魔法神話 レイ&アフーム ~もしもリリなの世界にハジケた奴らと邪神が絡んできたら~   作:ショーン=フレッチャー

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 前回のあらすじ。
 Emerson Lake & Palmarの『Pictures At An Exbition』を聞きながら。


第6話 試練

「キング・オブ・ハジケリストに挑戦するには7つの試練を越えねばならん」

 

 ホテルの朝食の席で、レイがキング・オブ・ハジケリストについて語る。

 

「俺が獲得したのは試練への挑戦権であって、キングへの挑戦やない。試練に合格すればキングへの道が開かれるそうや」

「そうって、確かなことは分かってないの?」

 

 アリサがあいまいな表現に苦言を呈する。

 

「何しろ100年もの間キングの座は空位なんや。それに従い、虚空教団のトップも不在ということになる。確かなことは歴史に埋もれてしもうたんや」

「僕も無限書庫で文献を漁ってみたけれど、書いてあることがバラバラで何が真実かわからないんだ。仕方ないから試練をこなしていくしかないよ」

 

 レイとユーノが肩をすくめる。

 

「その試練ってどんなの?」

 

 アリシアが質問する。

 

「その7つの試練はそれぞれ番人がおる。彼等の出す難題をクリアすることで試練合格となるわけや。その試練の内容がどんなものかは知らん」

「一説によると人によって異なるらしいからね、ただし公表されている試練が一つだけあるんだ」

「何それ?」

 

 フェイトが尋ねる。

 

「「7つ目の試練、星を100周しろ」」

「「「「「「どう考えても無理だよね!?」」」」」」

「いや、出来る見当はついとる」

「「「「「「そーなの!?」」」」」」

「問題は俺の気力と体力の問題なんやけど、それは全ての試練を終えてからでええやろ」

 

 レイはナプキンで口を拭く。

 

「みんな、俺のちょっとしたわがままに付き合うてくれてほんにおおきに」

「いまさら何を言うとるんや。友達の晴れ姿を見に行くんは当然やろ」

 

 はやてが感謝を述べるレイにさも当然といったふうに返す。

 

「そうか、友達か……」

 

 レイはふっと微笑む。

 

「さあ、まずは最初の試練、火の試練や。向かうは第30管理世界、マゼンタ」

 

 

 

 

 

 第30管理世界マゼンタは別名火の世界とも呼ばれている。

 平均気温が高く、夏場は焼けるように熱いことで、その分冬は暖かく、雪はめったに降らないことで有名である。

 レイ達はここにある火の試練場へと向かっていた。

 火の試練はバルミナ火山にあるという。

 レイ達は火山を上っていく。

 やがて、試練場だという洞窟を見つける。

 こういう場が慣れているのか、ユーノは全員分のヘルメットを用意していた。

 洞窟を進んでいくと、やがて溶岩が湧きたつ場所へとたどり着く。

 なのは達は思わず汗を拭く。

 

「この環境、なんだか歌いたくなってくるな」

「「「「「「は?」」」」」」

 

 レイが妙なことを言い出す。

 レイがギターを取り出すと、突如としてレイ、アフーム、ユーノの3人は歌いだす。

 何故かドリカムの『未来予想図Ⅱ』だ。

 サビまで歌うと、溶岩が湧きたち、溶岩から謎の生物が現れる。

 

「我の眠りを妨げるのは誰じゃ~」

「「「「「「何か召喚したーーー!!!」」」」」」

 

 驚愕するなのは達。

 

「落ち着け! こんな時のために『うれしい! たのしい! 大好き!』を練習したやろが!」

 

 レイの一喝で、ドリカムの『うれしい! たのしい! 大好き!』が歌われ始める。

 すると、謎の生物は溶岩の中へと戻っていくのだった。

 

「「「「「「戻っていった!」」」」」」

 

 すると、溶岩からまた新たな人影が現れる。

 

「キング・オブ・ハジケリストの挑戦者かな。俺は火の精霊イグニス。試練を受けるものを待っていた」

 

 レイ達は歌うのをやめない。

 

「ちょっと、試験官みたいな人が出てきたけど!」

「大丈夫なの!? 大丈夫なの!?」

 

 慌てるなのは達に対し、歌うのをやめないレイ達。

 

「成程、これは見事にハジケている。しかし、この試練を乗り越えることが出来るかな。火の試練! それは君のエンジンを見せることだ!」

「「「「「「意味不明!」」」」」」

「はいよ」

 

