魔法神話 レイ&アフーム ~もしもリリなの世界にハジケた奴らと邪神が絡んできたら~ 作:ショーン=フレッチャー
相変わらずレイの出番がない……。
まあ主人公がなのはだしねえ。
レイが主人公の話になるのは第2部以降です。
第1話 アクシデントは突然に
6月3日。ある家ではささやかな誕生日パーティが計画されていた。
たった3人だけのパーティ、主役は2人、八神はやてとあすかの姉弟である。
もう1人は家政婦のエストという女性である。
「もうすぐ4日になるな」
はやてが呟く。今の時刻は23時55分を回ったところである。
「「5、4、3、2、1、0」」
その瞬間、本棚にあった、鎖を巻かれた本が輝き始めた。
「な、何事!?」
「はやて! 何があった!?」
「姉君! 大丈夫ですか! 魔力反応が!」
あすかとエストが部屋に駆け込んでくる。
本が空中を舞い、ページがめくれる。
そして輝きが一層増した。
思わず3人は目を覆う。
光が晴れるとそこには4人の男女が片膝をついて跪いていた。
「闇の書の起動を確認しました」
「我等、闇の書の蒐集を行い、主を護る守護騎士にございます」
「夜天の主に下に集いし雲」
「ヴォルケンリッター。何なりとご命令を」
物語が、動き始めた。
「地球は久しぶりだな、出来れば何も無い時に来たかったが…」
「仕方無いよ、事件がいつ起きるかは私達が決めてる訳じゃないから。」
クロノとテスタロッサ家の面々は揃ってモニターを眺めていた。魔導師連続襲撃事件。
最近頻繁に起こっている事件であり、同一犯の可能性が高いと管理局は見ていた。
「AAクラスですら何も出来ずに敗れる程の相手だからな、なのは達が心配か?」
フェイトは小さく頷く。
「大丈夫だ、なのはだって弱くない、それに頼れる友達がついているんだ。2名怪しいのがいるが……」
「「「「「ああ……」」」」」
とある2人の銀髪がふざけている模様が想像される。
なんだかんだで一番平気そうな連中ではあるのだが。
「心配いらないって。ここに古代史の専門家が要るんだから。数学の天才と組めばどんな問題だって解決さ」
ユーノはのんびりと炬燵に入りながら答える。
何故炬燵があるのかについてツッコむ者はいなかった。
「だといいんだが……」
クロノの呟きはアースラの駆動音に掻き消されていった。
早朝の高町家近くの公園で、高町なのははいつも魔法の朝練をしている。
春の一件から、毎朝続けている習慣だ。
アリサやすずか、レイにアフームは自宅で、朝練しているという。
今は空き缶を落とさないように魔力弾を当てる訓練をしている。
「コントロール……」
『Eighteen. Nineteen. Twenty. Twenty-one』
「アクセル……!」
なのはのその言葉と同時に魔力球はさらにスピードを増す。
カン、カン、カンと音を立てながら空き缶はどんどん高く宙を舞う。
『One hundred』
その言葉を最後に空き缶と魔力球は共に下に落ちていく。そして最後の仕上げだ。
「ラスト!」
最後、なのはの目の前辺りまで落ちてきた空き缶を魔力球で吹き飛ばす。
空き缶はそのまま宙を舞い、近くのゴミ箱をへと一直線、かと思いきや僅かに外れ地面を転がった。
「あー……」
『Don't mind, my master』
「にゃはは、ありがとう」
なのははそう笑うと空き缶を拾いゴミ箱に入れた。
「今日の練習、採点すると何点かな?」
『About eighty points』
「そっか」
なのはは、今日の反省をしながら帰路につく。
もうすぐ新たな戦いが近づいていることを知らずに。
夜中。空中から海鳴の街を見下ろす影が二つあった。
一人は赤い服を纏った幼い容姿の少女、もう一人は青と白の体毛に覆われた狼。
少女の方は目を閉じながら何かを探していた。
「どうだ、ヴィータ。見つかりそうか」
「いるような……いないような」
ヴィータと呼ばれた少女はそう呟くと手に持ったハンマーを肩にかける。
「この街でたまに感じるやけに大きな魔力反応……それが8つ。そいつらが捕まれば1人20ページと考えて一気に160ページぐらいはいきそうなんだけどな」
「そうだな……分かれて探そう、闇の書は預ける」
「OK、ザフィーラ。あんたはしっかり探してよ」
「心得ている」
そう言ってザフィーラと呼ばれた狼はどこかへと飛び去った。
そしてヴィータと呼ばれた少女もまた準備に入る。
少女はハンマーを振るう。
「封鎖領域、展開」
『Gefängnis der Magie』
その音声と共にヴィータの足元には三角形の魔法陣が浮かび上がる。
瞬間、街は結界に包み込まれた。
「魔力反応! 大物見っけ、行くよグラーフアイゼン」
『Jawohl』
少女は相棒であるハンマーの返答に頷くと飛び出した。
それはまさしく突然だった。
『Caution. Emergency』
「え?」
部屋でいつも通り宿題をやっていたなのはに対しレイジングハートから警告が飛ぶ。
只事じゃない事を瞬時に判断したなのはが立ち上がろうとしたその時、感じた事のある、知っている違和感がなのはを襲った。
「結界!?」
慌てて外を見る。するとレイジングハートからさらに警告が飛んできた。
『It approaches at a high speed』
「近づいてきてる……!?」
慌てるなのは。
(なのは! 今の感じたか!)
