魔法神話 レイ&アフーム ~もしもリリなの世界にハジケた奴らと邪神が絡んできたら~ 作:ショーン=フレッチャー
開門!
「
全員の疑問をクロノが先陣を切って言う。
「
全員の生唾を呑む音が聞こえる。
「皆の者! 死にたくなければ魂を解放せよ!」
「でも、どうやって……」
「ユーノを見よ」
アフームに言われて全員がユーノを見る。
そこにはパイナップル缶を開けているユーノがいる。
「ふんふんふんふふ~ん」
パイナップル缶を開け終わるとユーノはそれを勢いよく頭からかぶった。
「パイナポー!!!」
続いて上半身を露にする。
「パイナポー!!!」
そして己の胸にパイナップルを貼り付け踊るのだった。
「パイナポー! パイナポー! パイパイパイパイパイナポー!!!」
「「「「「「これが魂の解放なのかーーー!?!?!?」」」」」」
「そんな皆のためにプレゼント・フォー・ユー」
「何かな♪ 何かな♪」
「ペナントどすえ」
「いらんわ!」
アフームの突きがレイの鳩尾に入る。
「グハッ!!!」
「「「「「「何この流れ!?」」」」」」
一方ユーノはキムチ相手に歴史の授業をしていた。
「何だよ! せっかくの授業参観なのにうちのクラスは変なガキ一人かよ!」
レイはキムチを釣りあげようとしている。
「「「「「「何してんの!?」」」」」」
「ちっ、朴んとこのガキ取り損なった~」
「「「「「「朴って誰!?」」」」」」
「ハイここで問題! 維新の三傑の一人で、改名前を桂小五郎というのは誰!」
しいん、と水を打ったような静けさが場を包む。
「ってキムチが答えられるわけねーだろ!!!」
ユーノは教卓を破壊する。
「木戸孝允です」
答えたのは朴だった。
「「「スゲェーーーーーー!!!!!!」」」
レイ、アフーム、ユーノはキムチを頬張りながら驚愕する。
「ちなみにアフーム、お前のキムチ朴やで」
「気分悪いわーーー!!!」
魂の解放はなおも続く。
発動体は動こうにも魔法が使えず、困惑していた。
「今や地獄送り!」
レイが発動体を巨大な黒ひげ危機一髪に押し込む。
「オラァ!」
「チッ!」
アフームとユーノが剣を刺しながら飛び出さないことに舌打ちする。
「俺はここやー!」
「ガアアアアアア!」
レイが巨大なハンマーでタルごと発動体を破壊する。
「お前はルール無用の悪逆非道なのかー!」
ユーノが叫ぶ。その瞬間、タルが爆発し、4人が空中に吹き飛ばされる。
その状態でアフームがレイにキン肉バスターを、ユーノが発動体にキン肉ドライバーの構えをとる。
そしてそのまま落下していく。
「「マッスルドッキング!」」
レイと発動体は吐血する。
「脱出!」
アフームは転がるようにその場から離脱する。
「さーて、食事にするかの」
アフームが取り出したのはご飯である。
ここでアフームはあることに気付く。
「納豆がなーーーい!!!」
アフームは駆け出す。
「納豆ーーー! ご飯に納豆かけねば死んでしまうーーー!」
そのまま川へと飛び込む。
「なぜ貴様はイワナなのじゃ!!!」
そういってつかみ取り、叩いているのはアユである。
「アユじゃー!!!」
アユをぶん投げるアフーム。
「よくあるよくある」
女豹のポーズをとるアフーム。
「うおおおおおお! ご飯の敵ー!!!」
日本刀を上段に構えたアフームが駆け出す。
その先にいるのはユーノだ。
「キエエエエエエ! スコップ神拳!」
ユーノが剣先スコップを構えて待ち構える。
2人の得物がぶつかり合う瞬間、和太鼓が打ち鳴らされる。
「特上本マグロ3点握り、特上本マグロ3点握り、今だけ特別にお流しします」
レイの掛け声と共に、巨大特上本マグロ3点握りがアフームとユーノを轢く。
「「ぎゃああああああ!!!」」
「「「「「「全然意味わからーん!」」」」」」
異口同音にツッコむ声が響く。
「くそっ! 魂の開放!? さっぱり訳が分からんぞ!」
「何なのこれ!? なんなのこの世界!?」
クロノとプレシアは苦悩する。
この状況を理解できるものがいるとしたらそれは立派な
「うわああああああ!」
アフームが突如叫びだす。
「レイ! 妾は其方に一言言いたい事があったのじゃーーー!!!」
「グハァ!!!」
アフームがレイの前髪を思いきり引きちぎる。
「でも言わない」
「ならばこの
レイが帽子をぶん投げる。
「わかったー!」
