戦姫絶唱シンフォギア 時の王である兄   作:ボルメテウスさん

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時を超えて、竜宮

「という事でよろしく頼むわ」

 

「頼むって、簡単に信用しても良いのかよ」

 

「スパイという可能性はないのか」

 

「そんな事、なんでするのよ。

さっきも言ったけど、私は自分の命が助かる為に、ここに来たのよ」

 

「なんだか、偉そうなのは変わらないわね、この子」

 

既に保護されたが、変わらない態度で話すオーラに対して、S.O.N.G.のメンバーは困惑を隠せなかった。

 

変わらない態度に対してウールはすぐにオーラに近づく。

 

「それよりも、オーラ。

昭和ライダーのアナザーライドウォッチがあるんだったら、出してよ」

 

「はぁ、昭和ライダーのアナザーライドウォッチ?

何よそれ」

 

「えっ、オーラが作ったんじゃないの?」

 

「私のは未来の仮面ライダーのだけよ。

それも全員やられたし、アナザーヴィランウォッチもスウォルツに取られたわ」

 

「えっ、じゃあ、あのアナザーライダーは一体」

 

オーラの言葉を聞き、さらなる謎が彼らに襲い掛かる。

 

「謎のアナザーライダーに対する対策もそうですが、今は錬金術師に対する対策も立てなければなりません」

 

「ライドウォッチを使った姿じゃ、駄目なのか?」

 

「ライドウォッチを使った形態、通称アーマーシンフォギアはライダー達の力の基本的な力しか引き出せません。

錬金術師に対抗するにも、ライダー達の力を最大限発揮できるイグナイトが必要です」

 

「だが、どうやって」

 

「そこで、今回の強化プランとしては、こちらを使います」

 

そう言い、出されたのはかつて響から出てきたガングニールの破片だった。

 

「これがどうしたんだ?」

 

「これは以前ガングニールと融合しいわば生体核融合炉と化していた響さんより錬成されたガーベッジです。

賢者の石は世界を一つの命と考えて作られたのに対して、この石は響さんの命一つで誕生した石です。

その成り立ちは正反対、今回立案するシンフォギア強化計画ではガーベッジが備える真逆の特性をぶつけることで賢者の石の力を相殺する狙いがあります」

 

「・・・つっつまりはどういう事なんデス?」

 

「誰か分かりやすく説明して欲しい」

 

「では、私が」

 

そう言い、ウォズは二つのライドウォッチを取り出す。

 

「仮面ライダーエグゼイドと仮面ライダーゲンム。

この二人の仮面ライダーは見た目はまったく同じ仮面ライダーだが、エグゼイドは人の命を救う為に自分を犠牲にする事ができる正義のライダー。

一方、ゲンムは自分の目的の為ならば他人を簡単に踏み台にする事ができるライダーだ」

 

「まっまったくの正反対デス!?」

 

「だが、ゲンムの力に対抗するにはエグゼイドの力が必要になる。

つまり我々はこれからゲンムと戦う為にエグゼイドの力ともいえる、この石が必要になる。

 

「なるほど」

 

「少し分かった気がする」

 

「なるほど、つまりは万能の力に対抗するには馬鹿の力が必要という訳か。

さしずめ、愚者の石という訳か」

 

「そっそれは酷いよクリスちゃn」

 

「うむ、賢者に対抗する愚者。

ならば決定だな」

 

「そっそんなぁ、さっきの説明だったら、せめてエグゼイドにしてよぉ」

 

あまりの事で思わず泣き言を言う響だが、既に周りは愚者の石という事で定着してしまい、変える事ができなかった。

 

「だけど、愚者の石を保管していた竜宮は今は」

 

「・・・」

 

ようやく判明した希望の存在である愚者の石は、過去の戦いによって崩壊しており、そこから発見するのは現在では困難であった。

 

その事に全員が暗くなっている時だった。

 

「とにかく、愚者の石を手に入れなければ」

 

「ならば取りに行けば良い。

タイムマジーンでな」

 

「確かにタイムマジーンならば海に入る事はできますが、あれだけの範囲の中でたった一欠片の愚者の石を探し出すのは困難です」

 

「何を言っているんだ?」

 

ゲイツはそのままエルフナインが何を言っているのか分からないように言う。

 

「いや、当たり前だろ。

もうあんな状態になっている研究所から探すのなんて、難しいだろ」

 

「だから、何を言って、おいウォズ」

 

「あぁ、そう言えば、まだその説明をしていなかったね。

本当は別にする必要もなかったからね」

 

「必要?」

 

ゲイツの言葉に同意するようにウォズは頷く。

 

「はぁ、そういう事か。

まっ、この方法はあまり良いとは言えないからな」

 

「一体どういう事だ?」

 

「簡単な話だ。

タイムマジーンで過去に行って、研究所が崩壊する前に愚者の石を回収する」

 

「はぁ!!

