ!バッタ!オーズ!】
【投影!フューチャータイム!WELCOME!BUYTIME!GO-TIME!バイト!バイト】
俺は仮面ライダージオウへと変身するのと同時にオーズアーマーへと変わり、これまで見た事のないウォズの姿に警戒しながら、走り出す。
ウォズは肩についている画像をクリックすると、足に飛行機のようなパーツが装着されると同時に一瞬で消える。
「遅いですよ」
「っ!!」
背後から聞こえた声に気づき、俺はすぐに腕を交差させると、同時に襲い掛かってきた衝撃に驚いている間にも、ウォズの姿が見えなかった。
周りの音を聞いている限り、まるでジェット機のような音が鳴っており、あの時についたパーツがウォズのスピードを著しく上げている事は分かる。
その攻撃を防げているのは、オーズアーマーにある能力の一つである視力の異常な発達であり、消える一瞬が見えるおかげで攻撃を防ぐ事はできる。
「防ぐ事はできるがっ、対応する事ができない」
反撃を行うとしても、一瞬でも防御を怠ったら、すぐにやられてしまう。
なんとか、この状況を打開しなければ
【アーマータイム!CHANGEBEETLE!カブト!】
「むっ」
そんな考えをしている間に聞き覚えがある音と共に見てみると、ウォズは大きく吹き飛ばされており、隣を見てみるとカブトアーマーを身に纏っているゲイツがいた。
「ゲイツ!!」
「なにをやっているジオウ。
というよりも、なんだ、あいつは」
久しぶりに来たゲイツは、この状況について分からないのか、訪ねてきた。
正直、これまで姿が見えなかったゲイツについても聞きたかったが、元からゲイツは謎の多い男だったからな。
「ウォズ、といっても俺の知らないウォズだけど」
「ウォズだと?」
その言葉を理解できなかったようで、見つめる。
「我が救世主よ、邪魔をしないでくれたまえ」
「救世主?」
「何を言っているんだ、お前は」
「私は君を助ける為にこの世界に来たのだ。
そこにいる魔王が邪魔だからね」
「魔王?」
何を言っているのか理解できなかったが、その単語を聞くと、少し怒りを感じていたのかゲイツの様子は変だった。
「ジオウ。
さっさと勝負をつけるぞ。
既に立花響がピンチだ」
「なんだってっ!!
だったら、ここは一気に決める!!」
ゲイツの言葉を聞き、俺はすぐにディケイドライドウォッチを取り出し、セットし、更にはファイズライドウォッチを装填する。
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!
アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイディケイディケイ!ディケイド!!】
【ファイナルフォームタイム!ファ・ファ・ファ・ファイズ!!】
その音声と共に、俺はディケイドアーマーとなり、装填したファイズライドウォッチの影響で、俺の目の前は赤くなり、手には時計型アイテムが出てくる。
「一気に行くぞ」
「あぁ」
「これは少し厄介だね、ここは」
その言葉を聞く前に俺はスイッチを、ゲイツはカブトライドウォッチを押す。
【start up!】
【CLOCKUP】
その音声が鳴り響くと同時に俺達の周りの景色がゆっくりと流れだし、その中で俺達は走り出す。
ウォズは先程と同じくスピーカーを取り出し、周囲を破壊していく。
破片が宙に舞いながら、こちらに向かって襲い掛かるが、俺は手に持ったヘイセイバーを操作する。
【カブト!デュアルタイムブレイク!】
その音声と共に、俺は剣を横払いし、破片を全て切り裂き、同時にジクウドライバーを回す。
【フィニッシュタイム!ディケイド!アタック!タイムブレーク!】
【フィニッシュタイム!カブト!クロック!タイムブレーク!】
その音声が鳴り響くと同時に俺の前に無数の赤い円型のエネルギーが現れ、ゲイツと共にそこに向かってライダーキックを放つ。
「「はあぁあぁぁ!!」」
俺達は互いに合わせるように放つと、ウォズに激突し、後ろへと下がる。
俺達も自身の技の衝撃で後ろへと下がり、見てみるとウォズの姿はそこにはなかった。
「一体何が起きたんだ」
「奴は一体なんの力を使ったんだ?」
「分からない、だが、思った以上に俺達も」
その言葉と同意するように、俺達は膝から崩れ落ちてしまう。
「あいつが最後に使った奴はおそらくは衝撃波だろう。
耳に聞こえなくても俺達に確実にダメージがきている」
「けど、このままじゃ響達が危ない。
だったら」
そう言い、俺はミライドウォッチを取り出す。
「なんだ、それは?」
「とっておきの助っ人を呼び出すアイテム」
そう言い、俺はミライドウォッチを起動させる。
【クイズ】
皮肉にも前回のフィーネとの戦いで手に入れたミライドウォッチが助けになるとは。
そう思いながら、俺はクイズミライドウォッチをジクウドライバーに装填する。
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!
フューチャータイム!ファッション!パッション!クエスチョン!フューチャリングクイズ!クイズ!】
その音声が鳴ると、シノビの時と同じく、俺達の目の前にオレンジ色の光が現れ、その光は姿を変えた。
【ファッション!パッション!クエスチョン!クイズ!】
その音声が鳴ると共に現れたのは、アナザークイズよりも細身の身体となっており、知的な印象がする仮面ライダーだった。
「ここは」
「馬鹿な、仮面ライダーを召喚できるのか」
「あんたは「頼むっ妹を助けてくれ」なんだこれはっ!!
