魔法神話 レイ&アフーム ~もしもリリなの世界にハジケた奴らと邪神が絡んできたら~ 作:ショーン=フレッチャー
何やら事件のヨ・カ・ン♡
第1話 ドラマティックは突然に
朝、それはさわやかな一日の始まり。
それは誰であってもそうであってほしいものである。
「おはよう、皆の衆」
「「「おはよう、アフー……、耳から血が滝のように出てるーーー!!!」」」
「今日もすがすがしい朝じゃのう」
「「「気付いて! 耳が大変なことになってることに!」」」
そして隣のレイには血が直撃している。
「「「レイくんも大惨事!」」」
「それより機能のテレビ見たかの? まさかダニエルがあんなことになるなんて」
「「「鼻からも出てきたーーー!!!」」」
「ダニエルががばごぼぐべぐびがべごぶ」
「「「口からも!? 病院行った方がいいよ!」」」
レイが懐から杯を取り出す。
「「「何する気!?」」」
レイはアフームの口から溢れ出る血を杯て受けると、一気に飲み干した。
「「「飲んだ!?」」」
「甘露!」
「「「そんなわけないでしょ!」」」
これが彼女たちの日常である。
昼休み、隣のクラスのレイと合流したなのは、アリサ、すずか、アフームは一緒にお弁当を食べていた。
今日の授業で将来の夢がテーマに出たのである。
「あたしは何らかの形で会社に関わっていたいわね、ケントが継ぐとしても、あたしも経営とかしたいのよ」
「私は、工学を勉強したいかな、それから家の会社にかかわっていたいし」
アリサとすずかは明確なビジョンを持っていた。
早熟な二人は、早くも己の道を歩もうとその道を選び始めていた。
「わたしも、翠屋を継ぐのかなあ。でも……」
なのはは漠然とした未来しか描けなかった。
無理もない、9歳の子供に将来のビジョンなど簡単に描ける筈も無かろう。
「妾はもちろんピチカートファイブの4代目ボーカルじゃな。野宮真貴を超えるのじゃ」
「俺は実家を継ぎながら金融業や不動産業に手を出し、違法すれすれのスリルを楽しむんや」
「アンタらねえ……。てかアフームアンタさっきと言ってること違うわよ。さっきは宝塚の端役って言ってたじゃない」
「レイくんも、その夢黒すぎない? もっと夢のあること言おうよ」
レイとアフームは相変わらずハジケた答えを用意していたのであった。
アリサとすずかのツッコミももっともである。
「……なのははもう少し具体的な夢を持ったらいいんじゃない?」
アリサの言葉に対し、レイが反論する。
「いや、夢を持つのはええけど、無理に持つ必要は無いと思うで。将来の夢なんてころころ変わってもええやろ」
「でも、夢がないと目標に向かって努力できないじゃない」
「夢や目標がある奴はそれでええ。せやけど、無い奴は探すところから始めんと。んで、探すのが億劫なら日々を一生懸命生きる。夢や目標なんて人それぞれ、馬鹿にせんと応援してやらんとなぁ」
「レイの言う通りじゃな。妾達にはそれぞれ家業がある。それ故具体的なビジョンが描きやすい。じゃが全ての家がそうとは限らぬし、全ての者が家業を継ぐとは限らん。夢があるということはある意味では幸せなことかもしれんの」
「……いつもこのくらい真面目ならいいのに」
「「それが出来ないのが我々
なのはの呟きは無情にも否定されるのであった。
帰り道、たわいのない話をしながらなのは、アリサ、すずか、レイ、アフームの5人は帰る。
「……す、け……」
「ねえ、何か聞こえない?」
すずかの一声で全員が耳をそばだてる。
「たす……、け……、て……」
か細い声が5人に届く。
「聞こえた! こっちからだわ!」
アリサが先頭を切って声の方向へと駆け出していく。
路地裏で5人はけがをしたフェレットを見つける。
「これは……」
「ちくわ大明神の御使いや」
「フェレットでしょ」
このフェレットは近くの動物病院に無事保護された。
その日の夜、高町なのはは一人夜の街を走っていた。
昼間の声が、強く聞こえてきたからだ。
それにさっきアリサとすずかからメールが来た。
内容は声の件についてだ。
三人の家から動物病院はなのはの家が近い。
いてもたってもいられずになのはは駆け出していた。
やがて、動物病院にたどり着くなのは。
入った瞬間、妙な感覚と音がなのはを出迎えた。
その瞬間、世界から色が消えた。
そして、なのはの目に映ったのは黒い影から逃げる昼間のフェレットだった。
「大丈夫!?」
なのははたまらずフェレットに駆け寄る。
「来てくれたの……?」
フェレットは弱弱しい声を放つ。
次の瞬間、黒い影がなのはに向かっていく。
「きゃあああああああ!!!」
たまらず悲鳴を上げるなのは。
衝撃音がする。
しかし衝撃がなのはに届くことはなかった。
「間一髪やな」
「助けに来たぞ!」
レイとアフームがそこにいた。レイの手には散弾銃が握られている。
「奴は俺らが引き付ける。フェレットはん! 説明を!」
「とにかくこの場を乗り切るために頼むぞ! とりあえずなのははフェレットと外へ逃げろ!」
そういうと2人は黒い影に向かっていく。
「レイくん! アフームちゃん!」
「案ずるな! 俺達には戦いの心得がある!」
「このような事態は慣れっこじゃ!」
そういうと2人は懐から何かを取りだす。
長く茶色いひも状のそれは甘辛い匂いがした。
