「なんとか動かせそうだな」
「あんまり無理をしてはいけませんよ、本来だったら、もう少し寝ていないといけないんですから」
「いやぁ、それはすまない」
あの戦いから、気絶した俺はウォズによってS.O.N.Gの医務室に連れられ、エルフナインから絶賛お叱りを受けてしまう。
既にあの戦いを終えて、本来ならば絶対安静だったが、俺の身体は最近になって治癒能力が高まった影響もあって、既に戦える状態になっていた。
「それにしても、こうして見ると驚くことばかりです。
仮面ライダーについては知識では知っていましたが」
「やっぱりキャロルも仮面ライダーを?」
「はい、僕ももう一人のウォズさんの事を知っていました。
彼はなんていうか」
「?」
「いえ、なんでもありません。
それよりも、本当に報告しなくても良いんですか?響さんのお父さんがアナザーライダーになった事は」
「いいんだ、今の響がそんな事を知ったら」
親父と別れる前の響は酷く不安定になっており、そのうえ自分からアナザーライダーになった事を知ってしまったら、きっと。
「とりあえずは響達の様子を見に行くか。
俺と同じく怪我をしていると聞いたからな」
俺と親父が戦っている間にも、響達はオートスコアラーであるミカと戦って、負傷したらしい。
「おぉい、大丈夫かな?」
部屋に入ると、響は元気がない状態で、珍しい事に調ちゃんと切歌ちゃんは喧嘩をしていた。
「ソウゴ、お前重体だったんじゃないのか!?」
「あぁもう回復した」
「相変わらずとんでもない奴だな」
「いやぁ」
俺が入った事により、先程まで喧嘩をしていた雰囲気が和らいだようだが、二人は未だにいつものような仲良しな様子は見られない。
さて、どうしたものか。
「それにしても、オートスコアラーとアナザーライダーの同時出現。
奴らの目的は一体」
「あそこにいたのはミカだけだったけど、まさか他の奴らはそっちにいたのか!?
「それって、もしかしてオートスコアラーなんデスか?」
「・・・いや、正体はまったく分からなかった」
俺はその時、あえて嘘をつく事にした。
この場に響がいなければ話す事ができたかもしれないが、今回の戦闘の結果を聞く限り、もしも親父がアナザーライダーとなり、その理由を聞いたら
「おい、ウォズは見たのか?」
「・・・いいえ、残念ながら。
私の方でも正体の方は探っている所だ」
そう答えたウォズは俺の心境を察してくれたおかげで場は切り抜ける事ができた。
それからしばらくして、話を終えると共に切歌と調ちゃんは医務室から出ていった。
「・・・あの二人、何があったんだ?」
「・・・私のせいなんだ、戦闘中にお父さんの事が過って」
「そうか」
原因は響の戦闘中の行動だと思われるが、それとは違い、戦いの中で二人は知らない間に溜まっていた何かが爆発したんだろう。
「だったら、やる事は決まったな」
俺はそう言い、巻いていた包帯を脱ぎ、そのまま医務室から出ようとする。
「・・・、悪い響。
少し出る」
「あっ、うん」
その時、俺に対して頼ろうとした手が一瞬止まり、顔を下げて返事だけをした。
そんな響に対して俺ができるのは
「大丈夫、ちゃんと戻ってくるから。
二人が仲直りにする為にもな」
「・・・そうだね、お願い、お兄ちゃん」
「あぁ」
俺はそれだけ言い、俺はそのまま医務室から出ていく。
「・・・そんな身体で行くつもりか」
「うわぁゲイツ、何時の間に!?」
俺が医務室から出ていくと、丁度扉の隣で立っていたゲイツはこちらを見ていた。
「なぜ、あの場でアナザーライダーの正体を喋らなかった?
聴けば、奴はもう一人のウォズに連れていかれた。
つまりは」
「あぁ、親父とはもう一度戦うかもしれない」
「だったら、なぜ!!」
「響が教えてくれたから」
「立花響が?」
俺の言葉に疑問なのか、こちらを見ていた。
「響は俺と同じように力を突然手に入れたけど、敵との戦いの中で手を取り合う事を諦めずに続けた。
昔は敵だったクリスやマリア、それに調ちゃんや切歌ちゃんとだって今では仲間になれた。
だからこそ、俺はもう一度戦う事になっても、親父を諦めるつもりはない」
「・・・それが答えか」
それだけ言うと、ため息を吐きながら、ゲイツは歩き出す。
「俺も同行する。
あいつらが馬鹿をやっていたら、止めないといけないからな」
「ありがとう、ゲイツ」
俺はそう言いゲイツにお礼を言うと共に二人の後を追うようにバイクライドウォッチを起動させる。
ライドストライカーで二人が行きそうな所を探っている時だった。
服に仕舞っていたスマホから音が聞こえ、バイクを止めて、携帯に出る。
「もしもし?」
『ソウゴ君か!?