それって、まるでタイムマシンじゃないかよ!!」

 

「その通りだ」

 

「えっ、マジでっ!?」

 

ゲイツとウォズはあまりにもあっさりすぎる返答にソウゴ達は驚きを隠せなかった。

 

「はっはぁ!!

あれって、タイムマシンだったんデスか!!」

 

「当たり前だ、俺は2068年の人間だ」

 

「さらっと凄い事を言った」

 

「というかソウゴは」

 

「全然知らなかった」

 

突然の事実に驚きを隠せなかったソウゴ達。

 

ふと、その事を聞き恐る恐るクリスが尋ねる。

 

「なっなぁ、これがタイムマシンって言うならば「それはできない」まだ言っていないだろ!!」

 

「君が言いたい事は分かる。

だが、今回の出来事は余りに歴史に与える影響が大きい」

 

「どういう事だよ」

 

クリスの言いたい事を理解したウォズはそう言いながら、ゆっくりと本を開く。

 

「歴史を変えるという事は余りにも大きく、そして歴史を変えるという事はそれだけでも恐ろしい事だ。

そして、変えられた歴史の先でも変わらない悲劇は待っている」

 

そう言いながらウォズはソウゴとゲイツをゆっくりと見つめ、本を閉じる。

 

「私はこの本に書かれている歴史を守りたい。

なによりもね」

 

「けどよぉ「クリス」マリア」

 

「ウォズの言う事にも一理あるわ。

私達は過去の積み重ねがあって、ここまで来ている。

確かに辛い過去を変えたいと思うけど、それは決して変えてはいけない」

 

「・・・分かったよ。

でもよぉ、愚者の石を過去から未来に持ち帰るのだって、やばいんじゃないのか?」

 

「なに、ちょっとした裏技さ。

愚者の石を、今、この時間まで残せば良いだけの話」

 

「なるほど、歴史への干渉を最小限にして、愚者の石の場所が分かれば、タイムマジーンのみでの発掘は可能です」

 

「まさか、時間を超えた作戦になるとはな」

 

「だけど、そんなのがあるのか?」

 

「あります。

あの後、施設の崩壊に伴い、僅かに残っている部屋があります。

愚者の石をその部屋に置いておけば」

 

「現代で発掘する事ができる」

 

「ですが、あまりにも早すぎる時期だと部屋に置いてある愚者の石が元の場所に戻されます」

 

「ベストタイミングは、竜宮が破壊された日の直前。

そして、それを行うとしたら、我が王しかいない」

 

「えっ、俺?」

 

ウォズからの突然の言葉に驚きを隠せなかったソウゴ。

 

「あの時、私とゲイツ君は竜宮にいた。

クリス君と合流する前ならば、我が王が目撃されても問題ない。

そして、作戦は我が王が合流するまで。

つまりは」

 

「たった10分で、全てを行えという事か」

 

10分以内で行わなければならない任務。

 

ある意味、これまでにない難しい任務だが

 

「大丈夫だ、なんかいける気がする」

 

「うん、それじゃあ、お願い!!」

 

「君の武運を祈っている」

 

「んじゃ、行ってくる!」

 

そう言い、タイムマジーンに乗り込む為に歩き出す。

 

そんなソウゴの背中を見ながら

 

「時計の針は未来にしか進まない。

それは確かなようですね、我が王」

 

「んっ、何を言っているんだ、ウォズ」

 

「別に、ただの一人言さ」

 

そう言いながら、タイムマジーンで過去へと飛んでいく光景を見ながら呟く。

 

タイムマジーンはタイムトンネルを通りながら、過去へと向かっていた。

 

やがてたどり着いた場所へと降り立つ。

 

「本当に過去に来たよ。

まぁ、驚いている暇はないよな」

 