「お前さんは何も解っちょらーん!」
レイがアフームに膝蹴りを喰らわせる。
「そう、俺のことなど誰にも解りはしない……」
「突然ですがここでクーイズ!」
ユーノが司会となってクイズ大会が始まる。
「「「「「「あれ!? 私たち回答者!?」」」」」」
なのは達が回答者席にいつの間にか座らされている。
「問題! どうしてこの世界から戦争が無くならないんでしょうか!」
「「「「「「すっごい抽象的な上、答えのない問題が来た!」」」」」」
「戦争を武力集団同士による交戦状況と定義すると、戦争の目的は様々ではある。資源、面子、様々な理由が戦争にはあるが、私は嫉妬と傲慢の感情が戦争に発展すると考える。特に嫉妬は戦士階級同士の争いを理解するのに丁度いい感情であると私は考える。古来より戦争を主導してきた……」
「うるせぇーーー!」
ユーノが回答しているレイを殴り飛ばす。
「警部殿! 警部殿! ドッキングシステム完了!」
レイが両腕を開く。
「ドレミファソラシーーードッキング!」
アフームがレイの右脇にくっつく。
「ドレミファソラシーーードッキング!」
ユーノがレイに左脇にくっつく。
「「「ダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバ」」」
3人はポーズを変えていく。
「「「お誕生日おめでとう」」」
「「「「「「……誰の?」」」」」」
その様子にあきれ返るなのは達。
「グアアアアアア!」
発動体が突如として苦しみだす。
「魂を解放できなかったようやな。あくまでプレシアの狂気、意識の一部分やったということか」
「どういうこと?」
なのはがレイに問いかける。
「あれに魂など宿っとらんということや。それ故この世界から拒絶された。存在そのものが消えかかっとるんや」
「じゃあ、今なら!」
「砲撃も通るな、という訳で、封印は任せたで! お2人さん!」
なのはとフェイトは顔を見合わせる。
「なのは!」
「うん、いくよフェイトちゃん!」
2人が杖を構える。
「「祓い給え、清め給え! プレシアの狂気よ現世から尽く去ね!」」
レイとアフームがオーク材の杖と大幣を構える。
「「浄化『クリーンアップ・ユア・ハート』!」」
虹色のハート型の弾幕と砲撃が発動体に迫る。
発動体は障壁を張ろうとするも、それはボールペン字講座を受ける主婦へと変化してしまう。
「無駄や、精神の解放を伴わない攻撃は全て資格取得のための勉強へと変化する」
「「「「「「意味わかんない」」」」」」
砲撃と弾幕が発動体を飲み込む。
やがて、砲撃が止むと、そこにはジュエルシードが9個、宙に浮いていた。
「いくよ、フェイトちゃん!」
「うん!」
「「ジュエルシード、封印!!!」」
なのはとフェイトのデバイスから、光の帯が伸び、ジュエルシードを包み、突き刺さっていく。
1個、また1個とジュエルシードの封印が為されていく。
そして、9個すべての封印が終わった。
なのはとフェイトはその場にへたり込む。
レイはジュエルシードに近づくと、9個全てを拾い上げる。
「執務官殿! ジュエルシード21個全て回収完了しました!」
レイが敬礼する。
すると、プレシアがへたり込む。
「終わったのね、何もかも」
「ええ、悪い夢は終わりました」
アフームが後ろに手を組んで、語りだす。
「これから始まるのは家族と共に過ごす、心地いい現実です。これからあなたには困難が待っていることでしょう。ですが、あなたには2人の娘がいます。きっとあなたの力の源となるでしょう。負けないでください。このどうしようもない世界に」
アフームがプレシアに微笑みかける。
「見てください、この美しい夕日を! これにて一件落着ですね」
「「「「「「最後になぜかアフーム(ちゃん)が締めたーーー!」」」」」」
皆さんが期待しているであろう、邪神の登場は第2部第3章までお待ちください。
そして、現在そこを執筆中です。
力が入りすぎて相当長くなっています。
そして、第2部第3章では様々な秘密が明かされます!
ていうか皆さんは気になることはないのかな?
この物語の最大の謎、アフーム=Z=シルバーについて。
特に説明もなくレイのそばにいるのですが。
彼女には重大な秘密があるのですが、分った方は7150フレッチャーをプレゼント!
そして次回第1部第1章完!
ご期待ください!