すまないが、すぐに神社に向かってくれ、オートスコアラーが現れた!!』
「なんだって!?」
その声を聞き、周りを探ると、神社の方だと思われる場所には黒い煙が見える。
俺達はすぐにバイクのアクセルを全開にして走り出し、手に持ったジクウドライバーを腰に巻く。
「「変身!!」」
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】
【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!】
その音声と共に変身を完了すると神社が見え、そこでは既に二人は追い詰められている状況だった。
「ゲイツ!!」
「分かっている」
その言葉と共に俺達はバイクを踏み台にして、宙へと跳ぶと同時にジクウドライバーに手を伸ばした。
【フィニッシュタイム!ジオウ!タイムブレーク!!】
【フィニッシュタイム!ゲイツ!タイムバースト!】
「んっ!?」
「この文字は」
同時に俺達から飛び出た【キック】と【きっく】という文字が二人を襲っていたオートスコアラーであるミカを囲み、同時に俺達はライダーキックを食らわせる。
「邪魔なんだゾ!!」
ミカはその言葉と共に俺達のキックを受け止め、そのまま跳ね返した。俺たちは二人の元へと降り立つ。
「お前ら、何を無茶をしているんだ!!
奴を相手に負けた事をもう忘れたのか!!」
ゲイツはすぐに二人に向けて怒鳴りつける。
「ゲイツ、怒りすぎだよ、でも良かった、無事で」
「ごめんなさいデス」
「私、役立たずだと思われていた」
そう言った二人の表情は少し暗かったが、何か決意をしているような顔だった。
「だったら、いけるな」
「ばっちコーイです」
「今なら、なんとかできる」
そう言い、二人の声を聴くと、俺の腕に装着されているライドウォッチが光り始める。
「これはWライドウォッチ!?」
同時にWライドウォッチは緑と紫色の光に分かれ、俺と調ちゃんの元には紫色のライドウォッチ、ゲイツと切歌ちゃんの元には緑色のライドウォッチが来た。
「これは、もしかしたら!」
「これは?」
「良いから、使ってみよう」
「良いだろう」
そう言うと俺達は各々に持った分裂したWライドウォッチを起動させる。
【ジョーカー!】
【サイクロン!】
「「変身!」」
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!
アーマータイム!ジョーカー!ジョーカー!】
【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!
アーマータイム!サイクロン!サイクロン!】
その音声と共に俺の左側に巨大な紫色のメモリが装着され、ゲイツの方は右側に巨大な緑色のメモリが装着される。
「調!!
私達も!!」
「うん」
その言葉と共に、二人はイグナイトを発動させるのと同時に調ちゃんの方は俺と同じく紫色の装甲を身に纏い、切歌ちゃんの方は白いマフラーと共に緑色の装甲を身に纏った姿へと各々変わった。
「おぉ、なんだか盛り上がってくるデス!」
「うん、マリアが言っていたのはこんな感じか」
「Wの力を使っているからな、お互いの心が分かるような感じがする」
「なんだか、行ける気がする!!
「五月蠅いゾ、お前達!!」
【斬月】
その音声と共にミカは手に持ったアナザーライドウォッチを起動し、それを押し込む事によって、かつて戦ったアナザー鎧武を思わせる装甲を纏ったアナザーライダーへと姿を変えた。
左手は巨大なメロンの盾となっており、鋭い顔をしながら、腕をこちらに向けると同時に数えきれない程の弾丸が襲い掛かる。
「乗らせてもらうぞ、調」
「うん」
その言葉と同時に調ちゃんのヘッドホンから出てきた丸鋸はそのまま巨大になり、バイクのようになり、ゲイツを乗せて走り出す。
「切歌ちゃん」
「了解デス!!」
その言葉と共に俺はすぐにバイクに乗ると、そのまま切歌ちゃんはそれに乗り込むと、走り出す。
襲い掛かる弾丸に対して、ゲイツは手に持ったジカンザックスを使って、風を纏った弾丸で弾き返し、切歌ちゃんはその手に持った鎌から強烈な風圧と共に防いでいく。
そのおかげで俺と調ちゃんは運転に集中する事ができ、ミカを中心に回りながら攻撃を仕掛けていく。
「お前らがいくらやっても、攻撃なんて聞かないゾ!!」
その言葉の通り、ミカの装甲は厚く、先程から攻撃をしているがダメージ一つ与えられている様子はない。
「それが諦める理由にはなるかよ」
「そうデス!!
私達が揃えば」
「負けるはずはない!!」
「だったら、僕達も少しは力を貸すか」
「そうだな」
どこからともなく声が聞こえると共に、ミカは上を向くと、強烈な風がミカに襲い掛かる。何者かが降り立った
「えっまさか」
「鎧武の時と同じ現象なのか」
そこに降り立ったのは右が緑、左が紫色の仮面ライダーWだった。
「うわぁびっくりです!!」
「君達、その力は半分正解で、半分合っている」
「どういう事なの?」
「Wライドウォッチの本当の力を使うには、二人で一人になって、初めて発揮される。
今のお前達では、できない」
「んっ?」
言っている事は理解できるけど、どうやって一人になるんだ?
