「ここ2年でよく見かけるのは文字が書いているこの二人よね」
「それにしても驚きですよ。
仮面ライダーと言ったら、俺が子供の頃にもいましたけど」
「実際に、その時も都市伝説だからね」
「だが確かに存在した。
俺も先輩によく話を聞いていた」
「先輩ですか?」
「あぁ俺が知っている限りでは、最強の刑事だ」
「えぇ、正直想像できませんが」
「そうか、だったら今度、会ってくるとするか」
あの戦いから一ヶ月が過ぎた。
響はあれからの日常は大きく変わっていた。
あの鎧の力はどのよう物か知らないが、分かっている事としては、あの鎧の名前はシンフォギアと呼ばれる物でノイズと戦う為の力があるらしい。
シンフォギアについては俺は詳しい事は分からないが、ウォズから聞いた名前という事で遠くから見守っているが
「・・・」
「我が王よ、今夜もですか」
「当たり前だ。
響が危険な事に巻き込まれている可能性があるんだぞ」
「はぁ、これが我が王の弱点か」
「・・・」
俺はそう言いながら、響を見つめる。
「それにしても、君が妹君の安全を考えるならば、なぜあのシンフォギアを奪わない?
安全を考えれば、その考えのはずだが?」
「・・・確かに奪うのは簡単かもしれない。
けど、響のあの顔は自ら望んだ顔だ、それを奪う事なんてできるか」
「そうか、ならば仕方ない。
まぁどちらにしても不可能だが」
「?」
俺はそう言いながらウォズに言うと、何か小さい声で呟いたが、俺はそれとは関係ないように響を見つめていると
「なんだ、このノイズの集まり方は?」
「どうやら、奇妙な事が起きそうだな」
「っ!!」
その言葉に合わせるように白い鎧を身に纏った女が響の前に現れたのを見ると、俺は手に持ったジクウドライバーを腰に巻くと同時にジオウライドウォッチを挿入する。
「変身!」
同時に俺はジクウドライバーを回し、変身する。
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】
変身が終えると同時に変身を完了すると、俺は手に持ったジカンギレードで響を拘束していたノイズを切り裂く。
「なっ」
「仮面ライダー!?」
「ジオウ!?」
響を助けるのと同時に、俺の姿を見ると、周りの反応は様々だが、俺はとりあえず手に持ったジカンギレードを銃に変えると、周りにいたノイズ達を撃っていく。
「ここでジオウが来るか。
だが、この状況ならば」
「ちっ、なんでこの時なんだよ」
そう言いながら、翼さんと白い鎧を身に纏った少女は各々の反応をしながらも、俺は響を見る。
「・・・」
「えっ?」
なぜ見つめられているのか分からない様子だが、そんな事をしている内に俺の手には何かによって拘束されていうるのに気づき、振り向くと
「こっちを無視しているんじゃねぇよ!!」
「っ!!」
先程の白い鎧の少女がこちらに伸ばした鞭によって、俺の腕は拘束されてしまった事に気づくと、俺はすぐに手に持ったライドウォッチを取り出す。
【ビルド!】
俺はそのまま空中へと投げて、白い鎧の少女へ向かって走り出しながら、投げたライドウォッチをジクウドライバーに挿入すると同時にジクウドライバーを回す。
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!
アーマータイム!ベストマッチ!ビルド!】
その音が鳴り響くと同時にビルドアーマーが現れ、俺を拘束していた鞭を弾く。
「赤色と青色!!
