バルベルデ決戦
響達のキャロルとの戦い、ソウゴ達の白ウォズとの戦いから数週間。
平和な日常が続いている中、彼らはある場所にいた。
その場所は南米の軍事政権国家バルベルデ。
そこでは、かつてソウゴ達が戦ったアルカ・ノイズを政府が保有し、自国民に対して弾圧を行っていた。
「くっどうなっているんだ、この状況は!!」
バルベルデ政府に所属している兵士が叫ぶ。
先程まで、作戦進行中に現れたシンフォギア装者に対して、苦戦を強いられていた。
そこで、部隊の隊長は撤退すべく、別方向へと向かうよう指示を出した。
「んっ!?」
そんな撤退中、何か声が聞こえ、兵士の一人は空を見る。
そこには
「宇宙キタ――!!」
「なっ」
その声が聞こえ、上空を見た兵士達の目に映っていた物。
それは人と同じぐらいの大きさをしたロケットに赤と緑の戦士が必死に捕まりながら、こちらに向かっている姿だった。
「なっなんだ、あれはっ!!」
「どうやら、奇襲は成功だな」
「さっさと済ませよう」
そう言った二人の戦士ゲイツとウォズは、ロケットから手を離すと、手に持ったライドウォッチとミライドウォッチを取り出す。
【ゲンム】
【アクア】
その音声と共に各々のベルトに挿入し、アルカノイズに向かって走り出す。
【ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!
アーマータイム!レベルアップ!ゲンム!】
【フューチャータイム!~!アクア】
その音声と共に、ゲンムアーマーを身に纏ったゲイツは、近くに現れた土管の中に入り込む。
すると様々な場所に土管が現れ、そこから飛び出してはアルカノイズを倒していく。
「はぁ!!」
一方、新しく手に入れたアクアミライドウォッチで変身した仮面ライダーウォズフューチャリングアクアは、近くにある川から水を呼びよせ、次々と火器を湿らせ、無効化していく。
「なっなんなんだ、こいつらは、無茶苦茶だっ!?」
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!
アーマータイム!~!クウガ!】
「なっ」
「はあぁ!」
その場の指揮官だと思われる人物が叫んでいると、次の瞬間、彼の乗っている戦車に向かって、赤い閃光が襲い掛かる。
その正体は先程までロケットになっていた仮面ライダージオウだった。
「無茶でも、なんでも、この戦いを止める。
それが俺達の目的だから」
そのまま戦車を徹底的に破壊すると同時に離れ、ゲイツとウォズに合流する。
「ここら一帯はなんとかなったな」
「あとは」
ソウゴがそう言おうとした瞬間、何かが揺れ、空を見るとそこには巨大な要塞が浮かんでいた。
「でっでっかぁ!!」
「まさか、あれが隠し玉か」
「厄介な」
その大きさにソウゴ達は悩んでいると、彼らに近づくヘリコプターがあった。
「何をぐずぐずしているの、早く乗って」
「あぁ分かった、おい、次は空中を想定した姿になるぞ」
「あぁ、ここはバイトを使うとするか」
「待って、それよりも、こっちの方が手っ取り早い」
その言葉と共にソウゴはトリニティライドウォッチを取り出す。
「なっお前っ!!」
「待ちたまえ、我が王!!」
それを見た瞬間、ヘリに乗り込もうとしていたゲイツとウォズは慌てて止めようとした。
「マリア、このまま上昇して。
ミサイルは安心して」
そう言い、ソウゴはそのまま勢いよく飛び、ヘリコプターの上に乗る。
「えっえぇ、そう」
これから行われることが分かったらしく、マリアは思わず冷や汗をかくが、現在はそれを許さない状況だと割り切り、上昇を始める。
そして必死に止めようと二人は叫ぶが、しかし、時は既に遅かった。
ソウゴがベルトにトリニティライドウォッチを挿入した瞬間、回し始めた。
【ゲイツ!】
「うぉ!」
次の瞬間、ゲイツの動きが止まった。
黄色い光に包まれたゲイツはその場を動けず、拘束を解こうとしているが、それが反対に変なダンスのようになってしまう。
【ウォズ】
そしてウォズも、すぐにマフラーを使い、その場から離れようとしたが、すぐに青い光に包まれてしまう。
「・・・へんてこダンスデス」
「言わない約束」
その光景を見た切歌と調の言葉にぐさっと来たゲイツとウォズを他所にジオウはそのままジクウドライバーを回す。
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!