まったく、いきなりの事で訳が分からないが」
そう言いながら、クイズは少し悩んでいたが
「まぁ人を助けて欲しいというあんたの思いに答えるのは正解だな。
それで、妹さんは」
「この先だ」
「分かった」
その言葉と共に、クイズはその先に向かって走り出した。
響Side
お兄ちゃんに突然現れた仮面ライダーを任せて、私達は調ちゃん達との約束の場所へとたどり着いた。
だけど、そこで待ち受けていたのはウェル博士だった。
ウェル博士が召喚したノイズによって、危機的な状況に陥っていた。
「問題、そのまま突っ込めば危険。○か×か」
「えっ?」
「正解は○だ」
その言葉が聞こえると同時に、私の身体は少しだけ痺れてしまい、動けなくなった。
「これは一体!!」
「おいっあれは」
クリスちゃんの声に気づき、見てみると、ノイズの先で待ち構えていたネフィリムがノイズに食らいついていた。
先程の声と電気で止まっていなかったら、今頃ネフィリムによって、食べられていた。
「今のは」
その声が気になり、見てみると、そこに立っていたのはかつてネフィリムが変化していたアナザーライダーにそっくりなライダーだった。
「あなたは」
「俺か?
俺は仮面ライダークイズ。
ここに来る前に見た事のない仮面ライダーに妹を助けて欲しいと頼まれてきたんだが、君だな」
「えっお兄ちゃんが!!」
「なぜ、仮面ライダーがっ!!」
「とにかく、気を付けろ。
あいつに食われれば、やばいからな」
「でも」
今の状況で、翼とクリスちゃんを助けるのには、時間が
「俺が奴の動きを止めるから、それを伺いながら、攻撃しろ」
「えっ」
どういう意味か分からなかったが、クイズさんはそのままネフィリムに向かって、指を指す。
「問題、風鳴翼がかつて組んでいたユニット名はツヴァイウィングか?○か×か?」
「へっ?」
いきなり出てきた単語に対して、その場にいた全員が呆けてしまう。
「えっと、○?」
私は答えると、まるでクイズに正解したような音が流れると、全身が微弱な電気が流れこれまでの戦いが取れ、反対にネフィリムの方は不正解の時出てくる音が流れ、ネフィリムが痺れるように雄たけびをあげる。
「えっえぇえぇ!!!」
「俺のクイズに正解した場合は電気によるマッサージだ。
疲労回復し、さらには筋力上昇、様々な効能がある。
反対に不正解または回答しなかった奴は電気による拘束だ」
「そっそんな能力が」
思わず、驚くけど、この隙に
「大丈夫ですか」
「あぁ、なんとか」
「しかし、なんだ、あの能力は」
「あははは」
未来の仮面ライダーとは言ったけど、色々な人がいるんだな。
「だけど、これだったら、遠慮はいらないな」
「あぁクイズの内容を答えられないネフィリムならば」
「一気に攻められる」
「そうはさせるかぁ!!」
そう言い、ウェル博士がソロモンの杖を取り出すが
「問題!!」
「っ!!」
「英雄になる条件とは英雄になろうとすること。○か×か」
「そんなの、○に決まっているだろ!!」
「えっと、×?」
私達は思わず、答えを言うと、私達の方は正解がそう叫ぶが、クイズに不正解する音が流れ、二人共痺れてしまう。
「不正解だ、英雄は英雄になろうとした瞬間失格なんだ。
そう言った弁護士がいた」
「どんな弁護士だよ」
「とにかくこの隙は逃さないっ!!」
「はい!!」
その言葉を聞き、私達は一斉にネフィリムに飛び掛かると同時に各々の武器を使い、ネフィリムに一撃を与える。
「そっそんなぁ!!
こんな事で、僕の計画がぁ!!」
「ウェル博士、降伏しろ」
「五月蠅いぃ!!」
そう叫び、ウェル博士は手に持ったソロモンの杖を使って、大量のノイズを出す。
「この数では」
「逃げられたかっ!!!」
「だけど、このノイズをなんとかしないと、クイズさん!!」
「まったく、詳しい事を知らないというのに」
そう言いながらも、共に戦ってくれるクイズさんに頼もしく感じるが
「あれ?」
その場で私は胸が苦しくなり、膝から倒れる。
「立花っ!!」
「どうしたんだ」
「うっうぅ」
胸が苦しくなり、めまいがする。
そうしている間に、身体から何が生えるのを感じ、手を見てみると黄金の塊が出ていた。
「これは一体!?」
「ちぃ、こんな時に」
「ここは俺がやる、お前達はさっさと逃げろ」
そう言いクイズさんがノイズへと向かっていく。
「くっ雪音、立花を頼む。
私はノイズを倒す」
「あっああぁ、ほらしっかりしろ」
そう言われながら、私はクリスちゃんに担がれながら、その場から離れていった。
一体、私の身に何が
オーマフォームに使用するシンフォギアウォッチは
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天羽々斬
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イチイバル
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シュルシャガナ
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イガリマ
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アガートラーム