てめぇは一体何個、姿を持っているんだよ!!」
どうやら俺の情報を知っているらしいが、現状は状況の打開を目指すしかない。
そう言い、俺はドリルクラッシャー・クラッシャーで牽制を行いながら近づくが、当てるのは鞭だけに留める。
「なんだ、もっとあの時みたいに本気になれよ!!」
「あの時?」
その言葉の意味が分からずにいると、鞭の先端にエネルギーが集まっているのに気づき、俺はその攻撃を避ける為に跳びあがる。
「へっ」
跳びあがるのを見ると、まるで予想していたように少女が笑みを浮かべ、意味が分からなかった。
「っ!?」
その理由が分かったのは何かにぶつかった時だった。
後ろを見ると、先程のノイズとは別の蝙蝠型のノイズが襲い掛かってきていた。
すぐにノイズに対応するようにドリルクラッシャー・クラッシャーで打ち落としていくが、その隙を見たように鞭を足に絡め、そのまま地面へと叩き落す。
「仮面ライダー!!」
「てめぇの戦い方は知り尽くしているんだよ、あの時からずっとな」
あの時というのはどういう意味なのか、俺は分からないが、すぐに別のライドウォッチを取り出そうと手を伸ばすが、その手を餅のような何かで押さえれる。
「その変なので姿を変わるのもな。
けど、これで終わりだ」
そう言いながら、少女は俺に近づこうとしたが、次の瞬間、彼女は突然動きを止めた。
「なっ?」
「悪いが、彼は私の恩人だ。
その借りは、この命で返す」
「なってめぇ!?」
その時、俺の危機的な状況を救ったのは翼さんだった。
「あの時、私の間違った考えを正してくれて、感謝している。
だからこそ、この命に変えても」
「翼さんっ!!」
「立花、これが命懸けの戦いだ。
これからの覚悟があるならば、見ていなさい」
「なってめぇまさか!!」
次の瞬間、翼さんを中心にこれまで見た事のないエネルギーが放たれ、辺り一面に広がっていたノイズをも巻き込んだ。
「ぐっ!!」
拘束されていた鞭は離され、俺はすぐに響の元へと走り出し、彼女を抱えた。
俺の身体を盾にする事でエネルギーの衝撃を少しでも緩和する事を願い行ったが、どうやらなんとか上手くいき、彼女の身体には傷一つない。
「仮面ライダーさん!!」
「良かった」
俺は掠れそうな声で呟きながら、響の無事な姿を確認し、俺は立ち上がった時、俺の腹部に衝撃が走る。
「がっ!!」
「今度はっ!!」
その言葉と共に見てみると、そこには全身が金属に覆われ、まるで機械を思わせる髑髏がそこに立っていた。
「いやぁ、この時を待ったかいがあったよ」
「誰?」
その言葉に応えるように現れたのは青い服を着ている少年だが、見た目は普通のはずなのにどこか異常に見える。
「やぁオーマジオウ、いやまだジオウだったね。
僕の名前はウール。
まぁ自己紹介はこれぐらいにして、いやぁやっと君を倒せるチャンスが来るとはね」
「させない」
そう言い、響が俺の前で盾になるように前に出る。
「辞めなよ。
今の君では、このアナザーチェイサーは倒せないから」
「そんな事はっ」
「けど、君のおかげでこのチャンスを掴めたから、感謝はしているよ」
「えっ?」
その言葉の意味が分からず、呆けていた響に対して、笑みを浮かべる。
「ジオウはこれまで数々のアナザーライダーを倒してきた。
どんな状況でも倒せなかった彼をここまで追い込んだのは、君の弱さのおかげだ」
「私のせい?」
「この戦いの数々にその覚えはないかい?
君を庇って、ジオウは受けなくても良いダメージを次々と受けて、蓄積された結果、今、まさにチャンスが巡ってきた」
「そんな」
「ありがとう、立花響!
君のおかげで、邪魔なジオウも君達も纏めて始末できる」
「そんな、私のせいで」
「ふざけるなっ」
体は先程のダメージの影響もあって、すぐには動けずにいて、翼さんも倒れていた。
だけど、妹を泣かそうとしている奴を目の前にして
だが
「歴史に関わりすぎたな、タイムジャッカー」
その言葉と共にアナザーチェイサーが襲い掛かる出前で謎の男が現れ、アナザーチェイサーを吹き飛ばした。
「誰だい、君は?」
「俺か?
お前達のような奴らから人々を守る者だ」
「何を言って」
その言葉と共に、取り出したのはタロットカードだが、それを見せると、そこに描かれていたのは星のカードだった。
「星の正位置、俺の勝利は確定した」
その言葉と共に、奴は民族衣装から取り出したのはベルト、それを腰に巻き取り出したカードをベルトに挿入した。
【ソウル挿入!スター!】
「変身!」
【シャーマン!シャーマン?シャーマン!?