トリニティタイム!三つの力、仮面ライダージオウ!ゲイツ!ウォズ!トーリーニーティー!トリニティ!】
その瞬間、迫りくる攻撃に対して、ウォッチのような形態になったゲイツとウォズが全て跳ね返し、ジオウの元に向かい合体。ジオウトリニティへと変わった。
「決まった」
「「痛い」」
何気にジオウトリニティの事を気に入っているソウゴの言葉と、先程の攻撃が当たったゲイツとウォズの呟いた一言が重なった。
「なんだか、色々な意味で無茶をするようになったな」
「ぐっ、だが、この状況はありがたい!!」
「んっ?」
先程まで痛がっていた身体をウォズは無理矢理起こすと、そのままジオウトリニティを動かす。
「平伏せ! 我こそは“仮面ライダージオウトリニティ”!
大魔王たるジオウとその家臣ゲイツ、ウォズ! 三位一体となって未来を創出する時の王者である!」
「・・・・」
ウォズのその言葉に対して、その場の時間は確実に止まってしまう。
「お前、何を言っているんだ!!」
「何を言うか、この姿は我が王の偉大なる姿。
ならば、この程度の言葉は当たり前だ!!」
「俺、王様になるつもりはないんだけど」
色々と間違った方向の話をしている間に空中要塞から次々とミサイルによる攻撃が放たれる。
「貴方達、喋っている暇があったら、あれをどうにかしなさい!!」
「あぁ、分かった、行こう、ゲイツ、ウォズ」
「あぁ」
「了解した」
マリアの言葉を聞くと振り返ったジオウトリニティはすぐにジカンザックスを取り出す。
ジオウトリニティはジカンザックスにウィザードライドウォッチを装填し、そのままミサイルに向けて投げる。
【フィニッシュタイム!ウィザード!ザックリカッティング】
その音声と共に巨大化したジカンザックスは、迫りくるミサイルを次々と撃墜し、破壊していく。
その間に手に持ったジカンギレードにフォーゼライドウォッチを装填すると、今度は手を覆う程のロケットがジオウトリニティに装着される。
「行くぜ、宇宙キタ――!!」
その一言と共にロケットに炎が溢れ出し、空中戦艦に向かっていく。
「うわぁっと」
「私もか!!」
その道中、響、翼を拾うと、そのまま空中要塞の上空へと跳ぶ。
「では、頼むよ、二人共」
「なんだか、無茶を言うようになったな、ウォズさん」
「別に良いがな。
では、早々に決めるぞ、立花」
「了解しました」
「クリスも準備は良いか」
「あぁ」
その言葉と共に、3人の懐から取り出したのは各々のライドウォッチだった。
【クウガ】【ブレイド】【ファイズ】
その音声と共に三人の身体に各々のライダーを模した装甲が装着される。
翼はその手に持ったブレイラウザーを巨大化させ、そのまま空中戦艦を切り裂く。
「はあぁ」
続いて響が、切り裂かれた部分に突撃するように蹴りを叩き込むと、蹴られた部分から順番にクウガの紋章が刻まれていき、爆発していく。
「ではとどめは」「あたし達だな」
【EXCEED CHARGE】
同時にクリスの手元には巨大なファイズブラスターが現れ、引き金を引き、ジオウトリニティはその手にサイキョージカンギレードを手にする。
【サイキョーフィニッシュタイム!キングギリギリスラッシュ】
その音声と共に、【ジオウサイキョー】という文字が書かれた光の刃が、空中要塞を切り裂く。
「オーバーキル」
「でぇす」
その光景を見ていた二人は、思わず、その一言を呟いた。
オーマフォームに使用するシンフォギアウォッチは
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天羽々斬
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イチイバル
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シュルシャガナ
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イガリマ
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アガートラーム