「「さあ、かかってこい! かんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょうかんぴょう!!!」」
2人はかんぴょうで黒い影を打ち据え、縛り上げたりする。
「何あれ!? それよりも君には資質がある。お願い、僕に少しだけ力を貸してっ!」
「し、資質って……?」
フェレットの言葉になのはは訳がわからず首を傾げる。
「僕はある探し物のために、ここではない世界から来ました。
でも、僕一人の力では想いを遂げられないかもしれない。……だから、迷惑だと分かっているんですが、資質を持った人に協力してほしくて……」
そう話すと、フェレットは腕の中から飛び降りた。
「お礼はします!必ずします! 僕の持っている力を、あなたに使ってほしいんです。僕の力を、魔法の力を!」
「ま、魔法……?」
「「かんぴょうかんぴょうかんぴょう!!!」」
レイとアフームは長いかんぴょうを鞭のように操り黒い影を相手にしている。
なぜかアフームはかんぴょうで自分の体を縛っている。
すでに動物病院は半壊状態である。
「お礼は必ずしますからっ!」
「お、お礼とかそんな場合じゃないでしょ!?」
フェレットがそう言ってくる。
「ど、どうすればいいのっ!?」
「これを!」
フェレットは首輪につけていた紅玉を口にくわえなのはに渡す
「温かい……」
「それを手に、目を閉じ、心を澄ませて、僕の言うとおりに繰り返して」
なのはは言われたとおりに行動をした。
「いい? いくよ!」
「……うん」
「我、使命を受けし者なり」
「我、使命を受けし者なり」
「契約のもと、その力を解き放て」
「ええと、契約のもと、その力を解き放て」
なのはが契約の言葉を発していると、赤玉が脈動しているのをなのはは感じていた。
「風は空に、星は天に」
「風は空に、星は天に」
どんどん紅玉は脈打っている。
「そして、不屈の心は」
「そして、不屈の心は」
そして、二人の声が重なった。
「「この胸に!」」
「「この手に魔法を、レイジングハート、セットアップ!」」
『Stand by ready set up』
すると、なのはが掲げて持っている宝石から光が立ち昇る。
「なんて、魔力だ……」
「ふえ~!? どうすればいいのっ!?」
「落ち着いてイメージしてっ!君の魔法を制御する、魔法の杖の姿を! そして、君の身を
守る強い衣服の姿を!」
「そ、そんな、急に言われても、えっと、えっととりあえずこれで!」
すると、なのはが次に目を開けたらイメージしていた衣服を着ており、手には自分がイメージした杖が握られていた。
「成功だ!」
「え? え!? 嘘!? ほんとにいろいろ変わってる!?」
なのはは状況を飲み込めずに目を丸くしておろおろしていた。
「なんやその姿は、まあええ、援護を頼むで」
「こいつ、中々しぶといのじゃ! 2人ではキツイぞ!」
レイとアフームはユウガオの実で攻撃している。
「「ユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオユウガオ!」」
「それで、私はどうしたらいいの?」
「なんだあれ……、ある意味凄い……、ってそうですね、簡単な呪文は心に浮かぶだけで魔法が使えます。でも大きな力を必要とする魔法は呪文が必要なんです」
「呪文……?」
「心を澄ませて。心の中にあなたの呪文が浮かぶはずです」
なのはは目を閉じる。
「うん、いける! リリカルマジカル、封印すべきは忌まわしき器、ジュエルシード! ジュエルシード、封印!」
『Sealing mode set up』
『Stand by ready』
「リリカルマジカル。ジュエルシードシリアルXXI――封印っ!」
『Sealing』
杖から魔力の光が発射され、黒い影に直撃すると、黒い影は消え去り、後に残ったのは綺麗な青い宝石だけとなった。
「それは……?」
「はい。これが、僕が探していたジュエルシードです。レイジングハートで触れてもらえますか?」
「こ、こう……?」
なのはが杖を近づけると、ジュエルシードが杖に吸い込まれた。
『No.XXI』
そして、なのはの格好も私服へと戻る。杖もいつの間にか宝石に戻っている。
「終わったの?」
「あなた方のおかげで、無事に封印できました。ありがとう……ござい……ます」
お礼を言うと、フェレットが気絶する。
「解決したようやな」
レイ、アフームがなのはに駆け寄ってくる。
「フェレットはんは……、気絶したか。いろいろ知ってそうな様子やからもっと話をしたかったんやけどな。まあええ、なのは、俺にそいつを預けてくれんか?」
「ふぇ?」
「うちなら設備も整ってるし、具体的な話も聞ける。それに、そっちはそれどころや無くなるからなぁ」
「え?」
レイが見つめる方向には高町史郎と恭也がいた。その顔は呆然としている。
「これは、やりがいのある事件になりそうや」
レイはにやりと笑った。
「これは、つぶ貝のうまい寿司屋のようじゃ」
アフームもまたにやりと笑った。
読んでくれている人がいる、それだけが私の力になります。
感想や評価をぜひ、やったことない方は練習だと思ってやってみてください。
私はリアクションが欲しいのです。