スターシャーマン!!キラキラキラキラァ!】
その音が鳴り響くと、男の目の前にカードが現れ、そのままカードを通り抜けると共に現れたのは白く霊媒師を思わせる衣装を身に纏った姿だった。
そして、その顔には星のマークが目立っており、まさに仮面ライダーだった。
「仮面ライダー!?」
「俺は仮面ライダー。
仮面ライダーシャーマン、悪いが俺の占いは外れないぜ」
「この時代にシャーマンなんて、仮面ライダーはいないはず。
まぁ、良い、さっさと倒せ!」
その言葉に従うように、アナザーチェイサーは手に持った斧でこちらに襲いかかってきた。
対して、シャーマンはまるで予知していたようにアナザーチェイサーの攻撃を受け流す。
「パワー相手ならば、これだな」
そう言い、取り出したのは先程とは違うカードをベルトに挿入すると
【ソウル挿入!パワー
シャーマン!シャーマン?シャーマン!?
パワーシャーマン!!パワフルゥパワフルゥ、パワフル!!】
その音と共に、シャーマンの目の前にカードが現れ、シャーマンの姿は先程とは違い赤い弁慶を思わせると共に、顔には獅子のマークがついていた。
ジャーマンはそのまま、アナザーチェイサーへと殴り付けていき、持っていた斧をも砕くと
「決めるぜ」
その言葉と共に最初の星のマークへと変わると、ベルトに挿入されていたカードを相手に向けて投げ、投げたカードが相手に当たると
「これがお前の運命だ!」
【ソウルブレイク!ライダーキック!】
その音声と共にアナザーチェイサーへと星の輝きと共に消えていく。
「お前、誰?
この時代に存在しているライダーじゃないよね?」
「歴史に介入しすぎていると言っただろ。
おかげで、俺もここへと介入する事ができた」
「そうかい、でも君は少し失敗したね」
そう言っていると、アナザーライダーの光は少年の方へと集まり、そこにはライドウォッチがあったが、俺の持っているのとは違い、先程のアナザーライダーと同じ顔だった。
「ジオウ達ではないと、このアナザーライダーを倒せない事をね。
でも、これ以上は無理そうだから、退散させてもらうよ」
その言葉と共に周りの時間が一瞬で静止したようになり、俺は周りを見る。
「これは!?」
「驚いた、まさか既にここまでの力を覚醒していたとは。
本当はここで始末していた方が良いけど、それは無理そうだからね」
その言葉と共に出てきたのはウォズだった。
「タイムジャッカー、貴様らに我が王を殺させない」
「お前は本当に邪魔だね。
仕方ないから、僕はここで帰らせてもらうよ。
またね、ジオウ」
その言葉と共にウールは消えていった。
「我が王よ、ご無事でなにより」
「あぁ、それよりも響は」
「妹君は無事です。
ですがライドウォッチは手に入りませんでした。
アナザーチェイサーは再び来るでしょう」
「そうか」
そう言い、俺はなんとか立ち上がってみると
「あれ、シャーマンは?」
「彼は、未来から召喚されたライダーでしょう。
何時、どこで誕生したのか分かりませんが、おそらくは我が王の危機を察して来てくれたのでしょう」
「そうか、でもお礼を言いたかったな」
「いずれ会えます」
その言葉と共に最後まで謎だったシャーマンの謎が残ったまま、俺はその場から立ち去った。
「あれっ?
仮面ライダーや、さっきの子は?」
時間が再び動き出したのか、響は周りを見渡し、しばらくすると大人の人が来た。
「・・・どうやら、無事のようだな」
「我が王、身体に触ります。
ここは一旦、引きましょう」
「あぁ」
俺はそうウォズに促されるようにその場を去った。
「いやぁ実に素晴らしい。
この戦いは歴史に残る」
そう言いながら、そこに立っていたのは、ウォズだった。
だがその恰好はウォズとは違い服は白くなっており、手にはライドウォッチに似た何かがあった。
「まだ表舞台に立つ訳にはいかないが、それでもまずは一つ手に入れた」
【シャーマン!】
その音を確認すると、笑みを浮かべる。
「我が救世主もまだ動かない。
ならば私はこれからも呼び寄せよう、未来の力を」
そう言い、ウォズは手に持った本に描く。
オーマフォームに使用するシンフォギアウォッチは
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天羽々斬
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イチイバル
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シュルシャガナ
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イガリマ
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アガートラーム