ダンガンロンパ~Excute~ 希望と絶望のラビリンス   作:MOGIぴー

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(非)日常編 Ⅳ

「動機だと?」

時君が低い声で訊いた。

「あっはっは、動機があればみーんな殺し合ってくれるでしょ???」

「何を馬鹿なことを抜かしてやがるんだ。動機も何もな、俺たちは初対面なんだぞ。動機なんてあるはずがない」

と入江君が噛み付くように吠える。

「入江君~~、君ってやつはほんと鈍感だクマねぇ」

「何だと」

「誰も人に対する動機だなんて言ってないクマよ~」

「じゃあ、どういうことなの?」

桜谷さんの顔は一層険しい。

「この学園を出たがるような動機、ってことだよ。うぷぷぷぷぷ」

相変わらず能天気な声は俺の神経を刺激する。

しばらく沈黙が続いた。ただ、壇上であのぬいぐるみはずっとダンスをしている。

「分かってくれたかなぁ?ってことで、これが動機だよぉ、しっかりうっかりぽっかりちゃっかり受け取ってくれクマよ、白熱なコロシアイ、楽しみにしてるクマよ~」

そう言って姿を消した。

「相変わらず逃げ足だけは早いのね」

オリヴィアさんが呟く。

「あの段ボールじゃないか?」

二階堂君は壁際にある段ボールを指さした。

人間は入らないが、かなりの量の物が収納できそうな段ボールである。

俺たちはその段ボールに近づいていった。

全員で段ボールの中を覗き込んだ。

「DVD???」

琴津さんが言った。

そこには人数分のDVDが納められていた。それぞれに生徒名が書かれたシールが貼られている。

「一体、これの何が動機だって言うんだ?」

光金君はDVDを手に取ってそれを眺めた。

「これってもしかして、視聴覚室で見れるのでは…?」

福巡さんがあまり表情を変えずに言った。

 

~~視聴覚室~~

 

視聴覚室はだいぶ広かった。

中央の奥に巨大なスクリーンがあり、それを囲うように円形に、そして階段状に机が並んでいる。そして一つの机に2つずつ、椅子が配置されている。

そしてそれぞれの席に一つずつ、パソコンが置かれていた。

「なるほど、これで見られるわけね」

開木さんはそう言うと、近くの席に着席した。

俺もそれに倣って上のほうの席に座った。

他のみんなもそれぞればらばらに席に着いた。

机に置かれれているヘッドホンを装着し、DVDをパソコンに挿入した。

一体、このDVDに何が記録されているのか。

突然パソコンの画面は、砂嵐に襲われた。

ザーッという音が耳から入り、脳みそまで響く。

数秒後、砂嵐は突然やんだ。

画面には既に砂嵐は無く、複数の人間が映っていた。

これは…。父さん、母さん、ばあちゃん、妹のコハク、兄さん…。

そして映っている場所は、俺の家のリビングだった。

一体なんなんだこれは…。

「やあ徹。元気にしてるかい?」

父さんが笑顔でこちらに向かってしゃべる。

「どう?学園生活慣れてきた?」

母さんも笑っている。ばあちゃんもコハクも兄さんも…。

なぜか笑みがこぼれた。笑顔を見てると、なんだか、幸せな気分だ。

久しぶりに見た顔に安心したのかもしれない。

ザー

再び砂嵐が画面を覆った。

そしてすぐにその砂嵐は消えた。

な、なんだこれは…。

リビングがずたずたになっている…。

カーテンは引き裂かれ、ソファは破壊されている。

そしてあの5人はリビングのいたるところで倒れていた。

血を流して。

一体これはなんなんだ!?

父さん…!?母さん…!?おい、何があったんだよ!

心の中で叫ぶ。当然、画面の中の彼らには聞こえない。

すると、ヘッドホンからあの忌まわしき声が流れてきた…。

「うぷぷぷぷぷ、あっはっはっはっは―――」

それでDVDは終わっていた。

理解した。

なぜこれが動機になるのか、理解することはそう難しいことではなかった。

自分の中に何か熱いものがこみ上げてくる。

憎しみ…という表現が正しいのだろうか…。

俺はゆっくりとヘッドホンを外した。

絶望感を味わった気分だ。いや、現に味わっている…。

そして、もちろんこんな気持ちになっている人は俺だけではなかった。

「ふ、ふざけやがって!」

入江君はヘッドホンを机に叩きつけた。

ヘッドホンは力なくバウンドし、床に着地した。

「余の信者を…」

「か、母さん…」

「いやあああぁぁぁぁ」

視聴覚室内は悲鳴が飛び交っていた。

みんな同じようなものを見せられたのだろう、顔が青かった。

「あああああああああ」

百鬼君は頭を抱えて叫んでいる。

――――これで誰かが殺人を考える、なんてことないだろうな――――。




ども、忙しくて禿げそうなMOGIぴーです。
都合でしばらく更新ができませんでした。申し訳ないです。
ということでとりま、モノクマは動機を生徒たちに与えたようです。
さぁ、これで準備は整いました。
そろそろ、犠牲者が出てしまうかもしれませんね。
ということでまた次回。
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