 そう言うとレイの胸が開き、中のエンジンが顔を出した。

 

「「「「「「あるんだ!?」」」」」」

「こ、これは! 伝説のV3型エンジンじゃないか!」

 

 レイのエンジンは筋骨隆々の男たちが回し車の中で走っているといったものだった。

 

「「「「「これエンジンなの!?」」」」」」

「ん! よく見ると、これ、コード繋がってないじゃないか」

 

 イグニスはコードの不備に気づく。

 

「あの、皆さんなんで走っているんですか」

 

 イグニスが男達に尋ねる。

 男たちは顔を見合わせると、にっこりと答えるのだった。

 

「「「趣味です」」」

「グハッ!!!」

 

 イグニスが吐血する。

 

「フフフ、成程大したハジケ力だ。いいだろう、そのハジケを認めよう! これを受け取り給え」

 

 そう言うとイグニスがレイに何かを手渡す。

 それはマゼンタ色のトゲトゲしたボールだった。

 

「このハジケボールを7つ集めることでキングへの道が開かれる。さあ! これは次の試練への門だ! 行き給え!」

 

 イグニスがそう言うとマゼンタ色の魔方陣が現れる。

 

「随分と親切やな」

「わざわざ次元世界を移動するのは面倒だろう? 何事も効率さ」

「その言葉、全国の経営者に聞かせたいのう」

 

 レイ達は魔方陣の上に乗る。

 

「さあ! 次の試練へ向かうがいい!」

 

 その言葉と共にレイ達は転送されたのだった。

 

 

 

 

 

 第31管理世界レッドは赤い惑星の異名を持つ星である。

 大地は鉄分の多い赤土か、砂漠で覆われている。

 その砂漠の洞窟の中にレイ達は転移した。

 

「ここが次の試練の場か」

 

 レイが呟く。

 

「そう! ようこそ土の試練へ! 私は土の精霊テッラ。久々の挑戦者に胸が高鳴ります!」

 

 今度の精霊は女性形のようだ。

 

「して、今回の試練はいかなるものか?」

「焦らないでください。私の試練はこちら! 『仲間と素敵な旅をしろ』です!」

「「「「「「どんな試練だよ!?」」」」」」

「わかったで!」

「「「「「「わかっちゃうの!?」」」」」」

 

 そう言うとレイは謎の構えをとる。

 

「旅という指示、ここは砂漠、ならこいつらとの旅しかない!」

 

 そう言うとレイは三蔵法師のコスプレをしたのだった。

 『西遊ブタ』が始まった。

 

「「「「「「西遊ブタ!? 全部八戒だ! 馬もブタだし!」」」」」」

 

 悟空、八戒、悟浄の格好をしたブタとブタの顔をした馬を引き連れ天竺へと旅をするレイ三蔵。

 それから半年後、ブタたちは見事に回鍋肉となったのであった。

 めでたし、めでたし。

 

「「「「「「調理されてるーーー!!! これめでたいか!?」」」」」」

「グフッ! なんて素敵な旅なんでしょう、これは認めざるを得ません」

「「「「「「そう!?」」」」」」

 

 テッラは喀血し、片膝をつく。

 

「これは土のハジケボールです。これをもって次の試練に向かうといいでしょう」

「おおきに」

 

 レイは赤いハジケボールを受け取ると懐にしまう。

 

「さあ! この調子でどんどんハジケボールを集めるで!」

 

 

 

 

第32管理世界、イエロウ。

ここで雷の試練が受けられる。

 レイ達は雷の精霊トニトルスから試練を聞かされていた。

 

「雷の試練は、ショッキング映像の提出だ」

「「「「「「どんな試練だよ!?」」」」」」

「ならばこの映像しかあるまい!」

 

 レイがトニトルスにビデオカメラの映像を見せる。

 

「うわあ、コレヤバすぎだろ……。お前らこの年でこんなハードなことしてんのかよ」

「「「「「「何!? 何が映ってるの!?」」」」」」

「悪りい、これはお前らに見せらんないわ。刺激が強すぎる」

「「「「「「何なの!? 怖いよ!?」」」」」」

「タイトルは『レイとアフームのほのぼの夜のお散歩』です」

「やべえな、ほのぼの感が一切無え。すげえハジケてやがる」

「「「「「「どんな映像だよ!?」」」」」」

「よっし、お前らのハジケを認めよう。雷のハジケボールだ。持ってけ」

「あざっす!」

 