レイから念話が飛んでくる。
(うん! 何かが近づいてきているみたいなの! どうしよう!)
(焦らんでええ、なのはは近づいて来とる奴の対処を頼んます)
(レイくんは?)
(もう一人、仕掛けてきおったからそいつの相手をする)
レイは屋外で黒肌白毛の大男と対峙していた。
互いに距離を取り、隙を窺い続けている。
アフームはレイの妹を守るために家に籠っている。
「あんさん、金目的の強盗?」
「違う!」
「あら、なら何が目的や? ただ暴れたいだけとちゃうやろ」
「……おとなしく魔力をよこせ。そうすれば危害は加えない」
「ふうん、なら対価に何をよこす? 知識やったら上等やけど」
「……すまないがこちらから支払えるようなものはない」
「あっそ、なら交渉決裂や」
そういうとレイの胸が開き、リンカーコア、魔術師はこれを
その前には小人達がリンカーコアを守るように立ちふさがっている。
「洛西高校ディフェンス部主将! 近藤真二! 全国1位のディフェンスで、守り切って見せる!」
「「「「「「洛西ファイッ! 洛西ファイッ!」」」」」」
いつの間にか帽子が割れ、応援団やチアリーディング部が応援している。
「……ふざけるなぁぁぁぁぁぁ!!!」
大男はレイに襲い掛かる。
「こい大男! この鉄壁の守りを崩せるか!」
レイもまた相手を待ち受けようとする。
戦いが始まった。
「グラーフアイゼン、カートリッジロード!」
『Explosion. Raketenform』
そんな音声を流しながらグラーフアイゼンと呼ばれたハンマーは形を変える。
自分の知るデバイスとはまた違うその変化になのはは動くのも忘れただただ驚いた.
「ラケーテン……!」
ハンマーに取り付けられたロケットから魔力が勢いよく噴射されヴィータがグルグルと回る。
そして数回転した後、先ほどまでとは比べ物にならない速さでなのはに迫った。
最初の一撃はどうにか躱す。
しかしヴィータの速度はさらに増し、第2撃へと移る。
これは躱せないと判断しなのははすぐさまラウンドシールドを展開する。
「あっ!?」
シールドはあっという間に粉々に砕け散った。
それでもレイジングハートを構えどうにか踏ん張るものの、レイジングハートは割れてヒビが入った。
だが驚いてる暇はない。
「ハンマアアアアアアアアアッ!!」
そのままヴィータは力任せに魔力が噴射されたハンマーを振るう。
「きゃああああああっ!?」
吹き飛ぶなのはの体。
なのははそのまま近くのビルの窓へと突っ込んだ。
ヴィータがなのはへ追撃をかます。
なのははプロテクションで防ぐしかない。
グラーフアイゼンがプロテクションを砕く。
切っ先がバリアジャケットをかすめるにとどまったが、それでも、なのはの武装はすっかり解除されていた。
息を切らすヴィータ。
グラーフアイゼンの柄部が再び伸縮し中から薬莢の様なものが排出される。
その間に呼吸を整えたヴィータはゆっくりとなのはに近づく。
なのはも力を振り絞りレイジングハートをヴィータに向けるが視界がぼやけ、狙いが定まらない。
その間にもヴィータはグラーフアイゼンを掲げる。
ヴィータがグラーフアイゼンを振り下ろそうとして目を瞑るなのは。
金属同士のぶつかる音が響き、攻撃が来ないことに不思議に思ったなのはは僅かに目を開く。
なのはの前に居たのは黒いマントを羽織った金髪の少女。
少女はヴィータの攻撃を手に持った杖で受け止めていた
「ごめんなのは、遅くなった」
そう言いながらなのはの肩に手を置く人物、なのはその手を辿り顔を見る
「ユーノ君…」
そこに居たのはユーノ・スクライア
「くっ、仲間か」
数の不利を感じ後ろに下がるヴィータ
『ScytheForm』
金髪の少女の杖の形が変わり鎌のような形状になる
「友達だ!」
フェイト・テスタロッサがそこにいた。
現在執筆中の第2部第3章は作風が暗いし重いですが、この作品でやりたいことが詰まっています。
その所為か非常に長くなる!
具体的に言うと、9話まで戦闘シーンが無い!
代わりに頭脳戦、心理戦が繰り広げられます。
だけど10話以降は怒涛の展開が続く予定です。
レイの秘密、アフームの秘密、色々なものが暴かれることになります。
皆どんな予想をしているのかなあ、聞かせてくれると有り難いです。
疑問質問待ってまーす。