「まっそういう事」

 

「うわぁ!?」

 

後ろから聞こえた声に驚き、振り替えると、そこにはアロハ服を着ている男が立っていた。

 

「えっ誰!?」

 

「自分は九条貴利矢。

今回は先輩として、後輩の君を助けに来たライダーだよ」

 

「えっ、それは本当ですか!!」

 

「本当本当」

 

「あっでも、今は急いで行かないと」

 

「まぁ落ち着きなよ後輩。

そんな事じゃ、クリアできるゲームもクリアできないぜ」

 

「ゲームって」

 

「それに、ほら」

 

貴利矢がそう言いながら、指を指すと建物の影からゆっくりと現れたのは緑色の飛蝗を思わせる鎧を身に着けた存在が現れた。

 

「あれって、仮面ライダー?」

 

「いいや、アナザーライダー。

アナザーシンだ」

 

「アナザーライダー?

でも、なんだか普通の仮面ライダーに見えるけど」

 

そう言いながら、ソウゴは見つめるが、アナザーシンはこれまでのアナザーライダーとは違い、怪物らしい特徴などなく、むしろ仮面ライダーらしい仮面ライダーだった。

 

「仮面ライダーシンは元々がアナザーライダーような奴だからね」

 

「本当ですか」

 

「とにかく、あいつをなんとかしないと、進めないよ」

 

「っ分かりました」

 

その言葉と共にソウゴはジクウドライバーを取り出し、腰に巻く。

 

同時にジオウライドウォッチとエグゼイドライドウォッチを取り出す。

 

「へぇ永夢のライドウォッチか。

なかなか分かっているじゃない」

 

そう言い、貴利矢も自らのドライバーであるゲーマドライバーを腰に巻き、二つのガシャットを取り出す。

 

「行くぜ」

 

「あぁ」

 

二人は息を合わせるように、同時にベルトにアイテムを挿入し、構える。

 

「「変身!」」

 

その一言と共に各々のベルトを操作する。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!レベルアップ!エグゼイド!】

 

【爆走バイク!】【ギリギリチャンバラ】

 

「変身」

 

【レベルアップ!爆走 独走 激走 暴走 爆走バイク!!

アガッチャ!ギリ・ギリ・ギリ・ギリ!チャンバラ!】

 

貴利矢の言葉と共に仮面ライダーレーザーターボへと変身する。

 

同時にレーザーターボーの周りに現れた黒いチャンバラゲーマが現れ、レーザーターボーに装着される事によって、仮面ライダーレーザーターボプロトチャンバラゲーマーレベル0へと変身する。

 

「さてっと、準備は良いか、少年」

 

「あぁ、勿論」

 

その言葉に同意するようにジオウは手にジカンギレードを持ち、レーザーターボもガシャコンスパローを構える。

 

「シャアアァ!」

 

同時にアナザーシンはジオウ達に向かって襲い掛かる。

 

アナザーシンが爪を立てながら、襲い掛かる。

 

攻撃に対して、レーザーターボはその素早い動きで攻撃を避けながら、手に持ったガシャコンスパローで腕を封じる。

 

アナザーシンはすぐにもう片方の手で攻撃を仕掛けようとするが、ジオウが手に持ったジカンギレードで攻撃を防ぐ。

 

「はぁ!!」

 

両手が塞がったアナザーシンに向けて、すぐに片方の手でガシャコンブレイカー・ブレイカーを呼び出し、連続で叩く。

 

「グッ」

 

「まだまだぁ!!」

 

続いて、レーザーターボも合わせるようにガシャコン・スパローで攻撃を仕掛け、二人が互いの攻撃を仕掛けていく。

 

その攻撃は確実にアナザーシンにダメージを与えており、身体にダメージが入る度に【HIT!】という文字が現れる。

 

だが

 

「なんだか、倒れる気配がまったくしないな」

 

「こりゃ、チートだな」

 

攻撃を仕掛けていくが、一瞬で再生する能力に対して文句を言う。

 

「どうすれば」

 

「こういう相手にこそ、永夢の力だ」

 

「エグゼイドの?」

 

「あぁ時間がない。

急げ!!」

 

その言葉と共にレーザーターボは走り、アナザーシンに向かう。

 

「エグゼイドの力!!」

 

その言葉と共にエグゼイドライドウォッチに手を置くと同時にエグゼイドライドウォッチは黄金に光り輝き、その形を変える。

 

「これは、やれるかっ!!」

 

その言葉と共に、ジオウは再びジクウドライバーを回した。

 

【ライダータイム!仮面ライダージオウ!