 レイは黄色いハジケボールを受け取ると恭しく礼をするのだった。

 

 

 

 

 

 第33管理世界グリーン。

 ここで行われるは風の試練である。

 

「私は風の精霊ウェントゥス。風の試練は、扇風機の前であーってしてみることです」

「「「「「「何その試練!? 意味不明!?」」」」」」

「ええんか? 俺は扇風機の前であーってする世界大会6位入賞やで」

「「「「「「すごいの!? それ!?」」」」」」

 

 レイは扇風機の前に四つん這いになると、喉を鳴らし、息を整える。

 

「あーーーーーー♪」

 

 レイはきれいなボーイソプラノで扇風機の前で声を出す。

 

「なんと理想的なフォーム。美しい声。ここまで美しい扇風機の前であーっは聞いたことがありません」

「「「「「「そーなの!?」」」」」」

「その美しさに免じて風のハジケボールを差し上げましょう」

「ありがとうございます。ありがとうございます」

 

 レイは緑色のハジケボールを受け取ると、演歌歌手の様に何度も例をするのだった。

 

 

 

 

 

 第34管理世界シアン。

 ここでレイ達は氷の試練を受けていた。

 氷の精霊グラキエスより試練の内容を聞かされていた。

 

「氷の試練、それはこのシャンツェからスキージャンプすることだ」

「「「「「「素人には無理!」」」」」」

「何事も挑戦! 男なら何でも試してみるもんや!」

 

 そう言うとレイはシャンツェのスタート台に座る。

 

「目標はK点越え!」

「「「「「「無理だって!」」」」」」

 

 しかし、突如として吹雪いてくる。

 

「ん! 天候が悪くなってきたな! ジャンプ中止。仕方ないから試練は別のな」

「いいや! 飛ぶ! 俺は飛ぶで!」

「「「「「「何言ってんの!? 無茶だって!」」」」」」

 

 そう言うとレイは、スタート台から立ち上がり、滑り降りていくのであった。

 吹雪の中、レイは飛ぶ。

 滑空しながら降りていくレイ。

 テレマークを決めた瞬間、背後が爆発するのだった。

 

「「「「「「何で!?」」」」」」

 

 爆発の中から雪男が現れる。

 

「「「「「「どゆこと!?」」」」」」

「雪男狩りじゃあ!」

 

 レイは散弾銃を手に雪男に突進する。

 

「「「「「「何してんの!?」」」」」」

 

 五分後、そこには相打ちとなったレイと雪男が倒れていた。

 

「「「「「「相打ちになってるーーー!!!」」」」」」

 

 氷の精霊グラキエスは拍手をする。

 

「よくぞ氷の試練を突破した!」

「「「「「「これ突破したの!?」」」」」」

「氷のハジケボールをやろう」

「有り難き幸せ」

 

 レイはシアン色のハジケボールを受け取る。

 

「次が最後や、気合入れていくで!」

 

 

 

 

 

 第35管理世界ブルー。

 表面積の9割が水のこの惑星でレイは最後の試練を受けていた。

 

「私は水の精霊アクア。最後の試練である水の試練へようこそ」

 

 誰もがごくりと喉を鳴らす。

 

「水の試練、それは感動の涙を流す事です」

「「「「「「そーなの!?」」」」」」

「ビデオでもええんか?」

「いいですよ」

「「「「「「いいの!? 条件安い!」」」」」」

 

 レイは早速ビデオを回す。

 その映像はクマが爪楊枝で歯の詰まりを取っているシーンだった。

 

「くぅぅ! 泣ける! ジェニファー!」

「「「「「「今のどこに泣ける要素が!?」」」」」」

「なんて感動的な映像何でしょう。私も泣けてきました」

「「「「「「アンタもか!」」」」」」

「試練合格です、水のハジケボールを差し上げます」

「やったぜ」

 

 レイは青いハジケボールを受け取る。

 

「これで残す試練は1つ、星を100周するのみ」

「ホントにできるの?」

 

 なのはが心配そうにレイに問いかける。

 

「ん、まあ何とかなるやろ。策はあるしな」

 

 レイはにやりと笑う。

 しかし、皆の不安はぬぐえないのであった。




 今日は久々に執筆が進んだ。
 とはいえ、数百字だけだけど。
 明日はきっと書けるよね。
 感想お待ちしています。
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