そう疑問に思っていると、俺とゲイツのライドウォッチが光りだし、そこには新たなライドウォッチができた。
「ゲイツ、もしかしたら」
「ちっ、やるしかないか」
「えっどういう事?」
「まったくもって、分からないです!?」
「変身!」
【【ライダータイム!仮面ライダージオウ】ゲイツ】
その音声と共に、俺達は互いに引き寄せられ、一緒にいた調ちゃんと切歌達も引き寄せられる。
【【究極極限!ダブルエクストリーム!エクストリーム!】】
同時に俺とゲイツは混ざり合って、二人で一人になったように互いの考えが読めるようになっていた。
「これは、一体」「どうなっているんデスか!?」
その声が聞こえ、見てみると、そこには切歌のような顔立ちをしていながら、調ちゃんのような黒いツインテールをしている少女がいた。
というよりも
「まさか、このライドウォッチの影響で」「お前達が合体するとはな」
「「二人は驚かなすぎる!?」」
「これは実に興味深い現象だが、時間はそれ程ないようだ」
「おい、4人、いや、この場合は二人共、一気に決めるぞ」
「あぁ」「分かっている」
「「一気に決める」」
「なんだ、こいつら」
そう言いながらも、俺達はジクウドライバーに手を伸ばした。
【フィニッシュタイム!エクストリーム!タイムブレーク!】
【フィニッシュタイム!エクストリーム!タイムバースト】
【ジョーカー!MAXIMUMDRIVE!】
その音声と共に、俺達は宙に舞うと、3人の周りに巨大な風を纏いながら、ミカに向かっていく。
「「「「「「ジョーカーエクストリーム!」」」」」」
「ぐっ!!」
急いで盾を前に出すが、6人の力が合わさった必殺技は盾を簡単に弾き飛ばし、ライダーキックは直撃する。
それにより、ミカは吹き飛ばされ、同時に爆散する。
「うわっと、おぉ元に戻った」
「一生このままはさすがに嫌だったがな」
戦いを終わるのと同時に俺達は二人に戻り、後ろを見ると
「「ごめんなさい」」
「えっ?」
「むっ?」
いきなり二人が謝ってきたので、どうしたのか俺達は顔を見合わせた。
「二人に迷惑をかけてしまって」
「心配をかけてしまったデス」
「その事か。
でも良かった、医務室で見た時には喧嘩していたから、仲直りして」
「お前は甘すぎるぞ。
こいつらは確かに独断行動をしたんだ、もう少し叱らなければならないだろ!!」
「でも二人は反省しているし、仲直りになっているから、良いじゃない」
そう言って、俺達は言い争っていると
「・・・他の皆も、こんな感じで私達を見ていたのかな」
「分からないデス。
でも、私達も二人に負けないぐらいに仲良くなるデスよ!!」
「誰が仲良しだ!!」
「えぇ仲良しでも良いじゃないか」
二人の言葉を否定するように言う、ゲイツ。
俺としてはそれでも良いと思えた。
「・・・我が救世主、いや元救世主は既に魔王の元に着いた。
これ以上、彼に固執するのは辞めるとするか」
もう一人のウォズはそう言いながら、取り出したミライドウォッチを机の上に置く。
「それでは頼むよ、キャロル嬢、私にとっての切り札なのだから」
「本当に貴様は気にくわないな。
貴様に比べれば、まだジオウの方がましだな」
「それは心外だな。
私は君の事は結構買っているのだから」
「そて、どうかな。
まぁ、こんな事は初めてだがな」
そう言い、復活を果たしたばかりのキャロルは机の上にあるミライドウォッチに手を伸ばす。
するとミライドウォッチから出てくる黒いエネルギーが溢れ出し、エネルギーはやがて一つのブランクライドウォッチに注がれる。
同時に何も描かれていないライドウォッチに一つの模様ができた。
「さて、あとは持って帰ってきた奴に入れるだけだ。
せいぜい、約に立ってくれよ」
「なっ何をするつもりだっ!!」
もう一人のウォズはそう言うと、後ろにいたソウゴと響の父親である洗に目を向けて、手に持ったライドウォッチを押し付ける。
「祝え!魔王と救世主。
その二人を倒し、世界を破壊する者を!!」
同時に洗の身体は黒く包まれ、そこに現れたのはマゼンタ色の歪な鎧を身に着けたアナザーライダーだった。
「その名もアナザーディケイド!
まさに最強のアナザーライダーの誕生の時である」
オーマフォームに使用するシンフォギアウォッチは
-
天羽々斬
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イチイバル
-
シュルシャガナ
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イガリマ
-
アガートラーム