あの戦いが終わってから、すぐに二課へと戻ってきた俺に知らされたのは二つの出来事だった。
一つは響の身体に埋め込まれたガングニールの欠片の融合が早まっており、シンフォギアを纏う度にその身体は人間ではなくなっていき、命が無くなるかもしれない事。
二つ目はあの時現れたアナザーライダーは突然現れたオーラによって変身させられた未来ちゃんだった事だ。
その事を聞き、響は精神的にも、危機を迎えていた。
だが
「大丈夫だ、俺が絶対に助けてみせるから」
「うんっ」
俺はそれしか声をかける事ができない。
そんな俺達を焦らせるように、米国所属艦艇からの救援信号があり、その先にはノイズと共にF.I.S.の襲撃があった。
そこへと駆け付けると、そこでは調ちゃんが、ノイズから人々を守っていた。
「あぁ、放っておけない!!」
そう言い、翼さんとクリスちゃんの二人が戦線へと参加した。
そんな中で
「未来っ!!」
アナザーライダーとなっていた未来ちゃんが、そこに映し出されていた。
俺はすぐに向かおうとした時、俺の腕を掴む誰かに気づく。
「響」
「お兄ちゃん、我儘だって、分かっている。
だけど」
「・・・はぁ、分かった」
こうなった以上、どちらにしても止まらないだろう。
それは、この場にいる全員が分かっており、指令もため息をつく。
「ウォズ君、すまないが」
「分かっている。
我が王の為でもあるからね」
「悪いな」
それだけ言うと、俺達はすぐに潜水艦から出ると、丁度目の前にはシンフォギアを身に纏っていた未来ちゃんが立っていた。
「未来」
「響、ソウゴさん。
私が二人を救ってみせる」
「俺も?」
「だって、ソウゴさんは、仮面ライダーになってから、苦しんでいた。
それを止めるならば、私は」
「そんな事、させない」
「俺と響で、止めて見せる」
その一言と共に、ゆっくりと俺達は歩き、手にはジクウドライバーにジオウライドウォッチを直接入れ、腰に巻く。
【ジオウ】
【キカイ】
その音声と共に、響の歌声がジクウドライバーからの音が共に流れ、ゆっくりとだが、未来へと歩いていく。
「「変身!!」」
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】
そう、俺と未来は互いに声を出すのと同時に、俺はジオウに、響はガングニールを身に纏い、未来ちゃんの身体はアナザーキカイへと変わる。
同時に未来ちゃんから聞こえる。アナザーキカイから紫色の光が溢れると共に、紫色の鎧がアナザーキカイへと装着され、アナザーライダーとシンフォギアの二つが歪に融合した新たなアナザーライダーが現れる。
「っ!!」
「見てくれたかね、二人共」
「ウェル」
「これこそ、英雄であり、遥か先に存在する最強のライダーであるキカイと、全てのシンフォギアの天敵である神獣鏡の二つが合わさった最強の存在!!
その名もアナザーキカイ・神獣鏡、まさに英雄の為の存在の誕生である」
「我が王の紹介を真似をするとは!!」
「ウォズ、今はそれは良い」
「二人を頼みます」
俺達はそれを気にせず、アナザーキカイ・神獣鏡となった未来ちゃんを見つめながら、手に持ったジカンギレードを手に走り出す。
同時に未来の足から生えた触手が戦艦へと繋がると、戦艦の砲台が俺達に向けられる。
それを見ると俺は、すぐにライドウォッチを取り出す。
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!
アーマータイム!響鬼!】
その音声が鳴り響くのと同時に、俺の手から生えた音撃棒・籠手を装着すると同時にこちらに迫ってくる砲弾を、次々と叩いていく。砲弾は太鼓に打たれる音と共に弾き返され、戦艦に穴を開いていく。
それと共に、手に持った音撃棒・籠手から炎を灯し、戦艦を打ち抜くように放ち、それにより戦艦は崩壊し、すぐにそこから離れるように未来は俺の元へと接近する。
同時に俺の後ろに回っていた響は未来に向かって殴りつけると、それを予知していたように避けていた。
だが、俺も同時にそれに合わせるように地面を叩きつけると、地面から巨大な太鼓模様が現れ、それを叩きつけると共に、未来の身体には先程まで叩いていた太鼓の模様が現れる。
「っ!!」
「響っ!!」
「うん!!」
俺は片方の音撃棒・籠手を渡すと同時にそれぞれの一撃を未来に叩きつける。
「「音撃鼓・兄妹強打の型!!」」
俺達は叫ぶのと同時に叩きつけると、響が目にも止まらないラッシュを浴びせ、俺はその合間を縫うように重い一撃を与える。
「ぐっがああぁ!!」
「きゃぁ!」
「くっ」
だが、未来ちゃんはすぐに対応するように身体から無数の光を放ち、攻撃を阻害され、同時に俺は響鬼アーマーを解除され、響の身体に徐々にだがガングニールの欠片がはみ出ている。
「お兄ちゃんっ!!」
「あぁ!!」
こちらを見つめた響が何を求めるのか分かるのと同時に俺はディケイドライドウォッチを取り出す。
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!
アーマータイム!カメンライド!ワーオ!ディケイディケイディケイ!ディケイド!!
】
【ファイナルフォームタイム!フォ・フォ・フォ・フォーゼ!】
その音声が鳴るのと同時にディケイドアーマーに変わり、フォーゼライドウォッチを装填する事によって、これまでとは違いオレンジ色の両手足に覆われて、フォーゼアーマーと同じように両手にロケットが装着される。
「くっ」
同時に響は未来を押さえつけると同時に俺は二人を抱えて、とある場所へと向かっていた。
「なにをするつもりだ!!」
「まさかっ!!」
「っ!!」
「さっきウェル博士が言っていた。
シンフォギアに対しての天敵だって。
だったら、その攻撃は自身でも適用されるはずだよ」
「だから、これは賭けだ!!」
その一言と共に目の前にあったのはアナザーキカイ・神獣鏡によって作り出された巨大なレーザーであり、そこに向けて突っ込むと、響と未来の身体に纏っていたシンフォギアは解かれていき、同時に俺はその衝撃でディケイドアーマーの装着が外れる。
だが
「ここで決める!!」
【フィニッシュタイム!】
音声が鳴り響くと、俺はそのままジクウドライバーを回す。
【ジオウ!タイムブレーク!!】
その音声と共に残っていたアナザーキカイに向けて、俺は蹴りを放つ。
そうする事により、防御を行っていた神獣鏡が無くなった事により、瞬く間に倒される。
「ぐっ!!」
倒す事に成功したが、同時に違和感を感じ、俺は吹き飛ばされる。
なんとか二人を抱えながら、近くの船に飛び移るが、同時に変身が解けてしまう。
「二人はっ無事か」
見ると気絶しているようで、無事な様子で落ち着きを取り戻すが、ベルトから重い何かが落ちる音がしたので見てみる。
「これは?」
そこにあったのはジオウライドウォッチだった。
だが、そこにあったのは先程まで持っていたジオウライドウォッチが銀色に輝いており、その周りには金色の石に埋め込まれていた。
「これは一体っ!!」
その石はまるで響の身体に浸食していたガングニールと同じ物だが、あの時、一体何が起きたんだ?
オーマフォームに使用するシンフォギアウォッチは
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天羽々斬
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イチイバル
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シュルシャガナ
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イガリマ
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アガートラーム