アーマータイム!黄金のエグゼイド!ハイパームテキ!ハイパームテキ!】

 

その音声と共にエグゼイドアーマーに変化が起き、その肩のガシャットはハイパームテキガシャットへと変わり、黄金に輝く髪が生える。

 

そして全身が黄金に満ちた姿へと変わる。

 

「10秒で決めちまいな!!」

 

その言葉と共にレーザーターボはアナザーシンを蹴り上げると、ジオウはすぐにジクウドライバーを動かす。

 

【フィニッシュタイム!エグゼイド!ハイパークリティカル!タイムブレーク!】

 

その瞬間、ジオウは全身に黄金の粒子を纏い、アナザーシンへと接近すると同時に眼にも止まらない速さで連続でライダーキックを食らわせる。

 

そして、無数のライダーキックの後、レーザーターボの隣に立ち、レーザーターボも合わせるようにガシャットをキメワザホルダーに装填する。

 

【キメワザ!爆走!クリティカルストライク!】

 

「「はあぁ!!」」

 

同時にレーザーターボも走り出し、二人は合わせるようにアナザーシンに向けて、ライダーキックを放つ。

 

二人の威力が合わさったライダーキックによりアナザーシンは吹き飛ばされる。

 

吹き飛ばされたアナザーシンは何百というHIT!という文字が現れ、そして爆発する。

 

「倒したのか」

 

「あぁ、そのようだな」

 

ジオウはすぐに周りを見るが、アナザーシンが変身していたと思われる変身者はおらず、代わりにシンライドウォッチだけが落ちていた。

 

「過去にまで現れるアナザーライダー。

こいつらは一体」

 

「とにかく、目的を果たさないといけないんじゃないの?

そのハイパームテキだったら、通常では考えられない程の速さで動けるから」

 

「っ分かった」

 

その言葉と共にジオウは動き出す。

 

そして、今回の任務である愚者の石を回収し、目的の場所まで行くのには、1分も掛からなかった。

 

そして、それを終え、タイムマジーンに乗り、竜宮からすぐに脱出する。

 

「それにしても、あれがジオウか。

なんだか聞いた話とは全然違うなぁ」

 

「それは当たり前だ。

彼はまだオーマジオウになっていないからね」

 

タイムマジーンによって、未来へと帰っていく所を見た貴利矢はそう言いながら、後ろから現れた謎の人物に話す。

 

特に驚いた様子もなく、貴利矢はジオウを見つめる。

 

「正直、魔王だからどんな奴だと思ったけど、ありゃ永夢と同じように良い奴じゃないか」

 

「だからこそ、正しく導く事が必要だ。

私はその為に君達を呼んでいる」

 

「それって、これまでのライダーもかい、鳴滝さん」

 

そう貴利矢は後ろにいる謎の男こと、鳴滝に言う。

 

「自分が知っている限りだと、あんたは結構な悪い奴だと思うけどね?」

 

「場合によってはだね。

だが、私は基本はディケイド以外のライダーは味方になりたい」

 

「そこは差別かね」

 

「それにジオウである彼は世界を救った。

そして、今も、それは変わらないならば、私は彼を導く為にライダーを呼ぶ」

 

「それは、アナザーライダー達もかい?」

 

その言葉にほぅと感心するように言葉を出しながら言う。

 

「そうだとしたら?」

 

「まったく、本当に読めない男だよ、あんたは」

 

「とにかく、君は戻るのだろう、元の世界に」

 

「まぁね、まだまだ仕事は残っているからね。

それに、ジオウに対しては、特に不安もないしね」

 

そう言いながら、鳴滝は銀色のオーロラを作り出すと、貴利矢は彼と共に、そこを通りぬける。

 

「君の活躍も、これから見させてもらうよ、立花ソウゴ君」

 

鳴滝もその一言を残し、オーロラの中へと消えていく。

 

直後、竜宮は爆発が起き、崩壊する。

次に向かう場所は?

  • パックタウン
  • イビルシティ
  • 巨大街
  • 機器妖怪横丁

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