戦姫絶唱シンフォギア 時の王である兄   作:ボルメテウスさん

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必要な決意

戦いを終え、本部にいたソウゴ達は待機していた。

 

「・・・」

 

「やっぱり、あの言葉が気になるのか?」

 

「あぁ」

 

アナザーブラックの変身者から知らされた情報である、スウォルツが二人いるということ。

 

その情報は余りにも唐突であったが、同時に彼らに対する疑問が増えていた。

 

「ウールは知らないのか?」

 

「さぁね。

僕もオーラも知っているスウォルツはあいつだけだよ。

でも、気になる事はあった」

 

「気になる?」

 

「スウォルツの奴、何でも知っているような態度だったんだ」

 

「それって、ウォズみたいに未来から来たんじゃないのか?」

 

「それが、違うんだよ。

なんというか、未来からの情報と一緒にまるでその場を知っているように過去の情報の詳細も知っているような感じで」

 

「両方?」

 

まるで似ているようだが、ソウゴからしたら、確かに納得した。

 

「えっと、どういう事?」

 

意味が分からず、思わず響はソウゴ達に質問してしまう。

 

「つまりは、目の前で起きた出来事を目にしないと分からない情報、その後で記されて分かった情報。

その両方を見ているような印象がスウォルツなのか」

 

「あぁ」

 

「でも、そんな事できるのか?」

 

「まぁそうだけど」

 

そう言いながらも頭を悩ませていると、マリアが廊下を走っている所が見えた。

 

「えっどうしたんですか!!」

 

「二人が訓練しているわ!!」

 

「えっ、それって調ちゃんと切歌ちゃんが!!」

 

「急いで止めないと!!」

 

その言葉を聞くと、ソウゴ達はすぐにマリアに続き、走り出した。

 

すると、訓練室に向かう途中で見覚えのないスーツの男が立っていた。

 

「えっあの人って、職員?」

 

「だけど、あんな奴、知らないぞ」

 

普段から他の職員とも会話する事も多いが、さすがに見覚えのない人物で響達は戸惑う。

 

そんな中でソウゴの横に立つと

 

「・・・」

 

「っ」

 

「・・・」

 

会話を終え、男はなんとそのまま訓練室へと入っていった。

 

「えっ、お兄ちゃん、今のは」

 

「・・・多分、これは想像すらしていなかった」

 

「えっ」

 

その言葉の意味を知る為に響達も急いで入る。

 

そこには訓練用のアルカノイズを全て切り裂いた仮面ライダーの姿がいた。

 

「あれって、もしかして!!」

 

「うん、ミカが使っていたアナザーライダーと同じ姿。

という事は、元になったライダー」

 

その言葉と共に調と切歌は目の前にいるライダーを見つめる。

 

「でも、なんでここに」

 

「このままでは君達は、錬金術師との戦いには勝てない。

そう言っている」

 

「なっ」

 

「試してみるか?」

 

そう言いながら、斬月は手に持っている武器を構える。

 

「切ちゃん」

 

「このまま馬鹿にされてたまるかデス!!」

 

そう言い、二人は一斉に武器を構える。

 

「おい、ソウゴ」

 

「多分、これは出るべき事ではないかもしれない」

 

「ソウゴ、あいつの事を知っているのか」

 

「さっき、名前を聞いた。

呉島貴虎、仮面ライダー斬月だ」

 

「それって、もしかして猿渡さんみたいに」

 

「あぁ、でも」

 

「このままじゃ…!」

 

そう言いクリスはすぐにシンフォギアを発動させようとするが

 

「待ってくれ」

 

「何するんだ!!

あのままじゃ、二人は」

 

「分かっている、でも、もしかしたら何か足りない事があるかもしれない」

 

「足りない事?」

 

「俺も正直、はっきりとは言えない。

だけど」

 

その言葉と共に、ソウゴはこの戦いを始まる前に行った貴虎との会話を思い出す。

 

『君は、あの二人に対して甘やかしすぎている」

 

『えっ?』

 

その言葉を聞き、ソウゴは目を見開いてしまう。

 

『あの二人の境遇に共感し、二人の成長を願って甘やかす事が多い。

それは良い、彼女達には君達のような存在はきっと必要だろう。

だが、これからの戦いで優しさだけではきっと乗り越えられない』

 

その言葉と共に、高虎は手にロックシードを取り出し、ソウゴに向ける。

 

『この戦いを見て、どう選択をするか、見させてもらう』

 

貴虎は、その言葉を最後に訓練室に入っていく。

 

「くっ」

 

「だぁ!!」

 

その会話を思い出し終えると、戦闘は既に終わりを迎えていた。

 

切歌は手に持った鎌で斬月に攻撃を仕掛けるが、その手に持ったメロンディフェンダーで防ぐ。

 

その隙を突くように、調は次々と鋸を放っていくが、斬月はもう片方の手に持っている無双セイバーから銃弾を放ち、鋸を遮る。

 

同時に盾の軌道を変え、切歌をそのまま吹き飛ばす。

 

「がはぁ」

 

「切ちゃん」

 

「大丈夫デス!!

でも、なんですか、あの強さ!!」

 

「アナザーライダーの時とは比べものにならない」

 

かつて戦ったアナザー斬月はミカの性能も合わさる事で、本来の斬月と比べても全てが上回っていた。

 

だが、変身者である貴虎自身の戦闘センス、そして数々の戦いをくぐり抜けた経験によって、一方的な戦いになっていた。

 

「でもまだ」

 

「負けた訳ではない!!」

 

その言葉と共に、二人は手に持った武器で目の前にいる貴虎に尚も戦いを挑む。

 

「無駄だ」

 

その言葉と共に斬月は戦国ドライバーのレバーを操作する。

 

【ソイヤ!メロンスカッシュ!】

 

その音声と共に斬月の姿は一瞬で消え去り、二人を吹き飛ばす。

 

「っ!!」

 

その姿を見て、ソウゴ達はすぐに寄り添う。

 

「切歌ちゃん、調ちゃん!!」

 

「おい、大丈夫か」

 

「んっ、大丈夫です」

 

「衝撃はあったけど、なんとかデス」

 

そう言いながら、二人は立ち上がると、貴虎を見つめる。

 

「分かったか、お前達自身の弱さを」

 

「弱さっ、そんなの分かっているデス!!」

 

「でも、だからって」

 

「無茶をする事が強さではない」

 

そう言うと二人を睨む。

 

「限界稼働時間や、戦闘能力など、正直、別の世界の私から言える事などない。

だが、君達が今足りないのは、それ以上の事だ」

 

「それ以上の」

 

「・・・すまない、こういう事は苦手だからな」

 

そう言うと、貴虎はその場を離れていった。

 

二人はそのまま、貴虎の言葉の意味を探るように目を瞑っていた。

 

オーマフォームに使用するシンフォギアウォッチは

  • 天羽々斬
  • イチイバル
  • シュルシャガナ
  • イガリマ
  • アガートラーム
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